非才無才の雄叫び

つぶやくこと、叫ぶこと、すべてボケ防止だ!

集団的自衛権行使と権威主義者「軍事評論家」田岡俊次氏の空疎な言説!Ⅱ

2014-11-16 22:28:17 | 日記
集団的自衛権行使容認に反対する権威主義者・田岡俊次氏
の珍妙な「論説」を読む限り、田岡氏は当方にとっては非常に捌き
やすい「軍事評論家」であることが分かった。
仕事の合間に思い出しては書き、読み返しては書いて、当方の
ボケ防止には、ちょうどいい素材だ。これから後半に「間抜けな」
言説が目白押しで、話はいよいよ「佳境」に入る。乞うご期待!
  ブログのⅠを公開した頃、安倍首相がAPEC参加のため中国へ
旅立った。中国の習近平国家主席と安倍首相との首脳会談の前に4
項目の合意文書が発表された。異例のことだという。
①日中の戦略的互恵関係を発展させていく
②歴史を直視し、両国関係に影響する政治的困難を克服することで
若干の認識の一致をみた
③尖閣諸島など東シナ海の海域で近年緊張状態が生じていることに
異なる見解を有していると認識し、対話と協議を通じて、危機管理
メカニズムを構築し、不測の事態を回避する
④政治・外交・安保対話を徐々に再開し、政治的相互信頼関係の
構築に努める。


 この合意文書の尖閣諸島に関する文言は、日本政府は「中国との
間に領土問題があるということを認めたものではない
」としているが
中国は尖閣諸島の「棚上げ」について長年、「領土問題がある」と
認めるよう日本に要求してきたが、今まで「文章化」されることは
なかった。どういう文言であれ、これを文章化させたことは「中国
の勝利」で「一歩前進した」と報じているという。この合意文書に
関する日本国内の論調の中には「APEC終了後、中国はますます厳し
い対応をしてくる」と警戒を呼びかけるものもある。果たして、ど
うなるのか。田岡俊次氏の論説を分析しながら考えるとしょう。

田岡氏の言説は後半も実に白々しいばかりで、読んでいても空虚に
聞こえる。「軍事評論家」としてしたり顔で述べるのであれば、先
ず文言の歪曲を排除して厳正に論説することが必要だろう。

「『年末にかけて日米防衛協力のための指針(ガイドラインズ)の
交渉が始まる。閣議決定を基に議論されることになり、そこが重要
になる。日米が秘密裏に話し合い、こう決まりましたと発表される
。一般国民には気付かれないことも多い
』と指摘する」
「『閣議決定の合意内容は法律でいえば前文。それゆえ、聞こえの良
い文言が並ぶ。そこに問題がある
』と田岡さんはみる」
実際の行動を左右するのはガイドラインズと今後改定される防衛
関連法令の条文だ。本当に今回の閣議決定を反映した限定的な条項
となるか。拡大解釈が可能になる条文になっていないか。そこが焦
点になる

 色眼鏡で見ているから、「日米が秘密裏に話し合い、こう決まり
ましたと発表される
」と悪意のある表現だ。そもそも二国間の防衛
協議内容を、その都度、公開しながら公表する国など世界中、どこ
を探してもないはずだ。防衛に関しては非公開が原則であろう。
日米のガイドラインの根幹を成すものは日米安全保障条約であり、
今回は集団的自衛権行使容認の閣議決定に沿ってガイドラインの
日米協議が行なわれる。しかも閣議決定は「安全保障法制整備に関
する与党協議会」で、それぞれの分科会でテーマごとに討論し全体
会議で議論を重ねた上で、その協議で出された結論を内閣総理大臣
に報告している。そして日米のガイドラインに関する協議は日米両
国の防衛・外務いわゆる「2+2」の日米安全保障会議と傘下の防衛
協力小委員会で協議を行なったうえで「中間報告」にまとめられて
おり、この中間報告はメディアによって国民に広く公開されている。
更に「中間報告」は米国の同盟国・韓国政府にも説明されていると
聞く。また新日米ガイドラインが成立した暁には韓国と中国に説明
を行なうことになっているようだ。従って「日米が秘密裏に話し合
い、こう決まりましたと発表される
」という田岡氏の言説は、あま
りにも意図的だ。

次は「■米中戦争の空論」となっているが、先述したのでここは
省略する。

その次の「■孤立招く危険
 沖縄・尖閣諸島の問題については、「米国からすればいい迷惑」
と分析する。日本の領土であることに疑いはないが、中国ともめ事
を起こさないでほしいという位置付け、とみる

