若夏の水がにほへばわたすげの風にしたがふこころゆかしも
ひつじぐさ咲くひるさがりたゆたへる夢とうつつとうつつと夢と
なにもかもあそびであつて日が暮れて与へし氷菓の棒のみ残る
うつむくほかなくて咲く花むらさきの罌粟の寡黙を愛せりいまも
昼さがりの耳にここちよき馬の名の長さよ春の夢みてをりぬ
(今野寿美 若夏記)
*************************
某古書店で買ったものの、読んでいなかった歌集を読み始める。
女らしく、繊細で端正な歌の数々。
遊び紙にはご本人の字で「若夏の・・」の歌が書いてある。またその字が繊細で美しい。
ひつじぐさ咲くひるさがりたゆたへる夢とうつつとうつつと夢と
なにもかもあそびであつて日が暮れて与へし氷菓の棒のみ残る
うつむくほかなくて咲く花むらさきの罌粟の寡黙を愛せりいまも
昼さがりの耳にここちよき馬の名の長さよ春の夢みてをりぬ
(今野寿美 若夏記)
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某古書店で買ったものの、読んでいなかった歌集を読み始める。
女らしく、繊細で端正な歌の数々。
遊び紙にはご本人の字で「若夏の・・」の歌が書いてある。またその字が繊細で美しい。