東北地方太平洋沖地震全難聴対策本部

阪神大震災を超える超大型地震の難聴者等支援情報提供

東北地方太平洋沖地震 (52)

2011-03-12 23:02:02 | 災害情報
三陸の沿岸部は壊滅的な被害が相次いだ。宮城県南三陸町(人口約1万7000人)は町役場が冠水して機能を失った。
約1万人と連絡が取れず、県で確認を急いでいる。町内の主だった建物は崩壊しており、救助を待つ人は崩壊を免れた
志津川中学校に集まった。校庭に白字でSOSの文字を描いて助けを待った。

 茨城県警などによると、12日午後10時現在、確認された県内の死者は19人。高萩市や常陸太田市、北茨城市な
どで死者が確認されている。

東日本大震災の発生から丸1日が経過しても、自治体などによる行方不明者の安否確認は進んでいない。死者数は増えているが、被害の実態を反映できておらず、全容の解明にはほど遠い状況だ。想定外の大きな地震と津波によって、情報を集約する自治体の庁舎自体が壊滅的な被害を受け、使えなくなったことも一因だ。

 「市役所は3階まで水につかって全く機能していない」。市街地の大半が水没した岩手県陸前高田市では、隣接する一関市から駆けつけた消防隊員に対し、住民がそう訴えた。岩手県庁は県内の市町村と連絡を取っているが、陸前高田市に隣接する住田町と北部の岩泉町の役場とは、12日夜の段階で連絡が取りづらい状態だという。

 災害救助にあたる警察や消防の施設も、沿岸部を中心に大きな被害を受けており、活動が困難になっている。陸前高田市では交番が水没。総務省消防庁によると、同市の消防庁舎も全壊したという。同市に出動した一関市消防本部の担当者は「連絡手段は無線機が1台残っているのみ。音声がとぎれとぎれで被害を把握できる状況ではない」と話した。

 宮城県では、津波被害がひどかった仙台市荒浜地区に駐機していた県の防災ヘリコプターが流された。12日朝の段階で約2万5千人が小中学校に避難しているという同市宮城野区の災害対策本部は「津波が行ったり来たりし、海岸側へは入れない状況」だとしており、沿岸地域の住民の安否は不明という。南三陸町では役場が冠水し、電話も一時つながらない状況になった。

 福島県南相馬市では約1800世帯が損壊するなど、被害状況が徐々に明らかになっている。その一方で、岩手県沿岸部の町村などでは、被害の情報すら届いていない地区もある。現地からの情報が全く入らないことが、壊滅的な被害状況を推測させる結果になっている。

(朝日.com

東日本大震災:手形、不渡り扱いせず…全国銀行協会

2011-03-12 20:37:37 | 省庁企業・通達
全国銀行協会は12日、企業が資金決済に使う手形が不渡りになった場合でも、11日付から当分の間は、
不渡りの扱いにしない特別措置を発動すると発表した。

 東日本大震災の影響で企業が銀行口座に入金できないなどの事態が相次いでいるとみられるためで、
全国で実施する。

東北地方太平洋沖地震 (51)

2011-03-12 20:30:30 | 災害情報
11日の東日本大震災で震度7だった宮城県栗原市で、瞬間的な揺れの強さを表す最大加速度が2933ガルと
重力が持つ加速度の約3倍に達していたことが、気象庁の調べで分かった。同県と岩手県では、地震発生直後、
最初の強い揺れが2分強続いたという。同庁が加速度計を分析した結果、震度6弱だった岩手県大船渡市で
991ガル、いずれも震度5強だった宮城県石巻市で675ガル、同県丸森町で357ガル、東京都千代田
区で259ガルを観測した。

 ガルは加速度の単位で、1ガルは物体の速度が1秒間あたり1センチずつ速くなる状態を表す。
ボールを手から放すと、重力のため速度を増しながら落ちるが、この時の加速度が約980ガル。
上下方向でこの加速度を超すと、地上のものが浮くことになる。
日本では、08年6月の岩手・宮城内陸地震の際に、岩手県一関市で観測された4022ガルが過去最大。

東北地方太平洋沖地震 (50)

