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Yokusia の問はず語り

写真担当: Olympus E-400 / Panasonic FZ5

アングルファインダーで春!

2009-03-16 | Weblog

ぽかぽか陽気につられて庭に出てみました。
ずっとしまいこんだままだったアングルファインダーつきのカメラと一緒に。
いつもと違う角度から覗き込んでいるせいか、お目当ての被写体を見つけるだけでも一苦労。



ファインダーは等倍でも見やすくて、ちょっと感動したけど、2倍にするとピントがずれてしまって使い辛い。
結局、等倍ばかり使うことに・・・。



広角ズームの14mm、35mmマクロ、50mmマクロの3本で試してみたけど、視角に近いせいか、35mm
マクロが一番使いやすいみたい。広角だと私の目ではピントが見づらいし、50mmマクロは、ファインダー
を覗きながら被写体を見つけるのが難しい。14mmを使ってみたのは、広角マクロ風にしたかったから
なんだけど、結局ろくな写真は撮れず。



撮った写真も、春らしく(?)しまりのない写真ばかりになっちゃったけど、たまにはこんなのもいいかな。



M2さんのAV-1キャンペーンにシーガルのアングルファインダーで参加させていただきました。

曲がった家

2009-03-15 | Weblog

この写真を見ていたら、昔、読んだマザーグースの詩を思い出してしまいました。

There was a crooked man, and he walked a crooked mile,
He found a crooked sixpence against a crooked stile;
He bought a crooked cat, which caught a crooked mouse,
And they all lived together in a little crooked house.

『曲がった男がいて 曲がった1マイルを歩き
曲がった6ペンス硬貨を 曲がった踏み段のところで見つけた
曲がった猫を買ったら その猫が曲がったネズミをつかまえた
そしてみんな一緒に小さな曲がった家に住んだ』
(私が読んだのは、もちろん日本語訳の方・・・(汗))




今日はいかにも春らしい日差しの柔らかな日だったので、久しぶりに森まで歩いてきました。
少し前までセーターとコートが必須だったのに、昨日は半そでと短パンでじゅうぶんなほどの暖かさ。
季節が移り変わるのって、本当に早いですね。



・・・というわけで、今回はちょっと毛色の違った水面になりました。
曲がった家に庭があったら、こんな感じになるのかな。

ブルゴーニュより---ある日の水面

2009-03-13 | Weblog

今日は久しぶりに風景写真。撮影場所はAuxerre。
私たちの田舎の家があるBourgogne地方Yonne県の県庁所在地です。
私に街撮りのセンスがないだけかもしれませんが、パリよりフォトジェニックな風景が多い気がしますね。
真っ青に澄んだ青空もいいけど、夕方の渋い藍色も素敵です。
なんだか似たような写真ばかりになってしまいましたが・・・
あ、これ、Forceさんの水面シリーズに使えるかなぁ。ちょっと芸がなさすぎ?

追伸*このトラバの主催者はForceさんじゃなくてM2さんでした。スミマセン・・・









ちょっと迷ったけど、トラバさせていただくことにしました。
M2さん、よろしくお願いします。






リリパットにて

2009-03-10 | Weblog

このところネタ切れ+さぼり気味でしたが、こんなサイトを見つけたのでちょっと遊んでみました。
風景写真をミニチュア風に加工できるのですが、思ったより難しくて、どうにかそれらしい雰囲気に
なったのは20枚中4枚だけ。シフトレンズなしで手軽にミニチュア写真が出来るのはいいですね。







いかがでしょう。
ミニチュア風に見えるでしょうか。

クーポン券・・・

2009-02-27 | Weblog

性懲りもなくカメラ関係の物欲ネタ・・・
オリンパスから来るおみくじ、いつもろくな結果じゃなかったから、期待せずにいい加減に引いたら、
何と18パーセントのクーポン券が当たってしまいました。

