財団法人労務行政研究所の9月5日付け「懲戒制度に関する実態調査」に目を通しましたが,100万円の使い込みが一番,懲戒解雇する割合が高いところをみると,やはり,業務上横領の場合は懲戒解雇せざるを得ないとの判断が一般的のようです。
その他,2週間の無断欠勤,重要機密情報の漏洩,酒酔い運転での物損事故,取引先からの謝礼金の受領等が後に続きます。
100万円の使い込み,2週間の無断欠勤であれば,懲戒解雇が濫用とならないケースも多いかとは思います。
しかし,重要機密情報の漏洩では,それが本当に重要機密情報かどうかが問題となる可能性が高いですし,酒酔い運転での物損事故では,運転手以外の職種の従業員については直ちに懲戒解雇できないケースもそれなりにありそうですし,取引先からの謝礼金の受領についてもその金額,回数,反省の程度等様々な事情が問題となりそうです。
退職の効果を伴う懲戒処分については,有効性のハードルが高いですし,訴訟等の紛争になりやすいので,慎重な判断が求められます。
懲戒解雇の結果,退職金が不支給となったような事情があると,紛争が表面化するリスクがさらに高くなります。
弁護士 藤田 進太郎
その他,2週間の無断欠勤,重要機密情報の漏洩,酒酔い運転での物損事故,取引先からの謝礼金の受領等が後に続きます。
100万円の使い込み,2週間の無断欠勤であれば,懲戒解雇が濫用とならないケースも多いかとは思います。
しかし,重要機密情報の漏洩では,それが本当に重要機密情報かどうかが問題となる可能性が高いですし,酒酔い運転での物損事故では,運転手以外の職種の従業員については直ちに懲戒解雇できないケースもそれなりにありそうですし,取引先からの謝礼金の受領についてもその金額,回数,反省の程度等様々な事情が問題となりそうです。
退職の効果を伴う懲戒処分については,有効性のハードルが高いですし,訴訟等の紛争になりやすいので,慎重な判断が求められます。
懲戒解雇の結果,退職金が不支給となったような事情があると,紛争が表面化するリスクがさらに高くなります。
弁護士 藤田 進太郎