2011-03-12 20:07:07 | 災害情報
まだまだ余震が続いています。

午後から20時までの間に震度3~4が続いています。
東北と中越・信州が連続しており、中越方面は崖崩れなどに
注意してください。


2011年3月12日 19時57分 2011年3月12日 19時53分ごろ 岩手県沖 4
2011年3月12日 19時43分 2011年3月12日 19時39分ごろ 伊豆半島東方沖 2
2011年3月12日 19時15分 2011年3月12日 19時12分ごろ 長野県北部 1
2011年3月12日 19時11分 2011年3月12日 19時8分ごろ 長野県北部 4
2011年3月12日 18時45分 2011年3月12日 18時41分ごろ 三陸沖 3
2011年3月12日 18時42分 2011年3月12日 18時40分ごろ --- 3
2011年3月12日 18時39分 2011年3月12日 18時36分ごろ 新潟県中越 3
2011年3月12日 16時39分 2011年3月12日 16時36分ごろ --- 3
2011年3月12日 16時41分 2011年3月12日 16時35分ごろ 福島県沖 3
2011年3月12日 16時0分 2011年3月12日 15時57分ごろ 東京湾 3
2011年3月12日 15時47分 2011年3月12日 15時44分ごろ 茨城県沖 3
2011年3月12日 15時45分 2011年3月12日 15時40分ごろ 茨城県沖 3
2011年3月12日 15時23分 2011年3月12日 15時19分ごろ 岩手県沖 4
2011年3月12日 14時57分 2011年3月12日 14時55分ごろ 新潟県中越 4
2011年3月12日 14時53分 2011年3月12日 14時50分ごろ 長野県北部 3
2011年3月12日 14時48分 2011年3月12日 14時45分ごろ 福島県沖 3
2011年3月12日 14時19分 2011年3月12日 14時14分ごろ 茨城県北部 3
2011年3月12日 13時46分 2011年3月12日 13時43分ごろ 新潟県中越 3
2011年3月12日 13時11分 2011年3月12日 13時6分ごろ 宮城県沖 3

東北地方太平洋沖地震 (49)[原発関連]

2011-03-12 20:00:00 | 災害情報
東京電力福島事務所によると、12日午後3時半ごろ、福島第1原子力発電所1号機周辺でドーンという「爆発音」がしたという。10分後、白い煙を確認した。作業員2、3人が近くにいる可能性がある。同事務所は詳細の確認を急いでいる。福島県によると同機の天井など建屋が崩落した。午後4時すぎ、敷地内の放射線量が上がっているという。東電によると、同社社員2人と協力会社社員2人の計4人がけがを負った。

東京電力は12日午後、福島第1原子力発電所1号機の原子炉内の水位低下が進んでいると発表した。午前9時に燃料の上部50センチメートルが露出していたのが、10時30分には90センチメートル、午後1時には1.5メートルに拡大。午後3時28分には1.7メートルになった。燃料の長さは4メートルで全体のほぼ半分が露出したことになる。

 露出が進めば燃料の温度の上昇が進んで、最悪の場合、原子炉の崩壊につながる可能性もある。

 東電では引き続き、原子炉内への水の注入を続けているものの、現在の消防車を使った水の注入では水位の低下を防ぐのは難しいと判断。現在、海水の原子炉内への注入を含めた検討をしている。原子炉内に海水を入れると、発電所の復旧が困難になる可能性もある。

 東電によると、現地の情報が錯綜しており、現在の状況を確認するのも困難な状況。福島第1原子力発電所内には午前11時の時点で750人の作業員がいる。


 12日午後3時半ごろ、東日本巨大地震で被災した福島第1原子力発電所1号機周辺から爆発音が聞こえ、10分後に白い煙を東京電力が確認した。同社の社員2人と協力会社の作業員2人がケガをし、病院に搬送された。福島県に入った情報では原子炉がある建屋などの天井が崩落した。福島県は12日午後6時25分、首相官邸からの指示で福島第1の避難指示を半径10キロから20キロ圏内に拡大した。ほぼ半世紀になる日本の原発史上で、最悪の原子力事故になった。


