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山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

月の光の明るい夜

2016-05-24 | めぐる季節と自然
今日は久しぶりにうっすら雲が出ていますが、晴れてさわやかな風が吹く日です。

ここ3日ほど、明るい月の夜が続きました。
7時か8時頃、皓皓とオレンジ色がかった月が昇ってきて
それから夜中じゅう、窓から家の中に青い月の光が差し込んできます。
横になりながら見ているのは気持ちのいいものです。
それにしても月はオレンジ色なのに、光が青いのは不思議です。

月の光は窓の外の林の樹々の枝や葉の一枚一枚も照らして、
それらがくっきりと見えます。
眠れなくてずっと見ていると、残念なことに、月が沈む前に空が明るくなってきてしまいます。
夏の夜は短くて、月が見られる時間も短くなってしまうことに気づきます。

平安時代の日本人は、立待月とか寝待月とか名前をつけて
月の形を見て時間を知ったり、日にちを知ったりしていた。
月が暮らしの中で大切な役割を果たしていたということです。


せっせと書いていますが、今日も頭痛です。

モクレン科の当たり年か

2016-04-15 | めぐる季節と自然
春が静かに終わっていきます。

けれど、朝からずっと寒いです。外に出るとひんやりします。昼間は車の中にいると暑かったのですが。
今年はシデコブシの花付きがものすごくよく、見事でした。もう最盛期は過ぎましたが、日陰のものはまだ花が見られます。

それよりも、山肌のタムシバのすごさ。すばらしいというより、気持ち悪い……。
私には山を這うカイコみたいに見えてしまいます。
とにかくぎっしり並んで咲いている。
恐らく尾根っぽいところにずらっと生えているのでしょう。

前にも書きましたが、シデコブシとタムシバを標高による棲み分けのように言う人がありますが(650m以下はシデコブシとか)、私はそうは思いません。
シデコブシは水の浸み出るところ、タムシバは山の比較的急な傾斜のところにあります。すなわちタムシバは水のはけるところにあると思います。ただ、乾いたところか適するかというとそうでもなく、どちらかというと北側斜面に多く見られますから、やはりある程度の水分を要するものと思います。水分だけでなく土の質や菌類との関係もあるでしょう。


ところで、福岡出身の知人が、福岡に住んでいた頃(おそらく20代なかばまで)、地震にあったことがなかったと言っていて驚いたことがあります。私たちは学校で避難訓練があり、揺れたらすばやく机の下に入る練習などしたので、今でも地震が来ると反射的に机の下に入りたくなりますが、福岡ではそういう訓練は全然なかったと。
でもやっぱり九州でもあるんですよね。昨日の熊本地震では福岡も揺れています。

それにしても、南海トラフ地震や東海沖地震についてはもうすっかり予期している状態だと思いますが、九州でこんな大きな地震が来るとは予期していなかった。九州に住んでいる人も同じでしょうか。かつて神戸の人は「神戸は地震がなくてええとこやで」と言っていました。
家が倒壊して犠牲になった人のことを思うと心が痛みます。無残で、そんな話を聞きたくありません。

父が地震で家具の下敷きになったらどうしようというのが、ずっと私の気がかりでした。人はいつか死にますが、父には絶対そういう死に方はしてほしくなかった。そんなことになったらやりきれません。
それで家具の固定を行政を通じて頼んだら、父は私をバカにしたように笑って言いました。「地震なんて来るわけないがや」
一体何を根拠にそんなことを言うのか! 
「俺が生きとる間は絶対東海地震なんて来んわ」
来るってテレビで言ってるじゃないか!
私は半泣きになって怒ったものですが、父の予言は当たりました。父は亡くなってしまいました。さすが我が父
災害で大変な目に遭っている人をテレビなどで見るたび、父がそのような目に遭わないで済んだことを、まずはよかったと思うものです。