「「中国は『棚上げ』すなわち日本の実効支配の黙認を言い、米国
も『現状維持』で一致している。なのに、中国の和解より対立の方
向に進む日本は米国にとってどう映るだろうか。米中の宴会の会場
へ銃を担いで助太刀に行こうとするようなもの
」と、一刀両断だ」
と実に馬鹿げている。ここでの最初の文言、「米国からすればいい
迷惑
」これでは日本が尖閣諸島問題で米国に迷惑を掛けていると云
わんばかりではないか。それと「中国ともめ事を起こさないでほし
いという位置付け
」何を間抜けなことを!「中国ともめ事を起こさ
ないでほしい
」という米国の本音は尖閣ではなく「靖国神社問題」
や「南京事件」等、歴史認識に関して「もめ事を起こさないでほし
」というものだ。尖閣に関しては「日本の施政下にあり、日米
安保条約第5条を適用する。力によるいかなる現状変更にも反対する

とヘーゲル国防長官や報道官が再三言明しているではないか。
そして「中国は『棚上げ』すなわち日本の実効支配の黙認を言い、
米国も『現状維持』で一致している
」何を馬鹿なことを!中国は「棚
上げ」論を認めるよう日本に要求しているのに、田岡氏は何を言う
のか。これでは中国の尖閣に対する「棚上げ論」を米国が認めてい
るかのような言い草ではないか。このような「(尖閣の)棚上げ」と
「(尖閣の)現状維持」で米中が暗黙の了解で一致しているかのような
言説は、ほとんど間抜けというほかない。
中国の和解より対立の方向に進む日本は米国にとってどう映るだ
ろうか。米中の宴会の会場へ銃を担いで助太刀に行こうとするよう
なもの
」なに?中国が和解を望んでいるのに、日本は中国と対立の
方向に向かっているというのか?先のブログのⅠでも述べたように
日本は間抜けにも、いまだに年間300億円の無償援助・技術援助を
続けているのは「和解より対立の方向に進む」でいる状況の証な
のか?また、先述したように尖閣の上空に防衛識別圏を設け、中国
空軍機が自衛隊機に異常接近をしたり海上自衛隊艦船に中国軍艦船
がミサイルレーダー照射をしたのは、どう説明するのか?そして云
うことに事欠いて「米中の宴会の会場へ銃を担いで助太刀に行こうと
するようなもの
」だと?「軍事評論家」たる者は、こういう極端な比喩
を使う場合、どういう状況がそれに当たるかということを事例を
もって示すべきで、何の説明も根拠も示さないこのような比喩は、
日本政府に対する単なる中傷か偏見でしかない。非常に「間抜け
な発言」だ。
そして次の言説も自らが「エセ軍事評論家」であることを証明して
みせた。
一方、中東に関してもオバマ大統領は一貫して慎重姿勢を崩して
いない。アフガニスタンについては早期の撤退を目指し、イラクの
内戦にも関与を避け、派遣する300人も情報収集と大使館警備が
目的だ
」これは今年の6月19日のオバマ大統領の発表だった
ようだが、8月15日、イラクのマリキ首相が退陣して新政権が発足し
て間もなく米国は「イスラム国」への空爆に踏み切った。そして現
在は米軍の地上軍派遣が取り沙汰されている。「軍事評論家」たる
者が、6月19日の時点で近い将来起こるであろうイラク情勢の変化を
予測もできないで、「米国が『テロとの戦い』に懲りた以上、『テ
ロとの戦争に巻き込まれる』という懸念は当たらない
」などと、し
たり顔で物申すのは、実に滑稽という他ない。そして「さらに米国
の親中政策を見れば、『米国の圧力で集団的自衛権行使を容認せざ
るを得なくなった』という見方も成り立たない
」「米国の親中政策?」
など見なくても「米国の圧力で集団的自衛権行使を容認せざるを
得なくなった
」などという見方の論調とも言えない、程度の低い言辞
に対しては、簡単に論破して排除するか、一笑に伏すのが「軍事評
論家」というものだ。
いまやテロとの戦争も中国との緊張も一昔前の話。外務省と安
倍首相は過去のアメリカに追随しようとし、今のアメリカにうとま
れている
」なんという粗末な言説!確かに米国に「疎まれている」だ
ろうが、中国と違うところは同盟国だということだ。「(米国の)テ
ロとの戦争も中国との緊張も、とっくに終わったことだ」と言いた
いのだろうが、テロは先述したとおり継続中で、「中国との緊張」
については田岡氏の認識の甘さだ。東シナ海の現下の状況を「一昔
前の話
」と片付ける「軍事評論家」田岡氏は自らが「一昔前の軍事
評論家」であることを図らずも露呈したことになった。