記者会見する枝野官房長官と経済産業省原子力安全・保安院幹部(12日夕)
 経済産業省の原子力安全・保安院は午後2時、「原子炉の心臓部が損なわれる炉心溶融が進んでいる可能性がある」と発表。燃料の核分裂に伴うセシウムやヨウ素が原発周辺から検出されたとしていた。

 福島県に入った情報によると、午後4時すぎ、敷地内の放射線量が1時間に1015マイクロシーベルトを示した。一般人が年間に受ける放射線量の限度(1000マイクロシーベルト)に相当する値まで上がっている。

 原発は万一の事故に備え、「5重の壁」と呼ばれる構造で放射性物質を閉じ込める。今回の爆発では一番外側にあたる原子炉建屋が壊れたことが映像で確認された。内側の防壁の状況は分かっていない。



 建屋崩壊時は原子炉格納容器の圧力が高まっており、壊れる可能性があったため内部の空気を出す作業を進めていた。爆発が起きた原因は調査中だが、原子炉格納容器の圧力が何らかの理由で高まり過ぎて爆発したとすれば、最悪の場合は内部の防壁も壊れ、放射性物質が外に出た可能性がある。

 東電によると、現地の情報が錯綜(さくそう)しており、被害状況などを確認するのが困難な状況が続いている。福島第1原発の敷地内には同日午前11時の時点で750人の作業員がいるという。

 1号機は東日本巨大地震の発生で自動停止はしたものの、緊急炉心冷却装置(ECCS)を動かすことができなくなり、炉を十分に冷やせなくなっていた。

 東電は12日午後、原子炉内の水位低下が進んでいると発表した。午前9時に燃料の上部50センチメートルが露出していたのが、10時30分には90センチメートル、午後1時には1.5メートルに拡大。午後3時半ごろに1.7メートルになった。燃料の長さは4メートルで全体のほぼ半分が露出したことになる。


東北地方太平洋沖地震 (48)[原発関連]

2011-03-12 18:32:32 | 災害情報
 東京電力福島事務所によると、福島第一原発1号機(福島県)で午後3時半ごろ、ドンという爆発音がし、約10分後に煙が確認された。社員が負傷したという。

 同事務所によると、煙が見えたのは原子炉建屋とタービン建屋の中間付近。実際にどこから煙が出たのかは把握できていないという。負傷者の人数やけがの程度、外部放射能の測定値の変化、格納容器が破損したかどうかは不明。原子炉の水位は異常な低下はしていない。
 社員2人と協力企業の2人が病院に運ばれた模様。


 東京電力福島第一原発1号機であったとみられる爆発に関して、原子力安全・保安院は12日、午後5時15分に予定していた記者会見を延期した。広報担当者は記者団に「首相官邸とも調整をして、情報を集約してから会見する。非常に厳しい状況だ」と述べた。

 東京電力によると、福島第一原発1号機付近で、12日午後3時29分、1015マイクロシーベルト/時、午後3時31分に569マイクロシーベルト/時という高いレベルの放射線量を確認した。東京電力は同3時36分ごろ、1号機付近で大きな揺れと爆発音があったとしている。

 枝野幸男官房長官は12日午後6時前から記者会見し、東京電力福島第一原発と福島第二原発の半径10キロ以内の住民に圏外への避難指示を出したことについて、「現時点では10キロ圏内から出ていただいていれば大丈夫だ」と述べた。

 東京電力は、福島第一原発で敷地境界の放射線量が制限値を超えたため、原子力災害対策特別措置法に基づく「特定事象」(敷地境界放射線量異常上昇)が発生したと、12日午後4時17分に判断した。 東電によると、制限値は500マイクロシーベルト/時だが、午後3時29分に1015マイクロシーベルト/時を確認している。

(朝日新聞社)

東北地方太平洋沖地震 (47)

2011-03-12 17:30:30 | 災害情報
宮城・南三陸 町民9千人が所在不明

 東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県南三陸町の町役場によると、12日午後3時現在で住民約1万8千人のうち9千人の所在がわからないという。

 町職員によると、これまで住民の避難が確認された施設は、高台にある町立志津川小学校(同町志津川、約3千人)や、町の災害対策本部が設置されたスポーツ施設「町スポーツ交流村」(同、約2千人)など。

