夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

観たものから

2022-11-14 11:38:51 | 映画

「ミスト」(2007年 アメリカ映画)

 

スティ―ヴン・キング原作で 原作の小説は そこまで後味悪い終わり方ではありません

監督はフランク・ダラボン

 

悪天候で家にも被害があり 妻子を留守番にして デヴィッドは買い物に出ることに

土地の境界線でもめたこともある隣人の弁護士も乗せてのドライブとなりました

幼い息子のビリー(ネイサン・ギャンブル)もついてきて

 

たちこめる濃い霧

霧の中を助けを求めて駆け込んできた人間は言います

霧の中に何かが居るーそれに襲われたのだと

 

子供を家に置いて買い物に来ていた女性は帰りたい 誰か一緒に来てくれーと言いますが

誰も名乗り出てはくれず 彼女は一人店を出ていきます

他の人間達の不人情に怒りを見せながら

 

霧の中に居るのは何なのか

こうした時 人はこのまま そこにいる

脱出する

方法を選択し考えます

長い触手持ち 触手の内側は牙だらけの口があるモノ

巨大な蚊が攻撃力ある化け物に変貌したようなモノ

翼で飛んでくる化け物

攻撃能力ありすぎる形状は蜘蛛のようなシロモノ

様々な化け物が襲ってきて犠牲者もどんどん増えます

 

そんな中 あきらかに頭がおかしな中年おばさん

そんな狂ったような女性の言葉を信じ従う人間まで出てきます

 

自殺した軍人たち

この化け物たちは軍の研究のために 異世界からこちらへ来てしまった

狂った中年おばさんは今や手下を化した人々を使い この事情を白状させられた若い軍人を襲い傷つけ

店の外へ出します

助けと許しを請う彼は 怪物の餌食になりました

 

 

このままここにいてもいいのか

脱出を考えるデヴィッドと一部の人間たち

 

しかし狂った中年おばさんがはばもうとします

 

息子を彼らに生贄として奪われそうになり デヴィッドと彼の仲間はもみあいに

狂った中年おばさんは射殺されました

 

デヴィッドと彼の仲間たちは犠牲を出しつつ 車に到達

霧の中 駐車場を出ていきます

 

まず向かったデヴィッドの自宅は

彼の妻は怪物たちの餌食となり死んでいました

 

車の中にはビリーも知るベテランの女性教師と老紳士

いままで勇気と分別ある姿をみせてきたアマンダ(ローリー・ホールデン)

デヴィッドとビリー

 

霧は晴れてくれません

そして とうとうガソリンが無くなり車は動かなくなりました

ピストルには弾丸は四つだけ

 

ここまで追い詰められる前に ビリーはデヴィッドに言っていました

僕を怪物に殺させないで

 

何かの音が聞こえてきます

 

ーああ 怪物が近付いてくるんだー

車の中の人々は そう思い目を見合わせます

そしてうなずく

 

彼らは生きる為に脱出したはずなのに

霧は晴れない

 

車の中から聞こえる銃弾の音

 

車の中は血塗れ

 

死んだ人々はやすらかです

が!銃弾が無く死ねないデヴィッドは 車の外に出て怪物に殺されることで死のうとしました

 

しかし!しかし!

近付いてきていたのは

怪物を退治し続けてきた軍隊

その車の音

保護されているのは 最初に店を出た女性とその家族

そして店に残っていた人々

 

何もしなければ 店に残っていれば

もしくはもっと早く店を出ていたらー

 

デヴィッドは家族を喪わずに 息子を殺さずとも良かったかもしれない

 

いえ 銃が無ければー

彼は殺す必要ない人間を殺さずに済んだ

 

後悔と絶望から彼は叫び続けます

デヴィッドの地獄は始まったばかりです

 

正常に戻っただろう世界で殺人犯として速やかに死刑となった方が 彼には救いとなるでしょう

生き残る為の選択であったはずなのに

襲ってくる化け物たちと戦い

その挙句が 

皮肉すぎるとても残酷な結末となってしまった

 

 

 

「セキュリティ」(2017年 アメリカ映画)

 

 

アメリカ海兵隊元大佐のエディ(アントニオ・バンデランス)は退職後 もう一年になるのに仕事が見つからない

最低賃金の仕事でいい 妻子は他の州で暮らしており オンボロ車も限界なんだーと頼み込んで

職業案内の女性の好意で やっと仕事が貰えた

場所も遠いしーと言われても

それはショッピングモールの夜間警備員

仕事を見つけたことを妻に電話するエディ

 

ちょっと口が悪くおしゃべりでもあるが気はいいらしい青年が主任で おたくっぽい人間や それぞれちょっとクセのありそうな若者達と これも美人だが変わっていそうな女性

ここに助けを求める少女ジェイミーが飛び込んでくる

 