その上、今ならポイント20パーセントまで使用可(通常は15パーセントまで)
こんな条件を突きつけられると、これまでずっと我慢していた11-22mmに思わず手を出してしまいそう。
日本経由じゃなければ即決なんだけどなぁ。手続きは実家に頼むことになるから、キャッシュバックの
申請とかが面倒だとこれまた問題だし。悩む・・・

どちらにしろ、ポイントが5千点あまり足りないので、まずはフォトパスへの写真投稿から。
一日10枚投稿して、一週間で目標達成・・・の予定。

このレンズ、フランスで買うと最低でも800ユーロ。
日本もアメリカもほぼ同額なのに、ヨーロッパだけバカ高いのはなぜ?
税金の問題なのかもしれないけど、これじゃあ購買意欲なんてとてもわきません。→ Sarkozyさん

勝てば官軍?

2009-02-19 | Weblog

今週の月曜日、久しぶりにパリで映画鑑賞をしたのですが、この時、偶然、言葉を交わしたある
女性のせいで、心を逆撫でされたような気分に襲われました。

知的な雰囲気を漂わせた年配の女性で、館内から受付のあるホールに出た後、ひょんなことから
会話が始まったのですが、ふとかすかなアクセント(自分のなまりは棚に上げて人のなまりばかり
気になるのも困ったものだけど)を感じたので聞いてみると、奨学金をもらってパリに短期留学して
いるアメリカ人でした。

そのうち大学で経済学を教えているとかいう若いフランス人女性も話に加わり、結局、3人で会話を
することになったのですが、話題がそれぞれのお気に入りの映画に移った時、このアメリカ人女性が
さらりと言ったんです。「私、『ヒロシマ・わが愛』が大好きなの。詩的でいい映画よね。」

以前、書いたので、今回は省きますが、私はこの映画を評価していません。
演技はひどいし、内容も陳腐だし、繰り返し見たいとはとうてい思えない映画ですが、それでも冒頭
のシーンだけは忘れられません。原爆投下直後に撮られたヒロシマの実映像が、何の説明もなく
延々と流されるのですが、焼け爛れてべろりと剥ける被爆者の皮膚など、日本人でなくても目を背け
たくなるような悲惨なシーンが次々と出てきます。

世界的には名画として知られる作品だし、映画に惹かれること自体は別にかまわないけれど、当時
の状況をまったく知らないとは言えない世代のアメリカ人が、「詩的で美しい映画」って・・・。

もし私が、南京大虐殺や731部隊による残虐行為の映像があちこちに生で挿入されるような映画を
見たとしたら、その場にいた中国人に、「なかなかよく出来た映画じゃない。ストーリーもいいし、気に
入ったよ」なんて無神経な言葉を投げかけることはとても出来ないと思うんですよね。

アウシュビッツでナチスの記録映画を見て、「グロテスクで面白い映画だね」とポーランド人やユダヤ人
に言えるドイツ人がいないのと同じことです。

私自身、日本にそれほど愛着があるわけでもないし、愛国心が強いわけでもないけれど、それでもこの
言葉を聞いた瞬間、背筋が冷たくなりました。彼女にしてみれば、フランス人と日本人がいるから、その
両方に関係した映画くらいの気持ちで軽く口にしたことなのかもしれないけど・・・。

昔、友人に聞いた話ですが、西独への帰化を求めていたとあるポーランド人女性が、念願かなってドイツ
のパスポートを授与された際、彼女同様、新しくドイツの一員となった人々を前に、市長さんはこう尋ね
られたそうです。

「今、みなさんは、ドイツのパスポートを手にされて、喜びに浸っておられるかもしれない。でもドイツ国籍
を得るということは、戦時中、ナチスが犯した罪を、同国人として一生背負っていくということなのですよ。
みなさんにはそれだけの覚悟がおありですか」と・・・。

医は忍術ふたたび・・・

2009-02-17 | Weblog

今日は歯医者さんに行ってきました。
定期健診で行ったのですが、歯石の除去中、ほとんど出血がなかったのにはびっくり。前回、行った
時は、もう歯を抜いたのかと思うくらいひどくて、口を濯ぐと水が真っ赤に染まるほどだったんですよね。