 町役場や警察署、消防署が津波で大きな被害を受けており、職員らは無線で連絡を取り合って被害の実態把握を急いでいる。自衛隊員が現地入りし復旧作業を始めているというが、町職員は「食料が全然足りない。現状を全国に伝えてほしい」と話している。

 同町は地震後に火災が多数発生した宮城県気仙沼市の南側にあり、太平洋に面している。

東北地方太平洋沖地震 (46)

2011-03-12 16:32:32 | 災害情報
食料品・生活必需品の物流滞る 青森・岩手・宮城・福島

2011年3月12日16時21分
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 小売り大手では物流が滞っている。セブン&アイ・ホールディングスやイオンによると、青森、岩手、宮城、福島各県の店への出荷に影響が出ている。コンビニエンスストアではいまだに連絡がとれない店もあり、被害の把握が進んでいない。

 コンビニでは、工場や倉庫も被災した可能性があり、おにぎりや弁当などの商品を供給できない店も出ている模様だ。イオンは、東北6県の170店のうち、被災地域で通常通りの営業ができなくなっている128店の店頭で生活必需品などを可能な限り販売している。休業は32店、連絡が取れないのは4店。イトーヨーカ堂も、店内での営業ができない場合は、店頭や駐車場で販売するという。

 東北地方でスーパーを展開しているマックスバリュ東北は、停電の影響もあって89店のうち営業できているのは7店。牛乳や豆腐といった「生もの」の配送ができないという。保存できる食品を中心に現地に向けて順次、配送している。

 ハンバーガーチェーンのモスフードサービスは12日、少なくとも100店以上の営業中止を決めた。宮城県や栃木県の倉庫が被災して、原材料が店に入らなくなったためだ。まだ連絡がとれていない店もあるという。

 牛丼店「すき家」やファミリーレストラン「ココス」を運営するゼンショーは午後4時現在、グループのうち560店で営業を停止しており、石巻市と気仙沼市のココス3店舗と連絡が取れていない。

被災者の所得税10年分から減免 確定申告期限も延長

2011-03-12 15:55:55 | 省庁企業・通達

 財務省は12日、地震で被災した人の税負担を軽減するため、所得税法と災害減免法に基づく減免制度を2010年分の確定申告でも認める、と発表した。現行法では損失が起きた年(11年分)が対象のため、減税や還付は来年以降になる。早く税軽減を受けたい人のために10年分でも減税・還付できるようにする。

 住宅や家財など生活に必要な資産の損害や、後かたづけ費用などの金額を出し、所得税法の雑損控除か所得制限がある災害減免法の、いずれか有利な仕組みを選ぶ。源泉徴収などですでに納税済みの会社員は、確定申告をすれば還付を受けられる。

 また、青森、岩手、宮城、福島、茨城の5県では、10年分の確定申告の受付期間を従来の3月15日までから延長する。他の地域でも、申し出れば期限の延長が認められる。今後、被害の状況をみて新たな期限を決める方針だ。

東北地方太平洋沖地震 (45)

2011-03-12 15:30:30 | 災害情報
福島第一原発1号機、蒸気放出 大気中に放射性物質

東京電力は12日朝、東日本大震災で被害を受けた福島第一原子力発電所1号機(福島県大熊町)で、放射性物質を含む空気を大気中に放出するため、弁を開ける作業をした。原子炉格納容器が破損して大量の放射性物質が外部にもれるのを防ぐための措置で、意図的に放射性物質を外部に出すのは国内初。福島第二原発(同県楢葉町、富岡町)でも、原子炉の容器内の圧力を制御できないため、1~4号機のすべてで放出の準備作業に入った。政府は第二原発に対しても緊急事態を宣言した。

 経済産業省原子力安全・保安院は同日午後、1号機の炉心で燃料が溶融している可能性が高いと発表した。東電は、燃料の一部が水面から露出しており、建屋内の放射線レベルが高くなっていることから、「燃料の一部が溶けるなど何らかの損傷を受けている可能性が高い」としていた。東電は、水位の低下を防ぐため、消防車でこれまでに2万1千リットルの冷却水を注入しているという。

