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●折角の《安倍のいない世界》が達成目前だというのにトンデモない最後っ屁…《大切な政治判断を誤る、結果を出せない》アベ様ときたら

2020年09月09日 00時00分08秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの記事【安倍首相が在任中に「敵基地攻撃能力保有」ぶちあげへ!「病気で政治判断を誤る」と辞任を発表したくせに憲法違反の政策を強行】(https://lite-ra.com/2020/09/post-5613.html)。

 《安倍首相が最後の最後に暴挙に出た。持病の潰瘍性大腸炎の再発を理由に辞意表明したはずの安倍首相だが、〈在任中に敵基地攻撃能力保有の方向性を示す意向を固め、与党幹部に伝えていた〉と共同通信が報じたからだ。敵のミサイル発射拠点を破壊する「敵基地攻撃」は、国際法にも憲法にも反する先制攻撃にほかならず、第二次世界大戦の反省から日本が原則としてきた専守防衛から逸脱するものであり、到底容認できない》。

   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
       について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました
     アベ様が首相辞任を表明しました

   『●斎藤貴男さん【二極化・格差社会の真相】《法令を順守しなければ
     ならないのは、誰よりも貴君ら自身、警察権力なのだと自覚したまえ》
   『●前川喜平さん《数々の政策の失敗…行政の私物化について、納得できる
       説明をし、ちゃんと謝罪し、その責任をとってから、辞めてほしい》
   『●《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》事件…南彰さん《ついに
     質問妨害が、実力行使に発展…安倍晋三首相の記者会見での出来事だ》
   『●浜矩子さん《日本をこの狂った道から正しい道に戻さなくては
     ならない。安倍政権はそれほど激しい歪みを日本経済に遺したのです》

 《安倍のいない世界》…国会も開かず、何を寝言を言っているのか。
 「核兵器なき世界」さへ目指さないアベ様の言う「核なき世界」が如何にいい加減かが分かろうというもの…「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」というアベ様の思想は何も変わっていない。《不戦の誓い》《恒久平和の希求》どころか、敵基地攻撃能力の保持を求める狂った独裁者ブリ。敵基地攻撃論の先には、何が待っていることやら。適菜収さんの素晴らしい言葉、《われわれ日本人が目指すべきなのは「核兵器のない世界」の前に「安倍のいない世界」である》。
 折角、《安倍のいない世界》が達成目前だというのに、トンデモない最後っ屁。《だいたい、安倍首相は辞任理由について「病気と治療を抱え、体力が万全でないというなか、大切な政治判断を誤る、結果を出せないことがあってはならない」と言っていたではないか。ところが、「政治判断を誤る」恐れがあると自覚している》アベ様が最後の最後にトンデモな最後っ屁。
 《国民が感傷的なポーズにすっかり乗せられて同情を寄せた結果、最後の最後にある意味、改憲よりもタチが悪いこの政策転換という暴走を許してしまったのである》、あぁ~あ。

   『●地上イージス計画停止、遅すぎる《当然の帰結》…辺野古の工事は
     中止してください! 海を殺すな! 辺野古も白紙にして原状回復を!
   『●どうしたらいいんですかね? 沖縄で、アベ様や最低の官房長官らが
     やることなすことがデタラメばかり…選挙が終われば、辺野古破壊再開
   『●「敵基地攻撃能力」保有、《安倍首相はアショア断念を「反転攻勢と
           したい。打撃力保有にシフトするしかない」》…狂った発想
   『●《県民の命だけでなく経済への「基地リスク」が顕在化した。やがて
      「基地は経済発展の最大の阻害要因」という共通認識にもつながる》
   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件に
        ついて真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう

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https://lite-ra.com/2020/09/post-5613.html

安倍首相が在任中に「敵基地攻撃能力保有」ぶちあげへ!「病気で政治判断を誤る」と辞任を発表したくせに憲法違反の政策を強行
2020.09.02 11:29

     (首相官邸HPより)

 安倍首相が最後の最後に暴挙に出た。持病の潰瘍性大腸炎の再発を理由に辞意表明したはずの安倍首相だが、〈在任中に敵基地攻撃能力保有の方向性を示す意向を固め、与党幹部に伝えていた〉と共同通信が報じたからだ。

 敵のミサイル発射拠点を破壊する「敵基地攻撃」は、国際法にも憲法にも反する先制攻撃にほかならず、第二次世界大戦の反省から日本が原則としてきた専守防衛から逸脱するものであり、到底容認できない。

 だいたい、安倍首相は辞任理由について「病気と治療を抱え、体力が万全でないというなか、大切な政治判断を誤る、結果を出せないことがあってはならない」と言っていたではないか。ところが、政治判断を誤る恐れがあると自覚している人物が、任期中に憲法違反の政策を打ち出そうというのである何から何まで滅茶苦茶だ

 しかも、敵基地攻撃能力保有の方向性を示すより前に安倍首相がやらなくてはならないのは、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」配備計画の「停止」についての国民への説明だ。

 そもそも「敵基地攻撃能力の保有」論が急浮上してきたのは、河野太郎防衛相が6月15日に安全性とコストを問題にイージス・アショア配備計画の「停止」を発表したのがきっかけだった。この発表は国会閉会の直前、しかも安倍首相が出席した15日の参院決算委員会後の夕方におこなわれた。つまり、安倍首相が国会で集中砲火を浴びることを避けたというわけだ。

 言うまでもなく、イージス・アショア導入を決めた責任者は安倍首相だ。本サイトでも何度も追及してきたように、もともとイージス・アショアはトランプのセールスに対し、安倍首相がホイホイと応じた貢物。購入決定の同時期、すでに日本政府は同性能のイージス艦8隻体制を進めており、イージス・アショアの配備は不要なのではないかと指摘されつづけ、米国のシンクタンクが“日本配備の目的は米国の防衛コスト節約”であると暴露し(詳細は横田一氏連載を参照 → https://lite-ra.com/2019/07/post-4831.html)、昨年には候補地の調査結果に誤ったデータが盛り込まれていることなど選定の杜撰すぎる実態が明らかになって、参院選では配備反対を訴える候補者が当選し民意があらためて示されても、なおも安倍政権は方針を変えようとしなかった。しかも、安全面での問題性が隠しきれないところまできても、安倍首相は配備計画の「停止」をギリギリまで拒否していたのである(詳しくは既報参照 → https://lite-ra.com/2020/06/post-5481.html)。

 こうした問題を野党から追及されたくないために、配備計画の「停止」発表を自分の国会出席後にやらせるというだけでも姑息にも程があるが、さらに安倍首相はこの配備計画の「停止」を逆に利用し、従来から主張してきた敵基地攻撃能力の必要性を訴える機会にすり替えてしまったのだ。

 実際、6月18日におこなった国会閉会にともなう総理会見において、イージス・アショアの配備計画中止について「我が国の防衛に空白を生むことはあってはならない」などと言い出し、敵基地攻撃能力の保有にかんして「抑止力とは何かということを私たちはしっかりと突き詰めて、時間はないが考えていかなければいけない」「政府においても新たな議論をしていきたい」と発言。この発言を契機として、政府や安倍自民党から敵基地攻撃能力の保有の議論を求める声が噴出しはじめたのである。

 そして、本来ならば国会においてイージス・アショア導入決定の責任者として国民に説明をおこなうべき立場であるにもかかわらず、安倍首相はその責任を放棄する一方で、このコロナ禍に、違憲の政策を最後の最後に進めようとしているのだ。


