米国と北朝鮮の間で続く軍事攻撃を示唆する威嚇の応酬を巡り、ドイツのメルケル首相は11日、「米国と北朝鮮の対立に軍事的な解決策はない」と述べた。ロイター通信が伝えた。両国の緊張の高まりを懸念して声を上げたとみられる。メルケル氏はまた、国連安全保障理事会の他、米国や中国など関係国の緊密な協力が必要と指摘し「ドイツは軍事的でない解決策に積極的に関与する」と述べた。
一方、ロシアのラブロフ外相も同日、「軍事紛争の危機が高まっている」と懸念を表明。ロイター通信によると「より強く、より賢い方が先に危機を回避するための一歩を踏み出すべきだ」と沈静化を促した。また、両国に対し、中国とロシアが模索する、北朝鮮がミサイル発射実験を凍結して米韓が大規模な軍事演習を一時停止するという案に賛同するよう求めた。【武内彩】
一方、ロシアのラブロフ外相も同日、「軍事紛争の危機が高まっている」と懸念を表明。ロイター通信によると「より強く、より賢い方が先に危機を回避するための一歩を踏み出すべきだ」と沈静化を促した。また、両国に対し、中国とロシアが模索する、北朝鮮がミサイル発射実験を凍結して米韓が大規模な軍事演習を一時停止するという案に賛同するよう求めた。【武内彩】
国連憲章違反を確信犯的に犯し続けて来たアメリカに対してメルケルが、予告していた国連を通しての積極介入を、いよいよ!
10日エントリーでこういう方向を書いて期待した僕としては、大賛成、喜んでいますよ。
『 世界平和はやはり、各国の国連尊重、国連結集によってしか成し遂げられないのだろう。
現代世界政治において国連を無視する人々は、無意識のうちにということを含めて、世界平和など無限の彼方とする人々と言えると思う。最近起こった、アメリカによる「パリ協定離脱」、これに対するドイツはメルケルの言葉「我々は、大国に頼らず、やるべきことをやっていかねばならぬ」とは、国の姿勢として一つの象徴的な出来事と言えまいか。』
これとは別に、国連のグティエレス事務総長(ポルトガル人です)も、米北両首脳のエスカレート発言を厳しく牽制していました。この総長はかなりの平和主義者と僕は見ていて、これをメルケルドイツが支えるとなれば、前のアナン事務総長の時以上に、アメリカにとって事態はかなり厳しくなりそうです。
アナン事務総長がイラク戦争に厳しく反対したのは、有名な話。というよりも、歴代事務総長が、いつの間にか反米になってきたというのが、最近の国連の歴史です。これらすべて、時の事務総長がアメリカに次第にするようになった言動は、国連憲章に従って行動しただけのことなのですが。ということもすでに、国連ではどの国も知っている有名な話。
こういう国連の歴史も、ドイツが国連事務総長の「反米」言動を時に支えるとなれば、かなり前進的に変わってくるのではないでしょうか。フランスも含めて、EU全体の発言のなりそうですし。ベネズエラ問題で、中南米のいくつかの政府が反米決議を提出するのとは比重が全く変わってきます。
メルケルが、ベネズエラ問題でも何か発言しないかなー。
米北問題でメルケルが発言し、上記最後の文章のようにベネズエラ問題でも何か言い始めたら、アメリカは怒り心頭に達するだろう。それでも戦前日本国のリットン調査団報告問題に対するのと同様に、こうは言えまい。
「国連を出る」
ただ、こういう成り行きのどこかでは、アメリカからこんな発言が出るかも知れない。
「国連分担金を凍結する」
つまり、もうどこの国も「満州事変日本脱退」のように国連を出られない情勢が来たのだということでもある。今の世界の「大義名分」をば、どんな大国も踏みにじることはできないという時代。それがその国とそこの首脳の歴史的大恥になるような「民主主義的国際関係」の時代に。
ただし、こんな不安も大いにあると思う。通常兵器による核ミサイル打ち出しさえ全部止められるという現実的対策に自信さえ持てるならば、通常兵器一斉攻撃をやるかも知れない。そんな不安も持つ。なんせ、イラクで数十万の死者に懲りずに、シリアでもそれを超える死者を出してきたアメリカだから。
イラク戦争前夜、ラムズフェルドが渋っていた西欧諸国に対して意地のように発したこんな言葉も思い出している。