写真は、キュウリグサ。1週間ほど前、愛知県尾張地方で。

シデコブシ、桜の開花と、たんぽぽ惨殺事件

2016-03-29 | めぐる季節と自然
本日、近くの学校の桜が七分咲きぐらいになっていました。
恵那の恵那大橋のたもとの武並神社の桜は満開です。ただそれがソメイヨシノなのかちょっと疑わしいと初めて思った。色が黄ばんでるから。
名古屋では桜が結構足踏みしているようだから、今年はわりと差がないのかなと思います。

シデコブシも自生のものが5分咲き近くなっています。
恵那山は今日久しぶりに雪渓に濃い白い線が出ていたけど、もう雪をかぶってはいません。

景色は春なのに寒いことといったら!
誰かに会えばあいさつは決まって「寒いねぇー」です。

昨日は一天にわかにかき曇り稲妻が走ったので、隣の部屋の窓を閉めに行くと、身を切るような冷たい風がすうーっと入ってきた。雹が降るかな、と思ったけれど冷たい雨が降った。東京で雹が降ったと聞き、さにあらんと思う。


今日、畑を眺めに行こうと思ったら、誰か知らない人がうずくまっていた。私の畑の真ん中で。
畑とはいっても畝もつくっていない「空き地」的なところがあり、そこで何かを採取しているようだった。
一体誰なんだ? 一体何を採っているのだ? と不審に思う。
その場所には普通の人が採りたくなるようなものは何も生えていない。たとえばツクシとかヨモギとか。
その人がちっともいなくならないので、とりあえずすぐ行くのはやめて、1時間ぐらい後に確認しに行った。
するとそこには、バラバラになったタンポポの葉と綿毛になりかかった花などが散らばっていたのだった。
惨殺死体っぽい生々しい無残さ(見たことないけど)。
タンポポの根を掘ったのだろうかと思ったけれど、それほど土はめちゃくちゃになっていなかった。ただ1カ所に窪みがあった。

実は先日私は結構たくさんのタンポポの根をそこで採取している。2年間タンポポを生やしっぱなしにしていたら、根がすごく太くなっていたのだ。単に雑草として抜き捨てるつもりだったが、あまりに太いので、採ってきてしまってある。美容研究家には垂涎の物質である。
採取してすぐJAグリーンセンターに出荷したら結構高く売れるんじゃないかと思ったけど、そんな手間もかけられないし、人の美容の手助けするよりまず自分だろうと思う。

で、タンポポの根があまりに太いので、残りのタンポポは雑草として抜き捨てるのはやめ、そこそこ育てる(放置しておく)ことにしたのだ。

タンポポどろぼうさんの採った(らしき)タンポポはなぜか1株だけだった。まだまだたくさん生えている。
うずくまって採っていたから、うまく採れなかっただろう。大きなスコップに足を掛けてぐいっと掘らなければタンポポの根は採れないのですよ。

それにしても人の畑で堂々と採るなんて、なんて度胸だろう。
一応、使わないところにはシートをかけ、あとはネギを植えたり花を植えたり豆を植えたりしてあるから、領主の気配は感じられたはずである。
タンポポは畑の作物じゃなくて雑草だから採っていいと思ったんだろうな。
私にとってはタンポポも作物なんだよ、だんな。

中津川でも桜開花

2016-03-27 | めぐる季節と自然
近くの学校の、いつも早く咲く桜が、2分咲きぐらいになっていた。
昨日は恵那でも開花していた。
シデコブシもあちこちの庭で咲いているし、水仙も咲きそろっている。
うちの庭では紫のチオノドクサやハナニラなどが咲いている。
あの花も見たい、この花も見たいと気ばかり焦る。

ずっと育てているヨーグルトは絶好調。
2月の終わりに新しいヨーグルトで仕込み直した。すでに9回、その種で継続して仕込んでいる。
毎日暖かく天気がいいから、毎日ヨーグルト日和である。
表面がもも色になる春のヨーグルト祭りは、早春だけの活動だったみたいで、ここのところめっきり姿をひそめている。
味もよくなって、ついつい食べ過ぎる。
毎日こんなに豆乳を摂取していて大丈夫なんだろうかと少し心配ではある。

