顎骨腫瘍体験記

顎骨腫瘍という病気になった20代の女の子の治療日記です。
腫瘍摘出時に歯と顎を失いましたが、完治を目指し治療中です。

術式を決めるまで(2)

2008-12-31 19:43:11 | Weblog
関西と九州の大学病院の口腔外科の先生の返事は、
「主治医がやったことのない程の広い範囲の粘膜を移植するのは、採取部位(上顎)への負担も大きいことや、うまくいかない可能性が高いことなどのリスクがあるので、できれば避けた方がいいだろう。リスクを犯してまで、それに見合う価値(結果が出るか)があるかどうかもわからない手術は、普通なら行わない。」
と言われました

さらに「名古屋大学病院の治療はいいけれど、実際問題、通院することや医療費のことを考えると、難しいと思う。やはり術後は定期的に通わなくてはいけないから、家から通える範囲で考えるが無難だろう。」とのことでした

「口腔前提拡張術という治療法があるんだけど、それは主治医から聞いてる?もちろんこれなら診療報酬の点数として認められているから、保険が効くよ。」と教えてくれました

その手術法を間単に説明すると、移植はせず、下顎の粘膜を切って、一度粘膜を下に下げたところを改めて縫い直して、その上に粘膜の再生を促す薬を塗ったシートをかぶせて、粘膜が自然とできあがるのをみるという方法です。

これなら手術で傷つけるのは、下顎のみですみます
もちろん上顎に傷つくこともないし、麻痺することもありません

また上顎から粘膜を採取するとなると、もちろん採取した部分の粘膜はいずれは再生するが、出来上がった粘膜は元の粘膜とは違った状態なので、舌で触れたときの違和感というものが、どうしても出てきてしまうそうです

以前、主治医に『こんなに粘膜を移植するのは初めてだからくっつくわからないし、移植がうまくいかずに壊死した人もいる。』という話を聞いたことがあるので、大丈夫なの?って素直に思っていました

現に骨移植の手術で、移植もしなかった自分の頬側の粘膜を、無理矢理寄せた一部分が壊死してしまっこと、プレートが身体に合わなくて感染してしまったことがあるので、今回はどうなのかな?って気がかりなので、上顎の粘膜を移植する方法(口腔前提形成術)はすごく不安でした

また上顎も下顎もいじったらものすごく痛そう…しばらくごはん食べられなそう…とも思っていました

なので、粘膜の再生を促す方法(口腔前提拡張術)があると知ったときは、『こんな治療法もあるんだ』と思って、主治医にS病院でできるかどうかまずは相談しようと思いました

術式を決めるまで(3)に続く。

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術式を決めるまで(1)

2008-12-31 19:31:52 | Weblog
腫瘍摘出のために、私は口腔内の右下半分の組織をほとんど切除しましたそのため、顎の骨、歯茎、歯を同時に失うことになりました

今は腫瘍摘出後の再建手術をいくつか受けることによって、できるだけ元の状態に近づけられるように、日々治療を行っている最中です

再建手術の第一段階は、腸骨を移植して顎の骨を再建しました
そして次の段階が、歯茎を作る手術になります

顎骨腫瘍摘出後の顎堤形態異常という状態で、口の中の形を整えないと入れ歯が作れないこと、また引っ張られているなどの違和感の改善、見た目の問題など、いずれは手術をした方がいいとのことで、手術を決意しました

最初に提案された治療法は、上顎の粘膜を下顎に移植する方法です。
ただし私の場合、ざっと見ても最低6㎝×2㎝ほどの粘膜が必要とのこと。しかもこれだけ範囲が広い粘膜を移植するのは、主治医も初めてとのことです

ただ…移植した粘膜がくっつかずに、壊死する可能性が高いこと、上顎もいじることで上顎に傷つくことや神経が麻痺するリスクがあるとのことでした
1回でうまくいく可能性が非常に低いこと、失敗するリスクが高いことなど、マイナス面を上げるときりがありません