■国民の同情を買って「支持率急上昇」に気をよくして調子に乗る安倍首相

 この、あからさまな安倍首相の暴走の背景には、辞意表明以降に内閣支持率が急上昇した件が影響しているだろう。共同通信社が8月29・30日に実施した世論調査では、1週間前の調査より内閣支持率が20.9ポイントも増加して56.9%を叩き出し、同日に日本経済新聞が実施した調査でも7月より12ポイント増の55%となった。

 そもそも、安倍首相が退陣を決めたのは、新型コロナ対策で国民からの厳しい批判に晒され、国会を閉会しても内閣支持率が上昇せず、悲願の任期中の改憲や東京五輪開催にも暗雲が立ち込め、嫌気がさしたというのが本音だろう。実際、総理をつづけられないほどに持病が悪化しているならばすぐに首相臨時代理を立てて辞任し休養をとるはずだが、辞意表明会見でも「幸い、いま新しい薬が効いておりますので(次の総理が決まるまで)しっかりと務めていきたい」「私の体調のほうはですね、基本的には、その間(次期総裁が決めるまで)は絶対に大丈夫」と自ら太鼓判を押していた。

 そして、国民からの同情を買おうと「持病の悪化」を理由に辞意を表明したら、案の定、支持率が急増。これにすっかり気をよくし、改憲を自身の手で果たせなかったことの代わりに、憲法を骨抜きにする、敵基地攻撃能力の保有を「レガシー」にしようとしているのだろう。ようするに、国民が感傷的なポーズにすっかり乗せられて同情を寄せた結果、最後の最後にある意味、改憲よりもタチが悪いこの政策転換という暴走を許してしまったのである

 しかも、すでに安倍応援団からは「第三次政権」への期待の声があがっているが、内閣支持率の急増によって安倍首相がその気になっている可能性も捨てきれない。「二度あることは三度ある」というが、その悪夢の芽を生んでしまったとしたら、国民にも重大な責任があるだろう。

(編集部)
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●鈴木耕さんの「東京オリンピック…は返上すべきじゃないだろうか」、毬谷友子さん「五輪は返上します」

2018年09月16日 00時00分58秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]



マガジン9のコラム【鈴木耕 言葉の海へ/第44回:東京オリンピックと大災害】(http://maga9.jp/180912-4/)。

 《ほんとうに、何が「お・も・て・な・し」だよ。五輪招致の国際会議のあのシーン、思い出しただけで腹が立つ。…「東京オリンピック返上」、どうだろう? この「災害列島日本」に住む人間のひとりとして、ぼくは自分の生まれ育った国土が愛おしい。その国土が蝕まれていくのをじっと見ているのは辛い。その程度には、ぼくだって「愛国者」なのである》。

 鈴木耕さん《ぼくは少し前、こんなツイートをした。〈やはり「東京オリンピック」は返上すべきじゃないだろうか。この災害列島に、そんなことをやっている余裕があるのか。2兆円を超えるというオリンピック費用は被害者援助や災害対策に使うべきでしょう。それに、こんな災害多発の列島に、ほんとうに外国のアスリートたちは喜んでくるのか?〉…同じような例を見つけた。女優の毬谷友子さんが、こんなツイートをしていたのだ。〈今日、「これからの2年、西日本と北海道の復興に全力を挙げて取り組むので五輪は返上します」と言ったら、世界中が納得すると思うな。日本の本当に、ごく一部の人たちを除いて。〉》…大賛成。今からでも遅くない。
 2020年真夏、酷暑の中、台風や大地震、「想定不適当事故」な全電源喪失ブラックアウト)、核発電所事故など…がつづいては、「お・も・て・な・し」もヘッタクレも無いでしょうに。
 「非国民」からのコメントへの「愛国者」としての鈴木耕さんの御答えもコラムに。是非、ご覧ください。

 壊憲、緊急事態条項…まで画策なアベ様。
 オモテナシにはトンデモなウラアリ…「国家総動員体制2020」に。ボランティアの名の下に《学徒》動員、そして、企業《戦士》も《死を賭した五輪…特攻五輪》(斎藤美奈子さん)へと駆り出される。さらに、《中小企業や町内会、PTA》にも《徴兵》の割り当てがやってきて…「国家総動員体制2020」の完成・恒久化。たかが《1カ月間の祭典のために》(斎藤貴男さん)、「まあ、いいか」と気にも留めずに、熱狂している間に。市民・マスコミはアベ様らに「しつけ」られている。

   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                 …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》

   『●「公平・公正な報道」を求める文書の「こと細かな注文に従うのか」? 
                            「報道の自由」を行使するのか」?
   『●浅野健一さん、「口先で…批判…トランプ大統領よりも、
            メディアを手なずけている安倍首相のほうが悪質」
    「日刊ゲンダイの記事【巨悪に甘い日本の大メディア 米紙トランプ一斉批判で
     露呈】…《とうとう米国内のメディアから集中砲火を浴びたのだが、
     日本の大メディアはこの“ケンカの作法”を学ぶ気はないらしい
     ■マスコミを懐柔する安倍首相は野放しに》」

   『●目加田説子さん「「今」に潜む危機を執拗なまでに伝え続けること
                   …戦争と平和に関わる報道の重要な使命」
    「【「戦争と平和」報道の使命 目加田説子】…。《だまされるということ自体が
     すでに一つの悪である》。伊丹万作監督の言葉。
     …《執拗なまでに伝え続けること》」

 残念ながら、ニッポンのマスコミには期待できそうにもない。五輪スポンサーを下りる…「中日新聞辺りがやらないものでしょうかね? 東京新聞が内部から、それを突き上げないものか」…と期待はしていますけれど。

   『●世界に向けて「汚染水漏えい問題はない」と言い切ってしまったょ・・・・・・
   『●放射能汚染で「太平洋は終わり」との声が
                  出るほどの重大事故だというのに、この国は・・・・・・

   『●「開催権返上の決断」:
      「完全にブロック」「情況はコントロール」されてはいない我国こそ

   『●東京五輪と東電原発人災の現実: 
         「ダダ漏れは数字で歴然」・・・・・・
   『●ベトナム、核発電建設「延期」…
      ハノイ・アジア大会開催権返上といい、至極真っ当な判断
   『●室井佑月さん「それとこれは別です」:  
      東京の五つのダークな輪と3.11東電原発人災と共謀罪と…
   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために
       「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国
   『●穢れた金(カネ)色の五つの輪: 命を賭してボランティアしても
                   彼/彼女らのオカネ儲けに利用されるだけ
    「《国家総動員体制》の下、奴隷・強制労働や供出に応じても、
     「選挙妨害を暴力団に発注する」アベ様や最低の官房長官
     キト・小池百合子東京「ト」知事、サメ脳森シンキロウ元首相らが
     喜ぶだけです」
    「最後に、報道機関がスポンサーになり、批判不能に…これは大問題です。
     本間龍さんの指摘《黙殺の仕掛けは組織委と大手メディアが
     運命共同体になっていることだ。実は、大手新聞社は、すべてが
     東京オリンピックのスポンサーになっている。スポンサーとして
     組織委と利益を共有する新聞社が、組織委に対する厳しい批判を
     書けるわけがない。テレビ局はスポンサーになってはいないが、
     テレビ局は、そもそも新聞社の系列に入っているのだから、同じことだ》。
     東京新聞までが「恫喝」に屈するようでは…」