今週あたり名古屋で桜が満開になりそう。
実家の近くには桜並木があるので、見に行きたいものだ。
一緒に見る父も母もいなくなってしまったけれど。

今日は写真はありません。

春分の日のスギ花粉・ダンチク

2016-03-21 | めぐる季節と自然
桜が咲いただけでこんなに大騒ぎ的にニュースになる日本って、いいなぁ。
外国人観光客の皆さんには、桜だけでなく桜を愛でる日本人、いや桜を愛でる日本文化をしっかり見物していってほしいものだ。

毎年3月20日が、花粉症が猛烈に激しくなる日だ。
目がかゆくなりまぶたが切れてるかのようにピリピリする。まぶただけでなく、頬のあたりもピリピリしてくる。
それからくしゃみ・鼻水。

去年と一昨年はアレルギーの薬を飲んでいたのでそんなにひどくならなかったが、その薬は副作用があってそっちもつらいので、今年は飲まないことにした。
昨日、予定通りひどくなった。今日は昨日よりはいい。昨日が一番ひどい日であったことを願う。
晴れだとか暖かいとかいうことより、私の場合はカレンダー通りに花粉症がやってくるようだ。
カレンダーがなくても日にちが分かる気がする。


春分の日が終わり、今日からは昼の方が長いのだ。
ついこの前まで冬だったのに。ああ……。なぜかため息。

写真/ダンチク 兵庫県家島で。2016年3月上旬。
和歌山ではアセの葉と呼び、お寿司を包むのに使う。
暖かい地方の潮風の当たる所に盛大に生えている。

キジ、そして頭痛

2016-02-17 | めぐる季節と自然

目を上げると、窓の外をキジがひょこひょこ歩いていました。
キジですよ。あの、胸から首にかけて緑の玉虫色で、首が濃紺で、目の回りが真っ赤な、華麗なキジです。
それが目の前3mぐらいのところを歩いているのです。
まるで飼っているニワトリのような歩き方です。向こうは私に気づいていませんでした。
窓越しに生き物を観察する自然公園みたいです。

キジがうちの庭を歩くのを見るのは初めてのことです。
けれど同じような仲間のコジュケイはよくあります。
先日、そのキジと同じ場所を、コジュケイ一家が歩いていました。
数えると、6羽です。
どれも大体同じ大きさなので、家族構成はよく分かりません。父母とその子ども4人なのか、
全部きょうだいなのか。あるいはもしかして他人なのか。
コジュケイはいつもグループ行動をしています。

キジもコジュケイも食べるとおいしいのだと思います。
大昔の人なら、あんな体の大きな生き物が目の前を通ったら、喜んでつかまえて食べたことでしょう。

子どもの頃はキジはすごく珍しいものだと思っていました。自然度の高いところにいるのだと。
しかし、そうではなく、キジは畑の横の草むらなんかによくいるようです。
山の中の薄暗いところよりは、明るく開けたところを好みます。

一方、キジとよく似たヤマドリは、山にいます。その名の通りですね。
スキー場のあるようなあたりを車で走っていると、よく横切ります。
ヤマドリは尾がとても長いことが特徴ですが色はきわめて地味な茶色です。
でも、食べるととてもおいしいらしいのです。
猟師さんの話を聞くと、ヤマドリは獲物としてよく登場します。


月曜日は好調で頭痛は脱したと思ったら、きのうは結構ひどく
先発トリプタン製剤マクサルトを飲みました。333円が飛びました。
効いてくるのは若干遅かったですが、一応効いていたのだということが分かりました。
なぜなら24時間後、薬が切れる時間にまた痛くなったからです。
それほどひどくはないので、仕事をします。

写真/徳島県木島平 2014年





満月散歩 コブナグサの海

2015-09-28 | めぐる季節と自然

今日の月は昨日の月より真丸い。
と思っていたら、スーパームーンだとか。
一昨日より、昨日より、今日のほうが空が澄み渡り、雲一つない。

田んぼの中の道を行くと、刈り跡の田の水たまりに、皓皓と月が写っていた。
恵那山の上に上がった強烈な満月を見ながら、こんなにも美しいものが日常的に見られることに感激する。
街灯もなく、月の光を邪魔するものは何もない。
満月を背に歩けば、自分の影がくっきり見える。