「今年4月、オバマ大統領は日米会談の場で安倍首相にこうとまで
注文を付けた。『(中国に対し)言葉遣いに気を付けろ、挑発的
行動を取るな。事態をエスカレートさせるのは根本的な過ちだ
』」
オバマ大統領はあえて共同記者会見の場で、会談でのこの内容を
明かした
」「田岡さんはこうみる。「これは中国に向け、日本寄り
でないことを示すためだろう
」。安倍首相に対し、「中国は大切で
米中関係は強固だ
」とまでオバマ大統領は述べたという」

確かにオバマ大統領の発言は田岡氏のいう中国向けのパフォーマン
スに近い側面があるだろうが、これはあくまで同盟国・日本に対し
て「中国に足を掬われないように、隙を見せない」ように忠告した
のが本音だろう。
冷戦後、各国が自国の利益を追求するいま、重要なのは相手の
国の立場に立って、何を欲し何を恐れるのかを多角的に読むことだ。
ワシントン、北京の側に立ってみて現実的、具体的に想像しなけれ
ばならない。これは難しいことかも知れないが、見誤れば見当外れ
の方向で進んでしまう。一歩間違えれば孤立だ


 いかにも正論のようで聞こえはいいが、まるで傍観者のようで
「軍事評論家」としての主体的観点は欠落している。そのような
言説を弄するならば田岡氏自らが、中国が「何を欲し何を恐れる
のか
」を先ず述べるべきであろう。またワシントンと北京の側に
立った時、現下の東シナ海の状況はどのように写るのかも述べる
べきだ。

「 田岡さんは指摘する。『国民一人一人もまた、イデオロギーや
感情を交えず、相手国の立場に立ってみて、自国の利益や得失を考
えるよう一歩成長しなければ、紛争回避の方策は見いだせない
』」

「軍事評論家」の看板を標榜している自覚がないのか、まるで学生
の議論のレベル。

次は「◆中国の軍事力増強は「数字トリック
 集団的自衛権の行使容認をめぐる議論で、容認派の一つの論拠と
なっているのが中国の「軍拡路線」だ。
 安倍政権は中国の軍事力増強を危機的と指摘するが、田岡さんは
「数字のトリックだ」と断じる。
 米中国交が正式樹立した1979年と2012年を比較すれば中
国の国防費は確かに30倍となっている。だが、「この30年余り
で中国のGDPは128倍に拡大した。GDP比で見れば国防費の
占める割合は5.5%から1.3%と縮小している。対して日本で
も高度成長期の1960年から85年の25年間に、防衛費は20
倍程度増えている。どの国でもGDPが拡大すれば国防費も増える」
と指摘。人件費だけでなく兵舎や装備、兵器の単価も飛躍的に高額
になるのが要因と田岡さんはみている
」と実に単細胞。

日本は以前から中国の軍事力増強は不透明な部分が多いと懸念を
示してきた。これは先の当ブログ「集団的自衛権行使と中国の暴走
と「戦争させない1000人委員会」の論議に潜む暴論と
!」でも記載した、
・・・・中国の2014年度の国防予算は8,082.3億元(対前年度比: 12.2
%増)円換算にすると約12兆9,317億円という。これには外国から の
兵器調達等の費用が含まれておらず、実際の国防費は公表額の約
1.3~2倍との指摘(米国防省報告書)があるらしい。従って日本の
2.7倍から、外国からの兵器調達等の費用を含めると3.37倍から
5.19倍となって、中国は今や米国に次ぐ軍事大国なのだ
」という
不透明さが中国軍事力の脅威論の論拠の一つで、もう一つは中国
人民解放軍が定める「第一列島線」「第二列島線」だ。ある軍事
評論家も指摘している。
日本にとって脅威となるのは、「第一列島線」「第二列島線」とい
う考え方です。これは中国政府が公式に言っているわけではあり
ませんが、軍の周辺の文書などで現れているものです。「第一列島
線の中は確実に守り、第二列島線のグアムぐらいまで進出できる
ようにする」と言っている。第一列島線のラインの中に、沖縄や南
西諸島も含まれます。中でも焦点が尖閣諸島です