   『●金(カネ)色の五つの輪のオモテナシにはトンデモなウラアリ…
                        「戦時体制に慣らすための予行演習」?
    《一体、誰のためのオリンピックなのか──。…極暑対策として「打ち水」や
     サマータイム導入を打ち出したかと思えば、大会期間中はネット通販を
     控えろだの、銀メダルの原材料が足りないから回収を強化しろだの、
     ボランティアを集めるために大学・高専の授業や試験期間を
     繰り上げろだのと、「五輪開催のために国民は犠牲を払え
     と押し付けてばかり。「これは戦時体制に慣らすための
     予行演習なのでは?」と思わずにいられない》

   『●「死を賭した五輪…特攻五輪」(斎藤美奈子さん)…
        五輪開催権を返上し、「玉砕」する前に「転進」すべき
    「《せめて協賛企業の一社でもこの日程ならスポンサーは降りると表明
     しないか待っているのだが》…中日新聞辺りがやらないものでしょうかね?
     東京新聞が内部から、それを突き上げないものか」

   『●「大学が学生を動員してアベ独裁に差し出すような行為…
          学問よりも権力への忠誠を優先するのが大学」か?
    「最高学府の堕落…「死を賭した五輪…特攻五輪」(斎藤美奈子さん)に学生を
     〝献上〟。《大学が学生を動員してアベ独裁に差し出すような行為》…
     《学問よりも権力への忠誠を優先するのが大学》なのか? それは、
     ボランティアなのか?
       斎藤貴男さんのメッセージ。《若者たちよ、立ち上がれ。権力に盲従して
     動員に乗れば、単位が得られ、あるいは就活を有利にするのかもしれない。
     だが、その代わりに失うのは、人間としての自由な魂だ。そのことを
     理解した上で行動してほしいと、心から願う。人間は虫けらではないのである》」

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http://maga9.jp/180912-4/

言葉の海へ
第44回:東京オリンピックと大災害
By 鈴木耕  2018年9月12日


異常気象続きの日本列島

 こんなに大災害が続いた夏があっただろうか。
 大阪で大きな地震があったのが6月18日のこと。この地震では、ブロック塀の下敷きになって小学4年生の女児が死亡するなど、4人の死者。被害家屋は3万戸にも及んだという。
 広島や岡山など中国地方を襲った豪雨災害は、6月末から7月初旬にかけてだった。200人以上の死者を出したあの大災害は、いまからたった2カ月ほど前。そのさ中の7月5日夜、安倍首相を中心に「赤坂自民亭」なる大宴会が議員会館で行われ、世の大顰蹙を買った。
 8月は酷暑。「命の危険にかかわる暑さ」なる言葉が、連日のようにTVで流された。熱中症で亡くなられた方は、高齢者を中心に、全国で200人を超えたという(統計によって人数に違いがある)。
 災害はまだ続く。
 9月4日、近畿地方が台風21号に襲われた。猛烈な風に瓦は空を舞いトラックは横倒し、さらにビルや家屋が全半壊。死者も10人を超えた。猛威は関西空港をも直撃し、タンカーが連絡橋に衝突、関空では旅行客や従業員など約8千名が孤立状態となった。9月11日現在でも、近畿地方の停電は全面解消していない。
 その余波もおさまらぬうち、9月6日未明、今度は北海道で最大震度7の大地震が発生。この地震で、電力供給の脆弱さを露呈。北海道全域で大停電、ブラックアウトという日本では前代未聞の大災害となった。死者も悲しいことに41名。厚真町の山肌に残る地滑りの凄まじい惨状が、まるで巨大な鬼か龍の爪痕に見える。
 たった3カ月ほどの間のこの自然災害の多発には、さすがに、災害馴れした日本国の住民たちも言葉を失ったのだ
 だがその間、政治は何をやっていたのか


政治家たちは何をしていたか?

 いまさら「赤坂自民亭」の例をあげつらうつもりはないけれど、連続する自然災害に政治は有効な手立てを打てていない。それどころか、自民党は「総裁選」を延期もせずに、たった3日間の選挙運動自粛でお茶を濁しただけだ。石破氏の言うように、とりあえず総裁選は延期して、被災者救援やインフラ復旧の先頭に立つべきだった。それが、政治家に求められる普通の感覚だと思うのだが、安倍氏に限ってそうではないらしい
 しかも、自民党総裁選でたった一度の石破氏との“顔合わせ”(とても論戦などとは言えない)を終えるやいなや、安倍首相はさっさとロシアへ飛んでいってしまった。北海道では計画停電も云々(「うんぬんと読みます)されているこの時期に、いったい何のための外遊なのか。

 その上、みっともないことに、首脳会談ではプーチン大統領に2時間近くも待ちぼうけを食わされたという。「外交の安倍が聞いて呆れる


あの「東京五輪招致」への違和感

 一方、大阪府の松井一郎知事は、地元大阪での台風被害の全容も明らかにならない9月7日には、沖縄に飛んで佐喜真淳氏の沖縄知事選の応援に入っていた。そしてあろうことか、災害復旧も緒につかぬ9日、「大阪万博の誘致」という名目でヨーロッパ外遊に出かけてしまったのだ。
 松井知事にとっては「万博誘致」の手柄のほうが、被災者救済や災害復旧よりも大事らしい
 安倍首相といい松井知事といい、もう「いい加減にしろ!」と言いたくなるレベルだ。中央政治が腐り始めると、それが地方自治体へも波及するという見本みたいだ
 松井知事の「万博誘致」についての動きは、あの「東京オリンピック誘致」の大騒ぎを思い出させる
 東京は、この夏の凄まじい暑さで「オリンピック開催の愚」がずいぶんと指摘された。ほんとうにこんな天候の中で、とくに屋外競技などが開催可能なのかどうか。
 そうすると「打ち水作戦」だとか「サマータイム実施」だとか、まさに思いつきとしか言えない対策(?)が続々と出てくる。「おまえら、真面目に考えてんのか!」と怒鳴りつけたくなるようなその場しのぎのアイデアだ。
 ぼくは少し前、こんなツイートをした。

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
 やはり「東京オリンピック」は返上すべきじゃないだろうか。この災害列島に、そんなことをやっている余裕があるのか。2兆円を超えるというオリンピック費用は、被害者援助や災害対策に使うべきでしょう。それに、こんな災害多発の列島に、ほんとうに外国のアスリートたちは喜んでくるのか?
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

 ふと頭に浮かんだことをそのまま書いただけなのに、これがかなりの反響をよんだ。ぼくのツイートでは珍しく、あっという間に5700を超えるリツイートがあり、インプレッションがなんと57万を超えてしまったのだ。ぼくと同じように感じている人たちが、とても多かったということだろう。
 同じような例を見つけた。女優の毬谷友子さんが、こんなツイートをしていたのだ。

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
 今日、「これからの2年、西日本と北海道の復興に全力を挙げて取り組むので五輪は返上します。」と言ったら、世界中が納得すると思うな。日本の本当に、ごく一部の人たちを除いて。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

 毬谷さんのツイート、その続き。

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
 2日前の投稿なのですが、インプレッションが186万を超えていてびっくりしました。でも本当にそう思う。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

 インプレッションが186万というのは、すごい!
 むろん、インフラの復旧や被災者救援に全力を尽くしてくれている人たちはたくさんいるけれど、それに比べ政治家たちの動きはひどすぎる。それを感じ取っている人たちの怒りが、毬谷さんやぼくのツイートへの反響となって表れているのだと思う。
 ほんとうに、何がお・も・て・な・しだよ。五輪招致の国際会議のあのシーン、思い出しただけで腹が立つ
 また、ぼくのツイートへのコメントで、sabiさんという方が、こんなことを書いていた。