 保安院や東電によると、福島第一原発1号機で、原子炉建屋内にある中央制御室の放射線量が通常の約1千倍に達している。正門付近では、通常の約20倍となっているという。中央制御室の通常の放射線量は1時間あたり0.16マイクロシーベルトだが、12日早朝の時点で150マイクロシーベルトに達していた。

 通常、原発では建屋内にある原子炉格納容器から建屋に放射能が漏れ出ないように、建屋内より格納容器側の気圧を下げている。保安院は、この機能が失われているか、放射性物質が漏れ出ている可能性もあるとみている。

 政府は福島第一原発から半径3キロ以内としていた避難指示を半径10キロに拡大。3キロ圏の双葉、大熊両町に滞在中の約7千人を含め、10キロ圏の4町に滞在する5万1207人が避難対象になった。

 政府はさらに12日朝、福島第二原発に対しても原子力災害緊急事態を宣言し、半径3キロ以内の住民には避難を、10キロ以内の住民には屋内待避をそれぞれ指示した。

 東電によると、福島第一原発での放出作業は、原子炉格納容器の圧力が上がりすぎたためだ。同日午前4時すぎの会見で、想定している設計圧力400キロパスカルに対し、計測数値は2.1倍の840キロパスカルに上がっていた。

 1号機では、非常用電源の故障のため、緊急炉心冷却システム(ECCS)が働かなくなり、核燃料の過熱を防ぐ手段がなくなっていた。熱によって圧力が高まった圧力容器内の蒸気が、安全弁によって逃がされたため、その一つ外側にある原子炉格納容器内の圧力が高まったことが考えられるという。

 放出に伴う被曝(ひばく)量について、東電は「発電所構内のうち線量が最も大きい場所で、放出開始から終了までの間に64ミリシーベルト」と試算している。放射線業務に従事する人に関して国が定める年間被曝量の上限は50ミリシーベルトで、やや上回る値だ。

 東電はかなり多めに見積もった数値としている。核燃料のウランは焼き固められており、金属でできた「被覆管」で表面を守られているからだ。東電が明らかにした被曝量の試算は、被覆管が壊れてウランの2%が溶け出した結果として、想定される数値だという。

 一方、福島第一原発の敷地境界にある環境中の放射線を測る装置(モニタリングポスト)は8カ所とも機能していないという。このため東電は、手持ちの測定装置で対応している。1~4号機の排気筒の測定装置についても停止しているという。

(朝日新聞)

東北地方太平洋沖地震 (44)

2011-03-12 11:26:26 | 災害情報
大津波で壊滅的被害 死者・不明は1500人超も

 東北地方太平洋沖地震から一夜明けた被災地では12日、余震が続く中、懸命の救助作業が続けられている。毎日新聞のまとめでは午後0時現在、死者は800人超に上り、784人が行方不明。政府は東京電力福島第1、第2原発で放射能災害の恐れがあるとして、原子力緊急事態を宣言し、周辺住民に避難を指示した。気象庁は史上初めて、国内全66予報区で大津波警報、津波警報、津波注意報を発表し、警戒を呼びかけている。

 各県などによると、都道県別の死者は、岩手202人▽福島115人▽宮城84人▽茨城17人▽千葉10人▽東京4人▽神奈川、栃木3人▽青森2人▽北海道、山形、群馬1人。さらに仙台市で200~300人、宮城県岩沼市と名取市で200人の遺体を発見。死者・行方不明者は計1500人を超える見通しだ。

 岩手県陸前高田市は津波で、ほぼ壊滅状態になった。大半の家屋が倒壊した状態で、市内はがれきと化している。残っているのは、市役所やスーパーなどいくつかの建物だけで、8000世帯のうち5000世帯が被害に遭ったとみられる。残っている建物も外部から連絡が取れない。

 大船渡市でも、建物300棟以上が崩壊または流失し、吉浜中学校の生徒8人の行方が不明。岩手県警によると、12日午前7時半現在、陸前高田市と大船渡市で計34人の死亡が確認された。

