HIBARI

2011-02-19 | Music
晴れのちくもり。
数日前から体調を崩し、一昨日は忠さんのライブも飛ばした。
それでも仕事や研修は休むわけにもいかず、久しぶりの土曜公休。パンダのように眠った…。
約3年ぶり4度目の世田谷パブリックシアターにて
「HIBARI 7 DAYS フィルム、トーク&ライブ!」
その2日目「HIBARI~art+rhythm~」を観る。

チケットは遅れて手配したにも関わらず、何故か最前列。
音楽の神様の成す仕業。
舞台上、緞帳スクリーンに映し出されていた直筆メモは
 
 麦畑
 ひばりが一羽
 翔び立ちて
 その鳥 撃つな
 村人よ!!

 平成元年 順天大病院にて

場内に流れていた美空ひばりテイクの「Over The Rainbow」が突然途切れ
黒いドレス姿の夏木マリによる朗読で開演した。
美空ひばりの残した言葉、古いニュースフィルム、歌唱映像、
病室で綴ったであろう決意の文面…
52歳で逝った彼女の人生を振り返る、というにはあまりにも短い、
しかし、母への想い、歌うことへの情熱、孤独の中の葛藤、生きる苦しみ、不安が胸に迫りくる
映像と言葉、そして緊張感が途切れることないパフォーマンスであった。
やがて美空ひばりの声が夏木マリの朗読に重なった。

緞帳が上がり、バンドによるインスト演奏には最初から佐橋くんが参加、
譜面台で手元があまり見えないものの、双眼鏡なしで愛機"SHINOS"、キャンディレッドと佐橋くんの姿を見れるのは
本当に久しぶりのことだった。
まさか佐橋くんのギターで「川の流れのように」が聴けるなんて。
GIBIER du MARIEのギタリスト古川望と一緒に前に出て来てくれた時には
その楽しそうな表情を目の当たりにして、思わず頬が緩んだ。
そんな自分に佐橋くんが気づいてくれたような気がした(苦笑)
「日和下駄」からは夏木マリがヴォーカルで加わる。
真っ赤な衣装に着替えた彼女のパフォーマンスは力強く
美空ひばりの楽曲を、ジャズ風にあるいはR&B、レゲエ、ロック調にと
様々なアレンジで聴かせてくれ、それがとても新鮮だった。
鎌田さんのドラムも久しぶりで嬉しかった。
中抜けした佐橋くんも最後は再び登場、「お祭りマンボ」のあと、長男加藤和也氏もステージに並んだ。
最後はひばりテイクの素晴らしい「STARDUST」に乗せて
マリさんのパフォーマンス。そして幕は下げられた。

あっという間の80分。
美空ひばりを少しだけ身近に感じたステージだった。



HIBARI 7 DAYS フィルム、トーク&ライブ!!
HIBARI~art+rhythm~
2011.2.19(SAT)@世田谷パブリックシアター
GIBIER du MARIE
夏木マリ(Words,Vo)
斉藤ノブ(Per)鎌田清(D)櫻井哲夫(B)古川望(G)竹上良成(Sax)白井アキト(Key)
佐橋佳幸(G)
(1階A列11番)

01 東京キッド
02 川の流れのように
03
04 日和下駄
05 真っ赤な太陽
06 われとわが身を照らす子守唄
07 車屋さん
08 リンゴ追分
09 お祭りマンボ