今日の出来事

一生懸命に毎日を生きる子どもの姿。そして、そんな子ども達に寄り添う、先生たちの思いを綴ります。

まっすぐに、すくすくと

2021年12月25日 | 今日の出来事
「もう少し、お顔の近くに座るといいよ」
「うん」
「お布団に入ったら、絵本は終わりにしようか」
「そっか」

1歳児クラスと2歳児クラスの子を、寝かしつけています。
勝手を少しずつ理解しながら、布団に入った子をトントンしているのは、5歳児クラスの女の子ふたり。

土曜保育は子どもの数が少ないので、全クラスが共同生活をします。
今はお昼寝の時間。
5歳児クラスの子は10月からお昼寝をしなくなります。
遊び始めてもいいのに、自分からトントンしてくれたのです。

こんな感じで大丈夫?
時折こちらを窺う二人の目が、そう言っているみたい。
アドバイスに素直に従う様子はまるで実習生です。

真剣に取り組む姿を見ると、この子達が小さかった頃を思い出します。

卒園まで、残すところ3カ月。

絵本と一緒に包んだ想い

2021年12月25日 | 今日の出来事
「あれ?なんだろうね?」

大げさに驚いて見せる先生につられて、視線をやると…
「!!」
子ども達、全員固まってます。
だれか氷の魔法でも使っちゃったかな?

サンタの登場は、どちらかというと歓迎されません。
できれば知らないうちにプレゼントを残して去って欲しい。
それが、子ども達にとっては理想のサンタかもしれません。

でも現れた。
「まもののむれがあらわれた」くらいの感じ。

普段は見せない顔で、サンタの目の奥を覗き込んで。
でも「ありがとう」を言えました。
サンタとタッチができた子も。

今日という日が少し特別で、いつもよりパパやママとのお話が多くなったらいいな。
そんなことを想って、サンタはやってきました。

サンタが誰かは知らないけどね。

子どものだんまり

2021年12月21日 | 今日の出来事
おやつを食べて、自由遊びをしながら順次降園、そんな時間帯。

女の子がうつむいてモジモジしていました。
この子にしては珍しい。
たぶん何かありました。

「どうしたの?」
「んー…」
「何かあった?」
「うん…。○○君がブロック貸してくれなかったの…」
「そうか、それは困ったね…」
「うん」
「○○くん、おやつ食べるの早かったからね…」
「まだ使ってるみたいよ?」

女の子は黙って絵本を取りに行き、黙って膝に座りました。

何も解決してなさそうなこのやり取り。
でも女の子の顔を見る限り、円満解決してます。

泣いたり、言いつけに来たりする子は、あまり手がかかりません。
ムスッとしたり、俯いたりする子は、放っておいてはいけません。

いつまでも子ども達の心の中に…

2021年12月20日 | 今日の出来事
今冬は雪が降るのでしょうか。

公園の日陰には霜柱が立っていました。
子ども達に教えると、小さな掌に乗せて、大急ぎで向こうの先生に見せに行きました。


いずみ保育園には、エルサが何人かいます。
ままごとのスカートを履いて、歌いながら魔法をガンガン使います。
保育室がカマクラのようにならなければ良いけど。

もし雪が降ったら、エルサがもっと増えそう。
公園で魔法使いまくったら、永久凍土確定の予感。


子ども達に「追悼」は分かりません。
でも雪が降ったら、またエルサとアナに思いを馳せるはず。

雪、降るといいな。

ぶっきらぼうな優しさ

2021年12月20日 | 今日の出来事
「○○先生、どこ行ってたんだよー!」

以前、保育室の扉を開けるなり、こう言われたことがあります。
ニヤニヤしながら。

今日の夕方。
私の勤務時間を過ぎて少し経った頃。
「そろそろ帰ろうかなー」と、膝の上でゴロゴロしている子に向けて呟きました。
「どこ行ってたんだよー」の子です。

「ねぇ、もっと遊んでよー」
うっ…帰りづらい。
でも私には、以前別の子に使って効果的面だった必殺の一言があります。
「先生さ、帰ってワンちゃんにご飯あげなきゃいけないんだよ…」

「行けよ」
まさかのお返事に思わず吹き出しました。
あ、またニヤニヤしてる。

どこかで知ったのでしょう。
大人が使っていた言葉を覚えていて、試しに使ってみたのでしょう。
言い方よりも、今は好きなように言ってみたら良いんじゃない?


「行けよ」のインパクトでブレました。
おじさんの心を鷲掴みにしたのは、そんなことじゃなくて。

ワンちゃんにご飯…を言った時、膝の上でゴロゴロしていたこの子は、飛び起きたのでした。
ほんと、そういうとこあるよね。
おかげでお腹いっぱいになったワンちゃんは、先生の膝の上でゴロゴロしてる。