ここ数年、うちの横の道端にクロミノニシゴリが咲くようになった。
白くて小雪みたいな花がちらちらまとまって、楚々としてきれいだ。
時期は6月頃。ほかにも白い花のたくさん咲く時期。
(上の写真は違います!)
クロミノニシゴリはサワフタギとよく似ている。
サワフタギは山地の谷筋、だけど流れの近くではなく、尾根に近いような上のほうでよく見かける。
雪の多いところにいくとタンナノサワフタギがある。
私の地方は東海丘陵型の湧水湿地があって、そういう湿地やため池の周りには
必ずといっていいほどクロミノニシゴリがある。
珍しいのかと思ったら、西日本では一般的?
うちの近所以外で見たことがないしよく分からない。
けれどこの木を見ると、わぁ~湿地が近い!と嬉しくなる。
クロミノニシゴリについてはこのブログでも何度か書いているけれど
木そのものの写真は1枚だけ。それも、つぼみ。
うちの近所で咲いている花を撮ればいいのだけど、花の時期にはいつも蝶の幼虫がセットになってひっついているので、撮りたくないのだ。
サワフタギやクロミノニシゴリを食草とするということで有名な蝶で、シロシタホタルガと言うらしい。
私は蝶の幼虫は嫌いなので、名前もそんなに覚えない。
図鑑や植物の本で見るサワフタギの写真には、一緒にこの虫がついていることが多い。
こんなに一緒にいるからには、サワフタギも何か得をしているのだろうか?
いやいや、今日書きたいのは錦織(にしごり)のことでした。
クロミノニシゴリもサワフタギもハイノキ科で、ハイノキ科というのは
木を燃やして灰を作りそれを染色に使うのでそう呼ばれるということになっている。
実際に私がそれを使って染めてみたことはないので、あくまでも、うんちくとして。
灰で染めるのではなく、媒染剤としてです。
媒染剤というのは、染料と反応させて、色を鮮やかに出したり定着させたりするもの。
同じ染料を使っても使う媒染剤によって違う色に染まるのです。
ハイノキ科以外にも、ツバキなども使われるよう。
昔の人は本当に植物をいろいろに利用していたし、使い方をよく知っていたものだと思う。
クロミノニシゴリというのがあるからには、ただのニシゴリがあるのか?と思っていたら
ありました。サワフタギの別名がずばりニシゴリなのです。サワフタギの実は藍色です。
染色につかわれるのはニシゴリだけで、それに良く似ているから黒実のニシゴリというだけかと思ったら、クロミノニシゴリもちゃんと染色につかわれているようです。
ブータンでも。
ブータンにもあるのですね。
テノール歌手の錦織建さんはにしきおりさんですが、
テニス選手の錦織圭さんはにしこりさんです。
御先祖さんは織物や染色にかかわる人だったのでしょうか。
試合がんばってください。
写真/ニンジンの花(本文とは関係ありません)
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