Yokusia の問はず語り

写真担当: Olympus E-400 / Panasonic FZ5

OM1n

2010-05-25 | Weblog
OM-1 / 50mm 1.4 / superia 200

ようやく雨が上がったと思ったら、こっちはもう盛夏なみの暑さ。
お陰で、まだ5月末だと言うのに、初スイカを買ってしまいました。おいしかった~!

それにしても、最近、四季というより二季のような気がしますね。
以前、ポーランドの知り合いが、「昔は、早春、春、初夏、夏、秋、晩秋、初冬、冬」と八つの季節
があったのに、最近は夏と冬しかなくなっちゃたわねぇ」と嘆いていましたが、フランスも同じ。
猛暑、あるいは雨と曇り空の二種類しかありません。

ところで、このところきれいなファインダーのカメラを立て続けに見たせいか、OM1のファインダー
のしみがすごく気になるようになってしまいました。そこでいつもの修理やさんに助けを求めに
行ったのですが、焦点の合わない二つのしみはやっぱりプリズムが原因で、それ以外の細かい
ゴミはモルトの傷み、残りはファインダーの汚れとのこと。

プリズム交換、日本ではみなさん、ご自分で簡単にやっていらっしゃるようなので、お店だと
どのくらいするのかと思って聞いてみたところ、最低200€はかかるとか。それでなくても、すで
にエキザクタの不調で散財しているので、今回はモルトの張替えと掃除だけお願いすることに。
それだけでも100€弱の出費でした。

・・・とここでふと危ない考えが頭をよぎってしまったんです。
100€以下の中古を買っても、結局、修理代に100€かかるのなら、200€前後の美品を買う方が
安上がりにすむのでは・・・と。と言うのも、とあるお店で、50mm1.8つきOM1nの美品がもう何ヶ月
もそのままになっていたんです。これがレンズなしなら、200€以下になるのでは・・・なんて思い
始めたのが運のつき。

実際には、ついていたレンズがモノコートだったので、レンズなしでも値段は大して変わらず、
レンズつきのまま、20€引き(計220€)で売ってもらうことになりました。

新品同様と書いてあるだけあって、ファインダーはきれいだし、巻き上げもすごくスムーズ。
レンズはフード(なぜか85mmF2用)つき。それ以外にも、オリンパス製の皮製ストラップ、新品の
レンズキャップまでつけてくれたのは嬉しかったです。ここのお店では、売る前に修理工房を通す
ので、故障、傷みなど、問題のある商品は基本的にないとのこと。

これまでの経過で感じたことですが、やっぱり100€以下のものはジャンクの確立大です。
エキザクタなんて、「超美品」なんて書かれていたのに問題ありすぎだったし。

幸いOM2SPは、今のところまったく問題ありませんが、レリーズ用接点(?)のカバーがなく、
むき出しのままになっているので、そのお陰で安かったのかも。

お店はやっぱり、中古やさんより、昔からやっている、個人経営の小さなカメラやさんの方が信頼
できますね。修理やさんで売っている中古品も動作的には問題ありませんが、お店の人の話では、
特別な業者からジャンク品を仕入れ、二個一、三個一で修理して売るということなので、製造番号
と中身が全然違う・・・なんてことはありそうです。

「この機種、機械式だし、静かだから、日本の銀塩ファンにはけっこう人気あるんですけど、フランス
ではそうでもないみたいですね」と今回、購入したお店のおじさんに話したところ、「そうだねぇ。
こっちで人気があるのは、銀塩だとニコンかペンタックスだね」という答え。
レンズの互換性を考えれば当然のことですね。

・・・と言うわけで、とうとうボディばかり4台、集まってしまいました。
せっかくなので、それぞれ、別の感度のフィルムを入れて撮ってみようかと思っています。

OM2SP

2010-05-18 | Weblog
                                                  E400 / ZD 50mm 2.0

性懲りもなく、また新しいカメラを買ってしまいました。いい加減、もう終わりにしなければ・・・
まあ、これだけあれば、フィルムがなくまるまで、十分、楽しめるでしょう。

本当はOM10が動いた時点で、カメラを買うのは辞めるつもりだったのですが、感動品・・・じゃなくて
完動品のOM2SPが90€で売られているところに出くわしてしまったんです。

