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月給制の正社員に関する残業代(割増賃金)の金額の計算方法

2013-02-16 | 日記
Q77 労基法上,月給制の正社員に関する残業代(割増賃金)の金額は,どのように計算すればいいのですか?


 労基法上,月給制の正社員の通常の労働時間の賃金は,「(月給額-除外賃金)÷一年間における一月平均所定労働時間数」で算定されることになるのが通常です(労基則19条1項4号)。
 例えば,月給24万円で除外賃金がなく,一年間における一月平均所定労働時間数が160時間であれば,24万円÷160時間=1500円/時が通常の労働時間の賃金となります。

 労基法上の割増率は,時間外労働については通常の労働時間の賃金の25%増し(中小企業を除き60時間超の場合は50%増し),法定休日労働については通常の労働時間の賃金の35%増しですので,上記の例では,原則として,
時間外労働については1500円/時×1.25=1875円/時
法定休日労働については1500円/時×1.35=2025円/時
で計算した残業代(割増賃金)を支払わなければならないことになります。

 さらに,深夜労働(22時~5時の労働)については通常の労働時間の賃金の25%に相当する深夜割増賃金を支払う義務がありますので,上記の例では,
1500円/時×0.25=375円/時
を加算して支払う義務があります。
 昼間の仕事であれば,深夜労働は同時に時間外労働であるのが通常ですから,上記の賃金単価を前提にすれば,平日22時以降の賃金単価は,
1875円/時+375円/時=2250円/時
となります。

弁護士法人四谷麹町法律事務所
弁護士 藤田 進太郎
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