この話をすると、「それだけ歯茎の状態が良くなっている証拠だよ。この後、塩水を強力なスプレーで
吹き付けるから、その時、少し出血するかもしれないけど、よくあることだし、心配することないから」と
いう返事が返ってきましたが、塩水スプレーの後も見事に出血はなし。
(血に弱い方、すみません♪)

これには歯医者さんもびっくりしたようで、「これだけ出血がないということは、患部が治癒して健康な
歯茎になったということだよ。おめでとう。正直な話、前回はとてもいい状態とは言えなかったのに、
よくここまで改善したね」とお褒めの言葉をいただきました。

それで私も、ここぞとばかり、「先生に紹介していただいたウォータージェット(歯科用洗浄機)のお陰
です。前の先生には、「この分じゃ年をとる前に歯抜け婆さんになるぞ」とか毎回、言われて、それが
苦痛で歯医者に行かなくなってしまったんですけど、先生みたいな歯医者さんに会えてよかったです」
と満面の笑顔を浮かべてお礼を言うと、歯医者さんもニコニコ笑いながら、「それはひどい・・・人を脅す
ような職業じゃないのになぁ。それはともかく、僕の忠告が功を成したのは嬉しいですよ」とおっしゃって
いました。有難いことに虫歯もなし。これからも安心して、美味しいものが食べられそうそうです。

E400の帰還 その3 受難編

2009-02-13 | Weblog

カメラ本体を箱に入れようとして、ほんの少しだけ持ち上げたとたん、思わず手が滑り、1センチ
前後の高さから落下させてしまったしまったんです。カメラが置かれていたカウンターは金属製。
さすがに青くなりました。

「気をつけてくださいよ。壊れたらあなたのせいですからね」と、この時も、おじさんは、必死に
責任逃れしていたけど、帰宅後、バッテリーを入れ、試しにシャッターを半押ししてみた感じでは、
特に問題もないようでした。

ところが今日、予報通り、雪が降ったので、うれしくなってさっそくカメラを持ち出したら、シャッター
を切った後、少し遅れて、異音と共にファインダー像(ミラー?)がずれるという現象が・・・。
問題はそれだけではなく、撮った画像の半分が真っ黒です。

「あの時、壊れたんだ」と焦りに焦り、状態を見ようとレンズをはずしてシャッターを切ってみたの
ですが、さして異常があるようにも思えません。それでもう一度レンズをつけ、シャッターボタンを
押してみると、今度は気持ちよい音がしてシャッターが切れました。もちろん画像の異常もなし。
とりあえずは一安心と言うところですが、後日、再発しないことを祈るばかりです。

というわけで、長くなりましたがE-400難問受難話はこれでおしまい。
今年一年、元気に動いて欲しいですね。

・・・とここまで書いたところで気づきました。
今日は、泣く子も黙る(?)13日の金曜日だったんですね~

E400の帰還 その2 ひとまず解決編

2009-02-13 | Weblog

ところが、家に帰るとすぐ、私を迎えたFが、「たった今、カメラやさんから電話があったよ。レンズも
保証書もちゃんとあるから心配しないでほしいって。報告書の不備のせいで、倉庫係が誤認した
んだってさ。」

それで、今週の火曜日、お店を再訪すると、受付にいたのは前回と同じおじさん。
気まずい気持ちを抑えつつ、「同僚の方から電話をいただいたので、再度、伺いました。この前は
気持ちが高ぶってしまってすみません」と言うと、「お電話したのは僕ですよ。それに今回の件は
こちらのミス。報告書の記載漏れが原因ですから、そちらが謝るようなことじゃないです。その点は、
担当者にも重々、釘を刺しておきました。今すぐ持ってきますから、改めて内容をご確認ください」
と前とは打って変わったしおらしさ。

