山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

八重咲きのインパチェンス

2013-06-30 | 植物

昼間はむしむしして暑く、夜になると急に寒くなるような日が続いていたけど
今日は昼間も涼しくて、長袖が必要。外で過ごすのが快適な、珍しい日。
降水確率30%なのに、雨が降ってきた。

空は真っ白に近い薄い灰色。
空の色は、日によって実にいろいろな色になる。

緑の色が少し茶色味を帯びてきた。春先から今頃までは、青味が強い色だけど、
夏至も過ぎて、季節は変わってきている。

今年は園芸店で八重咲きのインパチェンスを見つけて、
大好きで目が離せなくなって買ってきた。1ポット398円也。かなり高い。
普通に一重のインパチェンスならせいぜい98円。
けれどこの薔薇のようなゆたかな感じには代えられない。

日陰の花壇でちょっと伸びすぎたので、枝を切った。そうしなければいまに
頭が重すぎて倒れてしまうだろう。
細かい茶色いアリが、花の上をおろおろしている。

インパチェンスは半日陰でよく育つ。これもミヤコワスレと同じで
日射しがきらいなわけではないけれど、水分の多い土を好むためだろう。
ツリフネソウ科で、山に咲くツリフネソウも水の浸みだすところによく生えている。
インドネシアのスラウェシやフローレスの山里で見かけるこの仲間も、
やっぱり田んぼの横のがけのような、水の浸みだすところに生えている。
ただホウセンカだけが、かんかん照りの乾いたようなところで平気で咲いている。

インパチェンスもツリフネソウもホウセンカも、
種を触るとパチンとはじけるので、インパチェンスには
「耐えられない(インパチェンス)」という名前がついているのだけど
もっと違う名前がよかったなぁ。。。

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ルピナスの花畑

2013-06-29 | 植物

高原に、紫色のルピナスの花畑。

ルピナスは涼しいところでよく咲いている園芸植物。
北海道のお庭でよく見かける。
ターシャ・テューダーもルピナス草原を作っていたのをテレビで見た。

ここはスキー場の跡地。夏のスキー場を彩るためにルピナスを蒔いたのかと思っていたら、牧草の種に混じっていたのだそうだ。

きれいでいいけど、植物の種がこんなふうにいとも簡単に侵入してくる証拠を見たようで、これはどこからの輸入か知らないけど、アメリカや中国から種を輸入するのはとても危険だと感じた。遺伝子組み換え植物がどんどん入ってきてしまう。(すでに入ってきていると思うけど)

せっかくのきれいな花畑の話だったのに変なこと書いちゃった。

ここでしばらく寝転んでいたら、ブヨにかまれました。今年の初ブヨ体験。
蚊取り線香つけていたのに、風向きが変わったスキにやられたのです。
敵もさるものです。


写真/駒ヶ岳高原

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梅の香

2013-06-26 | 植物

梅の香と書くと、早春の花の香りを指すものだと思うけれど。

3日前、梅を収穫。今年はなかなかの豊作。それを加工する間がなく、一部を家の中においておいた。
昨日一日家をあけて帰ってきたら、部屋に梅の実の甘い香りがただよって
とてもいい感じ。桃と似た香りだけど、桃よりも酸味を感じるしっかりしたいい香り。
得した気分だ。

料理の本には、梅を漬けるときは、「傷のついた実を取り除いて」と必ず書いてあるけれど、料理家の先生方は、梅はもっぱら買う一方なの?
傷ついた梅を取り除いたらほとんど残らなくなってしまう。
よそのお宅の梅は、そんなに傷がないものなのだろうか。

今日は朝から雨。きのうの蒸し暑さとはうってかわって、肌寒い日になりそう。
早くも日暮れが少し早まっているのを感じる。


写真はエゴノキの花。桜並みに見事に咲く。葉の蔭に隠れて咲くのが残念なくらい。
同じような写真を何枚も持っているのに、見かけると撮らずにいられない。
1週間ほど前、高原で。


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梅雨の晴れ間、ハーブを干す

2013-06-23 | 植物利用

梅雨らしく毎日しとしとしていて
おかげで心穏やかだった。

今日は一転して、青空。

昨日雨上がりに畑を点検してみたら
早くもバジルにつぼみがついてきていた。
やっと大きくなってきたと思っていたばかりだったのに。

仕方ないので、大きくなったものを摘み取って干した。
私はバジルよりはだんぜんシソの方が好きなのだけど
うちで育てているレモンバジルは、スイートバジルよりはさっぱりした香りで
これならまだまし、と思う。
それに、生バジルの香おりは強いけれど、
乾燥したバジルは程よい感じになる。


それに、はや、時すでに遅しとも思われるコモンタイムも摘み取り
肥大化しているキャットニップもバサバサ摘んで干す。
キャットニップはあまり香りがしない。
猫がもだえるらしいのだけど
友人の家の猫は無視するということ。
何とかもだえさせたいものだ。
というか、やたらとキャットニップの芽が出てくるものだから
どうしたらいいのか困ってしまうのだ。

うちのハーブの栽培場所は3か所あって、
一番日当たりのいい畑のが一番よく育つかと思ったら、
何かの虫が食って丸坊主になっていた。
蝶や蛾の幼虫系ではなく、テントウムシの親戚みたいな甲虫が食っているらしい。
こんなアクの強いものを主食にして、大丈夫なんだろうかと心配になる。
それより、食わないでもらいたい。

