山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

新茶を作りました

2010-05-31 | 植物利用
もう10日以上前ですが、茶摘みして新茶作りました。
すごーくおいしかった。
最初の一瞬、ちょっとだけ青臭さがあるけど、香りがよくて、味もしっかりして、お茶らしい苦味もあって、最高。
総会で全部飲んでしまったけど
今思い出しても、もう一度飲みたくなる。

去年とはかなり違う製法です。
今年は自分の考えを入れてやったので、コツというか、ポイントが分かった気がする。

でも、茶摘みは本当に時間かかります。
1年分のお茶を作るって、すごく大変だと思います。

でもそのうちいつか(いつ?)
1年分のお茶全部作るような生活したいですねえ。

先祖からの田畑を守るために

2010-05-30 | 山里
岡山県北庄の棚田。
このあたりで、生態学+景観学+社会学→地域づくり のような研究をしている人の話を聞いた。
ものすごく面白い話だった。徳島県の飯山さん。大学でも教えているらしい。

その人の調査では
 棚田の耕作を続けていく動機は の問いに対して答えは
第1位 先祖から続く田んぼを守るため(荒らさないため)
第2位 健康づくり
第3位 環境にいいから
第4位 景観を守るため
第5位 食糧生産

だそうです。
どうですか、これ。

いろいろ思いました。

山村の人にとって、先祖から続く土地や種を守ることって、本当に大事なことなのですね。
田畑を荒らすというのは、単に土地を耕さないともったいないからとか、見た目が悪いからということではなく、もうそれは本当に悪いことなのです。
そういうことは、都市の人には分からない。どうしてそれが悪いのか、全然わかっていません。耕して出荷して稼いでいるわけじゃないんだから、荒らしたって別にいいじゃない、と思っている。
このことは、理解できないことなのです。

この後あったおじいさんに、ためしに聞いてみた。
「どうして先祖からの土地を荒らすことがそんなに悪いんですか」
一瞬間があいてからごにょごにょと口の中で
「どうしてって……、そりゃあ……、その……」
要するに、答えられないぐらい、心の底から大事なようだ。


でもって、田んぼは健康施設かい?

ずっと前に、森林ボランティア(人工林間伐)の研修で、講師が
「皆さん、人工林の役割はなんだと思いますか」
と聞いたら、20人の受講生は口々に
「二酸化炭素吸収」「土壌流出防止」「森林浴ができる」「緑は目にいい」などと答えていたが、「木材生産」と答えた人は、一人も、実に一人もいなかったのである!

講師、がっくりしてた。


田んぼを健康施設になってしまったのは、山里の人のせいではない。
そうとでも思わないとやってられないのだろう。

ヨシノアザミ

2010-05-29 | 植物
岡山県で、見慣れないアザミが咲いていました。
ノアザミより丸々していて、色が鮮やかなのです。
ノアザミは紫に白いところが混じるのだけど、これは白いところがありません。
ヨシノアザミというそうです。まだ図鑑などで確かめてないけれど。

この時期に咲くアザミはノアザミとキツネアザミだけだしか知らなかったけれど
うれしい発見でした。

サトイモ科の鉢植え 隆起中

2010-05-28 | 植物
4月15日に書いたサトイモ科の鉢植えのその後。
鉢を替えてあげたら、すぐに一段と隆起。下の矢印から土までのところは、色が白くなっている。これが一気に隆起したところ。
一方、鉢から飛び出していた根(上の矢印)は、棚の上から宙に浮かせておいたら、1日2センチのスピードでぐんぐん伸びたけれど、根の先を無理やり受け皿にくっつくように置いたら、伸びが止まった。
着地するまで伸び続ける性質があるらしい。

これは気根ではなく支柱根で、植物体を支える役割をする。
東山植物園大温室で見たこの植物の大人な姿から推察すると、
この支柱根によって「樹高」を稼ぐ作戦に出ているらしい。
植物は光の奪い合いをしている。空に向かって陣地取り合戦をしている。
だから森林ではできるだけ樹高を稼ぐ必要があって、あるものは幹を高くして樹冠を高い位置にもっていくし、あるものは、幹を作るエネルギーを節約してつるとなって他の樹木にまきつき、高い位置を確保する。
このサトイモ科は、幹の代わりに支柱根をどんどん伸ばして、普通「地上部」の本体部分を高くしているというわけみたい。

ああ……
そういう植物の競争を考えるだけで、熱帯の鬱蒼とした植物の精気に満ちた空気を感じてシアワセ。
いいですねえ。
でも蚊とか毒蛇とかはいやです。考えたくない。できれば植物だけでいいのだけど、全部セットだからそういうこと言ってはいけません。


