非才無才の雄叫び

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「太平洋戦争の大嘘」という荒唐無稽!

2020-08-31 20:53:25 | 日記
ネットを散策している時に「太平洋戦争の大嘘」というタイトル
に出遭った。

周辺を見渡してみると、熱心に説得しようとする記述が目について
見てみることにした。著者は藤井厳喜氏。

小生はブログのタイトルよろしく無学の愚民なので
「フーヴァー」と言っても誰のことか、さっぱり分からない。

しかし、今や我ら愚民は、知識の手助けとなるネットを所有してお
り中でもウィキペディアは歴史的事件等を詳細に記述している。

フーヴァーは政治家の権謀術数など、およそ理解できそうにない
謹厳実直な博愛主義者で官僚出身。ただ商務長官の時に
ロシア革命後の飢餓に苦しむロシア人民と第一次大戦後の
ドイツ人民に対して、食料支援を行い、一躍、時の人となって
大統領選に出馬して、運よく、その座を射止めた人物。
しかし、彼の経済政策はことごとく失敗して、米国では
「非現実主義者」のレッテルを貼られている。

一方、ルーズベルトは上院議員や州知事を経験した政治家で
ニューデイール政策を掲げて大統領になった。
しかし、ナチスドイツに席捲されるヨーロッパは
大国フランスまでもが降伏し、連合軍も敗退してイギリス本土に
撤退を余儀なくされ、加えてイギリス本土もナチスドイツの
激しい空襲を受けて苦戦している状況・・・・。
民主国家の元首であれば座視できるはずもなく、
まして、ナチスドイツの
ユダヤ人大虐殺の情報はイギリスを通して伝えられ
その報告を聞くたびに、ルーズベルトは切歯扼腕の日々を
送っていたに違いない。
 そこへ日本の真珠湾攻撃。
参戦の口実を得たルーズべルトが
歓喜したであろうことは容易に想像できる。
そして議会で「日本に対する宣戦布告決議」を行う。

フーヴァーも宣戦布告に賛成し決議に参加している。
フーヴァーはルーズベルトに協力を申し入れたが拒否された
ようで、前大統領としてのプライドを傷つけられた彼は
ここから「反ルーズベルト主義者」になったとある。
宣戦布告に賛成しておきながら
「戦争したがっている狂人」と非難する矛盾はなんだったのか。
こういうところを取り上げないで
野党・共和党のフーヴァーの、このような言辞だけを根拠に
「太平洋戦争の大嘘」と決めつけてしまうところに
藤井氏の滑稽さがある。

 例えば真珠湾攻撃以前、オレンジ計画の中で
大統領や国務省・国防省等各省庁とのやり取りの中で
「日本を米国に宣戦布告するよう仕向けよ」というような
公文書が発見されたというのなら「太平洋戦争の大嘘」で
まかり通るかもしれないが、それらは発見されていないだけで
なく、仮想敵国の想定は日本も1923年に「帝国国防方針」で
米国を仮想敵国の第一に挙げて、国防計画を練っている。

また「ハル・ノート」についても、フィッシュ下院議員が
激怒したというが、フィッシュはナチ本を米国で出版できる
よう後援したり、反ユダヤ主義の「シオン賢者の議定書」という
書籍を自身の議会事務所から配布するなど、反共主義者で
常識はずれの下院議員。
だから三国同盟からの離脱を迫る「ハル・ノート」に
激怒したわけだが、
このように
藤井氏は自身の論理の展開に都合の良いところだけを
ピックアップして
我ら無学な国民を右傾化させようと
煽動しているだけだ。

どうも反「東京裁判史観」が
彼の心底にあるのではないかと推測する。


それでも氏の本を読むべきだと
ネットオークションで探すと
「太平洋戦争の大嘘」の書籍はわんさかあった。

読者が本当に賛同し藤井氏に心酔しているなら
こういう現象は起きない。

手元に届いたら、一読してみて
更なる反論を試みたい。