この機種、撮影情報が液晶表示なので、年がたつと色が薄くなって見え辛くなるとか。
元の状態がわからないので何とも言えませんが、ファインダーの左側に見えるバーは確かに見やすい
とは言えません。それでも明るい場所なら目の悪い私ですら、それほど問題ないし、マウント右横に
ある小さなボタンを押せば表示がライトアップされるので、夜間でもじゅうぶん使えます。

ファインダーも染みひとつなくとてもきれい。
この機種はOM1、元祖OM2と違って腐食対策がしっかりしているので、ファインダーに問題があること
は滅多にないそう。

特に問題があるわけではないのにどうしてこんなに安いのか不思議でしたが、その理由として中古
カメラ店の複雑な電気カメラに対する不信感があるようです。

近くにあった何件かのお店で、興味半分にこのカメラの買い取り価格を聞いてみたのですが、一軒目
のお店は「委託になるけど80€くらい」、二軒目は「オリンパスのカメラは電気回路が不安定で、保証
つきで売るにはリスクが多すぎるからお断り」、三軒目は「どうしてもと言うのであれば買ってもいいけど、
最高30€、それ以上は無理だね」、最期のお店にいたっては、いつのものかわからないボロボロの購入
価格リストを見ながら「9€」。

これには耳を疑いました。
だってこのお店、OM10を120€、同じ機種のジャンクを50€で売っているんです。
ということは、ただ同然で買い取ったものを、不当に水増しして売っているということですよね。

それぞれのお店の反応を見ながら、以前は何台も見かけたOM2やOM4の中古品がこのところめっきり
減っている(ように見える)のはこのせいだったのかと思いました。

こんな状況を見ていると、現在、製造されているカメラで10年後まで売れるような機種がどれほどある
だろうなんて考えてしまいますね。

とりあえず、この先、当分、遊べそうなくらい状態はいいし、上位機種だけあって、露出もかなり正確
(ちゃんと動いていればの話ですが)らしいので、これを機会にリバーサルも試してみたいなぁなんて
思っています。

面白いのはシャッター音。
OM1はクシュン(一番静かで聴き心地がいい)
OM10はパッコーン(かなり大きいけど耳障りじゃない音)
OM20はカシャシャン(OM10よりは小さめだけど、思ったより音量が大きい)

という感じでしょうか。

一番気に入っているのは一番最初に買ったOM1なのだけど、皮肉なことに、この機種だけファインダー
に問題があるんですよね。幸いピント合わせには支障のない程度ですが、きれいなファインダーを見て
しまった後だと、やっぱり気になります。

そうそう、最後にバッテリーのこと。
この機種、電池を食うので有名らしく、俗説によるとその理由は、オフボタンがないからとのことなの
だけど、オフボタンはなくても、バッテリー切れの時の緊急用シャッタースピード(1/60)かバルブに
あわせておけば表示は消えるので、オフボタンなしでも、それほど問題ない気がします。

2010.5.19 つけ足しです。
タムロン90mmマクロのOM用アダプター、レンズを買ったのとは別のお店で入手しました。
カメラにつけてみると想像以上に太いです。フィルター径はたった49mmなのに。
・・・と言うわけで、近々、試写に行ってきます。

受難のエキザクタ

2010-05-17 | Weblog
E400 / ZD 50mm 2.0

今日は珍しく晴れたので、久しぶりに野原を散歩して来ました。
上の虫さん(コガネムシ?)は家を出る直前、庭で撮ったものです。
本当はエキザクタだけで行くつもりだったのですが、マクロ日和ということで、急遽E400も
加えることに。

と言うのも、エキザクタについているレンズは最短距離が50cm。
おまけにこのカメラはウエストレベルなので、高い場所の被写体になるとお手上げです。
写真の虫さんも木の上方にいたので、エキザクタではとても手に負えませんでした。
とてものんびりした虫さんだったので、私がE400を持って戻ってくるまで、逃げずに待っていて
くれたのは幸いでしたが。

両脇にカメラを二台ぶら下げたものすごいいでたちで歩き始めて間もなく、エキザクタのレンズ
についていたオリジナルキャップがなくなりました。ボロボロだけど被せ式で、高級感があって
すごく気に入っていたのだけど、ストッパーがないので簡単に落ちるんですよね。