さっそく中身を確かめると、カメラ本体、レンズ2本、バッテリー、国際保証書が揃っていて、ひとまず
安心しかけたのだけど、相変わらず、5年間有効の延長保証書がない。購入後一年しか有効でない
国際保証書はすでに期限切れだし、これがないと元も子もないので、「5年保証の紙は?」と尋ねる
と、「オリジナルを預かるようなことは絶対にない!」と以前の口調に早代わり。ここで声を荒げたら、
また前回の二の舞になると思い、今回は努めて冷静な口調を保つようにしました。

まずは相手の言葉を引き継ぎ、「もちろん、原本の提出が普通でないことくらい、私だってよく承知
しています。以前、他の店舗でお願いした時は、担当の方がコピーをとり、あなたがおっしゃるよう
に、原本はすぐその場で返してくれましたから。でも、今回はそうじゃありませんでした。こっちも
さすがに原本を渡すのは不安だったので、よく覚えているんです。こちらのお店では、コピーを取る
ことはまったくせず、「他の商品と一緒にお返ししますから」と担当の方に言われました。ちょっと
迷いましたが、店ごとに方針が違うのだろうと思い、了承したんです。担当してくれたお嬢さんは、
その後、小さいビニール袋に書類を入れ、しっかりと封をした後、袋の上に私の姓名を書きました。」

「原本提出はあり得ない!」と言われても、すでに国際保証書の原本が店内で見つかっているのだ
から、何の説得力もありません。お陰で相手も、結局は折れざるを得なくなり、「とにかく明日、担当
の者が来るから、不振な点はその時に確認してください。お客様番号、商品名、保証書の期限が明記
された紙を入れておきますので、五年保証の件はご安心を。この紙さえあれば、どこの店舗でも問題
なく、補償が受けられますから」と言う返答が返ってきて、とりあえずは一件落着・・・と思ったのですが、
これで終わりではありませんでした。

E400の帰還 その1 難題編

2009-02-13 | Weblog

ご報告が遅れましたが、今週の火曜日、ようやくE-400が手元に戻ってきました。
多少、待たされたものの、さしたる問題もなくすんなり返ってきた前回とは違い、今回は問題が山積み。
「このカメラ可愛い」とほめてくれた女の子、仕事の方はいまいちのようです。新米なのかな。

カメラ内の掃除を依頼した際、すごく怪訝な顔をされたり、保証書原本のコピーをとらなかったり、今思い
起こせば、気になる点はいくつもあったのですが、オリンパスの一眼はこっちでもかなりマイナーだし、
こんなものかとあきらめていました。

一度目の来店は、受け取り予定日の2月5日。
応対してくれたのは、ちょっとくたびれた中年のおじさん(店長?)でした。
「ちゃんと届いてますよ」という返事に小躍りしたものの、戻ってきた品を見て、思わず目が点に・・・。
まず気づいたのは、化粧箱がないこと。その点を確かめると、「箱?確かにないね。報告書内にも記載
はないから、本体のみのお預かりと理解したんだけど」と言う返事。

「箱だけならいいか」と、受領書にサインしかけた矢先、レンズの包みが1本しかないことに気づきました。
箱だけならともかく、レンズがないとなると大問題。それどころか、一緒に預けたはずの延長保証書まで
見当たらないではありませんか。

その話をすると、おじさんの口調がうって変わりました。
「オリジナルを直接、お預かりするなんてありえませんよ。コピーをとって、その場でお返しするのが当社
の方針です。レンズの件だって、報告書にはまったく記載がない。預けたと主張しているのはお客さん
だけなんだから、信じろと言う方が無理だ。実際、預けてもいないものを、記憶違いで預けたと言い張る
顧客は他にもたくさんいるんですよ。その場合、こっちは報告書の記載内容を信じるしかない。そもそも
この件の担当は僕じゃありませんからね。」

ここまで言われると私もさすがに腹が立ってきて、「長く使うつもりでいたから、わざわざ追加料金を払って
5年保障にしたのに、そのせいでレンズが紛失するなんてナンセンスだと思いませんか。保険料を取った
上、なくなっても知らん顔なんて、泥棒と同類じゃないですか」と抗議したのですが、暖簾に腕押し。こっち
の話など意にも介さず、「俺、知らねぇよ」的な態度を貫こうとするので、怒りと失望に苛まれつつ、意気
消沈したまま帰宅しました。

