山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

農と林が環境を守る 粥川・橋本・高田さんから

2009-07-28 | 山里
元加子母村村長で、山里文化研究所の会員にもなっていただいている粥川眞策さんは、毎週地元の「三野新聞」に日曜随想というエッセイを書かれている。わたしはこのエッセイを読むだけのためにこの新聞を購読している。
おとといのエッセイにはこうある。

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 人間活動を、環境的に3つのタイプに分ける事ができます。(中略)環境をより良く改善するタイプは、農業と林業だけです。1998年版の地球白書によれば、小麦を1トン輸入すれば、地下水を千トン輸入している計算になると書かれています。つまり小麦を1トン生産するには、地下水が千トン必要だということです。
 しかし加子母では、稲を1ヘクタール栽培すれば、年間6万トンの地下水を生産しています。小麦のように地下水を消耗している訳ではありません。米を食っていれば、環境がどんどん良くなるのです。
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なるほど。
いずれにしても米は大事ですね。

一方、同じ日曜日、京都の森林再生センターのシンポジウムで、農業者の橋本昭さんは、農業と林業が里山の自然を守ってきたと言った。高田研一さんは、全くそのとおりであり、趣味やボランティアの環境保全活動には限界がある、業によってでなければ環境や自然は守っていけないと語った。

人の生業の結果としての良好な環境ということ。
そのように、人の生業こそを築き再生していかなければいけない、ということを、高田先生は常に語っているのだと確認した。


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雑木林の真夜中の怪音 2

2009-07-27 | めぐる季節と自然
よく降る雨。
雨期は明けないのか。
昨日、JR中央線で帰ろうとしたら、大雨のため電車が止まっていた。
定光寺~古虎渓あたりのJRは、ほんとおっこちそうだから、危険な場合は心行くまで止まってほしい。

毎年梅雨末期に災害が起こる。こんなひどい災害はきっと今年だけだろうと思っていると、翌年ももっとひどい災害がある。梅雨末期の災害は年々ひどくなっている気がする。

肌寒くて家の中のすべてのものが湿っている。さすがに今日は窓を半分以上閉め、フリースなど取り出したりしている。


隣の林の夜のパチパチ音はまだ続いている。
やっぱりフジじゃないかもしれない。
なぜかというと、第一に私はそこでフジの花が咲いているのを見たことがないから。
フジっていうのは高いとこに咲くから気付かないだけで生えているかも、と納得していた。でも、こんなに毎日続くほどパチパチ実がはぜるには、相当の数の花がなければおかしいわけだし、
第二に、この音は今年初めて気付いたもの。
そんなにいっぱい実があるとすれば、もっと何年も前からこの音がしていてもいいはず。

一体何なんだろう。
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京都 オーガニックカフェ 東西南北

2009-07-27 | なんとなく報告
土日と京都に行っていた。
どちらも高田研一さんの話があったため。
高田さんは本当にまじめで真摯な人で、日曜日の1時間ぐらいの講演のために16ページもの資料を準備されていた。もちろん別途パワポもある。頭が下がる思い。

日曜日の午前、時間があったので、知人の経営する東山(といっていいのか)のカフェへ。900円のランチ。チーズもパンも店主の桜井さんが前から気に入っていつも食べてるものだけど、ほんとおいしい。多分パンは京都で、チーズは西の方から仕入れている。原価率高そう。
京都でこのお値段はお値打ちだと思う。
野菜のフライもいい揚げ具合で油もいいし、おいしかった。
居心地もよくて、大勢の人にこのお店を知ってほしいと思う。

宮本常一を特集した別冊太陽があり、ついつい読みふけって時間に遅れそうになった。

銀閣寺の南西、錦林車庫のバス停の近くのローソンの6軒隣。バス停から銀閣寺方向に戻る100メートルという感じ。


京都はなかなか面白い。
街を楽しむにはいい。
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ヒグラシ、カエル、アブラゼミ、ヒル

2009-07-25 | めぐる季節と自然
朝4時26分からヒグラシが30分間。
昨日せっけん液責めに遭ってお亡くなりになったと思っていたヒルが、逃亡していた。夜のうちの雨でせっけん液が薄まって救出されたものと思われる。
アブラゼミやら、カエルやら、けたたましいコジュケイやら、かわいい小鳥やら、にぎやかな夏。

