三時間睡眠で起床。旅先ではどんなに短い睡眠時間でも呆れるほどスパっと目が覚める。はだけた浴衣のまま、ホテルの窓から中洲の街を見下ろす。通行人の傘が開いたり閉じたりしており、小雨が降ったり止んだりを繰り返しているようだ。風呂に入り、ロビーでの合流時間前に柳橋連合市場へと朝の散歩がてらひとりで出掛ける。この柳橋連合市場は大正7年頃、那珂川にかかる柳橋のたもとで鮮魚商数人が大八車に積んだ魚を売り出したのが始まりとされる。
朝の那珂川沿いをあえて裏道を選んで地元民のようにプラプラと歩く。市場へは数年振りだが、頭の中の地図はしっかりと正確に進路を告げ、約20分で迷うことなく市場へ到着。開店準備に追われている入り組んだ迷路のような市場の中を記憶だけを頼りに「幸村英商店」を探し出す。ここの辛子明太子は唐辛子がこれでもかっとたっぷりとまぶしてある。ただでさえ辛い明太子がピリピリするほど辛い。なかなか市販されていないのでわざわざここまで足を運ぶのだが、そのひと苦労がまた楽しい。
明太子を片手にブラブラ下げ、市場をプラプラした後、朝食を食べにいつもの天神地下街の喫茶店まで移動するものの、残念ながらすでに閉店していた・・・街角には来月開催される博多祇園山笠の出番を静かに待っている山車が存在感いっぱいで鎮座している。博多に夏を呼ぶと言われているお祭りなので、博多の夏ももうすぐである。
集合時間に合わせてホテルへと戻り、地元テレビを流しながら、身支度を整えて、チェックアウトする。ロビーでメンバーと合流して、天神方面へと歩き出す。昼食は稚加榮(ちかえ)である。これまで訪福の度に何度も訪れたことがある博多の料亭である。
あの有名な明太子のお店で、日本最大級の大きな生簀がでーんと出迎えてくれる。あれ?生簀が小分けにされている。前からこうだったかな?
とにかくここの昼食がおススメである。メニューは和定食か(画像の)そば定食で、画像に入りきらない程のボリュームで1360円。尚且つ限定500食なので、昼に行くと満席の場合が多い為、11時の開店と同時に入店した。
食事ももちろん美味しいのだがビールがとにかく美味しい。とにかく午前中に仲間たちと飲むビールの美味しいこと・・・12時前にはもうすっかり酔っ払い親父四人が出来上がってしまった。足取りはおぼつかないけど、さあそろそろ博多駅に向かいましょう。(つづく)