彼女はFBIの保護のもと裁判で証言をする為に移動中に襲われた

殺されたのはジェイミーの父 彼はある犯罪組織の罪を暴こうと司法に協力し 裏切りを悟られて組織に殺された

 

ジェイミーを追いかけてきた組織は最初 ジェイミーの父親を装うが偽装を見破られると高額の金で警備員たちにジェイミーを引き渡させようとする

阻んだのはエディ

エデイにはジェイミーと同じ年頃の娘がいました

戦争でのひどい体験から 彼は自分がもしも娘を傷つけたらーと それが恐ろしくて家族と一緒に暮らせずにおりました

 

警備員の一人がジェイミーの父親が関わる事件について知っており 結局 気のいい そして勇気もある夜間警備員の面々は戦って少女を守る道を選びます

 

完全武装の殺人組織と

 

戦ううちに一人一人殺されていく夜間警備員の若者たち

善戦していた主任もー銃撃され 体が斜めになり 瞼が閉ざされます

 

 

殺人組織の親玉(ベン・キングズレー)がジェイミーを遂に見つけ捕らえますが

エディはお守りとして銃を渡していました

ジェイミーの母親が銃を持っていたから 撃ち方は知っているジェイミー

ジェイミーが親玉を撃ち エディがとどめを刺しました

 

そこへやっと警察さんたち

 

ジェイミー エディは助かりました 

エディはあちこち負傷しぼろぼろですが

なんと主任も助かっていて救急車に担架で運ばれています

軽口主任の青年 ここでいい笑顔を見せます

守り切ったー達成感でしょうか

犠牲も多くでましたが

 

エディの病室へジェイミーが挨拶にきます

里親に引き取られると思うーと不安そう

 

けれどエディが少女の後ろを見ていいます

「良さそうな人だ」と

少女が振り向くと 迎えに来ているのは 少女が大好きな

普通の家庭の いつも彼女を可愛がってくれていたおじさんーでした

喜ぶジェイミー

 

 

そして退院したエディの帰りを待っていてくれたのは 彼の妻子

ずうっと夫の父の帰りを待っていたのです

 

映画の中でエディとジェイミーのこんな会話があります

ジェイミーの父親は ジェイミーを危険な目に遭わせるのが怖かったのだろうと

そこでジェイミーも殺された父親について考えます

エディはジェイミーを通して娘を

ジェイミーはエディ越しに父親を

 

それぞれに思い考え

 

 

ジェイミーを守ったことで

この戦いを経て まるでご褒美のように家族のもとに帰ることができたエディ

後味のよい終わり方です

 

 

 

「ゴッドファーザー PARTⅢ」 (1990年 アメリカ映画)

 

 

 

 

フランシス・フォード・コッポラ監督

マイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)も老いた

彼は若い頃 軍人で「家」とは離れた普通の世界で生きていくつもりだった

しかし父が殺されそうになり家族が危険な時に見過ごせず 家族を守る為に敢えて飛び込んだ世界

 

その結果 愛する妻は息子を連れて彼のもとを去り 他の男の妻となった

 

それでも綺麗な会社を娘に渡そうと

大司教の話しにも乘った

しかし大司教は マイケルの敵とも通じていた

マイケルは娘のメアリー(ソフィア・コッポラ)にも 息子のアンソニーにも 亡き兄の息子のヴィンセントにも堅気として生きてほしいと願っていた

自分にはできなかった生き方

果たせぬ夢

ファミリーの息子達にも聖職者となった者もいる

マイケルはそのための協力と助力は惜しまない

一時期不和であった妹のコニー(タリア・シャイア)も今やマイケルの理解者で惜しみない協力者だ

 

マイケルは言う

上に行けば 汚い世界と縁が切れると

上を目指したが どこまで行ってもー

 

何処にも強欲で狡くて汚くて悪い人間はいる

逆にタチが悪くなる

 

シチリアの人間は永遠の幸せを 不幸のただなかでも夢見るけれど

 

期待が裏切られることも多いのだ

 

マイケルに対抗し排除しようとする人間の意を受けて動いたジョーイ・ザザによって

マイケルと親しい人間達は襲撃され 多くの人間が亡くなる

マイケルの傍でマイケルを知り 身内としてマイケルを思うようになってきたヴィンセントが 命懸けでマイケルを守る

 

ヴィンセントはマイケルの娘のメアリーと愛し合う仲にもなっていたが

ヴィンセントを後継にと思い始めたマイケルは 娘と別れるように命じる

 

娘には殺し殺される世界とは無縁であってほしかったのだ

 