南の島々に行くと、どこにいってもニワトリが鳴いている。日本の山里もきっと昔はそうだったんだろう。
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東の内山 西の高田

2009-07-24 | 山里
大変せんえつなタイトルで失礼します。
私にとっての思想家は、東の内山節さん、西の高田研一さんです。

日曜日に、高田先生のシンポがあります。
ちなみに高田先生の緑化は本当に高度なものです。
しかも社会的意義、効果等、ありとあらゆる要素、要件を考えられたものです。


■シンポジウム「やらなあかんの?自然再生」

日時:2009年7月26日(日) 13:00~16:30
場所:京大会館 101号会議室(京都市左京区吉田河原町15-9)
  http://www.kyodaikaikan.jp/access.html
主催:NPO法人 森林再生支援センター
参加費:無料(事前申し込み不要)

趣旨:
自然再生や自然保護は誰のためか。それらの名を借りて、実際には環境を食いも
のにしてはいないか・・・。私たちが取り組むべき地域自然の再生や保全とは、
どうあるべきなのか。そして実現のためにはどのような方法論、技術が必要だろ
うか。
 最近の自然再生や環境保全一般に対する世間の関心の高まりは、メディアや
CSR活動での扱われ方にも現れている。身のまわりの環境をより良くすることや、
自然環境を良い状態に保つことは、本質的には正しいだろう。しかし、具体的で
わかりやすい行動指針があるかといえば、そうではない。
自然再生が論じられ、あるいは事業として実施されるときに、総論があるのみで、
現実に適用可能な各論がない。あるいは各論はあっても、単純な事例のみを全体
のテキストとして強引に拡大適用しようというケースも目立つ。それが数々の問
題を生んできたのではないか。そこには間違った権威や誤った報道も寄与してい
るかもしれない。社会的ニーズに、実は見合っていない困った現実、といえるだ
ろう。
「論あって、自然は枯れる」わが国の状況について、私たちと一緒に振り返り、
これからとるべき道を模索しませんか。

内容:
基調講演:「私が犯した苗木植栽の失敗集」:高田研一(森林再生支援センター)

円卓会議
 話題提供1「天然記念物を守るということ~アユモドキ保全の現場から~」
          大西信弘(京都学園大学 バイオ環境学部)
 話題提供2「自然再生とメディアの役割(仮)」
          稲庭 篤(京都新聞社 社会報道部)
 話題提供3「農業・農村から見た『自然ということ』」
          橋本 昭((有)アグロス胡麻郷)
<討論者>
 高田、大西、稲庭、橋本、
 今村彰生(京都学園大学 バイオ環境学部/森林再生支援センター理事)、
 その他会場の皆さま
<司会進行>
 下村泰史(京都造形芸術大学/森林再生支援センター理事)

問い合わせ先:
NPO法人 森林再生支援センター
URL http://www.crrn.net

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棚田学会賞受賞

2009-07-24 | 山里
山里文化研究所が日ごろお世話になっている恵那市坂折棚田保存会が、棚田学会小を受賞しました。
石積み塾をやっているのが評価されたということです。
それ以外にも棚田の人たちは元気良く働いています。

写真の前列右2人が、坂折棚田の人。
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第10回源流シンポジウム情報

2009-07-24 | 山里
今年の源流シンポジウムは9月12、13日、奈良県の天川村。
天川村って、名前がいい。

まだ参加者募集が始まっていないけど、もうすぐ開始するということです。

昨年木祖村で近かったのに行きそこなってしまった。
源流、ってのもいい感じです。
日本は本当に川の水がきれいな国だと思うけど、いかがでしょうか。
世界に自慢できるのでは。

趣旨は以下。

「自然に抱かれ、そして、感謝しながら生きる」ことの大切さを次の世代に伝えていくために、地元住民が先頭に立ち、企業、団体、行政がともに連携して、このシンポジウムに取り組み、源流地域が未来に存続し、輝き続けることのできる社会の構築を目指し開催されます。


日時:平成21年9月12日(土)~13日(日)