まあレンズ径はありふれた49mmだし、別のものを探せばいいや・・・ととりあえず自分を納得
させたのですが、この後、もっととんでもないことが起こりました。

ひもつきの専用皮ケースに入れ、首から提げていたのだけど、散歩も終わりに差し掛かった頃、
「スコン」と音がしました。びっくりして下を見ると、エキザクタが地面に落ちていたんです。

どうも私が持ち歩いている間に皮ケースとカメラを固定しているネジが緩み、カメラが落下したよう。
ストラップがケース側についているのはやっぱり危ないですね。

このカメラ、つい先日、修理から帰ってきたばかりなので、ヒヤヒヤしながら、ピントリングや絞り
リングを回したり、シャッターを切ってみたりしてみましたが、ちゃんと動いているようでひと安心。

それにしても、いくら落ちたのが柔らかい土の上だとは言え、50cm近く上から真っ逆さまに落ちて
びくともしないのは、さすがドイツ製。ボディが1キロ近くあるので、フロントヘビーになることなく、
レンズを上にして落ちてくれたので助かりました。

重いカメラも捨てたもんじゃありません。

OM10 復活

2010-05-12 | Weblog
                                           OM1 / 135mm 2.8 / superia 200

アダプターを購入したお店で、ちょうどお客さんも途切れていたので、私のOM10も診てもらうことに
しました。と言うのも、このカメラ、とあるカメラやさんの閉店セールで、「壊れて動かないから」と
店長さんがレンズのふた代わりにくれたもの。触ってみると確かに巻き上げレバーが動かない。
でもプリズムもファインダーも新品みたいにきれいだし、OMのプリズム交換用にでもすればいいや
とそのままもらってきたんですが、ある時ふと思ったんですよね。

OM1とは違い、OM10は電子シャッターだったはず。
とすればバッテリーが入っていなければシャッターが切れないし、シャッターが切れなければ、当然、
巻き上げも無理だよなぁと・・・。まさかカメラやさんがこんな間違いをするとは思えなかったけれど、
今日、駄目元で調べてもらうと、バッテリーを入れたとたん、「シャッ」という動作音が・・・。そしてその
後には心地いいシャッターの音。

「これ、もしかしてちゃんと動いてます?」と聞くと、おじさんは「露出計はわからないけど、シャッター
はまともに切れてるね。」

「露出計はいらないし、撮れればいいで~す」と足取り軽くお店を出ようとしたとたん思い出したのは、
OM10が絞り優先のカメラだと言うこと。急いでお店に引き返し、「あの・・・サイトがちゃんと更新
されているのだとすれば、OM10用のマニュアルアダプターなんていうものもまだあるんでしょうか?」
ときくと、おじさんはサイトのリストを調べてからパタパタと地下に降りて行き、エキザクタ用のアダプター
が入っていたのと同じ段ボール箱をごそごそと探し、私に渡してくれました。

そこで今度は、アダプターがちゃんと動くか確認と言うことになったのですが、このおじさん、OM10はよく
知らないよう(売り物はライカ中心と言う店だから仕方ないけど)。OM10にはオート、バルブ、マニュアル
という三つのモードあり、アダプター使用時はモードをマニュアルにするというところまではわかったもの
の、どうやってマニュアルモードに変えるかがわからない。

それもそのはずで、露出補正+ISOダイヤルの上に金属のポッチみたいなのが見えるのだけど、中に
めり込んでいて、動かすのはとても無理。最初は私も、本来ここにあるべき取ってか何かが欠けている
のかと思ったほどだったんですが・・・。

何気なくダイヤルの脇を見ると白い矢印が上下に書いてあります。そこでその部分にある小さな出っ
張りをずらしてみると動きました。巻き上げレバーを動かさないと見えない場所なので、おじさんもつい
見落としてしまったようです。

この状態で再試行してみると、スローも高速も問題なし。電池なしとはいきませんが、OM1と同じような
感覚で使えそうです。


Tamron SP 90mm 2.8 Macro (52B)

2010-05-11 | Weblog
                                           OM1 / 50mm 1.4 / superia 200