生まれ育った生家のあるシチリア島のコルレオーネ村へマイケルは向かう

彼は糖尿病随分弱っていた

前妻ケイに自分の想いを語るマイケル

 

この語らいの時間にドン・トマシーナが殺された報せが入る

マイケルを裏切っているドン・アルトベッロが殺し屋モスカ父子を マイケルを殺す為に手配し

モスカ父子に気付いた為にドン・トマシーナは殺されたのだ

 

マイケルの護衛もしていたカロは ドン・トマシーナの復讐を誓う

マイケルが正式に後継と決めたヴィンセント

これからはドン・ヴィンセント・コルレオーネと名乗ることになる

ヴィンセントはメアリーに別れを告げる

メアリーは納得できない

愛しているのに!!!!!

 

コルレオーネを裏切った者達には血の粛清を

カロも己の命を投げ出してルイージを殺した

 

ギルテイ大司教

大金を横領し逃げた銀行家(ヘルムート・バーガー)

 

けれどマイケルが信頼する新しい法王も毒殺されてしまった

そしてコニーは名付け親でもあり マイケルの命を狙ったドン・アルトベッロに毒を仕込んだ菓子を渡す

 

オペラの間 コニーが観ていたのは お菓子を食べ続ける名付け親の姿

「早く眠って(死んで)」と祈るように呟きながら

このオペラは マイケルの息子が出演している舞台

 

劇場内ではマイケルの命を狙うモスカ父子が動き ヴィンセントの部下の護衛の双子を殺す

劇場の中ではマイケルを殺せなかったモスカ父子は 建物の外でマイケルを狙って撃つ

流れ弾はメアリーにも当たってしまった

胸のど真ん中 ドレスを朱けに染め メアリーが倒れる

マイケルも撃たれ傷ついてはいるが メアリーにとりすがる

大切な大切な可愛い娘

 

モスカ父子は殺したヴィンセント

しかし愛するメアリーは息絶えた

もう動かない

 

 

それから長い月日が流れ 引退したマイケルも世を去った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴッドファーザー」といえば 日本では「ゴッドファーザー 愛のテーマ」もヒットした

歌った尾崎紀世彦氏も故人となったが

この曲はオルゴールにも使われた

 

 

ところでメアリーを演じたソフィア・コッポラさんの演技が酷評されたらしいが 私はひどいとか下手とかは思わなかった

何故 そんなに叩かれたのだろう

不思議に思う

 

ジョージ・ハミルトンやヘルムート・バーガーの出演も楽しかった

 

ああ こんなふうに「爺様」になられたのねーと

 

ヴィンセントと居る時に刺客に襲われ その時のヴィンセントの言動に怒る女性グレースにブリジット・フォンダ

 

老年のマイケルと若いヴィンセントとの対比も面白かったです

 

ヴィンセントの中にマイケルは かつての自分を見ただろうか

亡くなった兄の姿を見ただろうか

 

 

映画の中に出てくる幾つかの事件は 現実に起きた事からとか

真相は闇の中ーなのでしょうけれど

 

映画を観たなーって気持ちになる映画です



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4 コメント

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よく出来た鬱映画 (まっき~)
2022-11-15 05:11:04
ミストは鬱になるラストとして有名ですけど、よく出来てますよね。
カルト宗教っぽいことを始めるおばさんに、最後の最後、救援車に乗っている、初っ端に脱出を試みた婦人の眼差しとか。
返信する
Unknown (alpstakibe)
2022-11-15 08:47:57
いつも思いますけど、よく時間を捻出されますよね。特に字幕映画だと集中してないとダメだから、ながら鑑賞できないし、私も見たい映画は溢れてますけど、なかなか見ることができません。いつも夢見さんの解説で見た気になってます。ありがとう〜
返信する
有難うございます まっき~様 (夢見)
2022-11-15 09:19:23
小説はここまで残酷な終わり方をしていなかった記憶があるのですがー

カルトおばさんに従う男とか

最初に店を出て助かっていた女性

役として膨らませられる俳優さんの力量もあるかしらと

カルトおばさん ご近所にもし居たらー絶対避けたいタイプ(笑)だし

俳優さんの役柄を生きる力ー凄いなって思います
返信する
alpstakibe様 有難うございます (夢見)
2022-11-15 09:24:51
観て感想を入れないと いつか忘れてしまって^^;

いいなと思った作品でも

だけど純粋に映画として楽しみたくてーただ観てるだけの映画も多いんです

シリーズ物映画をまとめて観ようと録画かけたの いまだ観られずにおります
いつでも観られるーと思うと逆に駄目なのかしら
映画を観るのも体力いりますね
ドラマの録画したのさえ 30分ごととか 切れ切れに観ています
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