山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

ウツボグサ咲き、ホトトギス騒ぐ

2016-05-28 | 植物
木曜日に出張から帰ってきたら、ホトトギスが大騒ぎしていました。
以来、毎日少しの時間、騒ぎます。
初鳴きの日には一度啼いただけだったのですが、居座ると決めたら力いっぱい啼いているようです。

ホトトギスに負けじと、隣の林あたりでコジュケイもときおり大騒ぎしています。やはり「ちょっと来い」ではなく「ちょっと行けよ」だか「ちょっとちょうだい」だか何だかしゃべっています。

昨日は、木の梢で小鳥が、「源平つつじ白ツツピーツツピー」と、ホオジロなのかシジュウカラなのかよく分からない声でさえずってました。混乱してるのは私なのか小鳥なのか。ホオジロがシジュウカラの真似をしているってことなんでしょうか?

とにかく、にぎやかです。


庭でウツボグサが咲き始めました。あっという間に広がって、今ではグランドカバーになっています。
ウツボグサが広がる前には一面にジシバリが生えていて、黄色い花をたくさん咲かせており、切れやすい草なので取っても取っても生えて来たし、庭で鑑賞する草としてはあまり見栄えのよいものではなかったので、抜きたかったのですがそれが追い付かない状態。
ところが、ウツボグサを植えて2年目、ウツボグサが少し広がると、ジシバリはきれいになくなってしまったのです。

それは単にウツボグサに日照を奪われてジシバリが遠慮したというよりは、もっと違う何かの力で消されたように思えるのです。
たとえば土壌中の菌類の変化だとか。ウツボグサのアレロパシーだとか。

とにかく、ジシバリがなくなってウツボグサが広がってくれるのは、私にとってはとても嬉しいことです。
咲いてくるのを楽しみにしていました。
ウツボグサが咲くときには、ノイバラも咲きます。
白と紫のコントラストがとてもきれいです。
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月の光の明るい夜

2016-05-24 | めぐる季節と自然
今日は久しぶりにうっすら雲が出ていますが、晴れてさわやかな風が吹く日です。

ここ3日ほど、明るい月の夜が続きました。
7時か8時頃、皓皓とオレンジ色がかった月が昇ってきて
それから夜中じゅう、窓から家の中に青い月の光が差し込んできます。
横になりながら見ているのは気持ちのいいものです。
それにしても月はオレンジ色なのに、光が青いのは不思議です。

月の光は窓の外の林の樹々の枝や葉の一枚一枚も照らして、
それらがくっきりと見えます。
眠れなくてずっと見ていると、残念なことに、月が沈む前に空が明るくなってきてしまいます。
夏の夜は短くて、月が見られる時間も短くなってしまうことに気づきます。

平安時代の日本人は、立待月とか寝待月とか名前をつけて
月の形を見て時間を知ったり、日にちを知ったりしていた。
月が暮らしの中で大切な役割を果たしていたということです。


せっせと書いていますが、今日も頭痛です。
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ホトトギス到来とチガヤ出穂

2016-05-23 | 植物

昨日、ホトトギスが到来しました。
この頃、山は鮮やかな黄緑色から深い緑色へと移行しつつあり、
木の葉の生い茂るむせかえるような生気にあふれています。
ホトトギスの声を聞くと、それが暗い時間であっても、山の鮮やかさが脳裏に迫ってきます。
それは脳裏に見える視覚というより、嗅覚に近く感じられます。

4日ほど前、チガヤの穂が茎の先に見え始めたと思ったら、翌日には立派な紫色がかった穂を伸ばしており、次の日には白い綿毛になっていました。そのスピードに驚きます。
綿毛というと種子を飛ばすためにあるという先入観があるわけですが、まさかそんなにも早く種子が成熟するとは思われません。
見てみると、綿毛の中には黄色いおしべの先の花粉の部分があるだけで、もちろん種子になどなっていないのです。
何のためにそんなに早々と綿毛を出すのでしょうか。
綿毛と一緒に花粉が飛んでいく?
ススキやメリケンカルカヤはどういうしくみになっているのでしょう。
分かっているようで分かっていないことばかりです。
チガヤを今後も観察してみようと思います。


