Yokusia の問はず語り

写真担当: Olympus E-400 / Panasonic FZ5

冬マクロ

2009-12-20 | Weblog


ポーランドから帰ってきて以来、ほとんど写真を撮っていなかったのですが、雪景色につられ、久しぶりに
カメラを引っ張り出しました。とは言え、最初から雪写真を出すのは芸がないので、ちょっと変わった(?)
ものから。一枚目以外は同じ被写体ですが、何だかわかりますか。









豚インフルとコンサート

2009-12-18 | Weblog
雪の降りしきる中、ようやく豚インフルのワクチンを接種してきました。
インフルエンザの予防注射なんて本当に久しぶり。昔、打った時はもっと痛かったような気が
したのだけど、医療が進歩したせいか、年を重ね、鈍感になったせいか(汗)、気が抜けるほど
あっけなく終わってしまいました。

お医者さんは気を使って、利き腕じゃない方に打ってくれたけど、接種後、腕が重たくなり、
筋肉痛みたいな鈍痛がありました。それ以外では、体が火照り、頭がボーっとして、高揚した
気分に・・・って、これじゃあほとんど麻薬ですね。

話が変わりますが、クリスティアン・ツィメルマンのコンサートを予約しました。
公演は来年の3月1日。2010年はショパンとシューマンの生誕200年で、この日はずばり
ショパンの誕生日です。(2月22日説もあり)

本当はふたりで行きたかったのだけど、Fは大事な予定がある日に限って風邪を引くという
損な体質なので、ギリギリになるまで予約を渋る。いくらクラシックとは言え、名の通った
演奏家のチケットをとるのはそれなりに大変なのに・・・。

今日はとりあえず、状況確認と言うことでホールのサイトを開いたのですが、何と、1等から
5等(日本ならS席からD席)まであるはずのチケットが、1、2等以外全て売り切れ。

サル・プレイエルのサイトは、予約席から見たホールの画像が見られるのですが、1階席で
残っているのはピアノのお尻しか見えない席のみ。音響は悪くないのだろうけど、せっかく
なら、せめてピアニストが見えるところに座りたいミーハーの私。

一階は諦め、バルコニー席一階の1等席を見てみましたが、後列左先端に2席あるのみ。
半ばヤケクソになりつつ、バルコニー二階席。何と1等席はすべて売り切れ。

ほとんど諦めムードの中、念のため、バルコニー席一階の2等席を調べてみると・・・あった!
真ん中とは言えないまでも、ピアノ全体が普通に見えるし、音響も問題なさそう。

とここまではよかったものの、ひとつだけ問題が。
実はこの席、バルコニー席1階最後の2等席だったんです。
どうしてここが売れ残っていたのか疑問ですが、遠方の離れ小島よろしく、周囲は完売。
Fに「どうする?」と聞くと、今日は忙しいから、明日以降、ゆっくり考えるとのこと。
(ちなみに彼はてんびん座)

これには私も切れて、「それなら私のだけ予約するからね」と大至急購入。
このホール、席を指定してから20分以内に購入手続きをすまさないと、すべて無効になります。
メンバー登録すらしていなかったので焦りましたが、どうやら無事終了し、後はメールで送られて
来るチケットを待つのみ。

ピアノのコンサートは久しぶりだし、ショパン200歳の誕生日をひとり楽しく祝うことにします。

芸術家肌?

2009-12-17 | Weblog
今日は、この冬初めての雪でした。
一面の銀世界と澄み切った冷気に気分は最高。
実際、かなり冷え込んだようで、フランスには珍しく、結晶の形もはっきり見えて、以前、
クラクフで、六角形の雪がコートに舞い落ちるのを見て感動したことを思い出しました。

ここからまたピアノの話に戻ります。
今度の先生、解釈も教え方も最高だけど、かなりの大ボケ。
おまけに天真爛漫、底抜けの楽天家で、「大ボケは芸術家の証拠よ」とすましています。

何しろ、パリまで車で行き、帰りはそのことをすっかり忘れ、電車に揺られて悠々と帰宅。
玄関に足を踏み入れたとたん、「あ、車、忘れた~」と叫んで、家の人にあきれられたとか
いう話がごろごろある(らしい)。

Fの知り合いの学者にも、夫婦同伴でとある会合に車で出かけ、奥さんを忘れて(故意に
じゃないですよ)帰ってきた豪傑がいるので、この程度なら可愛い方かもしれませんが。

先々週の月曜日から、シューマンの連弾曲集「東洋の絵」の4曲目が課題に加わったので、
先週、連弾の相手を紹介していただいたのですが、「この曲、彼女も前に弾いているから、
きっとOKするはずよ」と先生は大乗り気だったのに、いざ電話をかけてみると見事に撃沈。

「えっ?ピアノ?歌ならいいけど・・・歌の伴奏してくれるとかなら有難いけど、ピアノは駄目」
と相手は焦りまくり、話はまったく逆の展開に。

私はピアノを習っていますが、この先生の専門は声楽。
今回、紹介していただいた生徒さんも、今は声楽に力を入れているので、歌だけで精一杯
なんだろうとそれほど気にも留めなかったのですが、その翌日、先生から電話があり、

「ごめんなさい。昨日の電話番号、人違いだったの。」

何でもあの後、私が電話をかけた生徒さんから電話があり、話がおかしいと思って確かめたら、
ピアノなんて触ったことすらない、まったく別の生徒さんだったそう。それじゃあ、パニック起こす
のも当然ですよね。