毎日、雨続きでぜんぜん写真が撮れないのに、またアブナイところに行ってしまいました・・・
と書けば想像がつくと思いますが、中古カメラやさんです。

実は数日前、表面はボロボロだけどレンズはきれい(に見えた)タムロンの初代90mmマクロ
を見かけの格好良さに惑わされて買ってしまったのですが、帰宅後、光線の下で見てびっくり。

レンズの表面のあちこちに小さい傷が入っているんです。
前玉だから問題ないかもしれないけれど、ここまで盛大だとやっぱり不安なので、急遽、お店
にメールを書き、もう一本あった状態のいい方に変えてもらうことに。最初のものより50€くらい
高かったけど、こちらはとてもきれいな状態でした。(最初に購入した方もが外装の傷が壮絶な
雰囲気でなかなかよかったのだけど)

タムロンのMFレンズはアダプターだけ変えれば色んなマウントのカメラにつけられるというのが
売りだったらしいのですが、OM用は残念ながらなく、入荷次第、取りおきしてもらうということで
話がつきました。

というわけで、OMにこのレンズをつけた撮影は当分おあずけなのですが、その代わり別のお店
でびっくりするようなブツを仕入れました。一応サイトでは確認はしていたけど、フランスの中古
カメラやさんのサイト更新はかなりいい加減。だから余り期待せずに行ったのですが・・・・

いったい何を手に入れたかと言うと・・・タムロン-トプコン用のマウントアダプター。
お陰でOMのアダプターが来るまでエキザクタのウエストレベルで遊べることになりました。
実はもうひとつものすごい収穫があったのですが・・・この話は次回に。

追記:
喜んだのもつかの間、トプコンマウント用アダプターをエキザクタに使うのは無理なことが判明。
マウントは同じでも形状が微妙に違うのが原因のようです。簡単な改造法とかないのかなぁ。


ボケボケ

2010-05-09 | Weblog
                                       OM1 / zuiko 50mm 1.4 / superia 200

フィルムで撮るようになってから、ボケの楽しさに夢中です。
明るいレンズは、絞りをほんの少し変えるだけで、写りがまったく変わってしまうというのが面白いですね。
これは標準レンズの50mm 1.4、絞りは開放ではなくひと絞り絞っています。

この日は快晴だったので、ISO200、絞り2.0、シャッター速度1/1000というのはかなり無理のある設定。
これがデジカメだったら、左側の建物と空は真っ白だったでしょう。

この写真、出来がいまひとつなのに、自分ではけっこうお気に入り。
ランプの丸ボケが可愛いせいかな。


  
                                       OM1 / zuiko 135mm 2.8 / superia 200

こちらは望遠レンズで、この写真は開放、最短距離で撮ったもの。
写りはちょっと硬すぎるのではと思うくらいにシャープ。もう少し寄れると完璧なんですが、最短は1.5m。
車だらけの街中はキツいので、森や野原でのネイチャーフォト専門です。

この日も天気が良すぎたので、かなりの露出オーバー。
白い花がとび気味ですが、これだけボケてくれると嬉しくなります。

帰ってきたエキザクタ

2010-05-08 | Weblog
                                         Semflex Bertio 75mm 3.5

今日はずっと延び延びになっていたエキザクタの後日談を・・・。
さっそく修理やさんにサンプル写真のCDと一緒に持ち込んだところ、「シャッター幕だね」と即座に
言われました。布幕シャッターを使った古いカメラは、長年使ううちに汚れがこびりつき、シャッター
の動きが悪くなることがよくあるのだとか。私のカメラもそうで、裏表2枚あるシャッター幕の動作が
鈍くなっているため連動せず、画面にムラが出たり、陰が入ったりしてしまうそう。

直すには、シャッター幕を洗浄し、動きがスムーズにするしかないそう。「どのくらいかかりますか」
と恐る恐るたずねると「地道な作業だからねぇ。それなりにかかっちゃうけど」との返事。

それからおじさんは、躊躇する私を残して店の奥に消え、ボロボロギトギトのエキザクタを3台、
両腕に抱えて出てきました。「ほら見てごらん。ひどい汚れだろう。これを注意深く剥ぎ取って新品
みたいな状態に戻すんだよ。これなんか幕の横にあるリボンまで切れてる。こうなると修理もかなり
面倒になるけど、幸い君のカメラの状態はずっといいからね。僕はこのカメラには慣れているから、
安心して任せてくれて大丈夫だよ。」

