私は将棋が好きで、大盤解説会やイベントなどによく参加していました。
しかしインターネットテレビ（ニコニコ動画、ＡｂｅｍａＴＶなど）が普及してからは、大盤解説会場に足を運ぶことが少なくなりました。
新宿駅の周辺で将棋棋士を見かけることも多いです。イベント以外でたまたま新宿で見かけた棋士は丸山忠久九段、三浦弘行九段、上村亘四段などです。
近年は藤井聡太七段の活躍で、将棋に興味を持ち出した人も多いと聞きます。
そこで将棋界のことを書きたいと思います。
将棋のプロ（棋士）を目指すには奨励会に入らなければいけません。奨励会に入るにはプロ棋士に弟子入りしないといけません。裏を返せば棋士の師匠を持つことになります。
奨励会に入るには棋力が概ねアマ五段位の棋力が必要になってくるので、奨励会に入りたいと思っている少年少女の多くは将棋道場に通っています。その道場の師範などが師匠となる棋士を紹介することが多いようです。これは藤井聡太七段とその師匠である杉本昌隆七段のようなケースです。
その他では、井上慶太九段のように棋士が自ら道場を開いており、道場で見込みと熱意がある少年少女を弟子にすることが多いようです。
三段までが奨励会員ですが、奨励会に入会したばかりは6級です。プロ棋士になるには四段に昇級・昇段を重ねる必要があります。6級～1級まで昇級すると次は初段。初段～三段に昇段すると三段リーグと呼ばれるリーグ戦があります。この三段リーグが過酷なのです。
三段リーグは半年間で18局戦います。半年毎の3月と9月に三段リーグ最終局があるのですが、上位2名ずつが昇段して四段プロデビューとなります。今回の第63回三段リーグは37人の三段奨励会員が戦い、上位2人だけが四段プロデビューとなるので狭き門なのです。
2018年9月も三段リーグ最終局が行われ、2018年10月1日に四段昇段する棋士が確定しました。原則的に半年で2名、年間で4名のプロ棋士が誕生します。
棋士の人数は増えるばかりではありません。減ることもあります。棋士に定年退職は無いので「辞めます」と引退宣言をしたり、対戦成績の悪化で一番下のクラス（Ｃ級2組）から更に下のフリークラスに落ちて、10年間で規定の成績が上げられないと引退になります。当然ながら死亡して減少することもあります。
そんな将棋の世界ですが、奨励会に入ると多くの奨励会員がプロ棋士を目指すのですが、プロ棋士になれなくて退会を余儀なくされる人もいます。また奨励会に入る時はプロ棋士を目指していても、周りの人達の才能と自分の才能を比較して「私はダメだ」と自ら退会の道を選んだり、年齢制限というルールに基づいて退会することになる人もいます。
奨励会に入ってもプロ棋士になれない人の方が多いので、年齢制限で退会する人は実は多いのです。
里見香奈女流四冠も年齢制限で2018年3月に奨励会を退会しています。里見さんは女性なので女流棋士として活躍出来ますが、男性は大変です。
今までプロ棋士を目指して将棋一筋で生きてきて、26歳でバッタリと他の世界に進まなくてはいけなくなるからです。26歳になって「今から何をすれば良いの？」となるのです。
野球の世界ならば大学で野球をしている選手がプロ野球志望であって、プロに行けなくても社会人野球などの道がありますが、将棋は全くの異業種の道になる人が大多数です。
また大学へ進学しないでプロ棋士を目指している人も多いので、「プロ棋士になれないなら大学へ進学すれば良かった」と思っても後の祭りなのです。西山三段は慶応大学の学生ですが、大学を休学して将棋に打ち込んでいるようです。
この第63回三段リーグでも3人の奨励会員が退会することになりました。黒川三段、甲斐三段、慶田三段の3人が26歳で退会です。特に慶田三段の最終局の対戦相手が山本新四段（現三段）だったので、その対局に勝っていれば同門（井上九段門下）の後輩である桝田三段が、10月1日付で昇段する山本新四段（現三段）に代わって昇段出来ていただけに、複雑な想いだと思われます。
2人が仲良しで「桝田君、ごめん。俺が負けてしまって…」なのか、仲が良くなくて「後輩（桝田君）に昇段される位なら、負けて良かった。どうせ俺は退会が決定していたし」なのか本心は分かりませんが、師匠の井上慶太九段も複雑な心境だったでしょう。
井上慶太九段門下では次期の10月からの第64回三段リーグに、15歳の新鋭・上野三段が初参加となります。
特に20代半ばの三段の人達は尻に火が付いているので、頑張って欲しいです。