 また、岩手県・宮古では10カ所以上の集落が全壊し、多数の人が流された模様だ。同県洋野町では住宅20棟が流失し、漁船の転覆や流失が相次いだ。

 防衛省によると、福島県南相馬市は被害が甚大で、県道391号、260号、74号沿いの約1800世帯が壊滅状態。宮城県名取市では津波で屋根の上に多くの人が避難した。茨城県大洗町は中心部まで津波の被害が及んでいる。宮城県石巻市では住宅10棟が流された。青森県八戸市も被害が甚大で詳細が把握できていない。

 総務省消防庁によると、仙台市では宮城野地区で大規模火災が発生し、中野小学校屋上などに約900人が避難している。石巻市でも数カ所で延焼中。気仙沼市では、屋外タンクから流出したとみられる油の影響で激しく燃え広がっており、消火活動ができない状態だという。多賀城市でも、石油ガス施設などが燃えている。

 また、岩手県大槌町と山田町で大規模な火災が発生し、宮古市田老地区でも山火事の発生が確認された。

 東北地方では、新幹線、在来線とも鉄道の運転見合わせが続いている。岩手県花巻市と北上市の間で東北新幹線の橋脚がつぶれているとの110番もあったという。

 高速道路も通行止めが続く。青森、岩手、秋田、宮城県では全域で停電している。

 厚生労働省によると、断水被害は12日午前10時現在、東北や関東を中心に東日本の16都道県で少なくとも100万戸に上る。

 一方、首都圏では朝から多くの鉄道が運転を再開した。

東北地方太平洋沖地震 (43)

2011-03-12 11:15:15 | 災害情報
東北電管内で停電411万戸 新幹線、終日運休予定

津波が押し寄せ電線が切れ、一面が水浸しになった被災現場=福島県南相馬市で2011年3月12日午前7時2分、本社ヘリから馬場理沙撮影
 地震発生から一夜明けた12日、東北地方は幅広い地域で停電や断水が続き、鉄道の運行もストップした状態が続いた。道路や通信網も寸断され、自治体の職員からは「被害が把握できない」と悲鳴があがる。首都圏では私鉄や地下鉄、JRの在来線が動き始めたが、朝になって家路に就く人がホームにあふれる駅もあり、混乱が続いた。

 ■電力 

 東北電力によると12日午前10時現在、管内411万3460戸で停電中。青森、岩手、秋田、宮城県で全域停電、山形県のほぼ全域と福島県の一部で停電が続いている。内訳は青森79万3167戸▽岩手75万4437戸▽秋田53万2233戸▽宮城138万8379戸▽山形45万2357戸▽福島19万2806戸。

 また、12日午前3時59分に発生した信越地方の地震の影響で新潟県内の1313戸が停電し、午前10時現在で81戸の停電が続いている。中部電力によると、同じ地震の影響で午前9時半現在、長野県内の約100戸も停電中。

 東京電力によると、12日午前10時現在で管内99万7618戸が停電している。内訳は茨城64万2657戸▽栃木21万4817戸▽千葉13万4611戸▽神奈川5533戸。東京都と埼玉、山梨、静岡、群馬各県では復旧した。電力各社は「極めて厳しい受給状況が予測される」として節電を呼びかけている。13日以降、地域ごとに順番に停電させる「輪番停電」の可能性もあるとしている。

 ■ガス 

 仙台市ガス局によると12日午前11時半現在、同市と周辺2市3町の約36万2000戸でガス供給停止が続いている。同局の工場からガス供給を受ける塩釜ガス(宮城県塩釜市)も約1万2000戸への供給を止めている。東京ガスによると、午前11時半現在で茨城県日立地区の3万8戸への供給停止が続いている。いずれも復旧の見通しは立っていない。

 また、京葉ガスによると、千葉県浦安市の埋め立てエリアで液状化現象が起きているとみられ、ガス管に水が浸入した。午前11時半現在で同市内の約5100戸への供給を止めている。

 ■電話 

 NTT東日本によると12日午前10時現在、加入電話約48万5000回線とISDN約7万9500回線が使用できなくなっており、11日夜と比べ固定電話で通話ができない地域が広がった。フレッツ光は一部が復旧したが約20万8600回線が使用できていない。通話規制は、12日未明に解除した。携帯電話は11日よりつながりにくい。午前10時現在NTTドコモ3961▽KDDI(au)約3800▽ソフトバンクモバイル2307▽イー・モバイル625--の基地局でサービスが止まっている。