スラブの響き

2009-02-10 | Weblog

今日はE嬢が授業に使っているパリの小さいアパート(というか部屋)に行ったのですが、その
お陰で面白い出会いがありました。このアパート、建物の最上階(6階)にある上、エレベーター
もないので、上まで昇るだけでもかなりいい運動になるのですが、ここの階段を、いつものように、
本がいっぱい詰まったサックを背負って、えっちらおっちら歩いていると、ひどく大儀そうな足取り
でよたよた歩いているおばさんの姿が見えました。

「大変ですね」と思わず声をかけると、「私はゆっくり行くから、どうぞ先に行ってちょうだい」という
返事。この時は、「すみません。これから最上階まで行かないといけないので助かります」と言って
先を急いだのだけど、登りきって一息ついた後、ふと後ろを見るとまたさっきのおばさんが見えます。
あの足取りでこんな上まで登ってくるなんて思ってもいなかったので、ちょっと驚きましたが、聞くと
私がいくアパートのすぐ脇の部屋に住んでいるのだそう。

この時はいったん別れましたが、話はここで終わりませんでした。
授業が終わった後、E嬢と私が部屋を出ると、ちょうどドアを開けたおばさんとまたまた鉢合わせ。
おばさんも可笑しかったらしく、「せっかくだから、ちょっと部屋を見ていく?」と言うので、フランス人
にしては素朴で人懐っこい人だなぁと思いつつ、ちょっとお邪魔することにしました。

E嬢は急ぎの用があるというので、私だけ訪問したのですが、トイレもバスルームもベランダもない、
フランスでは「女中部屋」と呼ばれるタイプ。部屋の半分はベッドで占められ、残りの半分はテーブル
に占領され、他には小さいガス台があるのみ。ここの玄関先で、しばらく立ち話をしたのですが、
話を始めて間もなく、かすかななまりや、言葉にたびたびつまることから、彼女も外国人なのだと
気づきました。言葉のレベルは日常会話すらおぼつかない程度。この状態でパリで暮らすのは
大変でしょう。

それでも、この時はまだ、ポルトガル辺りからの移住者かななんて思っていました。
元々パリにはポルトガル人労働者が多いし、このアパートの管理人もポルトガル人なので、単純に
そう思ったのですが、念のため出身国を聞いてみると、「ユーゴスラビア」という、今時、信じられない
ような答え。

「30年前にパリに来て10年前からこのアパートに住んでいる。フランスに来たのは働くため。だから
言葉はぜんぜん上達してない。仕事先のパトロンもユーゴスラビア人(!)だから、仕事中はユーゴ
スラビア語(!)しか話す機会がない。パトロンは『仕事、仕事』と追い立てるだけ。本当にキツい。
子供と夫は国にいる。」

彼女のおぼつかないフランス語を繋げてみると、大体、こんな感じでした。

話を聞きながら、ふとテーブルの脇を見ると、昔、ポーランドの青空市場で見たことのある巨大な箱型
の手提げ袋がふたつ、ドンと置かれています。それを指差しながら、彼女が「旅行、旅行」と言うので、
「どこ?」と聞くと「ベオグラード」。それで最近の不況を思い出し、「帰国するの?」と聞いてみたところ、
家族と二ヵ月一緒に過ごし、またパリに戻ってくるという返事が返ってきました。

ここで、ふと自己紹介をしていないことを思い出し、「名前はなんて言うの?」と尋ねると、「スラフカ・
イワノーヴィッチ」と純スラブ風の響きが耳に入ってきたので、なんとも言えない懐かしい気持ちのまま
「スラフカ・イワノーヴィッチ、スラフカ・イワノーヴィッチ」と繰り返すと、彼女は感動した面持ちで私を
見つめ、呟きました。