ここで提案されたもう1つの治療法が、名古屋大学病院が行っている培養した粘膜を使う方法です。この方法を使えば、上顎に傷を作ることなく、歯茎を作ることができます

ただしS病院やN病院(歯科付属病院)をはじめ、この術式を行う病院が東京にないことを知らされました

そこで会社のつてで、関西と九州の大学病院の口腔外科の先生に、名古屋まで行って、治療を受ける価値があるかどうかを相談しました

すると返事はこうでした

術式を決めるまで(2)に続く。

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お見舞いに

2008-12-30 22:02:57 | Weblog
今日は日帰りで兵庫県に行ってきました帰省ラッシュでチケットが取れるか不安だったのですが、朝早い便の飛行機だからか問題なく取れました

同期の子が兵庫県内の病院に入院しているので、そのお見舞いにですついでに三宮にも寄って買い物でも…とも思ったのですが、時間がなくて断念しました

私が社会人になって、すでに過去2回入院しましたが、その子は2回ともお見舞いに来てくれたので、今回は私が行かなきゃなぁって思って…(12/23「病名が発覚」)

ちょうど先週あたりは広島にいて、新幹線だと帰りに寄れるので、お見舞いに行こうかと思ったのですが、術後すぐにお見舞いに行くのは大迷惑なのは私自身もわかるし、来てくれても何もできない歯痒さもとかもわかるので、残念だけどやめました

約3週間ぶりに会ったのですが、未だに顔色も青白いし、すごく細くて、心配ですCVラインやNGチューブが入っていて、見ている私の方が泣きそうになりました

私、めっちゃ後悔しています
その子が体調が悪くて、食べてもすぐに吐いてしまうことは10月末頃から知っていました。状態を知っておきながら、何もできていなかったのです。もっと早めに動いていたら、ここまで悪化していなかっただろうなぁ…って思います

先日、忘年会があって専務に、「5人揃ってそれが今年の新人だから、1人でもいないと寂しいよね。」なんて話をしました。
本当にそうです待っているから、戻ってきて欲しいです

今日は私が代表して、寄せ書きとビデオレターを届けました

入院中の寄せ書きってめっちゃ嬉しいんだよね私も1回目の入院のときに大学の友達が持ってきてくれたのですが、手術前夜はそれを読みながらずっと泣いていました(2/3「友達に感謝」)
みんなの温かさや優しさが伝わってくるんだよね

でも逆にプレッシャーに感じてしまったら、どうしよう…とは思います加減が難しいですね

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入院の際の書類

2008-12-29 16:15:02 | Weblog
まだまだ先だと思っていたのですが、もう来週は入院していることに今さら気が付きましたあと1週間で手術かぁ…本当に早いです
結局、コメント返しもできていない上に、メールも遅くてすみません

今年もお正月の余韻に浸れることはなさそうです去年もこの時期は、入院+手術、卒業研究&国家試験と毎日忙しかったしねもうあれから1年が経つのですよね。。。

でも不思議なのは…腫瘍摘出術も顎骨再建術もプレート除去手術のときも、手術が近づくにつれて、毎日夜になるとなぜか涙が止まらなくて、泣いていました

でも今回はそれがありません。なんでだろう?
もちろん手術が恐くないわけではありませんやけに精神的に落ち着いている私
いいことだと思うので、まぁいっか 笑

今、入院申込書や基礎調査の紙を書いています

     

さすがに『入院のご案内』という冊子を渡されたときに、「いらない。」って言ってしまいました案の定、「わかっているとは思うけれど、一応目を通しておいてね。」と言いながら渡されましたおかげでこれ4冊目です 笑

これだけ入院するのなら、基礎情報の紙など、予めコピーをとっておけばよかったです
さすがに4回目になると、めんどくさいそんなにすぐに状態は変わらないしね。

でももう今回の手術がうまくいけば、この病院に入院するのはこれで最後だと思っています
治療自体は(手術)は残っているんだけどね

早く口腔外科通いから開放されたいです
まだまだ当分無理だとは思うけれど、そのためにも手術がんばります

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最先端の治療

2008-12-28 23:04:56 | Weblog
私が今度受ける手術は、欠損している歯茎・粘膜を作る手術となります正式な手術名は口腔前提形成術というものです。
(詳細は12/2「次の手術について」12/3「手術のメリット」

