タイムマシンにお願い

2007-03-08 | Music
そして本番当日。
場内は超満員。1階席中程に竹中直人とワタナベイビーが着席するのを見届けた。
盛大な拍手と歓声の中、メンバーが登場し、演奏が始まった。
サディスティック・ミカ・バンドのライブをNHKホールで観る。
客席は圧倒的に40代以上が占めているといった印象。こんな客層には滅多にお目にかかれない。

ミカ・バンドについての私の記憶は、今から22年前、イベント「All Together Now」で
ユーミンを交えて一日限りの再結成を果たした時から始まる。
それ以前の活動はすべて後追い。…といってもアルバムを聴き集めることもなかった。
どれほど凄いバンドだったかということも、のちに読み伝え聞くしかなかった。
正直、今回の再結成もあまり興味はなかったのだが、
一夜限りのライブに佐橋くんがサポートでつくと知り、どうしても行きたくなった。
そしてそのライブは、いち音楽ファンとして満足のいく素晴らしい内容となった。

70年代にイギリスで認められ、逆輸入の形で日本に入ってきたという彼等の音楽。
当時どれほど斬新な音楽だったのか、それはオープニングのインストから想像するに難くない。
古臭いものは何ひとつなく、新しい音楽として受け止める。
「四季頌歌」…心に残るメロディーだ。
何よりも50代の彼等がこうして最先端で活動出来ることが素晴らしい。
木村カエラ目当ての若い世代にはどう響いたのだろうか。

佐橋くんはギター、コーラスと、かみて後方上段でサポートに徹して、このバンド内では若々しく見える。
茶系のおしゃれなシャツ。髪の毛にはキラキラが施されているのが双眼鏡でわかった。
自分が小中学生の頃に活躍していた彼等との共演は、感慨深いことだと勝手に想像する。

木村カエラはリハーサル同様、上方から降りてくる蓮の花の中から登場。
一気に会場は盛り上がった。
今夜ははキュートな髪型と衣装。やはり昨日と同じことを思う。歌がうまい。度胸もいい。
幸宏さんとのツインボーカル曲は、疾走感が映像と共に心に残った。
ゲストの奥田民生も盛大な拍手を持って迎えられた。
アンコールでは、加藤和彦がメンバーを一人ずつ呼び込み、ステージ中央でハグ。
佐橋くんは一番手で紹介され、「僕達よりも詳しい」と言われていた。
本編で不具合のあったという「King fall」が再演奏され、おかげで佐橋くんのソロを再び堪能できた。
ラストはやはり「タイムマシンにお願い」
代表曲であることは勿論、時代を超えて再結成された彼等にふさわしいナンバーだと思う。
高中正義がなんと客席に下りてギタープレイ、木村カエラの正面で手拍子をした(笑)。
彼女がラストのタイミングをミスったのもご愛嬌。2階席もスタンディングとなり、盛り上がった。
約2時間。短いライブではあったが、歴史的な一夜だったことは間違いない。



サディスティック・ミカ・バンド
2007.3.8(THU)@NHKホール
Sadistic Mikaela Band
加藤和彦(G,Vo)高橋幸宏(D,Vo)小原礼(B,Vo)高中正義(G)木村カエラ(Vo)
佐橋佳幸(G)堀江博久(Key)大森はじめ(Per)Shanty Snyder(Cho)
Guest:奥田民生
(2階L1列11番)

01 墨絵の国へ
02 黒船 嘉永六年六月二日
03 黒船 嘉永六年六月三日
04 黒船 嘉永六年六月四日
05 颱風歌
06 どんたく
07 四季頌歌
08 Big-Bang,Bang!(愛的相対性理論)
09 Tumbleweed
10 ast Season
11 sockemos
12 King fall
13 in deep hurt
14 NARKISSOS~珊瑚礁の妖精
15 サイクリングブギ~ピクニックブギ~ダンス ハ スンダ
16 Sadistic Twist
17 アリエヌ共和国
18 塀までひとっとび
Encore
19 Low Life and High Heels
20 King fall
21 タイムマシンにお願い


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