非才無才の雄叫び

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国連自由権規約委員会会見を産経ニュースが歪曲報道!

2014-07-26 13:50:07 | 日記
7月24日の夜、国連自由権規約委員会の締約国・日本に関
する会見?の模様をわずかな時間だったが、テレビニュースで見た。
翌25日、早速、産経ニュースを見ると【「慰安婦」日本に矛盾 
強制連行「ない」のになぜ「河野談話」? 国連委
】「河野談話」
に関連する産経の記事には、どう考えても信憑性がない。なぜか?
国連の小委員会が20年前の「河野談話」を今更、問題にするはず
がなかろう。これは日本政府の「河野談話検証報告」等の最近の
動きを見ての「勧告」ではないかと判断するのが順当だと考え、
ネットから原文を翻訳したものを探した。ようやく探した二つ
のサイトの一つは英文を併記しており、もう一つのサイトの語
訳も、ほぼ内容が一致しているため、その信憑性は確かなもの
であろうと判断した。この二つのサイトを読むと産経の記事は
明らかな曲解であり歪曲だということが解る。
まず産経ニュースの全文を転載する。
慰安婦」日本に矛盾 強制連行「ない」のになぜ「河野談話」?
 国連委2014.7.25 09:15 [「慰安婦」問題

国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)の自由権規約委員会は24日、
ジュネーブで今月15、16日に日本政府に対して行った、日本の
人権状況に関する審査の最終見解を公表した。見解は慰安婦
問題について、日本政府が「慰安婦の強制連行はなかった」と
主張しながら、平成5年の河野洋平官房長官談話が、慰安婦
募集には「甘言、強圧によるなど、本人たちの意思に反して
集められた事例が数多くある」としているのは、「立場に矛盾が
ある」と指摘した

 強制連行を示す資料が発見されていないにもかかわらず、
河野談話が慰安婦募集の強制性を認めたことが突かれた形だ

 最終見解は「被害者の意思に反したそのような行為は、政府の
直接的な法的責任を伴う人権侵害であると考えるに十分だ」とし
た。前回2008年の審査での最終見解に明記されていなかった
「性奴隷」の表現も登場した。
 また、慰安婦問題での人権侵害を調査し、責任者の処罰などを
可能にする法的、行政的措置を早急に取ることを勧告した。このほ
か、ヘイトスピーチ(憎悪表現)に関し、差別や敵意などをあおる
宣伝行為やデモの禁止を求めた。
 条約機関である同委員会の勧告は法的拘束力を持たない

太字の部分は、他の翻訳記事とは異なる産経ニュースの記述。他
の翻訳記事は全く逆で、産経のような解釈にはなっていない。
他の二つのサイトの記事で同じ部分を併記すると違いが歴然とし
ているのが解る。
○「日本政府が「慰安婦」制度を性奴隷制とみなすのは不適切で
ある、あるいは河野談話検証の結果、「いわゆる強制連行」は確
認できないとの見解を示したため、委員会は、矛盾した見解を示
し続ける締約国に懸念を示していた。最終見解では、意志に反
行われたそうした行為は、いかなるものであれ、締約国の直接的
な法的責任をともなうと断じた」
○「締約国(日本)が、慰安所のこれらの女性たちの「募集、移送
及び管理」は、軍又は軍のために行動した者たちにより、脅迫や
強圧によって総じて本人たちの意に反して行われた事例が数多く
あったとしているにもかかわらず、「慰安婦」は戦時中日本軍に
よって「強制的に連行」されたのではなかったとする締約国の矛
盾する立場に懸念を表明する」