手術の方法は上顎の粘膜を切り取って、下顎に移植することで、歯茎と頬側の粘膜を作ります。

ここで問題なのは、何ともない上顎に広範囲で傷をつけてしまうこと、しかも成功する確率が非常に低いということです

「何か他に方法はないんですよね…?」って主治医に聞いたら、「人工の粘膜、培養したものなんだけど、それを移植する方法はあるよ。それを使えば、上顎を傷つけることはないし、上顎の粘膜を使うよりも培養したものを使った方が、成功する可能性は高いらしいよ。ただ…この治療法で有名なのは名古屋大学病院。名古屋まで行く?」と聞かれました

「名古屋S病院やN病院(歯科付属病院)ではできないんですか?」

「できない。たぶん東京の病院はどこもやっていないよ。それに名古屋大学病院も一部は臨床でも行っているけれど、まだ研究段階だから、あなたができるかどうかも保障はできないし、費用も保険は効かないと思う。」とのことでした

果たして今回の手術を愛知まで行き、受けるメリットがあるかどうかを考えると、私には全くわかりません
主治医に相談しても、「どっちでもいいよ。自分の好きな方を選びな。」なんて他人事のように言ってくるので、(まぁ所詮、人ごとだもんね。)、全く参考になりません

私1人でも考えても答えは出ないと思って、それで先日、関西と九州の大学病院の口腔外科の先生にちょっと相談しましたこれについてはまた後日書きますね

でも、東京って笑っちゃいますよね。全然ダメじゃんって東京に住んでいる私が、広島や愛知の病院に治療を求めるなんてね…
そう感じました

名古屋大学病院が行っている治療、骨髄幹細胞を用いた培養骨移植、培養骨膜移植の骨造成治療

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クリスマスプレゼント

2008-12-27 22:15:58 | Weblog
皆様は今年のクリスマスはどうでしたか?
私は特に書くようなことはないのですが、会社の人からこんなクリスマスプレゼントをもらいました

     
『THE 歯医者さん』
  削る、詰める、引っこ抜く、タッチペンで虫歯を治療する、歯科医体験シュミレーター

今、こんなシュミレーションゲームができる時代なんですね。ちょっと驚きです
まだ遊んではいないのですが、次の入院中はこれでヒマを潰そうと思います

むしろ主治医にやらせてみようかな??どんな反応をするかちょっと楽しみです

このゲーム本当に手が込んでいて、虫歯治療だけではなく、最先端のインプラント治療もできるようになっていて、本当にすごいって思いました

本当に会社の皆様の優しさがすごく伝わってきます

治療が長引いて思うように自分の好きなことに時間がさけなくて、イライラすることもあるけれど、でもそれは贅沢な悩みですよね

仕事があることに幸せを感じて、さらには治療をするたびに休ませてくれることに感謝して、そんな私を支えてくれる皆様の優しさを忘れずに、日々過ごさなくてはいけないですね

ここのところ自分のことしか見えずに、すごく甘えてばかりの私ですが、最近はやっと落ち着いてきました
今読み返すと、特に1ヶ月前のブログの記事はひどすぎますね…ごめんなさい

『自分に余裕がないと他人には優しくなれない』って言葉がありますが、まさに少し前の私のことを指す言葉だと思いました

多いに反省して、前に進んでいきたいと思います

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ストレスがたまる

2008-12-26 17:12:21 | Weblog
今日で仕事が終わりです12月は出張続きで、毎日忙しかったです
年明けすぐに入院するので、次に会社に行くのはなんと3週間後長い冬休みです。遊べないのが悲しいけれど…
遊べないどころか、痛いことをしなくてはいけないし、最悪だよ

会社の長期休暇のたびに、入院して手術するのって本当に悲しいよね周りは休んだり、遊んでいる中、楽しくもない病院で過ごして、さらには痛い治療を受けなくてはならないなんて…これが続くと、さすがにへこみます

