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がんに克つ

父のがんを治すためにがんを研究しました。がんは意外と簡単に治ることを知ってもらえたら、亡き父も喜んでくれると思います。

半身不隨に桑枝茶

2023-10-08 08:27:35 | 健康・病気

これまで、山豆根という生薬の素晴らしい抗がん作用をご紹介してきましたが、実は『長生き随談』には、山豆根がベーチェット病にも卓効を奏すると書かれています。

ベーチェット病は現在も難病に指定されていますが、こういったがん以外の難病も生薬で治ることがあるので、これからしばらくは、様々な生薬の意外な効果をご紹介したいと思います。

今回は、『新漢方療法』(大下叩石:著、青年書房:1940年刊)という本に載っている、半身不隨を自分で治した村山登さんの体験談です。

村山さんは、子どもの頃から健康で、体もどちらかといえば痩せて細い方だったのですが、大正15年の春になって以前と見違えるようにとても太ってしまったので、病院で診察を受けたそうです。

すると、「血圧が200以上もあるから、一つ間違うと脳溢血を起こすか中風になります」とのことで、村山さんは大変に驚き、治療を受けたのですが、血圧は少しも下がりませんでした。

そして、6月4日の昼食時に、食事半ばで突然左の手ががくりと下がったままどうしても上へ上がらなくなり、しかたなく右の手で食事を済ませ、さて立とうと思ったら、足もやはり左が駄目だったそうです。

そこで、家人に助けられてやっと床に就き、早速医師を迎えて診察してもらったところ、疑いもない中風だということで、とうとう半身不随になってしまったという訳です。

その後2か月あまり治療を受けたものの、少しも快方に向かう感じがなく、仕事もできなくてほとほと困っていたとき、ふと桑のことを思い出したそうです。

それは、栄西禅師の『喫茶養生記』に、「人生四十歳以上になれば必ず桑を用いよ」ということが書かれていたことと、「桑の食器を用いれば中風にならぬ」という昔からの言い伝えでした。

さらに、村山さんの両親もよく桑茶を常用していて、そのためか父親は86歳、母親は91歳という非常な長命で、しかも常にとても健康だったそうです。

村山さんは、早速「桑枝煎」を取り寄せて飲み始めたところ、気分も以前と打って変わって爽快になり、体は始終ホコホコと温まって、夜中にトイレに起きることも大変に少なくなったそうです。

そして、桑茶を連用しているうちに血圧はどんどん下がり、手足の自由も利くようになって、8月末には再び仕事ができるようになるとともに、不思議なことに、発病前まで用いていた眼鏡が不要になってしまったのだそうです。

また、桑茶は単に中風の妙薬というだけではなく、生来虚弱な人や、婦人病、ヒステリー、神経痛、胃腸病、動脈硬化等にも不思議なほど効能があり、特に胃潰瘍に卓効があるそうです。

そのため、村山さんが実際に桑茶を勧めた人に、もう医者に見放された程の重症者も随分いたのですが、それがいずれも健康体になってセッセと働くようになり、高齢者でも壮年の人を凌ぐような血色の持ち主となったそうです。

なお、「桑枝煎」は商品名のようですが、現在は売られていないようです。ただし、もし自宅に桑の木が生えている場合は、以下のような手順で桑茶を作ることができるそうです。

1.使用するのは桑の幹や枝(太さは指ぐらい)で、採取時期はいつでもかまわない。

2.これを皮の付いたまま洗い、細かく刻み、焙烙で薄黒くなる程度に炒る。

3.この炒った桑0.5合と水3合を土瓶に入れて火にかけ、2合になるまで煎じる。

こうしてできた桑茶を、通常のお茶代わりに飲めばよいそうです。

また、商品を購入する場合は、「桑枝茶」で検索してみると、栃本天海堂の「桑の枝」という商品がヤフーショッピングで購入可能でした。

注意点としては、桑の葉を使ったお茶が検索に引っ掛かるのですが、こちらは効果が期待できないと思われるので、間違って購入しないようにしてください。

最後に、ご家族に半身不随の方がおられる場合、『全快 始めて出来た中風全快体験記録』(五箇野政一:著、天寿会:1963年刊)という本が、介護をする際にとても参考になると思いますので、よかったら国立国会図書館デジタルコレクションというサイトにログインしてご覧ください。

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コロナワクチンの追加接種について

2023-09-22 17:42:53 | 健康・病気

2023年9月20日から、オミクロン株XBB.1.5対応ワクチンの接種が始まったそうですが、ひょっとすると追加接種を受けるべきか悩んでおられる方がおられるかもしれないと思い、参考となる動画をご紹介します。

