必需品


LEICA X1

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一昨年だったか、とある郊外の町に行った時の話・・・
電車に乗っていると、大学生らしき3人の男女が乗ってきて、隣の席で話し始めた。
話題は就職に関することであった。

「ねえ、パソコンってどういう物なの? 就職するのに、やっぱり買わないと駄目?」
「よくわかんない。俺も持ってないから・・・」

それを聞いてぎょっとなった。
今時パソコンを知らないなんて、どういう人たちなの?
それどころか、触った経験もなさそうな言い方だ。

ところが聞いているうちに、どうやら遅れているのはこちらであることが判ってきた。
彼らはスマートフォンを使いこなしており、生活の中でパソコンなど必要としていないのだ。
就職するに当たり、それを買うべきかどうか話していたのだ。

考えてみれば、あんな大きなものを家にドーンと置いている方が、よほど原始的だ。
パソコンが必需品の時代は、とうに終わっているらしい。
まあ、仕事では使えないと困るような気はするが・・・



今日の時計ベルト。
松重商店のガルーシャ(研磨あり)をアクアテラに付けた。
裏面はしっとりとした感触のイタリア製の牛革。

先日載せたブロス社の「研磨なし」仕様のスティングレイに対し、これは表面を削り取ってしまった「研磨あり」仕様である。
見かけより柔らかく仕上がっているが、削り取られた粒の断面はガラスや石のように硬質な光を発する。
何と表現していいかわからないが、昔よく玄関などに使われた石を敷き詰めて固めた床面のようだ。
粒がポロポロと脱落するのではないかと危惧していたが、今のところそのような兆候はない。

このベルトもワンタッチ式への加工に難儀した。
恐る恐る、プライヤーに力を入れて穴を開けた。
革に厚みがあるため、ワンタッチ式バネ棒のレバーが革に埋没してしまい、取り外しの際爪が引っかかりにくい。
その結果、取り付けに手間がかかり、「ワンタッチ」というわけにはいかない。

ベルトの幅が20mmということもあり、腕の上でかなり主張する。
多少病的な印象を与える外観なので、見た人がぎょっとなり、目が釘付けになること請け合い(笑)
ちょっと悪っぽい雰囲気を出したい時には効果大だろう。

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