私も遊びたいよなかなか遊べなくてストレスがたまります

大好きな海外にも行けず、休みのたびに本当にむなしい思いをしています
私は旅行することによって、現実逃避ができたり、ストレス発散をしていたので、今はそれが全くできていないので、ストレスはたまる一方です
何で解消したらいいんだろうね…

私の会社ね、海外研修休暇というおもしろい制度があります
その制度とは、海外に旅行する際は、有給とは別に1週間お休みがもらえるというものです
だから前後に有給も合わせれば、かなり長いお休みがとれます毎年更新されますが、ただし1年に1回のみです。

海外ならどこでもOKで、ツアーでも個人でも自由です。ただし国内旅行は×なんだけどね

旅行好きに私には本当に魅力のある制度で、ある意味この制度があるから、この会社を選んだよね 笑

この病気になっていなかったら、有給や夏期休暇、および海外研修休暇を使って、確実にすでに1回は旅行していたと思うし、そろそろ2回目を考えている頃だと思います

早く病気を治して、来年こそはどこかに行きたいですそのためにも、治療は辛いけれど頑張ります

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ショックな言葉

2008-12-25 21:23:41 | Weblog
今回の手術を受けるに当たって、いくつかの治療法(手術法)があることを知りました

主治医に「もう正直、何でもいいから一番見た目もよく、キレイになる方法にしてください」ってお願いをしました

すると主治医が、「あなたが考えているキレイには、たぶん答えられないよ。」って言われたので、「とにかく元に戻してくれれば、それでいいんです。」って言いました

すると「それはできない。」と即答されてしまいました
さらに付け加えて、「たとえ今回、歯茎を作る手術をしても、口の中や歯茎の色や形は、もう手術前と同じ状態にはできない。」とのこと

「もう前にようにはならないってことですか?」って確認したら、「今の医学ではできない。今回の手術だって、もちろん欠損している粘膜を作るけれど、形よくキレイにできるかどうかはわからないし、さらにメスで傷つけるわけだから、新たに傷跡としては残るよ。」と言われてしまいました

私自身も、手術前と全く同じ状態に戻すことは無理なことは百も承知ですが、でも改めてお医者さんの口から言われると、とてもショックでした

私、求めすぎなのかもしれない
でも外見も口の中も、鏡を見るたびに未だに悲しくなるのね今回の手術をしても、それはもう解消されないってことだよねというか、もう一生この思いは変わらないんだよね

でもさ、腫瘍摘出後や腸骨移植後の術後の状態を事前に少し説明をしてくれたら、ある程度はあきらめつくよね。やっぱりその後の状態も含めて、お医者さんも説明するべきだと思う
事後説明はお互いにとってよくないと思うよ

事前に話があれば、早期に今の状態を受け入れられると思うし、仕方がないって思えると思うし、何より受け取り方も違うと思う。

今回の手術も果たして術後どんな状態になるのか、すごく気になります思っているのと違って、またショックを受けるのかなぁ…

でも今回は、この1年間の経験&3回の手術の反省を生かして、手術のことや術後の状態を自分なりに確認したつもりです
手術は怖いけれど、たぶん大丈夫かな??

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先生、ありがとう★

2008-12-24 22:24:27 | Weblog
今日、術前検査と手術の説明を聞きにS病院に行ってきました
術前検査は今まで通りで、取り入って書くことは特にありません。手術の説明に関しては、手術法が変更になったので、後ほど詳しく書きます

ちょっと感じたことがあったので、今日はそれを書かせていただきます

名前を呼ばれて、診察室の中にある待合室で待っていたときの話です

私の主治医でもある先生が、ある患者さんに、「もう傷口はきれいだから大丈夫でしょう。ただ今までの入れ歯はもう合わないと思うので、紹介元の歯医者さんで調製してもらってください。」と話し、その患者さんが、「この病院ではやってもらえないのですか?」って質問をしていました。

そうしたら主治医は、「僕は入れ歯は作らないので、もう1人の歯科の先生にやってもらうことになるけれど、予約が混んでいますがそれでもいいですか?」みたいに話をしていました。