これは、泉大津市の南出賢一市長からのメッセージで、追加接種はお勧めできないと明言しているものです。

そして、追加接種をお勧めできない理由として、以下のような事実が挙げられていました。

・コロナワクチンの追加接種をしているのは日本だけ
・ワクチン接種によって、乳がん、子宮がん、卵巣がん、悪性リンパ腫等が増加している
・副反応の報告が異常に多い(過去44年間の被害合計をコロナワクチンだけで上回っている)

コロナワクチンの評価については、本ブログの「コロナワクチンの評価と今後の注意点」という記事でも取り上げていますので、あわせてご覧いただければ幸いです。

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がんの万能薬

2023-09-10 08:32:26 | 健康・病気

前回は、山豆根(さんずこん)によって脳腫瘍が完治した症例をご紹介したので、今回はその特色を詳しくご紹介します。

まず、『新薬植物栽培』(松田秀雄:著、文学社:1920年刊)という本によると、山豆根は、和名を「みやまとべら」といい、根を煎用すれば諸薬の毒を消し、喉の腫毒を解し、胃がんにも効があると言われていたそうです。

次に、山豆根を科学的に研究したのは、大沢実験治療研究所の新田五一博士で、『日本博士録 昭和34年集』(教育行政研究所:1959年刊)という本によると、新田氏は「山豆根の悪性腫瘍抑制に関する研究」という論文によって東北大学から学位を授与されています。

さて、ここからは『長生き随談』(大沢勝:著、東洋経済新報社:1968年刊)という本に書かれている内容のご紹介です。

著者の大沢勝氏は、1917年(大正6年)に東京帝国大学医学部を卒業し、1926年(大正15年)に京城帝国大学教授となった人物で、1948年(昭和23年)に大沢実験治療研究所を設立したそうです。

大沢氏は、戦前からがんの研究をしていたようですが、戦後、頼山陽の『名家秘剤抜萃』という手記や、薬学の古典として有名な『本草綱目』を新田氏とともに調査して、山豆根に抗がん作用があることを確信したそうです。

そして、新田氏が動物実験によって山豆根の抗がん作用を証明し(平均治癒率約60%)、以下のような知見を得たそうです。

1.最小致死量は、マウスの体重1kg当たり15.5gで、毒性は非常に低い。

2.山豆根を投与すると、白血球は、増加することはあっても減少することはない。

3.山豆根で治癒した動物は、がんに対して免疫を獲得する。

この結果、山豆根の安全性が確認できたので、がん患者に対する投与を開始し、以下のような治療成績を得たそうです。

【治験例1】

37歳の男性。組織学的に確かめられた胆道がんで、激しい疼痛をモルヒネ注射でしのいでいたが、山豆根を毎日3グラム投与して約1か月後、疼痛が薄らぎはじめてモルヒネ注射の回数も減り、約3か月後にはモルヒネ注射を必要としなくなり、食欲も増し、栄養の著しい回復をみせた。そして1年後には前の職業(観光バスの運転手)に復帰することができ、8年後の現在も健康を享受している。

【治験例2】

大沢氏の門下の小児科の某博士で東北某市の病院長をしている男性。東北大学で喉頭がんと断定された患者で、本人が医師なので、治療の実施は本人に一任した。経過はきわめてよく、だんだんに痛みもとれ、しゃがれた声ももとにもどり、約3年後には医師として発病前と同様の活躍をしていた。8年後も、元気に大病院を経営しており、今もなお山豆根の服用を続けているが、なんらの障害をみない。

【治験例3】

28歳の婦人。胞状鬼胎で外科的に妊娠子宮を剔去したとき、すでに両肺に転移をきたした患者で、制がん剤テスパミンの注射を行なって白血球の減少をきたし約2000を数えるくらいだったが、治療開始後約3か月で自覚的症状および栄養の改善が顕著となり、6か月後のレントゲンにおいて著明な治癒の傾向が認められ、1年後には肺の陰影は断層撮影によっても認められなくなり、9年後の今日なんらの異常なく日々を過ごしている。

次に、山豆根が他の薬剤と顕著に異なる特色としては、患部に直接塗布したり噴霧することによっても良効を示すことです。

例えば、大沢氏門下の上原豊博士は、子宮頸部がんで特有な帯下のある婦人に、山豆根の微粉を直接腟口から吹き込んでみたところ、次の日には悪臭はほとんどなくなり、帯下も激減し、2、3回の連用によって悪臭は消え、局所の症状は著しくよくなったことを報告しています。この婦人は、内服と外用により、臨床的にはほぼ完全な治癒をかちとるにいたったそうです。

