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新谷研究室

新谷研究室の教育・研究・社会活動及びそれにかかわる新谷個人の問題を考える。

大学院は戦後教育史

2012年04月08日 16時27分55秒 | 教育・研究
「戦後革新勢力の誕生と戦後教育労働運動史の再検討」をテーマとして、文献購読とそれぞれの調査研究を行う。
戦後教育は戦後民主教育と称され、独立後のいわゆる「逆コース」から55年体制による対立構図が戦後教育の矛盾となっていたと言われる。しかし、そのような枠組みがむしろ戦後教育を歪めてみていた可能性もある。冷戦構造の崩壊とともに55年体制も崩壊し、旧革新勢力の衰退と自由民主党政権時代の終焉という現代の政治及び教育状況に於いて教育はどう変わらなければならないのかを考えるためにも、戦後教育史を55年体制の一方の極である「革新勢力の誕生」と「日教組運動の台頭」を見直す試みを行ってみる。

テキストとして法政大学大原社会問題研究所五十嵐仁編『「戦後革新勢力」の源流』大月書店及び『日教組十年史』を叩き台に問題を深める。おおよその進め方は以下の通り。
①戦後社会運動の出発 (『「戦後革新勢力」の源流』第1章)
②戦後日本共産党の公然化・合法化(『「戦後革新勢力」の源流』第2章)
③日本社会党の結成(『「戦後革新勢力」の源流』第3章)
④戦後労働運動の出発(『「戦後革新勢力」の源流』第4章)
⑤敗戦までの教育運動(『日教組十年史』第1章)
⑥敗戦、全教協と教全連(『日教組十年史』第2章)
⑦日教組の結成(『日教組十年史』第3章)
⑧塩原大会の転換(『日教組十年史』第4章)
⑨朝鮮戦争下の日教組(『日教組十年史』第5章)
⑩平和四原則の旗を掲げて(『日教組十年史』第6章)
⑪サンフランシスコ条約以後(『日教組十年史』第7章)
⑫教育二法反対闘争(『日教組十年史』第8章)
⑬学生運動の再出発とその展開(『「戦後革新勢力」の源流』第7章)

2012年度前期「日本教育史演習」の概要

2012年04月08日 16時18分43秒 | 教育・研究
まずは、学部「日本教育史演習」は大正自由教育の研究です。
関連する研究論文を読みます。

読む論文はこれです。ここをクリックするか、ホームページの「学部購読論文」をチェックしてください。

「教育学文献購読」は「日本人の自伝」シリーズの中から各自お好きな人物の自伝を読んで、歴史的な背景を踏まえた人間理解をする練習をする。
候補者としてはたとえば以下のような人物の自伝を揃えている。
・松永安左エ衛門   ・西条八十
・鳩山春子      ・相馬黒光
・清水幾太郎     ・石津謙介
・土光敏夫      ・棟方志功
・高橋是清      ・宮崎滔天
・留岡幸助      ・安部能成
・早川雪洲      ・天野貞祐
・加藤シヅエ     ・吉岡弥生
・牧野富太郎     ・羽仁もと子
・香川綾       ・渋沢栄一
・澤田美喜      ・無着成恭
             その他

九州教育学会が終わった

2010年12月12日 14時40分55秒 | 教育・研究
錨を上げよ(上) (100周年書き下ろし)
百田 尚樹
講談社


 九州教育学会が終わった。学会では研究発表に対して質問をする。質問をするのはいい。しかし、質問は何のためにするのか。これはその研究をよりよいものにしていくためでもあるし、自分の研究に返していくためでもある。ならばくだらない発表に対して質問をする必要はない。するのならば何故くだらないのかがわかるような質問にすることだ。なのにどうでもいい時間つぶしのような質問をして語り合ってはいけない。
 学会は研究を磨き合う場所であり、そういう自覚が発表する側にも質問をする側にも求められている。

久しぶりに

2010年09月11日 11時22分59秒 | 教育・研究
終わらざる夏 上
浅田 次郎
集英社


 しばらくここには書いていなかったが、それでも60人以上の閲覧者がいるのはありがたいことだ。

 最近はtwitterとかmixが多いのと、少しへばってきて情報発信が大儀になってきたことがあるかな。ま、がんばってなるべく書こう。

 そういえば最近浅田次郎の『終わらざる夏』を読んだ。戦争は理不尽だ。その一言に尽きる戦争のことを描いたものだ。是非とも読んでほしい。
昨今、戦後史を振り返ることが多いが、ある時期からの、55年体制からのと言えばいいか、イデオロギー対立による価値観の硬直化が歴史を歪めてきたのだと思う。そうすると、すぐに右傾化したなと言われるが(自分で言っているのかもしれない)、史実に基づいて歴史は判断しなければならない。
 戦時下の教育会雑誌を見ているが、どう読んでもこんな時代はいやだ、と思う。思想の自由がないのは当然として、人間の命を軽々に考えるふりをしなくてはならない世の過ごし方を強いられているのは何ともたまらない。物資がどんどん不足してくるのは目に見えてわかる。敗色が濃厚なのにやめられない(ということは兵士がどんどん死んでいく、民間人もどんどん死んでいくということだ)政治家や軍人たちがこの社会を支配していたのが物理的事実としてわかる。彼らは明らかに無能であった。この時期に無能であったということはそれだけで犯罪的だったということだ。
 右の立場で考えても、天皇の意が国民の平穏であったことを思えば、彼らは亡国の徒であることはまちがいない。沖縄を見捨てた彼らは売国の徒でもあった。何しろ日本を切り売りしはじめたということだからだ。東京はじめ空襲を余儀なくされても放置していたことも同じことだ。彼らの小さな体面だけで国民の命をどんどん捨てていったのだ。売国と言ってこれ以上の売国はあるまい。彼らこそ歴史的に糾弾されるべき人々なのだろう。
 『海軍反省会』というのはおもしろい本だ。そう反省しなければ次は勝てない。あっ、まちがい。反省しなければ、また国民を理不尽に殺すだろう。歴史研究の戦いはこれからだ。

 

森有礼と新生社

2010年04月28日 11時36分39秒 | 教育・研究
名前のない女たち最終章 セックスと自殺のあいだで
中村 淳彦
宝島社

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昨日のゼミでは長谷川精一氏の森有礼と新生社に関する論文を読んだ。かなり面白い論文だったと思う。ゼミの諸君の感想もおおむねおもしろがっていた。ハリスと新生社の胡散臭さは誰もが感づいたところだが、森がそのようなカルト体験(これは僕の理解だが)を経て、ハリスの特命を帯びて新興国日本の近代化に貢献することになったというのは、ある意味かなり怖い話ではあった。歴史というのはそういう見えない部分があるのだ。



事故

2009年11月18日 14時03分47秒 | 教育・研究
PL法(製造物責任法)の知識とQ&A (くらしの法律相談)
木ノ元 直樹
法学書院

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今日西日本シティ銀行のATMで金を引き出し、次の作業をするためにその「ご利用明細」を口に咥えた。して、次の操作を終え、「ご利用明細」を取ろうとしたら、唇にくっついて離れない。えいっとばかりにとったら唇に痛みが走った。「ご利用明細」を見たら、何か着いている。



もしや…ともう一枚の「ご利用明細」の裏側を唇に当てると、血だった。


帰ってからピリピリする下唇を見たらこんなんなってた。


誰を訴えたらいいのだろう。昼飯の鍋焼き饂飩と食後の蜜柑の食べにくかったこと。