それでも決心がつかず、往生際悪く「修理してすぐまた壊れるなんて事は・・・」ときくと、おじさんは
にこにこして、「心配しないで。修理後は6ヶ月保障がつくし、このカメラは作りがいいから、、いちど
直せば、そう簡単には壊れないよ。1960年代はカメラの黄金時代だからね。」

おじさんはエキザクタ好きらしく「ほら見てごらん。今時こんなに凝ったシャッターダイヤルがあるかい。
マニュアルでスローシャッターが12秒だよ。おまけにフィルムを途中で切るカッターまでついている。」
おじさんのエキザクタへの愛情がこもった熱弁に耳を傾けるうち、せっかくだから直してもらおうかと
いう気になっていました。私はどうも職人気質の人に弱いようです(汗)。

カメラが帰ってきたのはその3週間後。
「試写した結果を君に見せたかったよ。今、手元にその時の写真がなくて残念だ。感動するほどの
写りのよさだったんだから・・・」と目を輝かせて話す修理やさん。フィルムカメラが好きでたまらない
のに、デジタル全盛の時代に遭遇することになってしまったこのこのおじさんと、それでもけなげに
父親の元で修行を続けている若い息子さんを見ていると、ついほろりとした気分になりました。

エキザクタを修理しようと決めた一番の理由は、このカメラで撮っているともう笑っちゃうくらい周囲の
警戒心を招かないから。同じウエストレベルでも、二眼の場合、見た目のせいもあってか、それなりに
周りの注意を引くのですが、エキザクタの場合、ごく普通の35mm版一眼レフなので、撮影中でも
カメラの点検をしているくらいにしか見えないよう。

お陰でピントを合わせている最中に人がぶつかりそうなくらい近距離を平気で通り過ぎるようなことも
しょっちゅう。

お天気に恵まれず、なかなかシャッターを切る時間がないのですが、早く試写に行きたいです。



雪と青空

2010-05-05 | Weblog
                                OM1 28mm2.8(?)superia 200 

ようやく春らしい陽気になったと思ったら、また曇天雨天に逆戻り。
暑すぎるのも願い下げだけど、憂鬱な天気が続くのも嫌ですね。
フランスの場合、暑くて青空か寒くて曇天(あるいは雨天)とのどちらか。私がいちばん
好きなのは、雪景色と青空なのだけど・・・

とここまで書いて、いったん保存し、その後とてつもない長文を書いたのですが、保存前
に消えてしまい、すべてが水の泡。もう一度書き直すパワーはないので、後日改めて書く
ことにします。こういうことが起こるたびに、これからはワードで下書きすると誓うのですが、
怠った日に限ってこうなるんですよね。まあブログの記事にしては長すぎだったし、消えて
よかったのかな。そのぶん場所が増えたので、写真をもう一枚はっておきますね。

            
                                   OM1 50mm 1.8 superia 200


写真は2枚とも3月初旬の春の雪。
久しぶりの青空に嬉しくなって撮ったものです。

それとはまったく関係ないのですが・・・
今日、中古カメラやさんで、タムロン90mmマクロ2.5の初代ヴァージョンを見つけました。
写りがいいとは聞いていたけど、見た目もすごくかっこよくて一目ぼれ。金属製なので、
太くてずっしりと重いのだけど、全長が短いので精悍な感じがします。OMアダプターも
あったので、小躍りしてすぐさま購入・・・となるはずが、アダプターに問題があってパス。
新品の35mm2.8を購入直前にかっさらわれて以来、レンズは買いそびればかりです。

タダよりタカイものはない

2010-05-01 | Weblog
                                 OM1 / 50mm F1.4 / Superia 200


本当はエキザクタの話を続けるつもりだったのですが、今日は真昼間からとんでもない目に
あったので、今回はその話を・・・。

メーデーはフランスでは祝日なので、閉まっているお店が多かったのですが、週2日だけ開く
町の朝市はやっていたので、Fとふたりで買出しに行ってきました。

必要なものだけ買ってすぐ帰ればよかったのに、青空市で販売していた家具の前で長居して
しまったのが間違いの元。

テーブルや椅子、戸棚に加え、何とベッドまで売られていました。
おまけにどの商品も、この国では珍しいくらい丁寧に作られています。思わず興味を惹かれ、
値札を見てまたびっくり。安い!

