団塊的“It's me”

コキロク(古稀+6歳)からコキシチ(古稀+7歳)への道草随筆 2週間ごとの月・水・金・火・木に更新。土日祭日休み

ら、とくくられる者と東京都知事選挙

2014年01月23日 | Weblog

  医療法人徳洲会からの5000万円の猪瀬元東京都知事への資金提供が発端となり猪瀬さんが都知事を辞職して、都知事選挙がいよいよ今日1月23日に告示される。

 元内閣総理大臣や大臣経験者などの大物に加えて、16人が立候補するらしい。前回の猪瀬さんが選ばれた選挙にも私がよく知る人が立候補した。今回も猪瀬さんが都知事を辞職して選挙になると分かった時点では、立候補を表明していた。知人であった所為だが、マスコミの扱いが気になった。有名立候補予定者は写真と氏名が何度も何度も新聞紙上やテレビ画面で紹介された。そして必ず他の立候補予定者は「・・・らが立候補することを表明している」で締めくくられる。1月22日時点で知人の名前は立候補予定者リストから消えていた。なぜか安堵した。マスコミは声高に公平平等を謳うが現実は違う。氏名経歴を「・・・ら」でくくることなく、写真もどんなに小さくても全員同じ大きさで掲載放映するべきである。

 私のようにずっとone of them(大勢の中のひとり、一般大衆)として生きてきた者は「・・・ら」の人々に親近感を持つ。同時に「・・・ら」と私たちをくくる側に反感を持つ。半端者である私の“ひがみ”根性がうずく。

 今朝、目覚まし時計のけたたましいベルを止めた後、2度寝防止のためにセットしてあるラジオのスイッチが入った。最初のニュースでプロ野球楽天イーグルスの田中将大選手がアメリカ大リーグのニューヨークヤンキースと7年間161億円の契約を結んだと伝えた。男性アナウンサーがおおざっぱに計算して1分間700万円になると大騒ぎしていた。私には縁もゆかりもない金額である。しかし私はスポーツ選手の報酬に対しては、それがどんない高額であっても羨ましいとは思わない。才能もあるが、それ以上に努力を重ねる。スポーツ選手は自分の体で稼ぐ。活動年数も限られている。だから私のような者でも高額な報酬を容認できる。田中投手には故障なく、まず7年間大リーグで活躍し続けてくれることを願う。

 猪瀬元東京都知事の徳洲会の5000万円、細川元首相の佐川急便からの1億円、青森県の住宅供給公社員がペルー人女性アニータに貢いだ14億5900万円、長野県建設業厚生年金基金の24億円横領には腹が立つ。不労所得であり、私の愚かな心の片隅に「自分にもできるかもしれない」という不覚が存在するからに違いない。クワバラ、クワバラ。

  世界の85人の最富裕者の資産額は全世界35億人の資産総額に匹敵するという。世界の人口は2012年12月に70億人を突破したという。85人が世界人口の半分の富を持つ。億単位の金には縁はないが、私は70億人の中の一人である事実に小さな喜びを感じる。マスコミが衆愚として扱う我らケシ粒ほどの“ら”にも選挙のための1票と、わずかな額ではあるが同じ世界の“ら”の人々の役に立てる義援金を持つ。

  “ら”で生きるのも痛快なことである。

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