更に「米国の太平洋軍の司令官が「中国は政治、経済では比較的
冷静だが、軍の考え方が非常に保守的」と言っていたことです。
政治と軍がアンバランスで、決して一枚岩ではない
」と指摘して
いるとおり、中国人民解放軍は江沢民の影響下にあり、人民解放軍
の幹部には習近平に公然と異論を唱える保守強硬派がいて、彼らが
尖閣諸島上空に中国の「防空識別圏」設置や自衛隊機に人民解放軍
空軍機の異常接近、自衛隊艦船に対する中国海軍の艦船によるミサ
イルレーダー照射等を主導しているものと思われる。米中が戦争す
ることはないと思うし、自衛隊も冷静に対応しているが、このよう
な中国人民解放軍による自衛隊機や自衛隊艦船に対する挑発は偶発
的な紛争を引き起こす危険性があり、日本政府はこれを危惧してい
る。以上のように「中国軍拡脅威論」の根底にあるのは、中国の軍
事費の増大が絶えず不透明な部分を伴っていることと相俟って日本の
領土上に「防空識別圏」を設置したことと、武力による現状変更の
試みにある。
現に中国は南シナ海では領土問題でベトナム、フィリピンと係争中
のいくつかの岩礁を強引に埋め立て滑走路を敷設していて、近い将
来、「防空識別圏」を設けるのではないかとベトナム、フィリピン
は懸念を示している。従って東シナ海よりも更に深刻なのが南シナ
海なのだ。このような南シナ海や東シナ海の状況を「エセ軍事評論
家」殿は、どのように説明するのか、お聞きしたいものだ。

米軍の中東での
軍事プレゼンスの変化も
予測できない
権威主義者で
エセ軍事評論家の
田岡俊次氏よ
東シナ海
南シナ海の
現下の状況を
述べよ




 

集団的自衛権行使と権威主義者「軍事評論家」田岡俊次氏の空疎な言説!Ⅰ

2014-11-10 22:36:07 | 日記
集団的自衛権・中国六場戦争のキーワードを検索すると、3ペ
ージ目に「集団的自衛権を考える(21)「国際情勢は変わったの
に」軍事評論家・・・とあり、軍事評論家の名前が表示されていない
ので気になってクリックすると、軍事評論家・田岡俊次氏の名前が
出ていた。田岡俊次氏が、どういう評論家か知らないので、ネット
を検索すると映像があったので見てみると、テレビで観たことが
ある顔だった。さらにウィキペディアを調べてみると、大変な
出自の持ち主だ。冒頭の「来歴・人物」に
祖父は明治期の漢学者で民権運動家の田岡嶺雲、大叔父(嶺雲の兄)
は三菱総理事の木村久寿弥太、父親が国際法学者で、元京都大学
法学部長だった田岡良一
」とある。そして来歴は
米国ジョージタウン大学戦略国際問題研究所(CSIS)主任研究員
兼同大学外交学部講師、朝日新聞編集委員(防衛担当)、ストッ
クホルム国際平和研究所(SIPRI)客員研究員、「AERA」副編集長
兼シニアスタッフライターを歴任。湾岸戦争時に再び朝日新聞編
集委員も兼ねる。1999年筑波大学客員教授。 現在はフリーの軍事
ジャーナリスト、CS放送 朝日ニュースター解説委員、パックイン
ジャーナルのレギュラー・コメンテーター。
戦史や国際条約に詳しく、東京本社社会部の防衛庁担当記者とし
て防衛庁・自衛隊に対し相当な影響力を持っていたため、新聞業
界・防衛庁関係者の間で「田岡元帥」の異名を取った。
1982年には「建設談合問題」で日本新聞協会賞を受賞している

