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島のまにまに~インドネシアの小径~

海洋国インドネシアのあちこちでで出会う、美しい村、美しいもの。自然とつながる暮らし。

パルの空撮から

2018-10-01 | あれこれ

パルあたりの津波の被害状況が次々報道されている。
すでに1200人以上の死亡が確認されているという。
毎日新聞の記者が早くもパルに入って取材していることには驚く。
ツイッターに上げられている空撮を見ると、驚くほどの被害だ。
3mの津波というと、つい東北2011年の津波と比べて大したことないように想像してしまうのだが
建物も道路も橋も壊れて、ひどい。

グーグルマップで見ると、
くっきりした大地の割れ目にパル川という大きな川がある。
内陸部から龍みたいに蛇行して海へと流れ込んでいる。
川によって運ばれた砂が堆積して低い平地ができ(多分)、その河口にパルの町がある。
津波は川をさかのぼっただろうと思う。

悲しいニュースが並んでいる。
地元の人がスーパーに群がって商品を略奪しているとか書いてあるが
それを略奪と呼ぶのが適当だろうか。
書き方が上から目線だ。文化は地域によって違う。何が正しいのかも違う。
スーパーの商品すべてが水に流されたりせず、使えるものがあったことは良かったことだ。

千人以上が脱獄したというが、
もしも刑務所や拘置所が海辺にあって中の人が逃げられず全員死亡だったりしたら
それはもっと嫌なニュースになる。
そうでなくてよかったと私は思う。
自分で逃げられる仕様なのはむしろ人道的なのではないか。


日本の台風24号は21号ほどではなく過ぎ去った。
ただ関東地方では風でガラスが割れたり(!)木が折れたりしている。
3人死亡、2人行方不明、けが205名と報道されている。
人間は自然には勝てない。
勝てないものがあるのはいいことだ。それを一生懸命避け、安全なやり方を開発しながら暮らすということだ。

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パルの津波と日本の台風

2018-09-30 | あれこれ

パルの津波の死者は400人以上と報道されている。
これはパルだけの数字で、ドンガラとは通信不能なため被害の状況が分からないそうだ。
陸路が崩れて閉ざされているので、復旧のための重機も行きつけないらしい。


初めてスラウェシ島に行ったとき、Kの字の右上部分にあるマナドから(Kの字の左の棒の上が右向きにぐにゃーっと曲がっていて、そこがマナド)
船でトゲアン諸島を通過して、Kの字の真ん中交差点に上陸し、
そこからランテパオ(南部の山岳地帯)に来るルートが人気だと聞いた。
マナドから全部陸路で(バスで)ランテパオに来るのは悪路だから大変だと。

今になって分かるのは、スラウェシは一応1つの島になっているが、Kの字の5つの各部分は
結局それぞれ別々の島みたいなものだということ。端から端へは船で行く方が便利で
海辺の町と町は海でつながっているということ。
日本にもそういうところは結構ある。

陸がつながってなければ不便だと思うのは陸の民が考えることで
海辺の民にとっては海が普通の道だということ。

ドンガラやパルにも、なんとか海からでも救援の手が差し伸べられればいいと思う。

ちなみに私はスラウェシの海の道と陸の道、両方に行ってみたい。
海の道の途中の島々や船が見たい。


日本には大型台風が来ているが、まだ上陸していないので、今のところ被害はあまり聞こえてこない。
(それでもいく人かの人が溝などに流されている)
愛知県には59年前の伊勢湾台風と同じ程度の高潮(4m以上)が襲うと予想されている。
4mって、津波並みだ。
特にパルみたいな深い湾の奥にある名古屋港、衣浦港、豊橋港(三河港)なんかは危険らしい。

伊勢湾台風って何千人も亡くなっている。
うちの親戚も海辺の低いところにあるから心配だ。きっと避難してるだろう。
私自身の家も心配である。ちょっと風が吹いてきた。


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スラウェシの地震とドンガラ、パルの津波

2018-09-29 | あれこれ

ほらやっぱり! スラウェシだって地震あるじゃない……!
朝、NHKのニュースを見て固まってしまった。

スラウェシには地震はないと言っていたのはランテパオ(南部山岳地帯のトラジャ地方)の人だった。
マユにツバをつけて聞いていたが、
スラウェシではなくランテパオ限定の話をしていたのかもしれない。→関連記事

昨日地震があったところは、過去に何度も地震が来ているらしいし、それ以外の場所でも、あちこちで地震は起こっているらしい。


その彼にメールして聞いたところ、ランテパオでは揺れはなく(まあかなり遠いから)、津波が来たのはドンガラとパルだけだと言う。
津波エリアが南部や東部に到達するほど広くはないことは分かったけれど
ミナハサ半島のある程度の範囲には到達しているだろうと思う。
Googleの空撮で見ると、沿岸部にはやはり集落が並んでいる。
ただ、湾の奥深くにあるパルは特に波が高かったようなことがツイッターに書いてあった。