その話を聞いて驚いたのは、私の主治医は基本的に入れ歯に関してはノータッチでいること。なのに私には仮の入れ歯だけど、作ってくれたことがあります

それもその時は、まだまだ入れ歯に抵抗あり、私自身が全く乗り気ではなかった中、それでも作ってくれたのです(3/14「矯正装置?」)

たぶん私とその患者さんで状況が違うとは思うけれど、でも主治医はS病院でできる限りの最大限のことを私にしてくださっているのだと感じました

確かに、歯科の専門病院や口腔外科の規模が大きい大学病院と比較すると、設備や器具・器材の面や対応できる歯科医師の数などでの関係で、全然治療も進んでいないし、治療ができる範囲に限りがあったり、できない治療というものも多いけれど、でも主治医はその中でベストな治療法を提供してくれているのだということがわかって、すごくうれしかったです

でもその入れ歯ですが、骨移植をして顎の骨を作ったので、残念ながら今は全く合いません(10/27「最初の関門」)

骨移植後は術後感染を起こして、急遽プレート除去手術をしたりとバタバタしていたため、なかなか作ってもらえず、その名残か、果たしてもうすぐ手術をするからか理由はわかりませんが、結局未だに新しく入れ歯を作ってもらえてはいません

でも今度の手術をしたら、また新たに入れ歯を作ってくれるみたいです
先生、ありがとうございます&文句ばっかり言ってごめんなさい。

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病名が発覚

2008-12-23 21:45:28 | Weblog
同期の子で体調を崩して(12/19「思い悩んだ決断」)、今入院している子の病気がついにわかりました

腸捻転でした。。。
どうりで何を食べても吐くわけだし、IVH管理になる理由もこれでわかりました

でも先週末、手術をしてうまくいったみたいです

ずっと原因がわからなくて大変な思いをしたみたいですが、地元の病院に転院して、CT等の検査をしてやっと判明したとのこと

お見舞いに行った先輩から、ずっとIVHを入れたことで顔色もだいぶよくなったし、思っていたよりも元気そうだったと聞き、安心しました

精神的なこともあるのかもしれませんが、とりあえず原因がわかって何よりです

頑張って仕事復帰して欲しいなぁ…

そして次はいよいよ私の番だよ。
一体何回入院したり、手術しないといけないんだろうね

こんなに治療が長引くとは、去年の今頃は思ってもいませんでした
もっと簡単な病気だと思い込んでいました

でも同時につくづく、私はすごく恵まれた環境で仕事ができているのだと思う
こんなに仕事を休んでも、この会社にいさせてくれるし、冬のボーナスもちゃんと貰えました
自分自身のこともあるし、この不況の中、ボーナスカットは覚悟していたし、むしろ私はもらえないものだと思っていました。

このボーナスで自分にご褒美を買いたいけれど、でも全額治療費に当てたいと思います
これからの治療が特にお金がかかると思うので…

本当は親に何かプレゼントしたいけれど、そんな余裕もないんだよね
私、医療費貧乏に陥っています

こんなに頑張っているんだから、国も何か救済措置を作って欲しいですね。せめて治療すべてに保険を効かせてくれるとかさぁ…

どうにかならないのかなぁ…
美容整形や矯正治療とはわけが違うんだから、もっと融通を利かせて欲しいです

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後遺症~会話・摂食~

2008-12-22 22:35:33 | Weblog
最初の手術をする前の状態と今とを比較すると、聞き返されることが多くなりました顎の骨がないことや歯がないことで、どうしても空気が外に漏れてしまうので、発音は不明瞭になるそうです

8月に顎に骨を移植して、顎の骨を作ったものの、未だに聞き返される私
主治医に「骨移植したのになんでですか?」と聞いたら、「やっぱり歯がないから、空気が漏れちゃうんだよ。」との返事でした

これを改善するには、やはり入れ歯やインプラントをしないとダメとのことでしたでも一体いつになったらできるのかな??