「フランスに来てから何度も自己紹介をしてきたけど、あなたみたいに、すぐ私の名前を覚えてくれた人
はいなかったわ」と。言葉の不自由な異国での一人暮らし、きっと寂しかったんでしょうね。

くたびれもうけ

2009-02-02 | Weblog

ここ2ヶ月ほど、田舎の家に行っていなかったので、先週末、久しぶりに行ってきました。
出発は金曜日の朝。地元の大工さんと、改装工事の打ち合わせをするために行ったのですが、
着いて早々、とんでもない事態に出くわしました。

いつものように、Fが庭の門を開けてくれるのを、車の中で待っていたのですが、5分待ってもまだ
開かない。それでさすがに訝しく思っていたところ、今度はF自身が、「大変、大変」と言いながら、
車の方へ走ってきました。聞けば、何と留守中に空き巣が入ったとか。

玄関を開けたとたんに強い風が入ってきたので、不思議に思いながら中に入ると、居間の窓ガラス
が割られ、開いたままになっていたので、大急ぎで外側を調べたところ、木製の雨戸の細い桟が
2本外されているのに気づいたそう。

隣人に相談すると、「とにかく、すぐ警察を呼びなさい。家内捜索がすむまで、周りのものに手を
触れたり、物を動かしたりしてはいけないよ」と言われたので、警察が来るまで、とりあえず外で
待つことに。

中はほとんど廃屋のような状態なので、泥棒君もさぞかしがっかりしたことと思いますが、案の定、
盗品はなく、まったくの骨折り損に終わったよう。私たち自身、盗難の被害に関しては、何の心配
もしていなかったので、初めて見る警察の家内捜査を、けっこう楽しんで見ていました。

所見では、窓ガラス以外、荒らされた形跡がないため、窓を割ってざっと中を見た後、すぐ逃亡した
のではということでした。

どうせなら、もう少し金目のものがありそうな家を選べばいいものを、よりによって、こんなボロ家に
入るなんて、この空き巣君も見る目がないですね。

カナリア諸島パルマ島日記 その5 口直し(?)

2009-01-25 | Weblog

意地汚い話が続いたので、この辺で少し口直し(笑)

今回の滞在は二週間でしたが、前半こそ天気に恵まれたものの、後半は雨続き。
そのせいで、さまざまな珍事やハプニングにも見舞われました。それにもかかわらず、雨天時でも
心楽しい気分でいられたのは、南国特有の色鮮やかな花々が、庭一杯に咲き乱れていたから。
雨上がりの庭は、花や植物の色を反映した色とりどりの雫の宝庫でした。



雫写真は、これまでも何度か挑戦してきましたが、うちの庭は、私がズボラな上、Fもこのところ
忙しくて、庭いじりどころではなかったので、単調で彩りに欠けるんですよね。

それにくらべると、ここはいかにも南国らしく、派手で見栄えのする花が多いので、単純な構図で
撮っても画になってしまうのがうれしいところ。



・・・というわけで、今回の写真はどれも、雨天日の翌朝、庭に出て撮ったもの。
小さくて手頃なレンタルハウスなのに、手を抜くことなく、しっかり手入れがされていることに、ただ
ただ感心。ある朝、起きて、庭に出たら、庭師の人が熱心に仕事をしていて、ちょっと感動したり。
私も今年は心を入れ替えて、庭仕事に精を出そうかな。ケムシやミミズ、ナメクジさえいなければ、
もう少し気分も変わるんだけど・・・


カナリア諸島パルマ島日記 その4 続 食い物の恨みは恐ろしい

2009-01-23 | Weblog

前回の続きです。

その2.大晦日の朝食。

山上にある大天文台のそばでお弁当を食べたのですが、人懐っこすぎる(単に意地汚いだけ?)
カラスが一羽いたので、Fがパンにほんの少しチョリゾ(香辛料を効かせたペーストタイプのソーセージ)
を塗って与えたのがまずかった・・・。チョリゾがよほど美味しかったらしく、Fがちょっと目を離したすき
に、今度は脇に置いてあった彼のサンドイッチを直撃。くちばしでチョリゾだけ器用にこそげ取ると、
パンには目もくれず退散。そのすばやかったこと。

