新谷研究室

新谷研究室の教育・研究・社会活動及びそれにかかわる新谷個人の問題を考える。

森有礼と新生社

2010年04月28日 11時36分39秒 | 教育・研究
名前のない女たち最終章 セックスと自殺のあいだで
中村 淳彦
宝島社

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昨日のゼミでは長谷川精一氏の森有礼と新生社に関する論文を読んだ。かなり面白い論文だったと思う。ゼミの諸君の感想もおおむねおもしろがっていた。ハリスと新生社の胡散臭さは誰もが感づいたところだが、森がそのようなカルト体験(これは僕の理解だが)を経て、ハリスの特命を帯びて新興国日本の近代化に貢献することになったというのは、ある意味かなり怖い話ではあった。歴史というのはそういう見えない部分があるのだ。



修論検討会

2010年04月12日 11時45分29秒 | 月次研究会
4月は毎年恒例の修論検討会だった。
新たに参加したのが福岡大学のT部さん、研究生のT福さんだ。
で、自己紹介の後、午前中はT永さん(コメンテーターはI山さん)、午後はKK山さん(コメンテーターはI江さん)とO森さん(コメンテーターはS本さん)。

I山さんはいいコメントをした。つまり、グランドデザインについてだ。これは論文を書くときによくよく考えて欲しい。この研究が全体で何を目的とし、どういう構想の中に位置付くのか、ということだ。たぶん自分でも思い当たることがあるのだろう。そのことも大事なことだ。他人の研究を咀嚼して批評する。そうした作業の中で自分の研究の課題も見えてくる。だからこういう会は必要なのだろう。
それと、言い訳・弁明で逃げないこと。取り繕って批判をかわすと、自分自身に反省ができない。突っ込まれたら行き詰まることも大切だ。年齢を重ねるにしたがって言い訳が増える。これではそこから伸びない。
やはり挫折は必要なのだ。挫折は若者の特権のように思われてきたが、換言すれば、だから若者は成長するのだ。そういうところは若者に見習おう。老獪は研究にとっていいことではない。
懇親会はO森さんの中学時代の恩師であり、3月まで同級生となっていたK米さんがO森さんの出藍の誉れを祝して金一封を出してくださった。おかげで楽しい会となった。
そういう恩師をいっぱい連れてきて欲しい。
来月は5月8日(土)13時半から。
卒論、修論の構想発表だ。すると6月は新人のT部さんとかT福さんの番かな。