また、喉頭がんの場合は、山豆根の吸入によって、疼痛が緩和して炎症が改善し、食物の通過も容易になり、特有のしゃがれた声も回復して発声も楽になるし、肺がんの場合でも、吸入によってセキが減って楽になり、タンも少なくなってくるそうです。

さらに、舌がん、喉頭がんの場合は、山豆根をウガイ薬として用いることもできるそうです。

したがって、山豆根はまさにがんの万能薬と言えそうですが、平均治癒率は約60%ですから、やはり油断は禁物です。

もしこの薬を使用する場合は、本ブログの「癌はこれで治る」でご紹介したがん治療の五原則にしたがい、山豆根も使うべき生薬の一つに過ぎないということを認識すべきだと思います。

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【追記】 2023年10月8日

『内外植物原色大図鑑 第六巻 再版』(村越三千男:編並画、植物原色大図鑑刊行会:1934年刊)という本に、「みやまとべら」の絵があったのでご紹介します。

みやまとべら(山豆根)
【みやまとべら】(村越三千男:編並画『内外植物原色大図鑑 第六巻 再版』より)

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脳腫瘍

2023-08-13 08:53:56 | 健康・病気

今回は、『臨床三十五年 続・漢方百話』(矢数道明:著、医道の日本社:1965年刊)という本から、山豆根(さんずこん=抗がん作用が確認された生薬)による脳腫瘍の治療例をご紹介しましょう。

なお、著者の矢数道明氏は、1905年(明治38年)生まれで、1930年(昭和5年)に東京医学専門学校を卒業後、漢方医・森道伯師について漢方医学を修業し、その復興に尽力したそうです。

この本によると、1964年(昭和39年)4月12日に、9才の女児が両親に伴われて矢数氏のところにやってきたのですが、その顔色は真蒼で、眼球は上方へ吊り上り、半ば意識がないようにガックリとしていたそうです。

両親によると、この児は5才のときに頑固な頭痛を訴え、嘔吐が続いたので、名古屋の大学病院で精密検査をうけたところ、脳腫瘍と診断され、手術をしてもらったそうです。

ところが、昨年11月頃から手が震えるなど様子がおかしくなったので、驚いて再び名古屋の大学病院に連れて行ったところ、脳腫瘍の再発と診断されたのです。

しかし、もう手術は不可能で、コバルト療法をしようというので、4か月間入院してその治療をうけたのですが、手の震えも他の症状もますますひどくなるばかりで、ほかに方法もないからというので3月下旬に退院したそうです。

そして4月初めになると、ひどい頭痛が始まったため、東京の代表的大学病院2か所(T大とK大)で診察してもらったところ、どちらも脳腫瘍にちがいないから、とにかく切開してみるほかはない。治るかどうかはもちろん判らないといわれたそうです。

3年前に手術をして、もうあのような手術はさせたくないというので、両親はすっかり迷ってしまったのですが、知人宅に立ち寄った際に、そこで矢数氏の評判を聞いて、病児を抱いて自動車でかけつけてきたのでした。

矢数氏が患者を診察したところ、身体は年に比して小さく、皮膚は蒼白で、水毒の保持者ともいうべき水ぶくれの状態であり、脈は弾石という怪脈ではないかと思われたそうです。

また、腹証をみると、全体が膨満し、心下部は硬く張っていて、右季肋下部が特に硬く、指先がちょっとふれただけでも顔をしかめて身体を動かすほどひどい胸脇苦満(きょうきょうくまん)だったそうです。

さらに、舌には少し白苔があり、口渇と頻尿があって、尿は20分に1回ぐらい、少量ずつ出るということだったので、小柴胡湯(しょうさいことう)証と五苓湯(ごれいとう)証との合併と判断して、主方を柴苓湯(さいれいとう)とし、山豆根の粉末1グラムを午前午後の2回に分けて兼用させたそうです。

両親の希望で薬は1か月分を処方し、2度目の来院は5月8日でしたが、患者は独りで歩いて診察室に入ってきたものの、まだ顔色は蒼く、足どりもしっかりしない状態でした。しかし、腹証や脈証が別人のように好転していて、眼球も動くようになっていました。

経過を聞くと、薬を服用した最初の2日間はすっかり食欲がなくなり、グッタリしたが、3日目から、急に食欲が出て元気になり始め、頭痛がとれ、上機嫌になり、5月1日から床を離れ、本を読むようになり、尿も2時間に1回ぐらい、夜は1回になったとのことでした。

