三陸の沿岸部は壊滅的な被害が相次いだ。宮城県南三陸町(人口約1万7000人)は町役場が冠水して機能を失った。
約1万人と連絡が取れず、県で確認を急いでいる。町内の主だった建物は崩壊しており、救助を待つ人は崩壊を免れた
志津川中学校に集まった。校庭に白字でSOSの文字を描いて助けを待った。
茨城県警などによると、12日午後10時現在、確認された県内の死者は19人。高萩市や常陸太田市、北茨城市な
どで死者が確認されている。
東日本大震災の発生から丸1日が経過しても、自治体などによる行方不明者の安否確認は進んでいない。死者数は増えているが、被害の実態を反映できておらず、全容の解明にはほど遠い状況だ。想定外の大きな地震と津波によって、情報を集約する自治体の庁舎自体が壊滅的な被害を受け、使えなくなったことも一因だ。
「市役所は3階まで水につかって全く機能していない」。市街地の大半が水没した岩手県陸前高田市では、隣接する一関市から駆けつけた消防隊員に対し、住民がそう訴えた。岩手県庁は県内の市町村と連絡を取っているが、陸前高田市に隣接する住田町と北部の岩泉町の役場とは、12日夜の段階で連絡が取りづらい状態だという。
災害救助にあたる警察や消防の施設も、沿岸部を中心に大きな被害を受けており、活動が困難になっている。陸前高田市では交番が水没。総務省消防庁によると、同市の消防庁舎も全壊したという。同市に出動した一関市消防本部の担当者は「連絡手段は無線機が1台残っているのみ。音声がとぎれとぎれで被害を把握できる状況ではない」と話した。
宮城県では、津波被害がひどかった仙台市荒浜地区に駐機していた県の防災ヘリコプターが流された。12日朝の段階で約2万5千人が小中学校に避難しているという同市宮城野区の災害対策本部は「津波が行ったり来たりし、海岸側へは入れない状況」だとしており、沿岸地域の住民の安否は不明という。南三陸町では役場が冠水し、電話も一時つながらない状況になった。
福島県南相馬市では約1800世帯が損壊するなど、被害状況が徐々に明らかになっている。その一方で、岩手県沿岸部の町村などでは、被害の情報すら届いていない地区もある。現地からの情報が全く入らないことが、壊滅的な被害状況を推測させる結果になっている。
(朝日.com)
約1万人と連絡が取れず、県で確認を急いでいる。町内の主だった建物は崩壊しており、救助を待つ人は崩壊を免れた
志津川中学校に集まった。校庭に白字でSOSの文字を描いて助けを待った。
茨城県警などによると、12日午後10時現在、確認された県内の死者は19人。高萩市や常陸太田市、北茨城市な
どで死者が確認されている。
東日本大震災の発生から丸1日が経過しても、自治体などによる行方不明者の安否確認は進んでいない。死者数は増えているが、被害の実態を反映できておらず、全容の解明にはほど遠い状況だ。想定外の大きな地震と津波によって、情報を集約する自治体の庁舎自体が壊滅的な被害を受け、使えなくなったことも一因だ。
「市役所は3階まで水につかって全く機能していない」。市街地の大半が水没した岩手県陸前高田市では、隣接する一関市から駆けつけた消防隊員に対し、住民がそう訴えた。岩手県庁は県内の市町村と連絡を取っているが、陸前高田市に隣接する住田町と北部の岩泉町の役場とは、12日夜の段階で連絡が取りづらい状態だという。
災害救助にあたる警察や消防の施設も、沿岸部を中心に大きな被害を受けており、活動が困難になっている。陸前高田市では交番が水没。総務省消防庁によると、同市の消防庁舎も全壊したという。同市に出動した一関市消防本部の担当者は「連絡手段は無線機が1台残っているのみ。音声がとぎれとぎれで被害を把握できる状況ではない」と話した。
宮城県では、津波被害がひどかった仙台市荒浜地区に駐機していた県の防災ヘリコプターが流された。12日朝の段階で約2万5千人が小中学校に避難しているという同市宮城野区の災害対策本部は「津波が行ったり来たりし、海岸側へは入れない状況」だとしており、沿岸地域の住民の安否は不明という。南三陸町では役場が冠水し、電話も一時つながらない状況になった。
福島県南相馬市では約1800世帯が損壊するなど、被害状況が徐々に明らかになっている。その一方で、岩手県沿岸部の町村などでは、被害の情報すら届いていない地区もある。現地からの情報が全く入らないことが、壊滅的な被害状況を推測させる結果になっている。
(朝日.com)