「2017年3度目の関西旅行記 #2-9」のつづきです。
海上自衛隊舞鶴地方総監部の敷地内にある海軍記念館から次の目的地の北吸桟橋までは、いただいたリーフレットによれば400m離れていることになっています。
でも、総監部前の歩道橋に昇ると、ほとんど総監部の向かい側が北吸桟橋で、停泊中の護衛艦が見えました。
艦体の塗装色が曇天と似たような色で、自然と迷彩を施されたようになっていますな。
もっとも、自衛艦は、ステルス性能を持たせるなど、「見えない」ように心しているわけで、あり得べき佇まいなのかもしれません。
で、北吸桟橋の見学者入口にいらっしゃった「衛兵」の方も、ブルーの迷彩カッパを着用されていました。
陸上自衛隊ならともかく、海上自衛隊の隊員が迷彩服を着用するのはどれだけの意味があるのでしょうかねぇ…
さて、入口の受付で見学証を受け取って(入場中の見学者数を把握するためのものなんでしょ)、さぁ、北吸桟橋の見学を開始
まずは、ヘリコプター搭載護衛艦(DDH)のひゅうがのお尻
でかい
そして、長い
岸壁には、船が接岸するときの衝撃を和らげるため、古タイヤが吊されているものですが、このクッションがまたデカい
ところで、飛行機や自転車は馬は、左側から乗るものと相場は決まっていますが、船は列車と同様、「左から乗る」とは決まっていないようです。
とくにひゅうがの場合、檣楼(艦橋構造物)が右舷に偏って設置されていますから、右舷から乗下鑑することにしているようです。
たまたま、ひゅうがの右舷から休憩に入った(あるいは勤務明け)と思われる搭乗員の方々が下船していらっしゃのですが、みな一様に制帽を被り、紺色のコート(階級章付き)を着込んでなかなか凜々しい(女性自衛官も数人)。
ここで気づいたのは、本格的な雨が降っていたにもかかわらず、皆さんが傘を差していないこと。
帽子もコートも、すぐにグショグショに濡れてしまうでしょうに…
でも、考えてみれば警察官だって、雨の日に傘を差している制服姿の警察官なんて見たことがありません。
警察官も自衛官も、傘で片手をふさがれるのはあってはならない ってことなんでしょ
さて、このひゅうが、より大型のDDHの「いずも型」と共に「ヘリ空母」と呼ばれています。
ひゅうがの場合、ヘリコプターを最大11機搭載でき、同時に3機が発着鑑できるそうで、東日本大震災(2011年)や熊本地震(2016)の際には、三陸海岸沖や八代海に出動して、「物資の補給基地」として活躍したのだそうな。
もっとも、ひゅうがは単なる「移動ヘリポート」であるはずもなく、当然ながら武装しています。
岸壁からミサイル垂直発射装置は見えませんでしたが、左舷艦尾の「高性能20mm機関砲」はよく見えました。
この機関砲(ファランクス)、説明書きによると、
艦に向かってくる敵航空機やミサイルを全自動で識別・迎撃する対空砲です。
毎分4500発という非常に速い発射速度を持ちます。また、むかって右側に装備されている赤外線カメラによる手動照準モードもあり、これを使用して昼夜・視界を問わず不審船や、テロ目的の自爆ボート等への警告射撃や攻撃も行うことができます。
だそうで、巨大な艦体に比べて頼りなげなサイズながら(上に載せた「ひゅうが」のお尻の写真をご参照方)、まさしく「高性能」です。
それにしても、毎分4500発って…
なぁ~んて素敵なBPM~ (MISIA「Catch the Rainbow」)
なんて浮かれている場合ではありません
でも、こんなに高速で撃ちまくったら、すぐに弾倉が空(から)になってしまうのではないかと思うわけですが、Wikipediaによれば、「携行弾数」は1,550発。
ということは、20秒もフル発砲できない…
弾を撃ち尽くしてもゴジラの進出を阻止できなかったシン・ゴジラのタバ作戦をの悪夢がよみがえる…
それはそうと、軍艦といえば、巨大な大砲をイメージしてしまう「古いタイプ」の私ですが、
現代の軍艦、っつうか、護衛艦の「主砲」はこの「高性能20mm機関砲」になっているようで、結構な数の護衛艦に搭載されています。
大和型戦艦の主砲の口径46cmに比べるまでもないわけですが、
現代の「海戦」では、「砲」は自艦の防御用兵器に特化し、攻撃用兵器はミサイルですから、これはこれで良いのでしょう
と、わけの判らない結論に至ったところで、今回はおしまいにします。
2017/12/18 2017年3度目の関西旅行記 #2-11
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