主治医に聞き返されるのが1番むかつきます

『今まで受けてきた手術の影響でこんなに話せなくなったのに、聞き返すなんて…私の状態を1番知っているのだから、それにこれでも私自身は一生懸命会話をしようとしていているのだから、聞き返すことがないように聞こうっていう意識はないの』みたいに思ってしまうのです
被害妄想かなり激しいですが 笑

でも毎回毎回、聞き返されるのって辛いです話す気がなくなります
あまりに聞き返されると、話すのをやめてしまう私これ、私のいけない癖です

食事の面でも苦労は耐えないです。

とにかく時間がかかるから疲れちゃうし、途中で食べることにあきてしまうこともあります
食事って意外にエネルギーを使う動作なんだよね普段は気にも留めないごく自然な行為だから、わからないと思うけれど…

摂食・嚥下障害になると『食べる楽しみ』自体が喪失するっていうけれど、本当にその通りだとしみじみ感じます

これなら食べられるとか、どうやって食べようかな?なんて考えながら食べるのって、楽しくも何ともないんだよね

おいしいものを何も考えずに、好きなだけ食べられることって、幸せなことなのだと私は思います

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近づいてきました

2008-12-21 19:13:46 | Weblog
やっと仕事が一段落しました

今月は出張デーで、1~7日までは福岡、8~12日までは山口&広島、17日~21日まで広島に行ってきました年末ということと来月は入院することも重なり、本当にハードな毎日でした

この出張中に、いろいろな出来事がありました
その出来事の1つに、現役の口腔外科医に話を聞くことができたのです

関西や九州の大学病院の勤務医で、手術もこなす先生との接待がありました。

仕事柄、医師や歯科医師と会う機会も多いし、接待も何度も経験がありますが、でも今回は少し特別でした

医師との接待って疲れるんだけれども、でも会社の先輩がOKしてくれたこともあり、今まで自分が受けてきた治療や今後の見通しを相談して、実際に違う口腔外科の先生から話を聞くことにより、思い悩んだこともあるし、でもとても参考になるお話を聞けて、勉強にもなりました

その接待のときに提案された治療法が、果たしてS病院でできるかどうかを主治医に相談しました案の定なんでそんな治療法を知っているのか?と突っ込まれたりもしましたが、でもしぶしぶ(?)OKしてくれたりと、かなり盛りだくさんな日々でした

細かいことをここに書くかどうかは悩みますが、でも以前説明された手術の方法が少し変更になったので、(12/2「次の手術について」12/3「手術のメリット」)その部分は近いうちに書こうと思います

今週は術前検査や手術の説明を聞きに、S病院に行く予定です
手術は1/6に行う予定です。検査に異常がなければ(たぶんないはずですが)、前日入院となります

段々と近づいてきています。去年も年明けに手術したので、去年のことも妙に思い出してしまう今日この頃です

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思い悩んだ決断

2008-12-19 21:01:13 | Weblog
手術を年明け早々に予定していた中、今日まで本当にそれでいいのか悩みました

まずは同期の子のことが頭にありました。(12/10「緊急入院。」12/13「考えちゃうなぁ…」
九州の病院から地元の病院に転院できたものの、IVH管理だと聞き、本当に驚いています私の想像以上に状態が悪いようで、心配です

その子のことがあり、この状況で私まで入院してもいいのかって悩み、時期をずらそうとまずは思いました。

そして私自身も、手術が怖いので先延ばししたいという気持ちもあります

また保険の関係上、今のS病院で引き続き治療をするしかないのは頭では理解できるのですが(12/4「手術を受ける病院のこと」)、本当にこの病院や主治医に任せて大丈夫なのか?ってすごく不安だし、もっと専門的に治療を行っている病院に話だけでも聞きに行こうかと躊躇して、もう少し行動してから手術をしようか、と思ったりもしました

でも会社に『年明けに手術をする』と話した手前、今さら個人的な理由で手術の日程を大きく変えるのは悪いし、もう会社の人もそのつもりで動いてくれていること、また1月なら会社の冬期休暇を使えること(12/5「会社のこと・家のこと」)、親も1月なら手術を許可してくれたこと(12/11「気持ちの変化」)、などの背景があるので、手術の時期をずらすことは難しいなぁ…とも感じていました