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
 ずっと思ってたけど、もし、今年がオリンピックの年だったとして、選手は全力で戦えるだろうか? 各国の応援団は楽しく応援出来るだろうか? メディアはどのような報道をするのだろうか? 少なくともアタシはオリンピックなんてやってる場合かって、怒っていると思う
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

 ほんとうだよな、と激しく同意した。2020年、もし今年と同じような大災害が日本列島を襲ったら、とてもオリンピックどころじゃあるまい。ここ数年の異常な気象災害が、2020年の東京オリンピックの際には襲ってこないと、いったい誰が予想できるのか。
 オリンピック開催中に今回の関空孤立のような事態に陥ったら、訪日客に対してどんな対策がとれるのだろう?
 台風直撃、強風襲来、巨大高潮、大水害、大地震……。
 もはや、東京オリンピックなどと浮かれている場合じゃない。まずやるべきことは、次々に襲う自然災害への対策と、現実の被災者への救済措置、そして被災地の復旧だ。オリンピックなど、それがすべて終わった後の話だろう。
 しかも、本間龍氏によれば、東京オリンピックはその多くの裏方仕事をボランティアに任せる計画なのだという。詳しくは本間氏の『ブラックボランティア』(角川新書、800円+税)を参照してほしい。ムラムラと怒りが湧いてくるのは必至だ。


オリンピック返上でもいいじゃないか

 むろん、ぼくのツイートへの反論(らしきもの)も少ないけれど散見された。中でも呆れてしまったのは、次のようなリクツだ。


◎ここでオリンピックを止めてしまったら、これまで造った競技場などの施設が無駄になるではないか。

 どうしようもないな、これ。官僚や政治家たちがよく使うリクツだ。例えば造りかけたダム。「もうすでに数百億円もの建設費が投入された。建設中止したらそのカネを捨てるようなものだ」。
 そういうリクツで、あの高速増殖炉「もんじゅにどれほどの金をつぎ込んだのか。ほとんど稼働することもなく廃炉に追い込まれた「もんじゅ」に、これまでに投下された費用は、実に1兆円を上回る。さらに、このガラクタを約30年かけて廃炉にするというが、その費用見積もりが3千億円超。だが、この期間はまったくの机上の計算であり、専門家の間では廃炉に要する期間が大幅に長引くことは確実視されている。したがって、かかる費用もとても3千億円で済むはずもない
 その上、これほどの国費をドブに捨てておきながら、推進した政治家も原子力ムラの村民たちも、誰ひとりとして責任をとろうとしない
 同じことが、オリンピック施設でも起こるよ、きっと。日本の場合、二度あることは三度でも五度でも、もう際限なく起こるのだから


◎これまでオリンピックを目指して努力してきたアスリートたちが可哀想だとは思わないのか。アスリートファーストではないのか。

 こんなご意見。しかし、ぼくはこの「アスリートファースト」には違和感を覚える。それよりも「住民ファーストが大切なはずだ
 各競技団体はほとんど「世界大会」を開催している。それで代替したっていいじゃないか。水泳も陸上も、サッカーもラグビーもバレーボールも、野球だって、「ワールドカップ」を開催しているじゃないか。


◎いまオリンピック返上などというと、莫大な違約金が発生するし、たった2年後に迫ったオリンピックを引き受けてくれる都市なんかないだろう。無責任なことを言うな。

 毬谷さんも書いておられたように、「これからの2年、西日本と北海道の復興に全力を挙げて取り組むので五輪は返上します」でいいじゃないか。ぼくは、そのためにぼくらの税金を使うのなら、文句は言わない
 もしそれでも「万難を排して東京オリンピックを」と言うのなら、せめて酷暑の夏を避けて、1964年の東京オリンピックのように日本の気候がもっともいい10月に移すことを、いまからでもIOCに提案すべきだと思う。1964年にできたことが、なぜ2020年にはできないのか?


「商業主義オリンピック」を見直す機会に

 すでに有名になったことだが、なぜこんな酷暑の真夏の東京でオリンピック開催ということになったのか。
 これには主にアメリカのTV局が絡んでいるという。つまり、アメリカではフットボールや野球、バスケットボールなどの人気スポーツの最終盤の盛り上がりが、秋口に集中しているのだ。そのため、オリンピック中継をその時期にぶつけたくない。
 大スポンサーの要望に逆らえない商業主義が、現代オリンピックをこんな形に歪めているのだ。近代オリンピックの父・クーベルタン男爵も草葉の陰で泣いているに違いない。「東京オリンピック返上を、その悪しき商業主義を見直す契機にすればいいと、ぼくは思う。
 そのために「違約金」を支払わなければならないとしたら、数兆円ともいわれる膨れ上がったオリンピック開催費用から捻出すればいい。それで足りなければ、税金から補填するのも仕方ないそれなら、ぼくは我慢する
 東京オリンピック返上」、どうだろう?
 この「災害列島日本」に住む人間のひとりとして、ぼくは自分の生まれ育った国土が愛おしい。その国土が蝕まれていくのをじっと見ているのは辛い。その程度には、ぼくだって「愛国者」なのである。



鈴木耕
すずき こう: 1945年、秋田県生まれ。早稲田大学文学部文芸科卒業後、集英社に入社。「月刊明星」「月刊PLAYBOY」を経て、「週刊プレイボーイ」「集英社文庫」「イミダス」などの編集長。1999年「集英社新書」の創刊に参加、新書編集部長を最後に退社、フリー編集者・ライターに。著書に『スクール・クライシス 少年Xたちの反乱』(角川文庫)、『目覚めたら、戦争』(コモンズ)、『沖縄へ 歩く、訊く、創る』(リベルタ出版)、『反原発日記 原子炉に、風よ吹くな雨よ降るな 2011年3月11日〜5月11日』(マガジン9 ブックレット)、『原発から見えたこの国のかたち』(リベルタ出版)など。マガジン9では「言葉の海へ」を連載中。ツイッター@kou_1970でも日々発信中。
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●2016年7月参院選、「あとの祭り」…「もっとも危ない暴君に、とてつもない数を与えてしまった」

2016年07月28日 00時00分17秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【国民が葬った民主主義…改憲へ衆参独裁政権誕生の絶望】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185450)と、
その続き【同 】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185451)。

 《これでいよいよ、国家統制を前面に押し出した改憲が現実味を帯びてくる。安倍首相はテレビで慎重姿勢を見せていたが、こんなものはポーズだ。今回の選挙結果とは、もっとも危ない暴君に、とてつもない数を与えてしまったのである》。
 《そういう最悪の選択をしたことに自民党に一票を投じた有権者が気づいていないとすればあまりに愚かである》。

