杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

モービウス

2022年08月15日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)

2022年4月1日公開 アメリカ 104分 G

天才医師のマイケル・モービウス(ジャレッド・レト)は、幼いころから血液の難病を患っている。同じ病に苦しみ、同じ病棟で兄弟のように育った親友のマイロ(マット・スミス)のためにも、一日も早く治療法を確立したいマイケルは、コウモリの血清を投与するという危険な治療法を自らの肉体を実験台にして試す。その結果、マイケルの肉体は激変し、超人的なスピードや飛行能力、周囲の状況を察知するレーダー能力が身につくが、代償として血に対する渇望に苦しむこととなる。自らをコントロールするために人工血液を飲み、薄れゆく人間としての意識を保つマイケル。そんな彼に対し、マイロも生きるためにその血清を投与してほしいという。同じころ、ニューヨークの街では次々と全身の血が抜かれるという殺人事件が頻発する。(映画.comより)

 

スパイダーマンの敵役のモービウスを主人公に描いたダークアクションです。不治の血液系疾患に苦しむ天才医師が、コウモリの血清投与という禁断の治療で吸血鬼になってしまい、苦悩する姿が悲劇的に描かれていました。

子供時代。血液の難病でギリシャの医療施設に入院していたモービウスは、新たに入院してきた同年代の患者ルシアンと出会います。彼を「マイロ(代々隣のベッドの患者を呼ぶあだ名)」と呼び意気投合しますが、ある時マイロの医療装置が故障し、モービウスがボールペンの部品を使って修理します。それを知ったニコラス医師(ジャレッド・ハリス)は彼の才能を見出しアメリカで教育を受けることを勧めます。

モービウスからの必ず病を治すと書いた手紙を地元の子供たちに見られてからかわれたマイロは松葉杖で殴り掛かり、駆けつけたニコラスに制止されても止めませんでした。彼の暴力的な面を示す伏線のエピソードですね。

25年後。NYの病院に勤務するモービウスは、天才医師となっていて、人工血液を発明してノーベル賞候補になります。しかし難解な性格(自ら称していた)のモービウスは賞を辞退してしまいます。そんな彼の理解者は、彼の才能を信じる同僚のマルティーヌ・バンクロフト(アドリア・アルホナ)と、資産家として成功し研究の出資をしているマイロです。

中南米コスタリカで吸血コウモリを捕獲した(冒頭シーンです)モービウスは、これを使って「キメラ細胞」の血清を創り出します。違法な研究と知りつつマイロは協力を申し出、彼が用意した貨物船でマルティーヌと共に法律適用外海域で実験を開始し自らの体に血清を投与します。超人的な能力を手にしたモービウスでしたが、吸血鬼のような怪人と化して傭兵たちを襲います。我に返って監視カメラの映像から事の次第を知ったモービウスは、映像を消して、SOSを発信した後、行方をくらまします。

船で起きた怪事件を担当するFBI捜査官ストラウド(タイリース・ギブソン)とロドリゲス(アル・マドリガル)は、モービウスを疑い一人助かったマルティーヌに尋問しますが、彼女は覚えていないと言います。

研究所に戻ったモービウスは、身体に起きた変化を分析して、コウモリと同じ能力(超人的なスピード、聴覚、レーダー)を得たと気付きます。喉の渇きを癒すため生き血を欲する彼は、自ら開発した人工血液を飲みますが、効果は6時間しか持たないことが判明します。

船の事件を知って研究所を訪れたマイロは、モービウスの姿を見て自分にも血清を投与するよう頼みますが、自分同様の怪人になることを恐れるモービウスは拒否します。その夜、モービウスが勤務する病院で看護師が失血死する事件が起こります。逮捕されたモービウスの面会に現れたのはマイロで、人工血液を差し入れて去ります。マイロが松葉杖なしで歩けると気付いたモービウスは、彼があの血清を使ったことを悟ります。留置所から脱走したモービウスはマイロを追い、彼が看護師を襲ったことや、新たに得た能力を使って大勢を殺そうとしていることを知ります。マイロの暴走を止めようと闘いを挑みますが、人工血液の効果が切れかけ退却を余儀なくされます。

モービウスを追っていたストラウドとロドリゲスも、監視カメラの映像から、マイロの存在に気付きます。この二人の役割は今作ではあまり意味を持たないような・・・

密かにマルティーヌと接触したモービウスは、彼女の協力を得て血清の効果を消す薬の開発に着手し完成させます。でもそれを使うことはモービウスやマイロにとって“死”を意味するのね。マルティーヌは彼の覚悟を受け止めます。

マイロを訪ねたニコラスが襲われ、瀕死の状態でモービウスに連絡してきます。モービウスをニコラスに引き付けておいて、マイロはマルティーヌを襲います。モービウスが彼女のところに駆けつけた時、既に虫の息でしたが、「私の死を無駄にしないで」と言います。その意を汲んだモービウスは彼女の血を飲んで能力を最大限に引き出してマイロと対峙します。大量殺戮で圧倒的な力を得たマイロはモービウスを追い詰めますが、大量の吸血コウモリを味方にしたモービウスは、マイロの胸に薬を打ちこんで彼を倒し、警察官の包囲網を気流に乗って吸血コウモリと空へ消えていきました。

ミッドクレジットには、ヴァルチャーことエイドリアン・トゥームス(マイケル・キートン):『スパイダーマン: ホームカミング』のヴィランが登場します。・・・って誰?な自分  さらに釈放された彼がモービウスにスパイダーマンに対して共闘を持ち掛けるシーンが出てきますが、本作ではマイロがヴィランでモービウスは“善人”の立ち位置なのに辻褄合わないような・・ 何か新作へ繋がるようですが、マーベルコミック複雑過ぎてわからん

調べてみたら、ドクター・オクトパスにより結成された犯罪集団「シニスター・シックス」への布石らしい。メンバーはヴァルチャー、エレクトロ、サンドマン、ミステリオ、ヴェノム他?


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