コンピュータ用語学び塾

外国語の基本は英単語、パソコンやインターネットも“コンピュータ用語”が大事ですね。初心者向けに分かりやすく紹介します。

Gumblar(ガンブラー)の脅威と対策:ホームページを見ただけでウイルスに感染

2010-01-14 00:18:42 | 安全・安心用語(セキュリティ用語)
Gumblar(ガンブラー)という被害が増加中です。企業や組織のホームページに攻撃者が不正侵入、ホームページを改ざん(改悪)し、ホームページを見ただけで、悪質なホームページに誘導しウイルスに感染させるという攻撃です。

これまでに、JR東日本、ローソン、ハウス食品、ヤフー運営の星占いサイトなどの大手企業のホームページが改ざん(改悪)され、悪質なホームページにリダイレクト(誘導)する危険なプログラムが仕込まれています。

誘導された悪質なホームページには、Microsoft製品、 Adobe Flash Player、Adobe Reader、Adobe Acrobat、Java(JRE)などの不具合を悪用する仕掛けが施されており、これらのソフトを最新版にしていないパソコンでは、ウイルスに感染する恐れがあります。

なお、Gumblarは一般的なウイルスの名称ではなく、ウイルスをダウンロードさせる「攻撃」のことです。パソコンに感染するウイルスは、攻撃によって異なります。

 『ガンブラー』はウイルスの名前ではない」――シマンテックが解説:ニュース
  http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20100112/1022144/?set=rss

ホームページを改ざんし、悪質なプログラムを埋め込む、Gumblar攻撃は、昨年4月ごろから流行、普段利用する大手企業のホームページまで広がっています。


Gumblarは、ホームページを閲覧しただけでウイルスに感染する危険性があり、各企業がホームページを改ざんされないよう対策することと同時に、利用者もウイルス対策ソフトの活用、 Microsoft製品、 Adobe Flash Player、Adobe Reader、Adobe Acrobat、Java(JRE)などのパソコンソフトを最新版にすることが必要です。

今回の、Gumblarの被害、大手企業のホームページだから大丈夫とは言えない状況が続いています。今後も増え続けると予想されますので、インターネット利用者は、その対策が必須です。


年末・年始の被害が多かったものを以下に紹介します。

・2010年01月10日:ガンブラー:ヤフー運営の星占いサイトが感染 3481件のアクセス
・2010年01月07日:ハウス食品 採用サイト改ざん、閲覧者1万2000人
・2010年01月06日:ローソンの採用サイト改ざん 閲覧者にGumblarウイルス感染の恐れ
・2009年12月23日:JR東のサイトが改ざん ユーザーにGENOウイルス感染の恐れ5万件のアクセス

なお、年末から年始にかけて改ざん被害を受けたホームページの改ざん状況が、以下で紹介されています。

 ハウス食品、民主党、ローソンなど被害サイト23の改ざん状況 -So-netセキュリティ
 http://www.so-net.ne.jp/security/news/view.cgi?type=2&no=2113


■インターネット上では大企業のものでも安心とはいえない

今回のGumblarの事件をみても分かることは、 ”インターネット上のウイルスなどの不正な攻撃は、利用者が多いところ狙う” ということです。MicrosoftのOSやIEなどのソフトがウイルスに狙われやすいのも、この論理です。

ウイルスなどの危険な技術は高度化する状況でも、各企業でのホームページ等の安全面(セキュリティ)がより強固になったという話は、あまり聞きません。

今回の、Gumblarも、実は昨年の5月初旬~中旬に多発し、その危険性が叫ばれていたにもかかわらず、半年たった今も大手の企業で被害が発生しています。

この点を考えると、日常生活では、大手企業のものが安全で安心という感覚がありますが、インターネットの安全性については、大企業だから安心とはいえないですね。


■インターネット利用ではウイルス対策等のセキュリティ対策が必須

Gumblarの被害は、今後、インターネットのホームページを活用する場合、

(1) ウイルス対策ソフトを活用する
(2) パソコンソフトを最新版にする

などのセキュリティ対策が必須であることを示しています。

今まで安心して利用していたホームページにウイルスが埋め込まれたり、ホームページのデータにウイルスが潜んでいたり・・・今回のGumblarのような事件、今後も増えてきそうです。