   『●麻生太郎氏「だれも気づかないでかわった。
                   あの手口に学んだらどうかね」

   『●「言い過ぎを批判された政治家が自己弁護する、
                   あまり効き目のない常套手段」

   『●麻生太郎氏「ナチス発言」、やはり有耶無耶に

 「二度あるアベノサギは三度ある」…「あとの祭り」。《もっとも危ない暴君に、とてつもない数を与えてしまった》、《やりたい放題の巨大与党の独裁がついに完成》、《事実上の独裁を手に入れた》。まずはアベノサギに三度騙されたことを自覚すべきだし、マスコミが警鐘を鳴らすべきだというのに、開票が終われば、知らんぷり。《自民党に一票を投じた有権者》は茹でガエルで、自分が茹でられていることに気付きもしない。
 《ナチス憲法改正…ワイマール憲法がかわって、ナチス憲法にかわっていたんですよ。だれも気づかないでかわった。あの手口に学んだらどうかね》…をアベ様や公明党の議員はやってしまったわけです。
 「選挙で勝てば一転、「信任を得た」とばかりに突き進む手法」=アベノサギの三度目を許してしまったのです。50%近い「眠り猫」の皆さんといい、三度もアベノサギに騙される皆さんといい、《あまりに愚か》。もし後悔しているのであれば、「あとの祭り」。なんにも感じないのであれば、「考えないことの罪」「無関心の罪」。東京新聞や日刊ゲンダイ、リテラなどを除く報道機関、特に、アベ様のNHKや読売・産経系報道機関もアベノサギに協力する始末。救いようがない国・ニッポン。

   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
     「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」
   『●青木理さん: ジャーナリストの矜持
      「権力や権威の監視」「強者にこそ徹底した監視の目を」
   『●2016年7月参院選、今回も「眠り猫」だった皆さん…
   『●2016年7月参院選、「あとの祭り」…
      教育破壊の効果とアベノサギという「壊憲=争点」隠し
   『●2016年7月参院選、
      「あとの祭」の要因の大きな一つは片棒担ぎのマスコミにあり
   『●アベノサギで違法な壊憲:
      永六輔さん曰く「「9条を守る」ことは「99条を守ることだ」」
   『●「人殺し」に行くのはアナタ、
     「自分は“お国のために死ぬのはゴメンだ”と」言うヒトを支持する人って?
   『●映画『標的の村』監督・三上智恵さん、
      「わずか9時間の歓喜 ~高江工事再開・民意圧殺の朝~」
   『●2016年7月参院選、「あとの祭り」…   
         アベ様にそんな謙虚さがあれば、アベノサギなんてしませんって

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185450

国民が葬った民主主義…改憲へ衆参独裁政権誕生の絶望
2016年7月11日

     (やりたい放題の巨大与党の独裁がついに完成(C)日刊ゲンダイ)

■大マスコミの裏切りで全く伝わらなかった本当の争点

 10日、投開票された参院選はやりきれない結果だった。野党共闘はある程度、奏功し、1人区で野党は11勝(21敗)した。しかし、この程度の善戦ではどうにもならず、終わってみれば、自民党が56議席と圧勝。公明党も14議席を確保した。おおさか維新の7議席を加えれば、改憲勢力は77議席を獲得。非改選の無所属議員のうち改憲賛成の4人を加えると、自公プラス改憲勢力が参院で3分の2を制してしまった。

 与党は衆院ではすでに3分の2を確保しているから、これでいよいよ、国家統制を前面に押し出した改憲が現実味を帯びてくる。安倍首相はテレビで慎重姿勢を見せていたが、こんなものはポーズだ。今回の選挙結果とは、もっとも危ない暴君に、とてつもない数を与えてしまったのである。

 高千穂大の五野井郁夫准教授は「2016年7月10日は歴史に刻まれる日になるだろう」と言い、こう続けた。

   「日本の民主主義が形式的なものになってしまった日だからです。
    衆参で与党や与党協力勢力が3分の2を制するなんて、日本の
    民主主義の歴史においてはほとんど未踏の領域です。今でもこの政権は
    メディアに平気で圧力をかける。公平・中立報道をしなければ、
    電波停止をにおわせる。今後も言論機関に圧力をかけてくるでしょう。
    本来であれば、『それはおかしい』と言う野党もここまで負けてしまうと、
    手も足も出ない。与党議員や閣僚に疑惑があっても証人喚問はもとより、
    質問時間すら制限されてしまう。安倍政権は『今がチャンス』とばかりに
    やりたい政策を加速化させていくでしょう。グズグズしていたら、高齢化が
    進む安倍応援団、日本会議が許さないからです。かくて、あっという間に
    国の形が変わってしまう恐れがある。後世の歴史家は、この日が歴史の
    分岐点だったと分析するかもしれません」

 それなのに、有権者の能天気だったこと。投票率は戦後4番目に低い54.7%だから、どうにもならない大マスコミが安倍の姑息な争点隠しに加担したものだから、民主主義を賭した選挙だという自覚もなく、盛り上がらない選挙になった結果がコレなのである。民主主義は死んだも同然だが、そのことすら大マスコミは報じようとせず、従って有権者はいまだに気づかない安倍の思うツボである。


■比例統一名簿に失敗した野党の致命的大失態

 返す返すも悔やまれるのは、野党4党が比例区で統一名簿を作れなかったことだ。1人区で野党統一候補は11議席を獲得。特に東北地方は5勝1敗と共闘効果を発揮し、メディアの最終情勢調査を大きく覆すほど善戦しただけに、なおさら惜しまれる。比例区で野党票が分散した結果、自民党の比例獲得議席は19と、圧勝した前回の18議席を上回ってしまった。

   「野党共闘が比例区でも実現していれば、自民党から少なくとも
    5、6議席を奪えたはず。確実に改憲勢力3分の2議席は阻止できました」
    (政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)

 政治評論家の野上忠興氏は「決断できなかった民進党の岡田代表の“オウンゴール”」と語ったが、まさにその通りだ。昨年夏の安保法の成立以降、憲法学者の小林節・慶大名誉教授らは野党の大同団結を呼びかけ、社民・生活も統一名簿実現に前向きだった。消極姿勢は民進だけで、小林教授はしびれを切らして「国民怒りの声」を立ち上げた後も「統一名簿が実現すれば、いつでも降りる」と強調していた。

   「最後は連合まで統一名簿に積極的となったのに、岡田代表が
    踏み切れなかったのは『民進党のエゴ』といわざるを得ません。
    全ての1人区で野党共闘が実現しても、比例統一名簿がないことで
    “画竜点睛を欠く”状況になってしまった。決断しなかった岡田代表の
    歴史的責任は重くなりそうです」(鈴木哲夫氏=前出)

 統一名簿をフイにした野党は、この国の民主主義を見殺しにしたも同然だ。後世の歴史家に「致命的大失態」と評価されるのは間違いない。

(つづく)
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185451

国民が葬った民主主義…改憲へ衆参独裁政権誕生の絶望
2016年7月11日

     (事実上の独裁を手に入れた(C)日刊ゲンダイ)

壊憲政権が信任され、さらに巨大化という悪夢

 「ヒトラーは民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って出てきたんですよ。彼はワイマール憲法という当時ヨーロッパで最も進んだ憲法下にあって出てきた。常に憲法は良くても、そういうことはあり得るということ」――。今から3年前、麻生財務相が放った言葉を改めて聞くと現状をあまりにも言い当てていてゾッとする

 「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わったあの手口学んだらどうかね」と続く大妄言だが、安倍政権は「ナチスの手口」をしっかり学んできた。九州大名誉教授の斎藤文男氏(憲法)はこう言った。