 ■水道

 岩手県災害対策本部によると、沿岸の自治体を中心に水道管の破裂や破損が相次ぎ、断水が続いている。津波で給水施設が被害を受けた自治体もあるとみられ、対策本部の職員は「被害が大きすぎてまだ断水戸数は把握できない」と語った。

 宮城県では午前10時半現在、塩釜市や多賀城市など16市町で全域が断水。福島県北部3市3町に水道を供給する福島地方水道用水供給企業団によると、福島市など管内9カ所で水道管の破損が確認され、全域への給水を停止しているという。

 山形県や秋田県でも午前11時半現在、地震による停電の影響で給水が止まる施設があり、局地的に断水が発生している。青森県では青森市や太平洋沿岸の一部自治体で断水が発生した。

 ■鉄道

 東北新幹線では線路上で止まった4本の新幹線の乗客ら計約2600人が車中で一夜を明かした。東北、山形、秋田の各新幹線は12日も終日運休の予定。長野県で震度6強を記録する地震があった影響もあり、上越、長野の両新幹線も運転を見合わせているが、12日午後4時ごろ運転再開の予定。東北の在来線は12日中の運転再開の見込みが立っていない。

 一方、東海道新幹線は始発から通常通り運行。首都圏の在来線も大部分が全線で運行を再開したが、いずれも運行本数は通常の3~5割程度になる見通し。午前11時50分現在、宇都宮線、高崎線、山手線外回りの運転を見合わせている。

 関東・首都圏の私鉄・地下鉄も東京メトロや京成電鉄など多くの線で運転を再開しているが、ゆりかもめは全線で運休。

 首都圏では朝になってから帰宅する人も多く、一部の都心の駅は早朝から多くの人でごった返した。

(毎日jpより)

東北地方太平洋沖地震 (42)

2011-03-12 10:45:45 | 災害情報
地震:福島原発で1000倍の放射線量 燃料棒損傷か

 経済産業省原子力安全・保安院は12日、東京電力福島第1原発1号機の原子炉容器内の水位が下がり、燃料棒の一部が最大90センチ露出し損傷している可能性のあることを明らかにした。国内初の炉心溶融になる恐れもある。消防車が大量の水を供給している。また、同原発の正門で通常の8倍、1号機の中央制御室で同1000倍の放射線量を計測した。この地震で放射性物質漏えいが確認されたのは初めて。政府は健康に影響を与える数値ではないとしているが、念のため12日、同原発の半径3キロ以内としていた避難指示を「半径10キロ以内」に拡大。12キロ南にある福島第2原発も同日、半径3キロ以内に避難、10キロ以内に屋内退避を指示した。

 保安院によると、福島第1原発1号機では格納容器内の圧力が一時、基準の2倍超の8.4気圧になった。圧力が上がりすぎると容器の破壊につながるため、東電は弁を開けて、蒸気を外に放出する作業を始めた。電源が確保できないため作業員が手動で二つある弁のうち一つを開けたが、残りは難航している。放射性物質を建物外に放出するのは初めて。微量で避難指示も出され、住民の安全は確保できるという。

 2号機では、原子炉内の水位が燃料棒の先端より3.7メートル高く、燃料は水中に没している。一時、緊急時に原子炉を冷やす冷却装置が稼働せず、炉心溶融も心配されたが、装置の稼働が確認された。3号機では原子炉内に冷却水が注入され、安全が保たれている。

 福島第2原発の1、2、4号機は、圧力抑制室の温度が100度を超え、圧力を一定に保てなくなっている。炉内を冷やすポンプは、地震で海水をかぶり故障している模様だ。1~4号機についても蒸気を外に放出する準備を進めている。

 【ことば】福島第1、第2原発 第1は東京電力初の原発として、1971年3月に1号機が営業運転を始めた。現在6基の原子炉が稼働する。第2は、第1の約12キロ南にあり、82年4月に1号機が営業運転開始。計4基が稼働している。いずれも、燃料の核分裂反応によって生じた熱で水を沸騰させ、できた蒸気でタービンを回して発電する「沸騰水型原子炉」で、計10基の総発電量は約910万キロワット。
(毎日新聞より)

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