026:蜘蛛
親指とひとさし指をくるくると互ひちがひに小さい蜘蛛さん
027:液体
身のうちに孕む液体幾種類いま大空をジェット機は
028:母
分子のこと忘れいよいよ増してゆく五月の分母は無限大まで行く
029:ならずもの
詩人とはならずものだと母は言ふ煙草のにほひ寺山修司
030:駅
省線の京橋駅にて母に逢ふ夢にひらきしパラソルの白
******************************
わたしの歌の中で、母はパラソルをさして登場する。市川雷蔵のファンである。
母が亡くなって30年になるが、今はいいことだけを覚えている。
親指とひとさし指をくるくると互ひちがひに小さい蜘蛛さん
027:液体
身のうちに孕む液体幾種類いま大空をジェット機は
028:母
分子のこと忘れいよいよ増してゆく五月の分母は無限大まで行く
029:ならずもの
詩人とはならずものだと母は言ふ煙草のにほひ寺山修司
030:駅
省線の京橋駅にて母に逢ふ夢にひらきしパラソルの白
******************************
わたしの歌の中で、母はパラソルをさして登場する。市川雷蔵のファンである。
母が亡くなって30年になるが、今はいいことだけを覚えている。