   「憲法の定める基本的人権や知る権利を踏みにじる特定秘密保護法の
    強行採決に始まり、閣議決定だけで武器輸出を47年ぶりに解禁。
    揚げ句が集団的自衛権容認の解釈改憲で、安保法制による『立法改憲』と
    セットで9条を空文化させた。一連の憲法無視の“壊憲政治”は、
    悪名高い全権委任法を成立させてワイマール憲法を葬り去ったナチスの
    手口さながらこうした強引な政治手法こそ倍政権は国民の審判を
    仰ぐべきなのに、今回の選挙も憲法無視の政治姿勢や改憲の
    野望などの争点化を巧妙に避けたこれも誰にも気づかせない
    というナチスの手口に学んだ結果でしょう」

 メディアは「改憲勢力3分の2議席」に焦点を当てているが、ちょっと待て。安倍政権は改憲の発議をすっ飛ばし、とっくに憲法をないがしろにしてきたではないか。

   「安倍政権にとって改憲の必要性があるとすれば、憲法に条文のない
    『緊急事態条項』を加えるくらいなもの。あとは身勝手な解釈改憲
    どうにでもなる。事実上の独裁を手に入れた国民の人権や自由を
    損ねても、お構いなしだと思います」(斎藤文男氏=前出)

 国民は壊憲政権を信任し、巨大化させたツケを払うことになる


■今回が「最後の選挙になる」という予言は当たるだろう

 〈今回が「最後の選挙」になる〉――。不気味な予言だ。これは、10日の毎日新聞に載っていた政治学者の白井聡氏(京都精華大専任講師)の言葉である。改憲勢力が3分の2を占め、憲法改正に向けた流れは「第2段階」に入ったというのだ。

 〈すぐに全面改憲には動かないだろう。まずは政府に強力な権限を与える「緊急事態条項」を加える〉と白井氏は予想する。

 9条改正は心理的なハードルが高いが、大災害やテロに備えて緊急事態条項が必要だと喧伝されれば、お人よしの国民はコロッと騙されかねない。それで国民を改憲に「慣れさせる」。自民党が言うところの「お試し改憲」というヤツだ。白井氏はこう続ける。

   〈その後に予想されるのは、軍事衝突が発生することを黙認
    または誘発することだ〉

 そこで緊急事態を宣言すれば、言論や集会、結社の自由など国民の諸権利を停止させ、政府に対する批判も封じ込めることができる。日本の選挙で最低限保障されてきた公正性や自由など望むべくもなく、なし崩しで憲法が停止されてしまう。残念ながら、この見立てが現実になる可能性は限りなく高くなった。

   「55年体制の時代も万年自民党政権といわれたものですが、
    当時は自民党内に反対意見や議論があった。大メディアにも
    まだ批判精神がありました。その両方が失われ、野党も無力な今
    となっては、独裁政権の力が増す一方です。言論の自由が失われた
    独裁下の選挙は何度繰り返しても与党が圧勝する形ばかりのもの
    になる。日本は本当に危険な状況にあります」(政治評論家・森田実氏)

 要するに、北朝鮮のような国になっていくのだろう。そういう最悪の選択をしたことに自民党に一票を投じた有権者が気づいていないとすればあまりに愚かである
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●2016年7月参院選、「あとの祭り」…教育破壊の効果とアベノサギという「壊憲=争点」隠し

2016年07月12日 00時00分27秒 | Weblog


東京新聞の二つの記事【18、19歳は自民40%トップ 改憲賛否は拮抗、出口調査】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016071001001745.html)と、
【「安倍政権下で改憲反対」50% 共同通信出口調査】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201607/CK2016071102000186.html)。

 《18、19歳は自民40%トップ 改憲賛否は拮抗…民進党19・2%、公明党10・6%と続いた。憲法改正の賛否については賛成46・8%、反対47・2%で拮抗》。
 《「安倍政権下で改憲反対」…反対が50・0%に達し、賛成は39・8%にとどまった。女性は賛成34・6%に対し反対52・6%。男性は賛成45・0%、反対47・3%だった》。

   『●2016年7月参院選、今回も「眠り猫」だった皆さん…

 いや~驚きました。教育破壊の凄まじき成果です。「赤紙」「人殺し」に最も近い若者の比例代表の投票先のトップが自民党、さらに驚きなのが、「公明党10・6%」! 理解に苦しみます。一体、自公に何を期待してるの??
 そりゃぁ、「戦争反対」「憲法9条を守れ」なんて生徒に言おうものなら、「密告」される訳ですから、先生方も大変です。でも、被害者は「赤紙」を受け取る側、「人殺し」に行かされる側なのではないですか。教育破壊の凄まじき成果は、《憲法改正…賛成46・8%》でしょう。驚きました。ブログ主が教育を受けたころには、絶対にそのような「壊憲」派が半数などということは無かった。戦前の教育の反省の下、「戦争反対」「憲法9条を守れ」が普通に教育されていました。そう遠くない昔です。哀しい世の中、哀しい国のカタチになりました。

   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(3/4)
   『●教育壊革!? ~忠魂碑と教育塔~
   『●教育破壊: 「「ボンクラ」「嘘つき」」につける薬なし、
                そして、「戦争絶滅受合法案」の制定を!

   『●ハタとウタと東京都教委: 強制しておいて、その記述を問題視するとは・・・
   『●音圧計でも持ち出しそうな勢い、
      たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令・・・アホらしい
   『●どちらの国に生まれた子どもが幸せだろうか?
   『●自公投票者が目指す社会?、「公園の人の命を
     支えるためにかけずり回る石崎さんを思うと、情けなくなる」
   『●「歳出抑制が狙い」ならば、教育破壊ではなく、
        「害遊」のカネバラマキ「害交」こそ何とかしなさいよ

 一方、《安倍政権下で改憲反対》が50%なのに、与党・「癒(着)」党で「2/3」に達しようという状況。争点は「壊憲」だったのに?、このあり様。要は、「ト」なアベノサギに騙されたわけね。「三度目の正直」かと思いきや、「二度あることは、三度ある」。100万歩ほど譲って、ドアホノミクス(©浜矩子さん)一つを見ても、アベドアホノ丸と化して、漂流・座礁していて、評価できるものは皆無。アベ様らときたら、「矢」を放つどころか「的」を投げる始末。格差は広がるばかり。
 50%近い「眠り猫」の皆さんといい、三度もアベノサギに騙される皆さんといい、どうしたらいいんでしょうね。教育破壊の効果と報道機関の矜持の無さでしょうかね?

   『●争点は「壊憲」: 「選挙で勝てば一転、
     「信任を得た」とばかりに突き進む手法」=三度目のアベノサギ
    「争点は壊憲。「選挙で勝てば一転、「信任を得た」とばかりに
     突き進む手法」=アベノサギ。《特定秘密保護法安全保障関連法
     制定がその例》であり、今度で三度目のアベノサギ。自公は争点にもせず、
     選挙で訴えもしない「壊憲」を、選挙後に、進めます。引き返す、
     最後のチャンスでではないでしょうか? 
     「20XX年、再び戦争が始まった…」でいいのでしょうか…」

   『●争点は「壊憲」: アベノサギを見逃し「眠り猫」となれば、
                    「未来に向けた道」を閉ざすことに
   『●争点は「壊憲」: アベ様「マニフェストのなかに
       書いてあります」!…「いちばん最後、たったの10行」

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016071001001745.html

18、19歳は自民40%トップ 改憲賛否は拮抗、出口調査
2016年7月10日 21時53分

 共同通信社の出口調査によると、選挙権年齢の引き下げで新たに有権者となった18、19歳の比例代表投票先は、自民党が40・0%でトップ、民進党19・2%、公明党10・6%と続いた。憲法改正の賛否については賛成46・8%、反対47・2%で拮抗した。