この二つのサイトは共に同じ解釈をしている。つまり「(河野談話
では)募集、移送及び管理」は、軍又は軍のために行動した者たち
により、脅迫や強圧によって総じて本人たちの意に反して行われ
た事例が数多くあったとしているにもかかわらず、(河野談話政府
検証報告では)「慰安婦」は戦時中日本軍によって「強制的に連行」
されたのではなかったとする締約国(日本)の(河野談話政府検証報
告の)立場は矛盾しているとの懸念を表明する」という解釈が正し
いと判断する。これを産経は【日本政府が「慰安婦の強制連行は
なかった」と主張しながら、平成5年の河野洋平官房長官談話が、
慰安婦募集には「甘言、強圧によるなど、本人たちの意思に反し
て集められた事例が数多くある」としているのは、「立場に矛盾
がある」と指摘した
】と全く逆の解釈をしている。「・・・主張し
ながら」という文言は「河野談話」の中に矛盾があるかのような
記述で、それは次の「強制連行を示す資料が発見されていないに
もかかわらず、河野談話が慰安婦募集の強制性を認めたことが突
かれた形だ
」という記述で、明らかな歪曲だということが解る。
国連人権規約委員会は、今更「河野談話」を単独で批判するとは
思えない。時系列で今般の日本の検証報告を見て、【「河野談話」
を発表しておきながら、今年、「河野談話検証報告」で「強制的
に連行されたのではなかった」とする日本政府の主張は矛盾して
いるとの懸念を表明する】と解釈するのが普通だろう。これは産
経の政治部記者の理解力の低さを露呈したものか?あねいは、あ
くまで「河野談話」を元凶とする自らの主張と矛盾しないように
歪曲したとしか言いようがない。
以下に二つのサイトのほぼ全文を転載した。
【国連自由権規約委員会、日本軍性奴隷問題に関して厳しい勧告
去る2014 年7 月15-16 日、第111 会期自由権規約委員会におい
て日本報告書審査が行われた。その審査に基づき、委員会は7
月24 日に最終所見を公表、日本が抱える様々な人権課題とと
もに、日本軍「慰安婦」問題に関しても下記のような厳しい勧
告がなされた。
今般の第6 回目の審査においては、日本政府が「慰安婦」制度を
性奴隷制とみなすのは不適切である、あるいは河野談話検証の
結果、「いわゆる強制連行」は確認できないとの見解を示したた
め、委員会は、矛盾した見解を示し続ける締約国に懸念を示して
いた。最終見解では、意志に反して行われたそうした行為は、
いかなるものであれ、締約国の直接的な法的責任をともなうと
断じた。そして、締約国のあいまいな態度が否定発言を助長し、
被害者に再び被害を与えており、このような状況がまさに現在
進行形の人権侵害であるとの見解を示した。】

【「慰安婦」に対する性奴隷慣行
14. 委員会は、締約国が、慰安所のこれらの女性たちの「募集、
移送及び管理」は、軍又は軍のために行動した者たちにより、
脅迫や強圧によって総じて本人たちの意に反して行われた事例
が数多くあったとしているにもかかわらず、「慰安婦」は戦時
中日本軍によって「強制的に連行」されたのではなかったとす
る締約国の矛盾する立場に懸念を表明する。委員会は、被害者
の意思に反して行われたそうした行為はいかなるものであれ、
締約国の直接的な法的責任をともなう人権侵害とみなすに十分
であると考える。委員会は、公人によるものおよび締約国の曖
昧な態度によって助長されたものを含め、元「慰安婦」の評判
対する攻撃によって、彼女たちが再度被害を受けることについ
ても懸念を表明する。委員会はさらに、被害者によって日本の
裁判所に提起されたすべての損害賠償請求が棄却され、また、
加害者に対する刑事捜査及び訴追を求めるすべての告訴告発が
時効を理由に拒絶されたとの情報を考慮に入れる。委員会は、
この状況は被害者の人権が今も引き続き侵害されていることを
反映するとともに、過去の人権侵害の被害者としての彼女たち
に入手可能な効果的な救済が欠如していることを反映している
と考える(2条、7条、8条)。
締約国は、以下を確実にするため、即時かつ効果的な立法的及
び行政的な措置をとるべきである。
i.戦時中、「慰安婦」に対して日本軍が犯した性奴隷あるいは
その他の人権侵害に対するすべての訴えは、効果的かつ独立、
公正に捜査され、加害者は訴追され、そして有罪判決が下れば
処罰すること。
ii.被害者とその家族の司法へのアクセスおよび完全な被害回復
iii.入手可能なすべての証拠の開示
iv.教科書への十分な記述を含む、この問題に関する学生と公衆
の教育
v.公式な謝罪を表明することおよび締約国の責任の公的認知
vi.被害者を侮辱あるいは事件を否定するすべての試みへの非難】


産経新聞よ
貴社の
政治部記者の能力は
この程度か
産経の読者を
バカにしている
この程度の
記者を重用している
産経新聞も
地に堕ちた










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