家の窓の外の半日陰の庭のは、日当たりが悪いのに意外に虫もつかなくて
毎日窓から見られていると虫も居心地が悪くて退散するのだろうかと思う。

やることばかりたまっている。
やることがたまらない人生って、あるんだろうか。


写真上/タイム 下/レモンバジル

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2013-06-09 | めぐる季節と自然

この頃毎日、夜になると寒々している。暖房したくなるぐらい。
雨の日は少ないけれど曇り空の色は紛れもなく梅雨の色。
サツキもきれいに咲いている。

昼間はむっとして、花壇の草が蒸れそうなので
ハカタシダなども半分ぐらいに間引きした。
生い茂った草の中に何が潜んでいるかしれない。怖い怖い。

6月は仕事が多いけれど追いつかない。フキやら梅やら収穫したり
夏みかんを煮たり、朴葉寿司を作ったりと
やりたいことばかりだが、何とも体調がへなへなしていて
やれないのが残念。
しかし考えてみれば体調万全でがつがつやれてるときなんて
ほとんどないに等しいから、そこそこであきらめるしかないのだろう。
それでも畑の草など1本2本と抜き出すとつい止まらなくなって
こんなことしている場合ではないのにと思いながらも畑にはりついてしまう。
雨の後の土のやわらかい時、草をひょいっ、ひょいっと抜くのは
かなり心地いいのだ。


今日は「市内一斉清掃」で、中津川市中で朝8時から草刈りなどが行われている。
うちの地区では裏山の伸びてくる木を刈り込む仕事もあるのだが
アベマキやコナラ、クリ、その他リョウブやソヨゴなど、
刈られた枝を見ると本当に軟らかくておいしそうな感じのする葉がついていて
これを田圃に入れればいかにもいい肥料になりそうだ。
私の尊敬する粥川先生が、この時期の雑木の枝は1年で一番栄養があると言われていた。
昔はこれを柴といって、押し切りという刃物で短く切っては
田植え前の田んぼに入れて、足で踏みつけ、そのまま肥料にしたのだと聞く。

そういえば今日も70代ぐらいの人が、枝を運搬しやすいように短くしようと言って、
途中で、さびついた押し切りを取り出してきて、みんなから「そんなに短くしなくていいよ」と制されていたが、雑木の枝を見て反射的に押し切りのことを思い出してしまったのではないだろうか。

切られた枝は軽トラに載せられ市の焼却場に運び入れられた。もったいないことだ。
そこでプラスティックやら紙屑やらと一緒くたにして「ゴミ」として燃やされてしまうのである。何という野蛮で非文化的なことであろう。
市町村で出る草や木の枝、街路樹の剪定枝などは、絶対に別途分別して肥料にしたり自然に返すべきだ。草木を捨てる土地を確保すればいいだけのことだから、費用がそれほどかかるとは思えない。危険な産業廃棄物を捨てるよりは遥かに用地は得やすいだろう。それに草木は明らかに資源なのだ。資源をむざむざ捨てているどころか、お金をかけて焼却してあらたなゴミを作っているのである。

太陽の光と自然の水から植物が成長する。植物はそのように無機物から有機物を生産できる第一段階の画期的生物だから一次生産者と言われる。それがほかの生物の命の源となって、地球上の生物は生きていられるのである。
せっかくそのようにして生産した大切な有機物を、二度と使えないものにする処理をするなんて、地球への敬意がなさすぎる。
人類がこれまで知恵を絞ってギリギリのところで生きながらえてきた長い歴史の中でみると、このような行為は、知恵のかけらもないきわめて低レベルな恥ずべきものである。早急に改善しないと日本人はバカだということになるだろう。

写真/養命酒の芍薬畑と中央アルプス・駒ヶ根市

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スイカズラ(金銀花)

2013-06-05 | 植物

木々と畑の間の道に、いろいろないい香りが満ちている。
一番目立つのはスイカズラ。金銀花ともいう。

ほかに、うちの近くにはないけれど、テイカカズラ。
どこかからちょっとつるをとってきて、うちに植えてみようかしら。
花は5弁で、熱帯の島の花に似ている。

今はガマズミも満開。
木の花は白い花が多いけど、草の花はこの時期、意外に白いものが少ない。

自然のいい香りが味わえて、思いっきり呼吸できることに感謝したい。
ほんとに気持ちのいい季節。

写真/恵那市坂折棚田で

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他人の空似 シソとハキダメギク

2013-06-04 | 植物

シソはシソ科、ハキダメギクはキク科。
花が咲いてしまえば全く違う草だと分かる。
けれど、花が咲く前。似すぎている。

家の入口の横の小さな空地を今年から我が畑として
ネギやらハーブやら植えているのだけど
頼んでないのにシソが勝手に生えてきた。
本当は頼みたかったので有り難い。
入口の横なので、ちょこちょこ使う薬味系は都合がいい。

けれどよく見ると、ハキダメギクが混じっているのだ。
今の時期、本当によく似ている。

かろうじて、ハキダメギクの茎には真っ白な毛が密生していることや
シソの葉脈がかすかに紫色であることで見分けがつく。

ハキダメギクのほうは畑の雑草だから抜きたいのだけど、うっかりするとシソを抜いてしまう。

真上から見ると、ほんとにそっくりで
ハキダメギクは、抜かれたくないために、シソに擬態しているのではないかと
思いたくなる。

ちなみにハキダメギクは食べるとおいしいという噂を耳にして
食べてみた。けど、そんなにおいしくなかった。





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