 共同通信社が3~5日に行った全国電話世論調査では、18、19歳の比例代表での支持政党は自民が35・4%で最多、他の政党は民進8・5%、公明5・0%、共産党1・5%などいずれも10%以下、「分からない・無回答」は42・9%だった。出口調査からは、自民が堅調に票を獲得したことがうかがえる。

(共同)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201607/CK2016071102000186.html

「安倍政権下で改憲反対」50% 共同通信出口調査
2016年7月11日 朝刊

 共同通信社は参院選で、投票した候補者名や政党名を有権者に質問する「出口調査」を全国で実施した。「安倍晋三首相の下での憲法改正」について賛否を聞いたところ、反対が50・0%に達し、賛成は39・8%とどまった。女性は賛成34・6%に対し反対52・6%。男性は賛成45・0%、反対47・3%だった。

 男女を合わせた年代別で反対の最多は五十代の53・4%。四十代と六十代も50%を超えた。賛成は二十代の48・0%が最も多く、十代の46・8%、三十代の45・3%と続いた。

 支持政党ごとの比較では、自民党の賛成70・6%、反対20・8%に対し、公明党は賛成が48・5%で、反対は39・6%に上った。与党支持層の間で、改憲への温度差が浮かび上がった。自民で賛成が最も多かったのは二十代の72・7%。十~四十代はいずれも賛成が70%を超えた。公明で賛成が50%を超えたのは四十代の51・2%のみだった。

 改憲勢力のおおさか維新の会は、賛成が46・4%で、反対の48・5%とほぼ拮抗(きっこう)。日本のこころを大切にする党は、賛成51・3%、反対44・0%だった。

 安倍政権下の改憲阻止を唱える野党のうち、民進党は反対が86・0%で賛成の9・3%を圧倒。四十代以上でいずれも反対が80%を超えた。賛成が最も多かったのは十代の22・3%だった。他の野党でも反対は共産89・4%社民84・7%生活85・7%を占めた。
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●争点は「壊憲」: アベノサギの効果は絶大…与党・「癒(着)」党の壊憲派議員が「2/3の勢い」の怪?

2016年07月08日 00時00分26秒 | Weblog


東京新聞の記事【参院選終盤情勢 改憲4党で3分の2の可能性 投票先未定なお4割】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201607/CK2016070602000133.html)。

 《「改憲四党」は、非改選と合わせ、改憲発議に必要な参院定数の三分の二以上となる七十八議席に届く可能性がある》。

 同紙の別の記事【安倍政権下の改憲「反対」40.5%「賛成」28.9% 本紙世論調査】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201607/CK2016070602000132.html)によると、《「安倍政権下での憲法改正」に反対する人の割合は40・5%で、賛成の28・9%を上回った。憲法九条については、「改正しない方が良い」と答えた人が46・3%で、「する方が良い」の22・5%を大きく上回った》そうです。
 「壊憲」には反対だけれども…でも、与党・「癒(着)」党が2/3の怪? 争点は「壊憲」なのが分かっていない? 三度目のアベノサギに、どうやら、騙されてしまっているのかな。「三度目の正直」の目覚めかと思えば、「二度あることは、三度ある」の模様。それとも、相変わらずの「眠り猫」効果でしょうかね。選挙速報で、開票早々に、与党・「癒(着)」党壊憲派議員が次々と誕生していく「悪夢」を見せつけられそうです。本当にオメデタイ国家ニッポン。EUからのBrexitの悲劇について、何にも学んでいません。投票後に後悔しても、手遅れ。マトモな投票行動は、「沖縄差別」「住民分断」「捨て石」に苦しむ沖縄の皆さんのみでしょうか? 沖縄の皆さんの叫びは、本土には届かないかもしれません。
 2016年7月10日直後、「壊憲」に直ぐさま着手するんじゃないですか。「ト」な自民党改憲草案で、「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」して行きます。与党・「癒(着)」党壊憲派議員に投票した人や選挙にも行かない(「闘い」もせずに諦め、敵前逃亡する)「眠り猫」な皆さんは、それでいいのでしょうが、ブログ主は嫌ですね、そんな「アベ様の政」。家族が「人殺し」に行かされる、そんな社会なんて御免です。
 「若者は、選挙に行かず、戦争に行った」。「20XX年、再び戦争が始まった…」、そんな悪夢の一歩手前。

   『●争点は「壊憲」: 「ドアホノミクス」の頓挫を認めては? 
      …座礁したアベドアホノ丸・船長の虚しき言い訳
   『●争点は「壊憲」:2016年7月参院選で「ネジレ」を
       取り戻さねば、アベ様は「白紙委任状」とばかりに…
   『●争点は「壊憲」: 頓挫が明確な「ドアホノミクス」の
        是非を問うという詐欺的手口…鎧の下の剣「壊憲」
   『●争点は「壊憲」:2016年7月参院選が終われば、
       自公が争点にもしない「壊憲」へ…三度目のアベノサギ
   『●「最高責任者は私」だと嘯き、違法に壊憲する
      「ボンクラ」「嘘つき」は政権から引きずり下ろすしかない
   『●争点は「壊憲」: 「選挙で勝てば一転、
     「信任を得た」とばかりに突き進む手法」=三度目のアベノサギ
    「争点は壊憲。「選挙で勝てば一転、「信任を得た」とばかりに
     突き進む手法」=アベノサギ。《特定秘密保護法安全保障関連法
     制定がその例》であり、今度で三度目のアベノサギ。自公は争点にもせず、
     選挙で訴えもしない「壊憲」を、選挙後に、進めます。引き返す、
     最後のチャンスでではないでしょうか? 
     「20XX年、再び戦争が始まった…」でいいのでしょうか…」

   『●争点は「壊憲」: アベノサギを見逃し「眠り猫」となれば、
                    「未来に向けた道」を閉ざすことに
   『●争点は「壊憲」: アベ様「マニフェストのなかに
       書いてあります」!…「いちばん最後、たったの10行」
    「自民党の候補者で「壊憲」を第一声したのは、わずか一人だそうです。
     アベ様は、自信満々に《マニフェストのなかに書いてあります》!
     と述べたそうですが、……《いちばん最後、たったの10行》という有り様。
     2016年7月参院選後、あたかも白紙委任状が得られたかのごとく、
     三度目のアベノサギするための、姑息な「アリバイ作り」にしか過ぎません。
     自公お維大地支持者と「眠り猫」の皆さんは、参院選後、
     後悔することに絶対になります。

       《若者よ、戦争に行かず、選挙に行こう
                (http://list.jca.apc.org/public/cml/2016-June/043954.html

     アベ様《が隠そうとするのなら選挙当日まで、憲法改正こそが
     参院選における最大の争点なのだということを、草の根ででも徹底して
     周知させていかなくてはならないだろう》。全く同感、何度でも、
     言い続けましょう、争点は「壊憲」。」

   『●争点は「壊憲」: 
     「若者よ、戦争に行かず、選挙に行こう」…1票でしか変わらない
   『●争点は「壊憲」:創価学会婦人部「ごめんよ
      憲法ぐらい変わっても生活はたいして変わらないと思ってね」
   『●争点は「壊憲」: 「投票しないということは
      『現状に不満はない』という『黙認』」「都合のいい無関心」
   『●争点は「壊憲」: 公明党と共に《(戦争への)
      「この道を。力強く、前へ。」(選挙後に壊憲)―自民党》
   『●争点は「壊憲」: 大橋巨泉さん「最後の遺言」…
         日本を『戦争ができる国』に変えてはいけない
   『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
         「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」
   『●争点は「壊憲」: バングラディシュ虐殺事件
      …それでも「壊憲」して「軍事国家」となってはいけない


