暑いので冷房をかけた
涼むのは人ばかりとは 限らない
猫もまた
好きな場所で それぞれ 転がっております
「カメルーンの青い魚」
「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」
「波間に浮かぶイエロー」
「溺れるスイミー」
「海になる」
好きな女と一緒に生きることを選べなかった男
惚れた男の子供を産んで一人 育ててきた女
父親の居ない暮らしーそれに慣れていた息子は 母親の願いを知って
それを受け入れる
別な女と暮らす為に 娘を捨てる父親もある
女になりたいと 姿かたちを変えた男
そこに会いにきた女
暮らしていた男は ただ居なくなり死んだ
男の思い
女になろうとする人間の願い 夢 思い
流産を重ね 妊娠の希望も無くなった妻に暴力をふるう夫
その妻は自分の誕生日に死のうとし
ある人間に出遭う
不思議な繰り返される再会
これはやはり運命だったのか
それとも救済か
生きていくこと
それを続けること
幸福の形はひとりひとり違う
自由に選んでいいのだ
解説は 書評家の吉田伸子さん
料理の腕にさえ自信を失いかけている潮田亮二 35歳
任された店を潰したこともある
現在はジビエを出す料理店をオーナーの趣味で任されている
店で出す料理材料を山へ出むいての狩猟中に自分の居場所も分からなくなり遭難
途方に暮れていたところ 何処か見覚えのある大男大高に助けられる
大高は猟をする男だった
彼に店で使うイノシシや鹿の肉を入れてくれないかと交渉する潮田
なかなか良い返事はもらえなかったが
少しずつ運んできてくれるようになる
自分より腕が劣っていたはずなのに大きな成功をしている人間がいる
大高が入れてくれる肉を料理するうち 少し見失っていた 「作る」ことへの工夫・情熱も自信も取り戻してくる潮田
大高の家が燃やされる
大高と同業の人間の銃が盗まれる
大高が乘っていたかもしれない車に加えられる攻撃
誰かの悪意
大高は姿を消す
その行方を心配しながら店を続ける潮田
同じ店で働く若葉が ネットで大高の画像を拾った
そこには現在大高が暮らす場所まで晒してあった
若葉と共に大高の暮らす場所へ 駆け付ける途中 潮田に大高から電話がかかる
救急車を呼んでくれ
大高と潮田の意外な接点
大高の愛犬マタベー
大高がマタベーと暮らすようになった経緯
潮田の犬のピリカとマタベー
潮田の店のオーナーの女性のジビエへの思い入れ
大高の身を案じる菜都美
人と人が繋がっていく
解説は 作家の坂木司さん
解説最後の「おまけ」の文も熱いです