昔の人たちは、月の夜には喜んで旅の時間を延長したり、夜になってから隣の村に出かけたり、いろいろ歩いただろうと思う。そして、こんな月の日に、夜なべで畑仕事をする人だっていたと思う。
こういう月が出ているのに、月を見ないでパソコンやテレビなど見ているのは、豊かになったのか貧しくなったのか、よく分からない。
こんな明るい夜には、泥棒もきっと入らない。仕事は休んでお月見しているか、盗んだお金を数えているだろう。


キンモクセイが匂い始めるのは毎年決まって10月3日、と確信していた。
けれど今年はすでに数日前から匂っている。確信を修正する。年によっては早く咲くらしい。




コブナグサも出穂。数日前、畑に行ったら、突然いっせいに穂を出していた。(上の写真)
コブナグサの海になっている。
同じイネ科の似たような穂を出す草でも、メヒシバが休耕地にいっせいに穂を出していると、かなりゾっとした思いになるけれど、コブナグサは大好きだ。穂が出ていないときでも、葉の感じがかわいい。穂が出ていればまたかわいいし、これが草紅葉になるとまたかわいい。
穂は白いのと赤紫色のがある。草紅葉は大体真黄色だけど少し赤みがかったりもする。八丈カリヤスという別名通り、黄八丈の染料になる草だから、草紅葉の真黄色はダテではないと思いながら見る。

このような雑草を、わぁすてき♪と愛を込めて見ている人がどれほどいるだろうか。
少なくとも田舎では、草も木もまるで汚いもののように目の敵にされていて、それらを刈ったり切ったりする人は称賛される。

そういう私も、ヒメジョオンやヒメムカシヨモギやセイタカアワダチソウを見るといやな気持になる。生い茂る外来種だという理由で。ヒメムカシヨモギなどは、アップで花1輪だけを見るとかわいいけど、全身を見ると風景を汚していると思ってしまう。思いながら、「そんなこと思ってはいけないよ、かわいそうでしょ」と、ヒメムカシヨモギに申し訳なく思う。





写真/上2枚 コブナグサ。間に赤いイヌタデ。隅っこにユウガギク。
   下2枚 コスモスの咲く畑。数日前、長野県阿智村清内路にて


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雨の音

2015-08-22 | めぐる季節と自然

名古屋で夜、雨の音を聞いていた。
比較的強い雨でも、しとしととした静かな音。その大部分は、庭の柿の木の葉を打つ音。
柿の葉はやわらかいので、音もやわらかいのだろう。
そして、家が瓦葺なので、屋根を打つ音は全く聞こえない。
中津川の家で聞く音とはずいぶん違う。

中津川の家には、テラスにプラスティック製の波トタンの屋根をかけてある。
まず、それを打つ音がとても大きい。
庭には柿の木もあるけれど、周囲の広い面積の雑木林の樹々を打つ音が混じり合って
奥行きのある雨の音になっている。

中津川の家で聞く雨の音が好きだ。
都会のマンションなんかに住んでいたら、雨の音は全く聞こえないのかもしれない。


お盆が終わって中津川に帰ってきたら
セミの声はすっかりツクツクボーシになっていた。
道端では、アキノエノコログサが盛大に出穂。
お米と同じような角度でうなだれている。




写真/畑の中の道(奈良県十津川村 2009)

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初盆の極楽鳥

2015-07-31 | めぐる季節と自然

初盆の提灯に、かわいらしい「極楽鳥」が停まっています。
ハトのようです。

極楽鳥といえばニューギニアですが、
こんなところにいるなんて、という感じです。

初盆には白い提灯を飾るところが多いようなのですが、うちはこういう派手なものです。
お盆はカラフルできれいです。
昨日、桃とバナナとメロンを飾りました。



ほかにも回転灯篭があります。秋の七草の繊細な柄の灯篭のほかに、今年は夏椿の柄のが増えました。
光にもすかし柄が入って、それが回るのがとてもきれいで、見飽きません。
お盆の提灯を飾ると嬉しくなります。
お盆の3日だけでなく、もっと前から飾ってもいいそうです。
そのあたり、クリスマスツリーのようです。
そういえば子どもの頃、雛飾りのぼんぼりが、人形よりずっと好きだった。
というか、人形は嫌いだったのですが。

