ジョン・レノンが「ビートルズ」結成前、生まれ育ったリバプール時代のドラマ。
日比谷みゆき座にて。
ジョンには二人の母がいる。
生みの母ジュリア、育ての母ミミだ。
その二人の愛憎の中でもがき、ロックを生きがいとして、リバプールを飛び立っていくジョンの過程が描かれている。
ジュリアとミミは対照的。正反対の性格といってもいい。
もちろん、映画だから事実を誇張していることもあるだろうけれど、多感な年頃にはきつい環境だなあ…と。
でも、どんな状況であれ、ジョンは二人から愛されていたことは間違いない。
だからこそ、世界へ飛び出せたのだと思う。
愛されている、という確信があればこそ、離れられるのだ。
ジョンの曲に「マザー」という曲がある。
あの曲が全面に出るのかなあ、と思っていたが、最後に少し出てきただけで、後はジョンがライヴでやっていた曲とかがほとんどだった。
「ビートルズ」というバンド名も全然出てこなかった。
これはビートルズのジョン・レノンの映画ではなくて、自分の居場所を求めて、孤独な心をロックで埋めていた一人の青年のドラマだと思った。