座部に籐を使った木製の椅子が1脚20€弱、小ぶりなのに付属の板を挟むと8人は座れるよう
になる円卓が150€、質のいいしっかりしたベッドが100€。「嘘みたい」「信じられない」とふたり
で狂喜しながら、ベッドと丸テーブルを1台づつと椅子を12脚注文しました。普通に考えれば、
こんなうまい話があるわけがないのですが・・・

支払いは小切手ということだったのですが、生憎ふたりとも持っていたのはカードのみ。
「配達時でいいよ。市内は只だから安心して」と言われたのですが、実はここにも落とし穴が・・・

値札は、真ん中に太い赤文字で「○●€」、その周りに「特別奉仕」「売り切り御免」などという
文字が大きく書かれていて、札の左上にはようやく読めるくらいの小さい字で定価らしき文字が
書かれているだけ。ベッドにいたっては、マットの真ん中にBIO、100€!と書いた紙が貼り付けて
あるのみ。

いくら安いとは言っても、それなりに値の張る買い物なのだから、注文した品のリストと支払い
総額くらいは書いて渡しそうなものだけど、それもなし。

他にも今から考えればおかしいことはたくさんあったのですが、ふたりとも舞い上がっていて、
まったく不審に思いませんでした。

驚いたのはその後。
午後1時すぎ、家具を売った本人が、うちまでトラックで商品を運んで来たのですが、その時
初めて、値札の赤文字は値段ではなく、定価からの割引金額だということがわかったんです。

割引は10パーセントなので、逆に言えば、500€だと思い込んでいた買い物が、実際は5000€
だったのと同じことになります。

最初は私の不注意のせいかとも思ったけど、配達用のトラックに社名も電話番号も書かれて
いないことからしてすでにおかしい。

幸いFはこういう時、どんなにごり押しされても頑として意見を曲げないので、この時も「自分が
バカだった。おふたりにはすまないことをした」と繰り返すだけで、「一括が無理なら利子なしの
月賦払いでいいから」とか、「全部買うのが無理ならテーブルだけで手を売ってもいい」など、
あの手この手で勧誘しようとする販売員の言葉を完全に無視。しまいには彼らも「打つ手なし」
と悟ったらしく、ぶつくさ言いながら、室内に運び込んだ商品を再びトラックに積み込んで去って
いきました。

彼らが去った後、私はともかく、こういうことにはかなり慎重なFまでが、まんまと彼らの策謀に
はまってしまったのはなぜだったのか考えてみました。

いくら破格の値段でも、売り物自体がよくなければ、興味を惹かれることはなかったと思うし、
どれだけものがよくても、最初からこの値段なら、買わずに諦めていたでしょう。

ところが実際は、品質、保証(10年!)共に非の打ち所がないのに、値段は量販店のちゃちな
バーゲン品と同じくらい。こんな状況なら誰でも、深く考えもせず、注文してしまうのではないで
しょうか。

販売場所が青空市場だったことも一因としてあるでしょう。
もしこれが普通の店舗だったら、こんな棚ボタ話はとても信じられなかったと思うし・・・

彼らが店頭での支払いを渋ったわけもわかりました。
売り場での支払いに応じれば、商品を届ける前に「本当の」代金を言わなければならない。
あの状況で値札の数字と商品の値段を混同していた人は私たち以外にもたくさんいたはずだ
から、実際の値段を聞かされたら、ほとんどの人は購入をやめるはず。その上、場所は屋外だ
から、下手に絡んだりごり押ししたりすれば、すぐ周りの人がとんでくる・・・

手元に届いた商品を前に断るのは勇気がいるし、いったん家に入ってしまえば、多少荒っぽい
態度をとっても気づかれることはない。それでなくても、屈強そうな男性に家まで上がりこまれ、
ねちねちとすごまれたら、年配の夫婦や一人住まいの女性はたいてい、ずるずると彼らの言う
がままになってしまうでしょう。

Fが一緒にいてくれなかったら、彼らの態度も変わっていたかもしれない・・・そう思うといまだに
背筋が寒くなります。皆さんもうますぎる話には気をつけてくださいね。