いつも普通に利用していたホームページが、突然、ウイルス感染源になる可能性があり、「怪しいサイトは見ない」といった心がけレベルの対策では通用しません。


■Gumblarウイルスの特徴

(1) 発見を遅らせる細工がしてあること。

(2) 対策が難しいこと。

ダウンロードされるウイルスの種類がすぐに変わるので,ウイルス対策ソフトの対応が追いつかないことがあります。

(3) 無差別に攻撃されること。

改ざんされたホームページは大規模なものに限らず,個人のブログなど小規模なものにも及んでいます。




■ Gumblarウイルスへの対策



(1) ウイルス対策を実施する

ウイルス対策ソフトを使っていても、ウイルス定義ファイルが最新版でないとダメです。ウイルス定義ファイル(パターンファイル)が最新版か確認して下さい。

(2)パソコンソフトを最新版にする

具体的には、Windows Updateを使って、Microsoft製品のソフトを最新版にすると共に、Adobe Reader、Adobe Acrobat、Adobe Flash Player、Java(JRE)などのソフトも最新バージョンにして、セキュリティホール(ソフトウェア不良)を無くしましょう。


■パソコンソフトを最新版にする具体的方法

Gumblarの攻撃には、パソコンソフトのセキュリティホール(ソフトウェア不良)が狙われます。

(2)-1 Windows OS の利用者は Microsoft の自動アップデート機能を有効にする

   下記に詳しい解説があります、参考にして下さい。
  
   Windows Update | コラム | インターネット・セキュリティ・ナレッジ
   http://is702.jp/column/541/partner/12_t/

(2)-2 Adobe Reader、Adobe Acrobat、Adobe Flash Player、Java(JRE) などのアプリケーションソフトを最新版に更新する(これは定期的に実施する)

   IPA提供の”MyJVN バージョンチェッカ”を利用すると、特定ソフトの
   バージョンが最新かどうか、簡単な操作で確認することができます。

   MyJVNバージョンチェッカ
   http://jvndb.jvn.jp/apis/myjvn/#VCCHECK


(注)MyJVNバージョンチェッカの使い方は、添付の画像を参考にして下さい。
    Windows OS、ブラウザIE、OfficeなどのMicrosoftのソフトはチェック
    されませんので注意下さい。

(注)Adobe Reader のアップデート方法

   Adobe Reader を起動し、「ヘルプ」メニューの「アップデートの有無をチェック」
   から更新することができます。または、次の URL から、最新版をダウンロード。
    http://get.adobe.com/jp/reader/

≪補足≫ ウイルス対策ソフトの選び方

ウイルス対策ベンダーは、パソコンのウイルスなどの不正ソフトウエア対策として、ウイルス・スパイウェア対策に加え、パソコンへの不審なアクセスやプログラムの挙動を阻止する機能(ファイアウォール)、Webサイトの安全性チェックなどの機能を持つ、複数機能型の「統合型セキュリティ対策ソフト」の導入を推奨しています。


参考情報

GUMBLAR(ガンブラー)の対策 | セキュリティ情報 : トレンドマイクロ
http://jp.trendmicro.com/jp/threat/solutions/gumblar/

改ざんされたウェブサイトからのウイルス感染に関する注意喚起:IPA
http://www.ipa.go.jp/security/topics/20091224.html

JPCERT/CC、Web サイト改ざんおよび Gumblar ウイルス感染拡大に関して注意喚起
https://www.jpcert.or.jp/at/2010/at100001.txt

Gumblar対策を再チェック 基本的な作業で感染防止を - ITmedia News
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1001/08/news085.html




■ Gumblar攻撃の仕組み概要


Gumblar攻撃は正規のホームページを改ざんし、不正なスクリプト(簡易プログラム)を埋め込み、そのホームページを閲覧した一般利用者を、ウイルスが仕掛けられた悪意あるホームページに誘導します。

そして、一般利用者が悪意あるホームページを閲覧した場合、利用者のパソコンに脆弱性があると、それを悪用されウイルスに感染させられてしまいます


(1) ホームページを改ざんする攻撃者は、何らかの手段で盗んだFTPサーバーのアカウントを用いてホームページを改ざんし、悪意あるホームページへリダイレクトする不正なスクリプト(簡易プログラム)が埋め込まれる。

*なお、ガンブラー(Gumblar)という名称は、この脅威が発見された当初、リダイレクト先の不正ホームページが「Gumblar」であったことから付けられています。

(2) 改ざんされたホームページを閲覧すると,不正なスクリプトによって攻撃用のサーバーにリダイレクトされる。

*リダイレクトは、ホームページの表示処理が実行される裏側で行われるため、ユーザーは、気づかぬ間に不正サイトにアクセスしてしまうことになる。

(3) 攻撃用サーバーは,閲覧者のパソコンに不正なPDFファイルやFlashコンテンツを送り込み,米アドビシステムズのAdobe ReaderやAdobe Flash Playerのぜい弱性を利用して不正なコードを実行させる。


Gumblarウイルス とは - Networkキーワード:ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Keyword/20090825/335985/


今話題の不正プログラム「ガンブラー」は、どんな振る舞いをするのか?:マイコミジャーナル
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/01/08/016/



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