4月の下旬からずっと頭痛が続いています。
仕事が遅々として進まないためブログを書くのを自粛していましたが、もしかして書かないせいで頭痛になるのかもしれないと思い(!)
また書いてみることにしました。
とりあえず、昨日書きましたが、今日も頭痛です。
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満月の夜に、帰ってきたクワタ君(仮名)

2016-05-22 | なんとなく報告
近所のスーパーのレジからクワタ君(仮名)が消えたのは去年の夏のことだった。
アルバイトだからきっと近くの大学の学生だろうと思った。
私が彼に注目し、彼のところにばかり並んでいたのは、彼がイケメンだったからではない。
レジが超絶的に速かったのだ。

それはもう、目にも止まらぬ速さで商品を右から左に動かし次々とカゴに入れていく。
とにかくレジに全力をかけている様子が分かった。
てきとうに手を抜いてバイトして給料をもらおうなんていう気は一切ない。
僕はどんなことであろうと一生懸命やって向上を目指しますという精神が見てとれた。
両隣のプロパー社員らしきおばさんたちと比べると2倍ぐらいの速さはある。

そこに並ぶと早くレジを売ってもらえるからということよりも
その仕事ぶりのすがすがしさに魅かれていたのだと思う。
ずっとその調子でがんばれ、とこっそり彼を応援していた。
もちろんじっと見つめたり話しかけたりはしない。あくまでも、こっそりとである。
そんなふうに一生懸命仕事する心を持ち続けたらきっと将来大物になれるだろうと思った。

そんなクワタ君でもときどき少し遅いこともあった。きっと長時間一生懸命やりすぎて疲れたんだろうと思う。
少し遅くても、ほかの人よりは早い。

それが7月になって、クワタ君がお店に見られなくなった。
きっと夏休みだから帰省でもしてるんだろうと思った。
しかし。秋になってもクワタ君は戻ってこなかった。
ずっと待っていたけれど、全然戻ってこなかった。

プロパー社員のトミタ君(仮名)によほど「クワタ君やめたの?」と聞こうかと思った。
トミタ君はクワタ君の次にレジが速い人である。
でもトミタ君とも知り合いなわけでもないので聞けずにいた。
とにかく、もう何カ月もいないのだから、やめて卒業してどっか行っちゃったのだと思って、今ではすっかりあきらめていた。


それがきのうの夜、お店に行くと、クワタ君がいたのである。
一瞬まばたきして、まちがいでないか見てしまった。
なんとまあ、うれしいではないか!
いつも188円の豆乳が155円だったことよりもずっと、うれしいことではないか!
本当に驚いた。

わたしはクワタ君のレジに行って、どうしてもうれしさを抑えられずに言ってしまった。
「久しぶりですね」
するとクワタ君は特に驚きもせず
「そうですね。お久しぶりです」
とほのかに微笑みながら言う。
彼が私のことなど覚えているわけない。なのにそのようなことを言うとはなかなか手練れなヤツである。

どうしてたの、とかもっといろいろ聞きたい気がしたが、聞きませんよ。
静かにお金を払って帰りました。

なんと何カ月ぶりかで帰って来たんだ、と思ったけれど
よく考えてみると、夜の部で、ずっとお店にいたのかもしれないのだ。
私はそんな夜遅くスーパーには行かない。
いやいやたまには行くわよ。でもいなかった。
などとイロイロ考える。

クワタ君の名札には「アルバイト」と書いてなかった。
もしかしてプロパー社員になったのだろうか。
もしそうならこの同じ店に配属されるのも変な気がするけど。
そしてもしそうならそれは私が去年の今頃入口の「ご意見箱」に「クワタ君はこの店の宝です」と書いて投げ込んだことと関係あるのだろうか。
ないよね。



山里とはあまり関係のない話題で失礼しました。
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