African Beads Art -見上げる空にアフリカの夢-

ZUVALANGAがアフリカで出逢ったビーズワイヤーアート、南部アフリカの人々、自然、動物、文化。

ZUVALANGA 特別展’先住民の宝’を観覧して、アフリカンワイヤー&ビーズアートについて思うこと

2020-10-15 16:03:14 | 日記

現在国立民族学博物館(吹田市)にて開催中の‘先住民の宝’観覧に行ってきました。

9つの国、地域に暮らす先住民の人々を取り上げた展示となっていました。

中の様子は撮影NGだったので、外と館内で集められるスタンプの写真を^^。

‘先住民にとって、宝は心の拠り所であり、民族としての誇り。そして何より宝は、彼らにとって希望そのものなのだ‘。

この言葉が強く心に残りました。

民博ミュージアムショップで並ぶハシビロコウ(南部アフリカにはいない鳥だけど、好きな鳥です)

 

特別展‘先住民の宝’を観て

今、この時だからこそ改めてアフリカンワイヤー&ビーズアートへの思いを少しまとめてみました。

長文になりますが、お読み頂ければ幸いです。

‘先住民の宝’展示は文化的な展示作品だけにとどまらず、人々がたどってきた歴史や生活、人種差別問題、環境問題など深く学べる展示になっていた。効率重視や生産性重視、速さや便利さの追求によってもたらされる新たな問題提起もあった。

グアテマラ・マヤの人々の丁寧に作られた織物、刺繍はとても魅力的だった。しかし現在、デザインだけを真似、プリント布として大量生産された安価なモノが市場にあふれている現状も伝えられ、自分ならその場でどちらを選ぶだろう・・・考えさせられた。

便利さ効率性、目先の利益などが最優先になってしまうと、民族の誇りや伝統は簡単に置き去りになってしまうのではないかと感じた。

 

改めてアフリカンワイヤー&ビーズ、ジンバブエ人アーティスト達について考え、ジョセフ氏(ショナ人)と共に訪れた、ジンバブエにある世界遺産‘グレートジンバブエ遺跡’で出会った美しい花崗岩の並びを思い出した。

‘グレートジンバブエ遺跡’は15世紀頃にショナの人々が築いた大規模な石造建築遺跡。人々の手で丁寧に築かれた美しい花崗岩ブロックの並びは時を経て、アーティスト達の手で紡ぎ出されるガラスビーズの並びに形を換えながらも、その誇りは今も脈々と受け継がれているのだと思う。

↑ジンバブエ国旗にも描かれるジンバブエバード

遺跡を見上げ、『これはすべて人々の手造りなんだ。人々のアイデアと技術で築かれたものなんだ』と語るジョセフ氏の誇らしげな表情を覚えている。その遺跡もアフリカンワイヤー&ビーズアートも様々な背景とストーリーを纏った宝なのだ。

 

コロナ渦において、南アフリカはロックダウン、旅行者の激減でかなりの打撃を受けている。

南アフリカケープタウンで活躍するアーティスト達の活動拠点になっていた団体が活動休止・解散に追い込まれてしまった。

↑ケープタウン 空港に飾られるケープタウン在中のアーティスト達によって作られたネルソンマンデラ氏のビーズアート

 

彼らは個人個人自宅などで製作活動を続けているが、状況は良くないとジョセフ氏の友人が語っていた。もちろんヨハネスブルグでも状況は同じ。

大規模な作品作りや、企業オフィスのデコレーションなどはアーティスト達が力を集結して作業をしている。

その拠点が無くなってしまったことで、どのような影響が出てくるのか・・。

いつか明けるこの困難の先の為にも力を合わせて踏ん張ってほしいと思う。

 

今年8月に予定していた南アフリカ行きが叶わず、彼らに直接会い、話をすることが出来なくなってしまった・・・。

その代わり、携帯でのメッセージのやりとりが増えた。彼らもお客様との会話を楽しむ時間がなくなり、ストック作りに疲れたとき、メッセージのやりとりが気晴らしになるのだろう。

ただ、7時間の時差を全く気にしない彼らのメッセージはこちらの深夜になることが多い・・・。

深夜に送られてきたメッセージを見ると、街の様子や、家族の話、新しい作品の写真。時には道ばたで拾った綺麗な卵形の石の写真。

そこにはいつも安心や驚きや笑いがある。深夜に起こされて、まさかの石の写真には、まいってしまったが、日々を楽しむ彼らの様子が見えて嬉しくなった。

彼らが大切にしているアフリカンワイヤー&ビーズアート。

彼らの思い、ZUVALANGAの思いと彼らへのリスペクトの気持ちをのせて、魅力を伝えながら進んでく未来に希望を見出したい。

 

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