goo blog サービス終了のお知らせ 

夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

今日の夕食から

2009-04-03 17:34:10 | 子供のこと身辺雑記

今日の夕食から
今日の夕食から
小松菜を茹でて胡麻油でさっと炒め 平天を加えて 出汁 砂糖 味醂 醤油で味付けて煮たの

肉じゃが すき焼きふうに糸蒟蒻を加えただけ

昨日 病院帰りに お買い物
と いつもより早い時間でしたので路上で野菜売りのトラックが

大きくて量もたっぷりほうれん草がいちわ百円
小松菜は ひと袋で百円

更に綺麗かつ新鮮な葱をオマケにつけてくれました

「また味の感想言って これ美味しいから」
と自信作のようです
露地売りの野菜は 香りも味も違います

家から少し遠いので いつもは買いに行けないのが残念です

量もたっぷり おまけもあって安い

いいことずくめ

これは こうして食べても 美味しいーなんて 教えてもらえて

その野菜を作っている人の 誇りと情と

朝早く野菜の世話して その日の売り物になるのを箱に詰めて 車で売りに来て 帰り また野菜の世話して

働き者なのだわと 感心しつつ

美味しい野菜 いただきます


「霧道谷にて」ー5ー聡一

2009-04-03 15:11:32 | 自作の小説

妹の琴子と 探偵の倉元の出現は意外な驚きだった

明るく振る舞っているが ひき逃げ事故に遭い 歩けるようになるまで大変だったことも 倉元から教えられた

霧道谷 この不思議な土地
住所はあるものの役所では廃村扱いになっている

食べる物も全てほぼ自給自足

舟を出し魚をとり 野菜 米

着る物さえ自分達で織っている

ごく稀に町へ出る者 戻ってくる者

どうしてこんな生活を続けていられるのか

そして何故 男がいない?

子供も若者も老人すらいない

いる者は 並外れて美しい 美しすぎる女ばかり

香夜美は言った

「外の世界は恐ろしすぎて
霧道の女は皆 内弁慶なのです」
世にも美しい顔 透き通る声

「お義兄様 お義兄様」
まといつくように追いかけてくる妻の妹
妻の本当の名前 輝世野
綺麗な名前だが 俺にとっては はるみだ

何とかして戻らねばー

倉元さん 琴子の力を借りて

つかず離れずある監視の目

あれをどうにかしなくてはいけない

逃げられるだろうか
誰も失わずに

逃がさない為だろうとは言え 食べ物から何かと世話してくれた ここにいる限り親切な人々

恩はあるのだ

最悪 妹と親切な探偵はきちんと帰さねば

夜 遠い筈の海の磯の匂いが 風に乗って流れてくる

暗い中 何かが動く気配がする

誰かを呼ぶような声が聞こえる

葉ずれきぬ擦れ しゃわしゃわ しゅっしゅっ

何がいるのか見てはいけない

何かがいるはずはない

女ばかりの集落なのだ


高橋克彦著「だましゑ歌麿」文春文庫

2009-04-03 12:47:21 | 本と雑誌

高橋克彦著「だましゑ歌麿」文春文庫
高橋克彦著「だましゑ歌麿」文春文庫
田沼意次失脚後 松平定信による改革が進められたが 贅沢を禁止する人々の自由な生活への圧迫は かえって迷惑なものであった

浮世絵 芝居 絵草紙 洒落本

作者も版元も いつお咎めがあるかわからない

江戸を大嵐による高波が襲ったあと
一人の女がさして被害もなかった家から姿を消した

泥棒なぞの警戒に町を巡回中の仙波一之進は 女のいなくなった家の中を見て不審に思う

消えた女は おりよ
評判の絵師 歌麿の妻だった

おりよは無惨な姿で見つかり 間もなく死ぬ

乱暴され ひどい傷を負わされていた

事件を追う一之進に 上からの制止がかかる

同心ゆえ 上役には従わねばならぬが

一之進は面白くない

火盗改めの長谷川平蔵の影もちらつく

背後にいるは老中

余りにも大きな敵と戦う為

謹慎中 味方なしの一之進は 味方を作る賭けに出る

さばけた父親 左門の励ましもあり 覚悟を決めるのだ

同心は一代限り

武士と町人を 人の字のように繋ぐもの

頼まれて一之進に連絡をとる為 芸者のおこうは 大胆な手段に出る

女湯に浸かる一之進の前に 風呂ゆえ当然のことなれど裸で現れるのだ

後にも 互いに憎からず思い始めた二人に 好きなの惚れたのって言葉はない

千に一つ後悪事も見逃さぬと噂され堅いばかりに思われている男

三十六 七 までも独り者
女の影もなく

物語のクライマックス近く 謹慎とけて女湯に浸かる一之進を箱根から戻ったおこうが訪ねるが この時おこうは着物を着たまま 入り口から声をかけ
一之進の裸を見るのを恥ずかしそうにするのである

おこうは 伸びた一之進の髭をあたってやる

「ここを凌いで生き残れたらの話だが・・・・・」

と 命をかけたやりとりを前にして おこうに言う

「おめえ 決まった男は居るのか?」

「返事次第では 旦那が貰ってくれるとでも」

「俺じゃ苦労しよう あの親父が一緒だ ー」

少し略すが 短いやりとりの後 一之進は言う

「だから苦労はかけたくねえと言っただろうに 俺の方にゃ文句はねえさ」

芸者の身 過去にも色々あっただろう 「私でいいんですか」
おこうは泣きそうな目で質した

「文句はねえと言ったろ 二度と言わせるな」
耳のほてっていくのが自分にも分かる

物語はこの後 おりよ殺しの犯人と一之進の戦いへ続くのだが

次のシリーズ作では 脇役に転じてしまう一之進の 何とも言えず美しい場面だと思う

痩せ我慢のー

恋女房を殺された歌麿の反撃
その血筋の設定も楽しい

お茶目な北町奉行 初鹿野

一之進の手足となり いい仕事をしてくれる後の葛飾北斎の春朗

この一之進を 中村橋之助さんがドラマで演じるそうです

ドラマでは歌麿が主役となり水谷豊さんが演じるとか

しっかりした原作であるだけに ドラマ化の際に 余りへんにいじって変えてほしくないなと思います

読み応えのある一冊
今シリーズ四作目「蘭陽きらら舞」まで出ております

http://www.tv-asahi.co.jp/utamaro/

↑ドラマ化サイトのアドレスです