おっさま(和尚さん)は毎年暑いのにちゃんと道行という着物を着て袈裟を着て
お経を上げてくれます。
決してTシャツと短パンなどと省略したりはしません。
今日はおっさまに着ているものをいろいろと説明していただきました。

4日後のヒマワリ

2015-07-25 | めぐる季節と自然

蒸し暑い日でした。梅雨明けらしいギラギラの暑さではありません。
相変わらずホトトギスが啼いています。
そして今日は恵那峡の花火でした。1時間も続いていました。

夕暮れ時、ヒグラシの声がカナカナとしきりに聞こえる中、田んぼの中の道を歩きます。
ヒマワリは、わずか4日で花びらが大部分消えて、頭をうなだれていたのです。
もう少し花保ちがするものだと思っていたので、驚きました。



昨日に続き、今日も夕焼け。
昨日はうろこのような細かい雲が輝いていましたが、今日はうっすらと固まった雲です。
本当はこんな色ではありません。もっと明るいのです。
笠置山はいつ見ても穏やかで美しい線を描いています。



道ばたのアラゲハンゴンソウ。ここを通るといつも写真を撮りたくなります。
白いヒメジョオンが、花束のカスミ草のように、取り巻いています。



昨日の小屋も夕焼けに照らされていました。
日に日に、日が短くなっています。

ヒマワリ

2015-07-22 | めぐる季節と自然

梅雨が明けたと思ったら、また雨です。
じめじめ、むしむししますが、雨の音が強くなったり弱くなったりするのを聞くのは心安らぎます。

雨の音を聞くといつも思う。
世の中にはきれいな花やきれいな色があるように
心地いい音、心安らぐ音があって
そういうものがこの世に創造されていて、それを感じることができることに感謝するのです。

昨日のヒマワリ。
ヒマワリは日のあるほうを向いて回るって、ウソですね。
どの花も日に背を向けています。
久しぶりに行った家の裏の丘のほう。休耕田にたくさん植えられていました。

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初夏の田園の小径の匂い

2015-05-31 | めぐる季節と自然

夕方まで部屋の中にこもっていた。家から一歩も出ないで、机の前で硬直したかのように、
残っていた仕事をやっつける。
完全には終わらないけど、歩かないとボケるっていうし、暑さもやわらいだので、散歩に出た。
完全にあっち側にいっちゃってたみたいな頭が、ようやく現実世界に引き戻され、ようやく普通の暮らしに戻りつつある。

ここ2年ほど、散歩は家の下のほうに向かっていっていた。
下の方には落ち着いたたたずまいの集落があり、田んぼがあり、川がある。

今日は何となく、久しぶりに、家の裏の山を越えた向こうの方にいった。
以前は散歩はそっちばかりだった。
そちらには、ところどころにため池があり、こんもりした林があり、傾斜のある畑があり、
田んぼもある。家はバラバラとある。
御嶽と中央アルプスと恵那山と笠置山が見える。



野山が花に満ちる季節。
田園の小径には、草を刈った匂いがせまってくる。
あちこちのあぜ道や畑の斜面が草刈りされていて
刈ったばかりの新しい草の匂いと、日に干された草の匂いが入り混じる。
それに、スイカズラの花の甘い香り、ノイバラの香り、
そのほか私には気づくことのできないいろいろな花や草や自然の匂いがミックスされて
田園の小径の匂いになっている。



こんな美しい田園が歩けることが、本当に幸せ。
私が外国人のツーリストだったら、写真を撮りまくるだろう。
落ち着いた家、素朴できれいな庭と垣根、田んぼの水うつり、その合間の稲の若い苗、
並んで育つジャガイモと、ネギ。
真っ白な葉裏を見せるホオノキ。赤い実をつけたグミ、ピンクノモチツツジ、柿の若葉。
何もかもが好ましい。
野山は本当に美しい植物に満ちていて、見るものすべてに愛着を感じる。

