今日の出来事

一生懸命に毎日を生きる子どもの姿。そして、そんな子ども達に寄り添う、先生たちの思いを綴ります。

にじゅうまる、はなまる、あと旗もつけちゃう

2022年12月09日 | 今日の出来事
遠足から帰ったのは、14時に差し掛かろうとしていたとき。
いつもは14時半に目覚めておやつに備えますから、もう寝る時間はありません。

でもさすがに遠足の後ですから、みんな疲れています。
着替えながら目をシパシパしている子や、先生の膝の上でウトウトする子も。
そんなんでは降園までの3時間が持ちません。

眠気に耐えられない3歳児クラスの数名を、おやつギリギリまで寝かせることにしました。
襲い掛かる眠気と、後を引く興奮で寝付けない子。
トントンしていると、手伝いに来たのは5歳児クラスの〇〇ちゃん。

私が寝かしつけをしている目の前で、私の手が届かない子をトントン。
この時期の5歳児って、そういうところあるよね。
成長を頼もしく思います。

そうこうしているうちに、別の3歳児がやってきました。
「眠いの?」
「うん」
「じゃあほら、ここで寝たらいいよ」
「うん…」
お友達が寝ていると、なんだか眠くなっちゃうんだ…

機転を利かせた〇〇ちゃんは、トントンを止めて遊んでいる子達に聞いて回ります。
「眠い?」
気を遣ってもらって自分の眠気に気付いた何人かが、同じように布団にゴロン。

「また眠い子探してくるね」
要領を得た〇〇ちゃんは、また少し経つと疲れている子を探しに行きました。
そうして、並べられた布団は7枚になり…
眠りについた子の、はだけた毛布を掛け直してやる〇〇ちゃんが上げた顔と、目が合いました。

気持ちに余裕のなさそうな瞳は、少し光を失って、誰が見ても疲れているのがわかります。
(なんだよ…自分だって疲れてるのに…)


そこにいたのは、いつもの明るい5歳児ではなく、
だれが先頭を歩くとか、他愛もないことで言い争う5歳児ではなく、
40以上も歳の離れた私をチャン呼ばわりするお調子者でもなく、
優しさと責任感のみに背中を押されて動く、自己犠牲の人でした。

合った視線はすぐに外され、また毛布をを直したり、もぞもぞする子をトントンしたり。
そんな様子に何かを感じたのか、4歳児クラスの女の子が二人、トントンに加わりました。
手伝いに加わった子にも指示を出し始める……


17時。
英語が終わって出てきた〇〇ちゃんは、体を預けるようにもたれかかってきました。
ん?遊んでる?
何も言わない。

はいよ。
しゃがんだ背中に、倒れるように乗ってきました。

今日一日、よく頑張りました。
お疲れさん。

詰めた愛情にかなうもの無し

2022年12月09日 | 今日の出来事
「もうこれで十分楽しくない?」
そう投げた質問に、
「うん」と即答するのは、5歳児クラスの子。
なんならバスでちょっと行って、そのまま帰ってくるだけでもいいらしい。

そのくらいの出来事なんです。
貸切バスの遠足っていうのは。

乗り込んだ時は感じなかったけど、確かに暑い。
子ども達の心拍も、普段より上がっているんでしょう。

目的地についてもそれは同じ。
もう何をしていても楽しくなっちゃう。
みんなでトイレに行って帰ってくるだけで、大はしゃぎ。
トイレから荷物までの競争は、運動会以上に盛り上がるから可笑しい。

広場って、なんなの?
子ども達を誘う広場の、揺るがない魅力って。
なんであんなに子どもを走らせるんだろう?

複合遊具は確かに面白い。
だけど広場には適いません。

お弁当を食べ終わったとたん、始まるのは鬼ごっこ。
お願いだから、みんな吐かないでね(笑)

日頃、3,4歳児クラスがお昼寝をしている時に、遊びに出かける5歳児クラスの子。
でも帰りのバスでは寝ていました。
そんなに楽しかったんだね。


「何が楽しかった?」
帰り道で聞くと、答えはだいたい同じ。

「お弁当!」