ところで、この植物は東山公園に2種あるのだけど、見分けがつかなかった。名前だけが違っていた。

最近のいけないこと 続き

2010-05-28 | なんとなく報告
私は何党を特に支持しているということもないし、政治のことは詳しくない。何も見えてないといえるかもしれないし、距離を置いているから見えることというのもあると思う。
自民党が民主党に変わったときも、何の感慨もなかった。確かに与党なるものが交代したかもしれないが、それで日本の政治が、あるいは日本という国が、もっといえば自分の暮らしが大きく変わるなどとは予感できないからである。もちろん、この予感のなさは私の無知によるものかもしれない。
自民党が民主党に変わったとき、どうしてあんなに世の中が大騒ぎをするのか、不思議な気がした。与党が民主党に変わることの意味や、そのもたらす影響をはっきり認識して騒いでいる人が、その中に何割いただろう。マスコミが騒いでいるから、「ここ騒ぐとこ」と思って騒いでいた人が多くはないか。
あの選挙のときとても気になったのは、自民党と民主党の内容よりも、自民党を支持する、などと言い出せない雰囲気が世の中に流れていたことである。少なくとも私の周りではそうだった。マスコミ(特にテレビ)はどう見ても民主党に加勢していた。「政権交代」をあおっていたと思う。
私は周りが民主党だと騒げば騒ぐほど冷ややかな目で見てしまった。
テレビを作っている人たちが、本当に自民党と民主党を正しく比べて民主党がいいと思ってそうしていたのだろうか。政権が交代しないより交代した方が番組は面白くなるだろう。政権交代のムードを作った方が面白いからやっていたのではないか。視聴率も上がるだろう。
選挙(または政治)というものを、イベントとして面白がっているだけのような気がした。
そして、マスコミにそうされても仕方ないような政治がそこにある。
視聴者に媚びる番組を見て喜び、マスコミに誘導される視聴者がいる。
そしてスパイラル的に下らなくなっていく。
みんな共犯である。

いまや政治家もマスコミに誘導されているように見える。

あの選挙で政権交代だとかいって大喜びしている日本人は、やっぱり平和ボケしててヒマなんだと思う。

誰もが衆愚である。それは逃れることができない立場である。
だから、衆愚の一員であることを自覚して、利用されないようにする心がけが大切だと思う。


民主党に変わったとき、あんなにチヤホヤしていたテレビの人たちの、今の鳩山さんの扱い。
言うことが変わった人を変わった通りに報道するのはいいが、人の苦悩を面白がっているように見える。冷静さを欠いた、感情の先走った伝え方が目立つ。
鳩山さんのみならず、沖縄の人や、大臣たちなどの登場人物を、面白がってみている。
劇場ではないのに。

最近のいけないこと

2010-05-23 | なんとなく報告
おお、なんと。
2週間以上もブランクが。
いろいろ気ぜわしくて怠けておりました。
しばらく治っていた頭痛が1週間ほど前からまた続いていたりして。

そんな状況でいきなり山里とは何の関係もない話題で恐縮ですが
最近の民放の堕落ぶりはひどい。
ドラマですら見るべきものがない。
どうしてあんなに型にはまったディテールの表現しかしないのか。
テレビを作っている人はテレビを観すぎなんじゃないか。
テレビ的言語、テレビ的表現、テレビ的テーマ、テレビ的展開。
考えることを怠け、同じことを繰り返す。
そういうものに馴らされて平気でいられる視聴者もいけないし
作り手は視聴者を「そんな程度の人々」としてバカにしているのだと思う。

そんな中で、唯一、NHKの「チェイス」は、観てしまいましたねぇ。
流血シーンは大嫌いだけど、我慢して。
次の週が待ち遠しかった。
昨日録画した最終回をさっき観ましたけれど、
奈落の底に突き落とされる結末でした。
観終わった後、ボーゼン……。
もうちょっとどこかに希望の光の見える最後になるだろうと無意識に期待してたのに。
なぜなら、どんなドラマでも最後はたいてい上向きだから。
見事に裏切られました。
希望が見えない結末が唯一の希望だといいたいのだろうか。
(決して結末のあり方を否定するものではありません。評価してます)

私の子どもの頃は、NHKはある種ダサい局と見なされていた気がするけど
もう今はNHKの一人勝ちだと思います。
  まあ、それなりに受信料もお高いですが。


マスコミの話題で言えば、基地に関しての鳩山さん問題もひどい。
それはマスコミだけでなく、国民全体の雰囲気が、ひどいと思う。
けれども、国民をそういう意識に方向付けしているのがマスコミであることは明らかである。
日本人が問題にすべきなのは鳩山さんではなく基地を作っている国であり、作らせている日本そのものである。
無責任ないじめ的姿勢。
海辺に流れ着いた亀を寄ってたかって棒でたたいている子どもたちみたい。
私は何党でもなく政治にはかなり無関心だけど
鳩山さんに対しては政治以前に、一人の人間に対する態度として、
国民の集まりとしての国が、暴力的で恥ずべき姿勢をとっていると感じる。

マスコミに操作されてはいけません。
マスコミだけでなく、大きなものに操作されないように注意しましょう。

笠置神社の祭り

2010-05-05 | 山里
5月3日、恵那市中野方の笠置神社のお祭りでした。
恵那から中津川一帯では、杵振りや花笠の踊りを奉納するお祭りがあります。地域によっては、花馬といって馬に花をつけて神社の階段を登らせたりするものがあります。
笠置神社のは花笠といわれていますが、杵を持っています。
派手な色あいは、五穀の色です。

雨が降ってもやるそうです。あまり想像したくない光景です。
この日はとてもいい天気でした。

山里文化研究所も、中野方の本の普及のため、繰り出しました。