龍体力学覚え書き

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講談社現代新書「昭和の参謀」を読む

2024-05-17 12:52:54 | book
「昭和の参謀」(前田啓介著・講談社現代新書)を読了。

ここ数年「読書日記」の頻度が著しく低下していたのは、全然本を読んでいないというわけではなくて、たま~に書くオカルト関係本以外の大半を、昭和の日本陸海軍方面の本ばかり通読していたから。

おかげで、背表紙がやや暗いブルー系の色に塗られている光人社NF文庫などは手元にかなり増えて、小規模ブックオフの棚の片隅にある品揃え具合に全然負けなくなった。よほど品揃え潤沢な本屋さんでないと、買いたいと思う本がないケースも・・・(興味ある分野が偏っているせいもあるけれど)。

まあそれはそうと、今回読んだ本には陸軍の7名の参謀のエピソードが書かれているが、遺族への取材も多く行われているせいで、各参謀の魅力的な面が浮き彫りになってしまっていて「妙」だった。みんな一面イイ奴、になっちゃっている。

この7人の有名どころのうち、何人かは外国勤務時代に滞在国ないし敵サイドに食われているんだろうな・・・と見なしながら「批判的に」目を通していた。

誰とは書かないものの、とある超有名人なんて、敵サイドの大きなシナリオ全体像の中で、メインルートが失敗した場合のサブチョイスとなる「保険地域」を流動的にしておくための大功績があったから(敵サイドの背後の思惑から見て)、身を守るために本人はさりげな~く「中央」から排除されるように身を処していったし、「中央」(当然、敵対しているはずの人物も、海外留学時代に同じく敵に食われているはず)の方でも阿吽の呼吸で閑職に追いやった・・・と思えなくもない。

異常に頭が良い人達なので、食われている者同士そんな演技なんてお茶の子さいさいだろう。

そう思うと、(勝手に)ニヤニヤしてしまう。

優秀すぎて序列的に海外留学させる場合、帰国時に相手側のスパイになっていないか厳密な取り調べをしないで野放しなのはナイーブ過ぎる。だから負けたのだ。

そもそも本能寺の変で信長様が表舞台から消えて以降、敵サイドの魔の手に落ちたまんま・・・とも言えるから(途中のヤリヤラズも、全部手のひらで転がされただけ)、現在を見ても国益を追求できずこのザマ・・・なのだろうが。

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