と出色である反面、権威主義者の一面も持つ。
日本航空123便墜落事故において自衛隊の救難活動を非難する
朝日ジャーナルなどの報道に抗議を行った空幕広報室長(1佐)に
「お前はバカだよ。飛ばしてやろうか」と発言したことが文藝春
秋昭和61年新年特別号で暴露されたり(空幕広報室事件、防衛庁
内で酒に酔って毎日新聞の記者に暴力を振るうという事件も起
こした
」この言辞が本当なら、まさに権威主義者だ。素晴らしい
出自と来歴を笠にきて恫喝しているとしか思えず、およそ評論家の
風上にも置けない。
通常、これほど著名な評論家ともなれば、自信に裏付けられた包容力
と謙虚さを発揮するものだが、田岡氏は自己顕示欲が強いのか、言葉
の暴力へと突き進む。
この権威主義者の記事は、下記のようにインタビューしたものを取材
形式で記述している。
安倍政権が集団的自衛権の行使容認を閣議決定した。軍事評論家
の田岡俊次さんは安倍晋三首相の空虚な国際感覚にこそ危機を感じ
る。第1次安倍政権から7年を経て、米国は「テロとの戦い」から
財政再建・輸出倍増路線へと変わった。それを踏まえずに、集団的
自衛権を「手土産」に訪米しようとする安倍首相の振る舞いを「情
勢を読めない間抜け」と言ってはばからない。一方で、今後戦争へ
の道を歩むという危機感もまた「感情的で具体性がない」。双方に
抜け落ちているのは「相手国の立場に立つ」という視点。懸念はす
なわち、国際情勢の変化を踏まえない行動による「日本の孤立」だ

から始まる。
 当方は安倍首相を庇うつもりはないが、田岡氏の言説もまた「
虚な国際感覚
」から発せられてはいないか。つまり田岡氏は安倍政
権が集団的自衛権の行使容認を閣議決定したのは「情勢を読めない
間抜け
」な「安倍晋三首相の空虚な国際感覚」がなさしめたものだ
と嘲笑して憚らないが、田岡氏も安倍首相に劣らず「情勢を読めな
い間抜け
」ではないのか?
田岡氏は「米国は『テロとの戦い』から財政再建・輸出倍増路線へ
と変わった
」という認識を示しているが、この言辞は氏が後に述べる
「■米中戦争の空論」で、米国の貿易相手国で第三位に位置し
米国債最大保有国の中国との関係を意識したものと思われるが、こ
れは明らかに「周辺事態」という概念を喪失した文言だ。核弾頭の
小型化に成功したといわれる独裁国家・北朝鮮に対する認識が田岡
氏の頭の中にはないという硬直した「空虚な国際感覚」を図らずも
自ら露呈したことになった。
先ず「テロとの戦い」は言葉こそオバマ大統領が使用を禁止し、イ
ラクから撤退しても「テロとの戦い」は依然として続いていること
と、「テロとの戦い」と「財政再建・輸出倍増路線」とは問題の本
質が異なる。従って「米国は『テロとの戦い』から財政再建・輸出
倍増路線へと変わった
」のではなく「テロとの戦い」と「財政再建
・輸出倍増路線」は依然として継続中いうことだ。確かにオバマ政
権一期目の4年間はブッシュが残した「テロとの戦い」・減税・景
気低迷による巨額の財政赤字と大統領選終盤に勃発した「リーマン
・ショック」による恐慌によって失業者が街に溢れ、米国の財政赤
字は大幅に膨らんだ。米国内の経済活動だけで雇用を創出するには限
度があるという調査結果から輸出による雇用創出を目指しオバマ政
権が策定したのが「輸出倍増計画」といわれている。従って米国に
とって日本を抜いて第三位の輸出国となった中国と「共存共栄」の
関係を更に発展させたいのが米国の本音であることは言を待たない。
これは米国に限らず中国を主要な貿易相手国にしている日本を始め
とした他の国々も同様だ。これを承知で逆に米国の忍耐の限度を確
かめながら米国に挑戦しているのが中国なのだ。こういうことにも
言及できない「軍事評論家」などは、もはや「軍事評論家」を名乗る
資格はない。
しかも述べていることはど素人の当方でさえも知っている常識の範
囲で、なにも「軍事評論家」しか知らないわけではない。それをし
たり顔で「財政再建・輸出倍増路線へと変わった」という言い方が
あまりにも傲岸で一面的過ぎる。
 軍事評論家を標榜するのであれば、別の角度からも米国の有様を
捉えるべきであろう。
キャノングローバル戦略研究所の主任研究員・辰己由紀さんの記事が
あったので、一部を転記した。
三正面」に対応しなければならない米国
 「・・・・・ 第二次世界大戦後、米国の国防政策は基本的に
二正面作戦に対応することを前提に策定されてきており、米軍の態
勢もその前提で整えられてきた。この態勢が、近年、国家財政状況
の悪化で国防予算削減が余儀なくされる状況になってきたために維
持できなくなり、1.5正面、つまり大規模な軍事行動を一つの地域で
展開しつつ、ほかの地域での小規模な武力衝突に対応できる態勢を
目指す流れに移行してきていた。今回、イラクに米軍を再び関与さ
せなければならなくなったことで、米国は外交的には「中東・欧州
・アジア太平洋」の三正面に対応しなければならなくなり、国防面
でもこの3つの地域にそれなりに説得力のある軍事力を展開しなけれ
ばならなくなった。予算に制約が課されたままの状態でこのような
事態に陥ったため、結果、どの地域においても満足の行く対応がで
きない結果になるリスクが生じているのである