そして、11月5日に4度目の来院をした際には、すべてが好調で、学校の成績もだいぶよくなり、手の震えも止まったため、ここで治療は終了したようですが、初診より1年2か月後に病状を問い合わせたところ、とても元気に学校へ行っていることが確認できたそうです。

したがって、この症例では、山豆根によって脳腫瘍が完治したと考えられますから、次回は山豆根について詳しくご紹介したいと思います。

最後に、今回登場した柴苓湯は、小柴胡湯と五苓湯との合方で、小柴胡湯については本ブログの「蓄膿症」で解説していますので、よかったら参考にしてください。

また、五苓湯(粉末で用いる場合は五苓散)は、体内の水分を調整する利水剤で、使用目標は、ロ渇がひどく、水をたくさん飲むのに尿の出が少ないという症状だそうですが、頑固な偏頭痛や三叉神経痛にも著効を示す場合があるそうです。

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粉ミルクに関する考察

2023-07-09 08:29:45 | 健康・病気

前回ご紹介した粉ミルク断食療法では、10x10センチの腫瘍がわずか20日で消失したわけですが、それではなぜ粉ミルクががんに有効なのか、今回はその理由を考察してみました。

まず、粉ミルクの成分ですが、日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると、粉ミルクには全粉乳、脱脂粉乳、乳児用調製粉乳の3種類があり、それらの主要な成分は次のような値でした。

【粉ミルクの成分(100gあたり)】(日本食品標準成分表2020年版(八訂)より)

粉ミルクの種類
炭水化物 (g)
たんぱく質 (g)
脂質 (g)
乳糖 (g)
カルシウム (mg)
全粉乳
39.3
25.5
26.2
(34.1)
890
脱脂粉乳
53.3
34.0
1.0
47.8
1100
乳児用調製粉乳
55.9
12.4
26.8
50.7
370

これを見ると明らかなように、粉ミルクの主成分は炭水化物、たんぱく質、および脂質(脱脂粉乳は除く)であり、さらに、炭水化物の主成分は乳糖でした。

乳糖については、本ブログの「大腸の管理-乳糖」という記事でご紹介したように、善玉菌のエサであると同時に天然の下剤ですから、初めて乳糖を飲む場合は激しく下痢をすることがあります。

前回ご紹介した治療例でも、初日の夕食分の粉ミルクは5分の2に減量しており、これは、『婦人生活』(婦人生活社:刊、1982年1月号)の記事によると、午後4時に大量の下痢便が出たためです。

したがって、粉ミルクを飲むことによって、汚物が排泄されて腸内が浄化されるのは間違いないので、これが免疫力の向上に寄与したと考えることは可能でしょう。

また、『ガンの薬 癌の治療と予防について』(榎村陽太郎:著、創元社:1965年刊)という本には、カルシウムの薬効として、がん細胞の発育抑制作用があると書かれているのですが、粉ミルクにはカルシウムが豊富に含まれています。

しかも、乳糖にはカルシウムの吸収を促進する作用があるという研究結果があるので(参考:「カルシウム吸収促進剤としての乳糖を再考」)、指圧も含めてこれらの相乗効果によって腫瘍が驚くほど速く消失したのではないでしょうか?

なお、粉ミルクには乳糖が大量に含まれることから、糖尿病のがん患者にはこの治療法は適さないかと思ったのですが、『婦人生活』には、かえって糖尿病もよくなった症例が掲載されています。

それは、尼崎市の米永藤彦さん(52歳)で、この人は、身体がひどくだるいため、1981年2月10日、近畿中央病院に入院したところ、肝臓がんのステージ4と診断され、早ければ1か月の命と宣告されたため、彼の家族は葬式の準備をはじめたそうです。

ところが、その宣告のあとに注射を5~6回されたら、全身くまなく、背中も首も腹から足の裏まで大豆粒大の発疹ができてしまったため、こわくなって健康再生会館の加藤清氏のところに移ったそうです。

すると、みるみる良くなってきたので、50日いろというのを28日で帰って、前の近畿中央病院に行ったら、「いまのところいい」と診断され、中には「これは奇跡だ」といった医者もいたそうです。

しかも、この人は糖尿病で、5年間毎日インシュリンを使っていたのですが、粉ミルク断食療法によって糖が出なくなったため、取材時には全然使わなくなって6か月になっていたそうです。

したがって、粉ミルク断食療法は糖尿病にも有効なようですが、調べてみると、『糖尿病 その治療と予防』(宮尾定信・三村悟郎:編著、芦書房:1965年刊)という本に、

「乳糖は余り糖尿を増加しないので、糖尿病患者に常用されます。」

と書かれているので、粉ミルクは糖尿病でも安心して飲むことができるようです。

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