散歩に出る前は何も期待していなかったけれど
濃密な匂いにすっかりいやされ、心が安らかになった。
ゆったりした気分で帰るとき、月が昇っていた。

ホトトギスとっくに到来

2015-05-18 | めぐる季節と自然

1週間ほど前、今年初めてホトトギスの声を聞きました。
例年よりうんと早いのです。
何か理由があるのか。

ときどき昼間も啼きますが、夕暮れ時の18時半ごろ、決まって啼きます。

毎年同じのが来ているのでしょうか。
つがいで一緒に来るのでしょうか。


今年はフクロウもしきりに啼きます。
ここ2年ほど、来たのか来てないのか分からないぐらいの
素早い通過だったのだと思うけれど
今年は滞在しています。
それにしても啼きだしたのは1カ月ほど前からです。
毎晩、19時半から20時の間に啼き始めます。

ホトトギスもフウロウも、
聞きなれると、ちょっとうるさい……
私の気がなにかしら焦っているからそう感じるのでしょうか。
でも来ないと絶対寂しいのです。うるさくてもいいから啼いてほしい。

もう何年も、ツツドリを聞かなくなりました。
以前は毎年来ていたのですが。
そういえばカッコウが来た年もあったっけ。
先日たまたま見ていた韓ドラの背景で、ヨタカが啼いていた。
子どものころよく聞いた声。

全部セットで来てほしい。
夜明けと夕方はホトトギス、昼間はカッコウ、夜中はヨタカと、3交代制でお願いします。

それにノジコとアオジも来てほしい。コマドリとミソサザイまでは望みません。

渓谷にコマドリの声を聴きにいきたくなりました。


写真/石積みの水路とワサビ(5月上旬 長野県)
ワサビの葉は端正なので生えているときれいで、石積みにもよく似合います。


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キビタキ到来

2015-05-01 | めぐる季節と自然
今年もキビタキがやってきた。キビタキはかなり正確に同じ時期にやってくる。GWの始まりを告げる鳥になっている。5月のきらめく光にキビタキの鋭いソプラノのような声はよく似合う。

朝窓を開けて隣の林を見るのが楽しみだ。
この家の窓は外の景色をきれいに切り取る。さまざまな緑が見える。
けれど、あまりにも急速に緑の色が変わっていき、1日たりとも「昨日の色をもう一度見直す」ということはできない。今日の色は今日しか見ることができない。

大きな木を伐ったのでそのことは残念だけど、大好きなアズキナシの白い花が、今年はよく見えるようになった。
敷地の端に自生しているコバノガマズミも、今年は特に見事に咲いている。これも、上におおいかぶさっていたコナラの大木を伐ったせいだろう。
写真は4月29日の様子。





コナラはこんなに黄緑色になって(手前の木はベニドウダンだけど)、数日前には白やらベージュやら黄緑やらのさまざまな色を織りなしていた雑木林は、ほとんど一色になってしまっている。

わずか1週間前の4月22日は、まだこんな春の色。



コナラ。



コバノガマズミ。

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高遠の桜は遠し

2015-04-11 | めぐる季節と自然

茨城県の海岸でイルカ150頭。
絶命したイルカは埋められたとか。
なんで埋めますかね……。
日本は平和で、平和すぎて大丈夫かなと思う。


写真は数年前のもの。4月中ごろ。長野県高遠はコヒガンザクラの名所で、東海地方では知らない人はないぐらい。
城跡に一面に桜が植えられていて、桜の海のよう。観光客もそれなりにたくさんいる。
高校生の頃、母が職場の慰安旅行で行って、見事だったと本当に感激して帰ってきた。
あんなに感激した母はほかに思い出せないぐらい、嬉しそうだった。
それから何十年もして、やっと行くことができた。

春の一日、ぶらぶら歩くにはうってつけ。花見しなきゃ、日本人だから。


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