「古いヨーロッパが、偉そうに何を言うか!」
ドイツ軍は東アジアで何の影響力も行使できませんから
それ程心配する必要は無いでしょう
在日米軍も在韓米軍も目立って増強はしていませんし、北朝鮮近海に米空母も増強させていません
少なくとも米国からは先制攻撃する気は無いようです
シリアで一番死者・難民を出しているのはアサド政権による無差別爆撃であり、次にロシアによる無差別爆撃です
アサド・ロシア軍は学校・病院などのインフラも「意図的に」攻撃しています
まぁ反政府組織も同じように政府支配地域の病院などを攻撃してますけどね
ただアサド・ロシア軍の方が圧倒的に強い(特に空軍)ので被害者数はアサド・ロシア軍による空爆の方が多くなります
国連がベネズエラを非難、「反政府デモに過剰な武力」
国連のゼイド人権高等弁務官は声明で、反政府抗議者への拷問を含む虐待はベネズエラにおける「法治の機能停止」の一端を示していると指摘。「われわれが記録している人権侵害の責任は政権の最高レベルにある」とした
ttps://jp.reuters.com/article/venezuela-politics-un-idJPKBN1AP00R
ペルー外相、ベネズエラを「独裁国家」と非難 米州17カ国が協議
ペルーはこれに先立ち、ベネズエラの政治危機の平和的な終結を目指し、米州17カ国による初会合を開催。会合後に発表した共同文書で、参加国はベネズエラにおける「民主主義体制の崩壊」を糾弾するとともに、「非合法な」制憲議会のいかなる決定も認めない方針を表明した。
参加国にはカナダ、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、チリなどが含まれる。
ttps://jp.reuters.com/article/venezuela-politics-region-idJPKBN1AP0BD
反政府記事ボツに 政権、新聞に圧力 紙供給絶たれ20紙廃刊
逆風にあらがう新聞もある。3大紙の一つのナシオナル紙は連日の反政府デモを1面で詳報している。(中略)その代償は大きかった。新聞社は印刷用の紙を輸入しており、現地通貨ボリバルを米ドルに両替して決済する必要がある。だが、外貨両替を一元管理する政府は14年以降、ナ紙のように政府に批判的な新聞社には両替を認めなくなった。
エスパダロ主幹によると、同様に紙の供給を絶たれ廃刊に追い込まれた新聞は国内で20紙を超える。政府に不都合な報道は、ますます庶民の耳目に届きにくくなっていく。「こんな状況だからこそ、記者らしい仕事をまっとうすべき時だと我々は信じている」。エスパダロ主幹はこう語った。【カラカスで朴鐘珠】
ttps://mainichi.jp/articles/20170614/ddm/007/030/155000c
米国の武力介入には反対するでしょうが、民主主義を何より重んじているメルケル氏が単純にマドゥーロ政権を支持することはあり得ないでしょう
これら全てに反論せずに、同じことを繰り返しているだけでは、論議じゃありません。
ベネズエラだって、全く同じ指摘をしてきたのだ。①憎しみ合いの連鎖、②相手情報だけで、ボリビア、キューバ、非同盟諸国会議決議などの動向、アメリカの工作を一顧だにしていない、と。③「暴徒」の暴徒たる所も、これを米国が支援してきたこともなどにも、何も触れていない。
こういう一方的なお話しは、いくら繰り返しても無意味です。ちょうど、シリアのISもヌスラ戦線も、アメリカも加わった「シリアの友」こそが作ったと、そこを見ていないことが、一番悪いのと同じです。
アフガン戦争、イラク戦争、そしてシリアの友グループと一緒になったシリア内戦工作がなかったら、これらが誕生しても微々たる勢力でしかなかったはずである。
全ての内戦の大元はこうして「テロとの戦い」が作ったものとも言える。国連の反対を押し切ったイラク戦争などは、その酷さの極地。イラク戦争反対者は1部イスラム教徒の今を予測していたとさえ言えるのである。
以上を全く観ずに、その結果だけを云々するはそうなる。