すぐ新しい番号をもらい、ようやく当の本人と連絡がついたので、今日、その生徒さんのおうち
で初練習をしたのですが、ここでまた2度目のびっくり。

持ってきた楽譜を見せると、彼女は目を見開き、

「えっ、4番?私がやったのは3番だよ。」

幸い初見に強い生徒さんだったので、4番の低音部をぶっつけで弾いてもらうことになりました
が、二人で思わず顔を見合わせ、笑ってしまいました。

かく言う私も大ボケ度はかなりのもの。(芸術家肌かどうかはともかく)
似たもの同士、うまくやっていけそうです。

先入観と思い込み

2009-12-10 | Weblog
最近、ひょんなことからピアノにはまっています。

現在、アルベニスのアストゥリアスを練習中ですが、この曲、見た目は簡単そうに見えるのに、
実際に弾いてみると、ピアニシモのアクセントやスタッカートの連打に加え、『ミ ソ# シ ミ』
『レ ファ#ラ レ』など、かなり手を開かないと弾けない和音を、フォルテシモのスタッカートで、
おまけに1、2オクターブ下からジャンプして弾くなど、手の小さい私にはかなりハード。

おまけに、ギター曲からの編曲だと思いこんでいたので、レッスン中、先生に向かって、
「鍵盤をはじいたり、和音のスタッカートにアクセントをつけて弾くようなパッセージが多いから、
ギターならいいけど、ピアノだとかなり無理がありますよね」なんて、赤面したくなるようなこと
を平気で言っていました。

ところが調べてみてびっくり。
この曲、正真正銘のピアノ曲だったんですね。作曲家のアルベニス自身、フランス・リストに
比肩するほどの天才ピアニストで、ギター曲は一曲も書かなかったそう。

ギターヴァージョンしか聴いたことがなかったからとは言え、スペインというだけで、原曲は
ギターと信じ込み、何の疑いも持たなかったのだから、先入観とは怖いもの。
あんなに自信満々に言うんじゃなかったと猛省しても、時すでに遅し。

ちなみにギター用に編曲したのは、「アルハンブラ宮殿の思い出」の作曲者としても有名な
名ギタリスト、フランシスコ・タレガ。単なる負け惜しみだと言われそうですが、ギター版の方
が自然に聴こえます。

復活?

2009-12-06 | Weblog
長い間、放置していたにもかかわらずチェックして下さっていた皆さん、ありがとうございました。
前もってブログ中断の予告できればいいのですが、すぐ復帰するつもりがだらだらと・・・という
場合がほとんどなので、始末が悪いです。

前回の記事が五月。何と半月以上もサボっていたわけですね。
その間の出来事や心境の変化などについては、おいおい書いていくつもりなので、改めて
よろしくお願いします。(なんて書きつつ、またすぐトンヅラする予感が・・・(汗))

これから書くのは、最近、とあるフランス人女性と交わした会話です。

フランスでは、日本人だと言うと、未だに「生け花、茶道、浮世絵、着物、オヅは素晴らしい!」
など一昔前のステレオタイプ全開の会話になることが多いのですが、彼女はその点、すごく
さばけていて、フランクな会話を楽しむことが出来ました。

それでも一応、予防線を張って、フランス人が抱く日本人のステレオタイプに辟易している話を
したら、彼女はからから笑い、「わかるわかる。今、中国人と結婚して北京にいる日本人の知り
合いも同じこと言ってたから。フランスにわざわざ来るような日本人は、それでなくても『典型的』
日本人とはほど遠いんだから、そんなクラシックなこと言われても困るって渋い顔してたわよ。」
これにはこっちもついつい笑ってしまいました。

「でも、日本だって似たようなものでしょ。日本人にとってのフランス人像はどうなの?」と彼女。

「高級ブランドに身を包み、シックなレストランで、美味しいワインと料理をエレガントに味わい、
おしゃれな会話を楽しむ人々。何しろ、マリー・アントワネットとルイ・ヴィトンの国ですからね」
と私。

ここで彼女はにんまり笑い、「でしょ。フランス人皆が王侯貴族みたいに生活できるわけじゃ
ないのに。それで思い出したけど、以前、オーストラリアを旅した時、現地の人と話す機会が
あったのよね。その中の一人に『フランスからいらしたんですか。私はこう見えても、フランス
文学の大ファンでね。お国ではカフェで夜な夜な、アプサンを楽しんでいらっしゃるんでしょう』
って大真面目に言われたの。あの時はさすがに、どう返していいのかわからなかったわよ。
まあ私だって、オーストラリアと言われても、せいぜいコアラとカンガルーくらいしか思い浮かば
ないけど、それでも、誤った先入観よりは、無知の方がまだましなんじゃないかしら。」

それでひとしきり笑った後、クラクフでの苦い経験が蘇ったのでした。
ポーランドに住み始めて間も無い頃、近くのポーランド人を捕まえては、「マズルカ(ショパンが
好んだポーランドの舞踊形式)踊れる?」と聞いて回っていたんですよね。

彼らは人がいいので、「ポロネーズなら高校で習ったから踊れるけど、マズルカは無理?」とか
嫌な顔もせず、けっこうまじめに答えてくれていたけど、気心知れた寮の隣人に、「ポーランド人
なのにマズルカ踊れないの~?」と聞いた時に、「じゃあそっちは日本舞踊踊れるのかよ?」と
半ば冗談、半ば本気の答えが返ってきて、ようやく我に返った私。ああ恥ずかしい・・・

と言うわけで、長い沈黙の後の長~い記事でした。(今回はいつまで続くか(大汗))

加筆修正です。
アブサン、てっきり製造中止のままだと思い込んでいたのですが、 1999年以降、成分に多少
変更を加えて再販されているようです。無知は私たちの方だったのかも(滝汗)