インドネシア・ジャワ島の知人からメールが来ていた。
「自分には花もない、小鳥もない、ガールフレンドもいない」……。
彼女がいない、とふと嘆くのは、別に珍しくはないけど、
花と小鳥がガールフレンドと並んで語られるってのは
なんとも詩的で素敵ではないか!(本人にとってはほめてもらうとこじゃないだろうが)。
ジャワのジョグジャカルタ周辺の人たちは声のいい小鳥をよく飼っていて、4つも5つも鳥かごを軒先にぶら下げている家もある。小鳥を飼うのは富の象徴。レコードもなかった時代に、人々は小鳥の声を音楽の代わりとして愛でていたのだそうだ。
そのため、バティックの柄にもよく小鳥が描かれている。
ジョグジャカルタには有名な鳥市場があって、小鳥そのもののほか、鳥かごやえさなどの小鳥グッズもたくさん売っている。
特にキジバトみたいな声の鳥が多かった。
話を戻すと、小鳥に加え、花が入ると、とたんに情景が鮮やかになる。
ジャワ人はそんなふうに、小鳥や花を人生の友として求めているのかと思うと、とてもかわいらしく豊かな感じがする。