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201607/CK2016070602000133.html

参院選終盤情勢 改憲4党で3分の2の可能性 投票先未定なお4割
2016年7月6日 朝刊

 十日投開票の参院選について、本紙は五日、独自の取材に共同通信社が三~五日に行った電話世論調査を加味して終盤情勢を分析した。自民、公明両党の与党と、改憲に前向きなおおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の改憲四党は、非改選と合わせ、改憲発議に必要な参院定数の三分の二以上となる七十八議席に届く可能性がある。非改選には改憲派の諸派・無所属議員もおり、これを加えるとさらに可能性は高まる。自民は二十七年ぶりに参院で単独過半数を回復する五十七議席を超える情勢

 ただ、世論調査では選挙区、比例代表とも40%以上が投票先について未定と答えており、今後情勢が変わる可能性がある。

 自民は改選五十議席を上回るのが確実な情勢。野党四党の統一候補との対決になった三十二の一人区では、二十議席以上を固めているほか、複数区も東京、千葉で二議席獲得が有力になっている。

 比例代表も前回二〇一三年の十八議席を上回る勢いだ。沖縄では現職閣僚が苦戦している。

 公明は改選九議席の維持が確実で、さらに上積みを目指す。選挙区は七人全員が当選する可能性がある。安倍晋三首相が勝敗ラインに掲げた、与党での改選過半数は達成する公算

 おおさか維新も大阪や兵庫で当選圏入りし、比例代表と合わせて改選二議席を大幅に上回る勢い。日本のこころは議席が見えていない。ほかに改憲派無所属が一部選挙区で他党と競り合っている。

 これに対し、安倍政権下での改憲に反対する民進、共産、社民、生活四党側は、全体として改憲四党に先行を許している

 民進は三十議席を下回り、改選四十三議席の維持は困難だが、民主党時代の前回(十七議席)は上回る情勢。一人区は福島、山梨、三重でやや先行。複数区は北海道、東京、愛知で二議席目を他党と争う。

 共産は東京で前回に続いて議席を確実にし、神奈川でも議席を得る可能性がある。比例も前回と同じ五議席を固め、改選三議席から大幅な上積みを狙う。社民は比例で議席獲得が有力だが、改選二議席には達していない。生活も現段階で議席を確保していない。

 一人区の無所属統一候補は岩手、山形、沖縄などで当選圏内にある。

 新党改革、地域政党「減税日本」は議席に届いていない。

<調査の方法> 終盤情勢は、本紙独自の取材と共同通信社の電話世論調査を総合して判断した。
 共同通信社の調査は3~5日の3日間、全国の有権者を対象に、コンピューターで無作為に電話番号を発生させて電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。
 今回、無作為に発生させた番号のうち、実際に有権者がいる世帯にかかったのは5万3324件で、このうち4万3271人から回答を得た。
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●「世界が見ている」/『週刊金曜日』(2013年2月15日、931号)についてのつぶやき

2013年02月18日 00時00分51秒 | Weblog


週刊金曜日』(2013年2月15日、931号)、「世界が見ている/「慰安婦」で安倍首相は針のムリロ!?」についてのつぶやきから、AS@ActSludge

 中国軍艦のレーダー照射「事件」については、Inti-solさんのブログ(http://plaza.rakuten.co.jp/intisol/diaryall/)にたくさんの情報が(この二つ: 「戦争を招き寄せているのは誰かhttp://plaza.rakuten.co.jp/intisol/diary/201302140000/、「続・戦争を招き寄せているのは誰かhttp://plaza.rakuten.co.jp/intisol/diary/201302160000/)。

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■『週刊金曜日』(2013年2月15日、931号) / 昨日到着、いま漸く開く。「世界が見ている/「慰安婦」で安倍首相は針のムリロ!?」。田岡俊次氏「中国軍艦のレーダー照射への日本政府の対応は整合性を欠く/海上事故防止協定では禁止せず」

■『週刊金曜日』(2013年2月15日、931号) / 野中大樹氏「「生業を返せ、地域を返せ!」原発訴訟」、東電と国を被告に。明石昇二郎さん「勝俣氏・清水氏・武藤氏など東電幹部を続々と/東電刑事告訴で進む聴取」。樫田秀樹氏「元同僚が都教委の主張を否定も 土肥元校長が敗訴」

■『週刊金曜日』(2013年2月15日、931号) / 山秋真氏「上関原発、中電の免許執行を引き延ばす県」、祝島島民の会代表の抗議。「二人の「キャパ」 ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー」。武田知弘氏「安倍政権の景気対策は〝アベコベミクス〟である/デフレ脱却にはまず賃上げを!

■『週刊金曜日』(2013年2月15日、931号) / 藤田孝典氏「「まず就労ありき」で生活保護が危ないなぜ生活困窮者対策に予算を割けないのか」。屋良朝博氏「ハワイではオスプレイ訓練飛行を断念振興策で沖縄をなだめる安倍政権の愚昧」、本当にそうだ!

■『週刊金曜日』(2013年2月15日、931号) / 「青島顕の政治時評 「最低でも県外、と言っただけ 鳩山元首相は他の人よりまし」 沖縄の人の言葉が重く響く」。例の丸刈り「事件」も含めて、「竹信三恵子の経済私考/AKB48とアベノミクスをつなぐもの 復古趣味と現実拒否、将来先食いの時代精神」

■『週刊金曜日』(2013年2月15日、931号) / 英「インディペンデント」紙特派員インタビュー「「河野談話見直しは破局的事態を招く」。こういう発言(http://uonome.jp/article/tougo2/2627)を見るとなんだかな~だけれども・・・東郷和彦氏「政府の予算を使って「慰安婦」に道義的補償を」

■『週刊金曜日』(2013年2月15日、931号) / 「雨宮処凛のらんきりゅう/〝国による子どもの虐待〟」。境分万純氏「グラミン銀行が危ない 世界最大の社会的企業をバングラディシュ政府が「乗っ取り」?!」、肝心のムハマド・ユヌス氏が総裁職を解任されたようだ。MC(マイクロクレジット)

■『週刊金曜日』(2013年2月15日、931号) / 本多勝一さんの「貧困なる精神」は、「イルカ殺し問題」について。矢崎泰久さん「発言2013」、「二度あることは三度ある。この謂に倣えば日中戦争は勃発する。・・・もし戦争が日本側の理由で起きたら、世界の孤児になってしまうに違いない」

■『週刊金曜日』(2013年2月15日、931号) / 首相と「LINE友だち」の畠山理仁さん「「LINE」で語る安倍首相の本気度 公式アカウントからの返信はたったの4パターン」・・・、畠山さんからのお願い。関係ないけど、私、折角の日本発の技術なんでしょうが、LINEが気持ち悪くてしょうがありません

■『週刊金曜日』(2013年2月15日、931号) / 山口正紀さん「「可視化」なんてもんじゃない 法制審「基本構想」」。岩本太郎氏「マスコミが伝えない「建国記念日」前後の「在特会」らの動き」。元「ト」知事子分の猪瀬氏、八木秀次氏・・・高嶋伸欣氏「見て見ぬふりで政権の本性隠蔽に手を貸すマスコミ」
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