従って産経ニュース「オバマ氏は、イラクとアフガニスタンから
“足抜け”する動きと相まって、中東への関与を低下させてきた。
米国という“重し”が軽くなったことは、多国間外交を動かす一方、
中東などのタガを外した。そのことはイスラム国や、ひいては中国、
ウクライナ情勢にみられるロシアの台頭を助長した遠因だともいえる

という状況なのだ。
にもかかわらず田岡氏は硬直した空論をのたまう。
今後戦争への道を歩むという危機感もまた『感情的で具体性がない』
双方に抜け落ちているのは『相手国の立場に立つ』という視点。懸
念はすなわち、国際情勢の変化を踏まえない行動による『日本の孤立』
」まるで学生の議論のレベルで、我が国の領土に「防空識別圏」を
設け、領空・領海侵犯を常態化させ、自衛隊機に異常接近したり
海上自衛隊の艦船にミサイル照射を行って威嚇してくる中国に対し、
更にいつ暴発してもおかしくない独裁国家・北朝鮮に対して、「
手の立場に立つ
」という視点とは、どういうことを言うのか?
説明してみろ!このことこそまさに田岡氏自身が「空虚な国際感覚」の
持ち主で、空論を弄んでいるのだ。更に「国際情勢の変化を踏まえない
行動」である「安倍内閣の集団的自衛権行使の閣議決定」によって
日本が孤立するなどと間抜けな発言だ。権威主義者よ、よく世界情勢
を見よ!
米国のアジア・リバランス政策は、今年4月、オバマ大統領が日本
をはじめ韓国、マレーシア、フィリピンを歴訪した。特に日本での
共同声明は「日米同盟は地域(アジア太平洋地域)の平和と安全の
礎であり、グローバルな協力の基盤。日本の積極的平和主義と米国
のリバランス政策は、平和で繁栄したアジア太平洋を確かなものに
するため同盟が主導的な役割を果たすことに寄与する・・・・米国は
日米安保条約のもとでのコミットメントを果たすため必要な全ての
能力を提供する。コミットメントは、尖閣諸島を含め日本の施政下
にある全ての領域に及ぶ、尖閣諸島に対する日本の施政を損なおう
とするいかなる一方的な行動にも反対する
」と中国を牽制した。
さらに日本の集団的自衛権行使容認の閣議決定後、ヘーゲル米国
防長官は7月1日、「自衛隊のより幅広い作戦を可能にし、日米同
盟をより効果的にするものとして歓迎する
」との声明を発表した。
地域や世界の平和や安全に貢献しようとしている日本にとり重要
な一歩だ
」と評価。年末までに予定する日米防衛協力の指針(ガイドラ
イン)改定に向け、「同盟を最新のものとする努力を補完する」と
期待を示した。
 また、ローズ米大統領副補佐官は同日の記者会見で、「新政策に
ついて明確にする外交努力を果たし、誤解を防ぐために透明性を確
保した
」とし、日本政府による近隣諸国に対する説明努力を評価。
国務省のハーフ副報道官も中国や韓国の反発について、「日本が近隣
諸国に十分な説明をしてきたとして、退けた
」(産経ニュース)と米
国政府の声明が相次ぎ、小野寺国防相が訪米した際にもヘーゲル国
防長官から同様の歓迎の挨拶を受けている。
これは日本にとって大きな成果だったと云われているが、田岡氏の
の云うとおりであれば、なぜ米国は日本との共同声明で、このよう
な発表をしたのか。日本の顔を立てるためか?
そして次の言辞だ。
中国は米国債を1兆3千億ドル保有して米財政を支え、外貨準備
高3兆7千億ドルのうち大部分を米・ウォール街で運用する米金融・
証券の最大顧客だ。中国が米政府財政と金融を支えている。さらに
大きいのは軍需産業だ。・・・・・・ 
 一方、中国にとっても米国は最大の輸出先、投資先だ。中国は米
国との関係について、不衝突、不対抗、相互尊重、合作共栄という
「新型大国関係」を目指すと表明し、オバマ大統領も賛成している。
 米中間には強固な相互依存関係が構築され、片方が倒れれば他方
も崩壊する構図になっている。だから両国は戦争を避けようとする