そして私が出した決断は…最初に考えたように、手術は年明けすぐに受けます。今までと同じ病院です。

逃げていてもいつかは受けなければならない手術。だったらこの手術を早く終わらせて、次の治療に移りたいしね

でも手術って何度受けても慣れないよね。手術室のベッドに横になるときの緊張感と恐怖感が忘れられなくて…

あと手術まで約3週間。また痛いことをしなくてはいけないのかぁ…また感染や壊死との戦いかぁ…って思うと落ち込むときもありますが、頑張るしかないよね

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手術の傷跡って…

2008-12-18 22:38:22 | Weblog
腸骨のことでちょっと思い出したことがあるので、この際だからもう1つだけ書きますたいした話ではないのですが…

腸骨を移植した傷口ですが、先月頃は痛みがあり気になっていたのですが、(11/14「形成外科受診」)、いつの間にか痛みも感じにくくなってきました
それでも未だにうつぶせになったりすると、傷口は傷みます

また、手術の傷跡はかなり目立ちます。傷跡の一部はまだ赤く盛り上がってもいます
本当に形成の先生がやってくれたの?って思うくらいの傷跡で、悲しくなってきます

私が主治医に、「こんな傷じゃ、温泉にも行けないし水着が着られないよ」って言ったら、「えそんなところ誰も見ないよ。」って言われました

確かにそうだけど、でももっと他の言い方ないのかなぁ?
所詮は他人事だし、先生とは性別も年齢も違うから、わからないとは思うけれど、でも「誰も見ないから。」という理由であっさり終わらせて欲しくないです

でもこの傷跡を見るたびに、2回の手術の大きさっていうのを実感させられます
腰から骨を採取しなくてはならないくらいに、顎の骨を切除したこと、再建したこと

もっと早く病気のことに気が付いていれば、歯を抜かないですんだかもしれないし、顎だって削る程度ですんだのかもしれない、と思って何度も自分のことを責めたり、歯医者さんに行くのが遅すぎた、と後悔したことも少なくはありません

今さら考えてももう遅いことだし、そんなことよりこれから自分でどうしていくのか、どうしたいのかをまずは考えて、治療をしていきたいと思います

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貴重な時間

2008-12-17 20:36:09 | Weblog
昨日、顎骨腫瘍で腫瘍摘出術を受けた経験がある人と、お会いすることができました
この病気の人と実際に会うのは初めてです

病気のこと、手術のこと、術後の状態のこと、入院中のこと、治療法のこと、病院のこと、主治医のことなどなど、大きくうなずくことが多く、話がすごく盛り上がりました

最初はみんな手で口元を隠しながら話していたけれど、いつの間にか手が離れて、気にせず笑いながら話していました

術後の顔ってすごくイヤだしコンプレックスにもなるし、口元を見られるのって抵抗あるけれど、でもみんなの笑顔は素敵でした

確かに私を含め、みんな歯は切除したし、顎の骨も切除&再建して、やっぱり普通の状態とは違うけれど…でもそれも個性の一部として考えた方が、気がラクになると思えるようにもなりました

また実際に会うことで、自分だけが珍しい病気になったんじゃないって気がして安心したし、みんな痛いことや辛いことを経験しているのだから、私も頑張ろうって思えたし、みんなの存在は心強いです

見た目だけではなく、うまくしゃべれないことでもすごく悩んでいたけれど、それも私たちだけが特別に口が回らないんじゃないよって励ましてもらえて、心休まるひと時でした

本当に貴重な時間をありがとうございましたまた絶対に会いましょうね

ときどきふと思うことがあるのが、この病気にならなかったら…こんな素晴らしい出会いがなかったということです。
病気はイヤだけど、でも昨日の出会いをもたらしてくれたことには変わりないので、病気になって良かったとは言えないけれど、でもこの経験は絶対に無駄ではないのだと思います

私を含め、昨日会ったみんなもまだいくつか手術があります。
みんな頑張ろうね

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