しかしインターネットテレビ（ニコニコ動画、ＡｂｅｍａＴＶなど）が普及してからは、大盤解説会場に足を運ぶことが少なくなりました。
新宿駅の周辺で将棋棋士を見かけることも多いです。イベント以外でたまたま新宿で見かけた棋士は丸山忠久九段、三浦弘行九段、上村亘四段などです。
近年は藤井聡太七段の活躍で、将棋に興味を持ち出した人も多いと聞きます。
そこで将棋界のことを書きたいと思います。
将棋のプロ（棋士）を目指すには奨励会に入らなければいけません。奨励会に入るにはプロ棋士に弟子入りしないといけません。裏を返せば棋士の師匠を持つことになります。
奨励会に入るには棋力が概ねアマ五段位の棋力が必要になってくるので、奨励会に入りたいと思っている少年少女の多くは将棋道場に通っています。その道場の師範などが師匠となる棋士を紹介することが多いようです。これは藤井聡太七段とその師匠である杉本昌隆七段のようなケースです。
その他では、井上慶太九段のように棋士が自ら道場を開いており、道場で見込みと熱意がある少年少女を弟子にすることが多いようです。
三段までが奨励会員ですが、奨励会に入会したばかりは6級です。プロ棋士になるには四段に昇級・昇段を重ねる必要があります。6級～1級まで昇級すると次は初段。初段～三段に昇段すると三段リーグと呼ばれるリーグ戦があります。この三段リーグが過酷なのです。
三段リーグは半年間で18局戦います。半年毎の3月と9月に三段リーグ最終局があるのですが、上位2名ずつが昇段して四段プロデビューとなります。今回の第63回三段リーグは37人の三段奨励会員が戦い、上位2人だけが四段プロデビューとなるので狭き門なのです。
2018年9月も三段リーグ最終局が行われ、2018年10月1日に四段昇段する棋士が確定しました。原則的に半年で2名、年間で4名のプロ棋士が誕生します。
棋士の人数は増えるばかりではありません。減ることもあります。棋士に定年退職は無いので「辞めます」と引退宣言をしたり、対戦成績の悪化で一番下のクラス（Ｃ級2組）から更に下のフリークラスに落ちて、10年間で規定の成績が上げられないと引退になります。当然ながら死亡して減少することもあります。
そんな将棋の世界ですが、奨励会に入ると多くの奨励会員がプロ棋士を目指すのですが、プロ棋士になれなくて退会を余儀なくされる人もいます。また奨励会に入る時はプロ棋士を目指していても、周りの人達の才能と自分の才能を比較して「私はダメだ」と自ら退会の道を選んだり、年齢制限というルールに基づいて退会することになる人もいます。
奨励会に入ってもプロ棋士になれない人の方が多いので、年齢制限で退会する人は実は多いのです。
里見香奈女流四冠も年齢制限で2018年3月に奨励会を退会しています。里見さんは女性なので女流棋士として活躍出来ますが、男性は大変です。
今までプロ棋士を目指して将棋一筋で生きてきて、26歳でバッタリと他の世界に進まなくてはいけなくなるからです。26歳になって「今から何をすれば良いの？」となるのです。
野球の世界ならば大学で野球をしている選手がプロ野球志望であって、プロに行けなくても社会人野球などの道がありますが、将棋は全くの異業種の道になる人が大多数です。
また大学へ進学しないでプロ棋士を目指している人も多いので、「プロ棋士になれないなら大学へ進学すれば良かった」と思っても後の祭りなのです。西山三段は慶応大学の学生ですが、大学を休学して将棋に打ち込んでいるようです。
この第63回三段リーグでも3人の奨励会員が退会することになりました。黒川三段、甲斐三段、慶田三段の3人が26歳で退会です。特に慶田三段の最終局の対戦相手が山本新四段（現三段）だったので、その対局に勝っていれば同門（井上九段門下）の後輩である桝田三段が、10月1日付で昇段する山本新四段（現三段）に代わって昇段出来ていただけに、複雑な想いだと思われます。
2人が仲良しで「桝田君、ごめん。俺が負けてしまって…」なのか、仲が良くなくて「後輩（桝田君）に昇段される位なら、負けて良かった。どうせ俺は退会が決定していたし」なのか本心は分かりませんが、師匠の井上慶太九段も複雑な心境だったでしょう。
井上慶太九段門下では次期の10月からの第64回三段リーグに、15歳の新鋭・上野三段が初参加となります。
特に20代半ばの三段の人達は尻に火が付いているので、頑張って欲しいです。