ところが、食事の後、すぐそばの展望台から景色を見ようと、荷物を置いたまま、ほんの少しだけその
場を離れたとたん、カラスはすぐさま舞い戻り、サックの隙間からチョリゾの塊を引っ張り出しました。

これを見た人が、展望台の私たちに手を振って知らせてくれましたが、この時はすでに、「食事中」の
カラスに向けて何度かシャッターを切った後だったようで、残っていたチョリゾの半分は、すでに姿を
消していました。

その3.クリスマスの晩餐

これは私たちの勘違いなので、「恨み」と言うのはお門違いかもしれませんが・・・。
せっかくだからクリスマスらしいものをと思ったのですが、この島には、クリスマス特有の郷土料理も
特にないということなので、それなら何かスペイン風のものをということになりました。

それで思いついたのがパエリア。
とは言っても、25日はお店もレストランもすべて休みなので、前日に冷凍食品のパエリアを買って、
冷凍庫へ入れておきました。

そして25日の夜。
習ったことのないスペイン語を辞書を片手に二人で「解読」し、箱を開けると・・・

お米がない・・・(絶句)

野菜や魚介類が入っていないという事態なら想像していましたが、よりによってお米なしだなんて(涙)
現に、フランスのインスタントパエリアは、常にお米込みです。具ならまだしも、お米なしではどうにも
ならないので、この日は仕方なく、ありあわせのものでお腹をあやすことに。
何とも情けないクリスマスでした。

カナリア諸島パルマ島日記 その3 食い物の恨みは恐ろしい 

2009-01-22 | Weblog

たらたら過ごしているうちに間が開いてしまったので、そろそろ旅の記録に戻ります。
大事なことはすぐ忘れるくせに、食が絡むと意地でも忘れない典型的牡牛座の私。
そんな私にとって、今回、忘れられない出来事が三つありました。

その1.機内食。

今回、使用したのはスペインのイベリア航空。
パリからマドリッド乗換えでパルマ島へ向かったのですが、最初の飛行機の離陸時間は、なんと
朝7時前。遅くとも一時間前には空港についていないといけないので、朝ごはんを食べる余裕など
あるはずがなく、お腹を空かしたまま空港内の手続きを終えたのでした。そんな状態だったので、
頭に浮かぶのは食べ物のことばかり。たぶん朝食か簡単なスナックくらいは出るだろうと期待して
いたのですが、なんと

機内食はなし!

確かに、これまでも、チケットの値段や時間の関係で食事がでないことはあったし、これくらいなら
まだ許せるのですが、なんと機内では水一杯頼むのもすべて有料。それでなくても、最近、飲み物
が持ち込み禁止になって、不自由な思いをしているというのに。

無料サービスの機内食と違い、時間に関係なく注文できるので、機内では常に食欲をそそる香りが
ただよっている・・・ほとんど拷問です。

選べるメニューはと言えば、サンドイッチにチョコレートバーとコーヒーがついた簡単なものがいくつか
あるのみ。それで10ユーロ前後するのだから、もう泣きっ面に蜂としか言いようがありません。

幸い、機上時間が短く、食事なしでもなんとか我慢できましたが、今回のようなクリスマス休暇では、
小さな子供連れの家族も多く、子供がねだるので仕方なくという親もかなりいたようです。

降りる前、Fがスチュワーデスに聞いてみたところ、法が変わって、機内での飲食料無料サービスが
廃止になったとのこと。それでてっきり、国際法絡みの変更だと思ったのだけど、その後、とあるブログ
を見たら、おいしそうな機内食の写真がずら~。どうやら、変更はイベリア航空規定内の話で、全航空
会社で機内食廃止になったわけではないようです。よかった・・・

マドリッドの空港に着くや否や、私たちがレストランへ直行したことは言うまでもありません。

(長くなったので次回に続きます)