パルはくっきりとした大地の割れ目(溝)の上にあり、その先が海の中に落ち込んでいる。
過去の地震と津波はどのように言い伝えられていたのだろうか。
被害が少しでも少なく、多くの人が助かることを願うのみだ。

9月に計画していた旅行では、ハルマヘラの島々へ行ってから、マナドから陸路でランテパオへと南下するルートを考えていた。スラウェシ島の北半分の村々を一度見てみたいと思っていたからだ。
難を逃れることができたと思う一方で、村の暮らしが破壊されてないといいと本当に願う。
背後に山もあるから人々は高いところに逃げられたと信じたい。

ロンボク島のときもそうだったけど、インドネシアの地震は、マグニチュードは伝えられるが、震度は伝えられない。
北海道でも先日大きな地震があったし、環太平洋のあちこちで最近地震が起こっている。
今年は本当に災害が多い。明日はうちも台風24号に直撃されるかもしれない。

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ラブアンバジョの海は青い……らしい

2018-09-19 | まちむら探訪

昨日、TVを見て、ラブアンバジョーの海ってこんなに青いんだ! と驚いた。 2012年に私が撮った写真では、同じ場所が灰色だ。 改めて、きれいなところだと思う。

「世界の村で発見! こんなところに日本人」というテレ朝の人気番組。世界の辺境的なところに住んでいる日本人を、女優やタレントが遠路はるばる探し出して話を聞く。 わざと遠回りするように誘導してるのがけしからんという事情通の批判がときどき聞かれるものの、基本、旅番組なんだからそういうシナリオはあってもいいと私は思っている。

ラブアンバジョーは私が行った2012年頃は、日本の刊行物にはラブンバジョーと書かれていたのだけど 今ではすっかり「ラブアンバジョ」で通っているようだ。
けれど、ラブアンは港、バジョはバジョー族のことで、海を漂いながら舟で暮らすバジョー族の基地みたいなところというのが本来の意味だろうから 私はやはりラブアンバジョーと書きたい。 まあどうでもいいんですけど。そもそもバジョー族でもバジョ族でもどっちでもいいんだろうから。

まあ、この港のおかげで、インドネシア語の「港」という語が「プラブハン」であることを忘れないで済む。
(これはブラブアンじゃないのよね……)

バジョーの人のいるところをもっと訪ねたくて、この9月にハルマヘラ諸島あたりの島々を巡ろうと画策していた。
それが、まさに、台風21号による関西国際空港水没で、だめになってしまった。
一旦はすっかり意気消沈して行く気がなくなったのだけど
便が中部国際空港発に切り替えられると分かり、だったら行きたい!と思う。
で、エアアジアに電話したのだけど、ずーっと話し中でつながらず。
結局あきらめるはめになった。

船をたくさん使う旅は雨季にはしづらいと思う。
雨の降り方は年によって違うようだが、スラウェシではよく雨によって船が欠航している。
私が旅をしやすい時期は、1、2月が1番で、8、9月が2番だ。
ハルマヘラあたりを回ろうと思ったら、相当な日数が要るだろう。1、2月は雨期まっただ中である。


旅に出られなかった日々が、ほかの仕事で埋め尽くされたこともあり、なかば忘れていたけど
昨日のTVの青い海を見て、今ものすごく行きたくなってしまった。


Photo/Labuanbajo, Flores, Indonesia(2012年)

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スラウェシ島タナ・トラジャ ボルの市場

2017-02-16 | パサール・店先
スラウェシ島の旅の話を書こうとして中断し、早2年半(^_^;)。
我ながら、あきれる。
で、続き。

タナ・トラジャという山岳地帯で
大きな市場はボルというところにある。
ここは水牛市場として有名で、確か週に1回、水牛の市があるが
それ以外の日は普通に野菜なんかの市をやっている。
本当にカラフルで、カメラを持って数時間しがみついていた。

この町らしいものといったら
主に女性が噛み噛みして口を真っ赤にする嗜好品キンマの材料
キンマはこの穂やなんかいろいろなものを葉でくるんで噛むもので
正直、私はその実態を知っているようで知らない。
まあ、一度やってみたらすぐ分かるんだろうけど
やりたくない(-_-)

この実も多分キンマ関係者。

それからヤシ砂糖。
葉っぱで包んであるところが私的なツボ。


スラウェシ島タナ・トラジャ 2008年7月


 

  

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