美大受験クラス(京都芸大コース)の国公立対策レッスン描写課題は「与えられた紙袋、ブロッコリー、玉ねぎを鉛筆で描写しなさい。」(4時間)です。
1998年度京都市立芸術大学の描写課題を出題しました。⇨『京芸過去問』
今回モチーフを個別に描き込んでいる生徒がいましたが、これはよいデッサンの進め方ではありません。
よいデッサンとは、「どの途中段階でも形と調子のポイントが的確であり、描き込みの密度が少なくても見る側の想像力を完成時のレベルまで導いてくれるものである。」と言えます。
鉛筆でつけることができる調子には「明暗」と「彩度」があります。
B系の鉛筆で思いっきり筆圧を上げて描いたのを「最大に暗い調子」とすると、画用紙の白が「最大に明るい調子」となります。
また「彩度」という言葉は色彩の時によく使いますが、デッサン用語でもあります。
彩度が高い⇒『画用紙の目が潰れていない調子』 彩度が低い⇒『硬い鉛筆で描いたり擦ったりして画用紙の目が潰れている調子』
「調子の明暗」、「彩度の高低」を一枚のデッサンの中でフル活用して描きましょう。