先述したように、「軍事評論家」が、ど素人でも知っているような
ことをしたり顔で言って恥ずかしくないのか?中国はそのことを十分
に承知の上で、サイバー攻撃なども平気で行い、米国を激怒させる
手前のところで、いろいろ画策しているのに、何を寝ぼけたことを
仰る。「中国にとっても米国は最大の輸出先、投資先だ。中国は米
国との関係について、不衝突、不対抗、相互尊重、合作共栄という
『新型大国関係』を目指すと表明し、オバマ大統領も賛成している
?」
田岡氏の「空虚な国際感覚」では、この程度の理解が限度
なのだろう。オバマ大統領と習近平主席の共同記者会見の模様は
テレビで見たが、習近平主席が米国との「新しい大国関係を」と云
ったときのオバマ大統領の表情は習近平主席の提案に「大賛成」と
いう表情ではなかった。苦笑しているようにしか見えなかったし、
世界は唖然としたはずだ。
なぜか。OECDの加盟国でもなくIMF等の世界銀行に対する出資は日本
を下回る。大国を自認するのであれば、まず米国同様の無償の国際
援助を日本以上に行うべきで、これを抜きにした中国の「新しい大
国関係
」などは一笑に付される戯言に過ぎないのだ。「オバマ大統領も
賛成している
」などと発言等の裏も読めないし、洞察力もない「軍事
評論家」なんて看板倒れもいいところだ。
しかも「閣議決定の内容について『個別的自衛権という中身に、集団
的自衛権というラベルを貼ったようなもの』と一蹴する。事例を挙
げての議論についても『ほとんど無意味。戦争は千変万化。互いに
想像し得ないような悪知恵を意図的に考え出して作戦を練るのが戦
争だからだ
』と述べ、『専守防衛という戦後貫いてきた自衛隊の位置付
けから一歩踏み出す転換点』と重くみる一方で、『安倍首相の独り
善がりによる中身のない宙に浮いた結論
』と、結構手厳しいが、ご
自身の言説は「戦争は千変万化」と言いながら一面的な見方しかして
いないではないか。これは朝日的な中国寄りの論調そのものだ。
そして次はなんだ?
理由は閣議決定の文言だ。「行使の条件が『日本の存立、国民の生
命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合』
とすれば、それは個別的自衛権の問題。従来の憲法解釈でも自衛権
を行使できるケースになる」と分析する

アホか!閣議決定の文言の一部を捉えて「個別的自衛権の問題」など
と何を頓珍漢なことを仰る。先の当ブログでも「1000人委員会」の
東京新聞の編集委員兼論説委員の半田氏の講演で閣議決定の一部を捉
えて集団的自衛権行使の文言を歪曲していることを指摘したが、この
権威主義者の軍事評論家も「行使の条件が『日本の存立、国民の生命、
自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合』と
すれば、それは個別的自衛権の問題
」と一連の文脈である前述の文言
を省いて同様の歪曲を平然と行なっている。
我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福求の権利が
根底から覆される明白な危険がある場合
」の前の文言「我が国に対
する武力攻撃が発生した場合のみならず、我が国と密接な関係にあ
る他国に対する武力攻撃が発生し、これにより
」を除いて閣議決定
を批判するという狡猾で悪意のある論説は、歪曲そのものであり、
およそ軍事評論家とは名ばかりの権威主義者の戯言に過ぎない。
  「軍事評論家」と称する人物の言説を批判するのは、初めて
だが、こんな滑稽な言説を弄する人物を批判するのは曾野綾子氏
以来だ。疲れるけど面白い。大いに語ってもらいたいものだ。

 以下についてはこの辺で次回に割愛したい。
よろしくお願いします。

権威主義者で
「軍事評論家」の
田岡俊次氏よ
論評が、あまりにも一面的で平板だ
軍事評論家には
一方目(もく)ではなく
兵法・八方目(はっぽうもく)の
構えが必要だ
少林寺拳法をやって
鍛え直せ