場所:奈良県熊野川最源流「天川村」
主催:第10回全国源流シンポジウム実行委員会
申込:事務局 天川村役場 地域政策課 電話0747-63-0321

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パチパチと、夜の雑木林の怪音

2009-07-24 | めぐる季節と自然
2週間ぐらい前から、夜になると、隣の雑木林で、パチッ、パチッ、と、焚き火が快く燃えるような、木の細枝を折るような音が続いた。最初は、隣の人が夜遅く剪定枝でも燃やしているのかと思っていたが、そうでもなく、隣の林は公園なんかじゃなく真っ暗で夜中にタヌキやノラネコのほか誰も通ったりしないところなので、一体何なのか、不気味に思いながら眠っていた。

最近は減ってきたけど、晴れた日の夜は、ときどきする。

数日考えに考えて、私なりに出した推定結論は、「藤の実のはぜる音」。
違うでしょうか。
あのパチパチは、秋のよく冷えた朝、日が昇り始めてから、野原でヤブマメの実がはぜる音をでっかくしたような感じ……と思ったところから、考えついた。
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雨期が続く 気候が変わった日本

2009-07-24 | めぐる季節と自然
先週の月曜日、東海地方では梅雨明け宣言がわたくしによって出されましたが、3日後ぐらいに再び梅雨入りし、しばらく雨期が続きそうです。

しかし、7月も下旬となればもはや「梅」は影も形もなく、これを何梅雨と呼ぶべきか、考えてみるとすれば、きゅうり梅雨か、ブルーベリー梅雨か、とうもろこし梅雨か、あるいはひぐらし梅雨か。

韓国では今年から「梅雨明け宣言」を廃止したとのこと。梅雨明けがはっきりしなくなったからだとか。韓国にも梅雨明け宣言があるのか、と驚く。

思えば私が小学校の頃には、夏休み10日ぐらい前には梅雨は明けていたと思う。毎日水筒を持って「短縮授業」の学校に通い、炎天下の帰り道では、用水でハンカチを冷やして頭に乗せたりしていた。

あまりにじめじめするので野菜が育たないと隣人達はこぼしている。
そして、今日、恐ろしいものを発見した。我が家の玄関の前を、極小のヒルがあるいていたのである。

うちの地方には、ヒルはいない(断言)。恵那山の山の中で見たことはあるけど。
それが、なんと!
ゼッタイ増えたりしないでほしい。

というわけで、生物が多様になったのはめでたいことかもしれませんが、残酷なる家主はせっけん液で……
ごめんなさい。ナムアミダブツ。



酷暑になるのはいやなので、涼しく過ごせるこの季節を私はやはり楽しんでいます。
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原点へ やませみの鳴く谷・内山節さん

2009-07-19 | 山里
昨日、棚田学会全国大会のシンポに参加
毎年案内は来るけど今年初めて行ったのは、内山節さんの講演があったから。
先日の農文協主催の講演には応募者が殺到し行けなかった。

15年ぐらい前に内山さんの本にはまって、
「やませみの鳴く谷」に始まり、「山里の釣りから」「自然と労働」「自然・労働・協同社会の理論」などの当時における過去の本や、「時間をめぐる12章」「森へかよう道」などを読んだ。
そのうち「自然と労働」「自然・労働・協同社会の理論」は農文協の本だったことをさっき知った。なるほど、としみじみ思うような内容のものだった。
「貨幣の思想史」で挫折したが、その後の本でも読みやすいものは少しだけ読んでいる。

内山さんにお目にかかったのは2回目だけど、今回講演を聞いて、今もう一度内山さんの著作を読み15年前の気持ちに立ち返ってみたい気がする。
さまざまな外的な力や流れの中で、自分の直感を信じ、自分にとってのゆるぎない大切なものを大切にしなければならないことを思い出させてくれる。

外的な事柄は次々に移り変わっていき、それらはなくてはならないもの、そのときどきでした方がよいことだが、それとは別に、変わってはいけないものがあるということ。内側と外側。

ここ数年読書量がものすごく落ちている。改善せねばならないとひしひしと思う。
けれども、やりたいことが山のようにある。それらのうち何かをそぎ落とさねばならないということ。すべてをやることはできない。あきらめが必要だということ。
本当に必要なものはなんなのだろう。
人生にはやりたいことをやる時間しかないのだと、改めて思う。
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ガーベラの管状花

2009-07-14 | 植物
ガーベラの花の真ん中のところ。
いわゆる「花びら」の内側の白いめしべは、「花びら」すなわち舌状花のめしべだと思われます。
その内側が管状花。よくある日本のキク科の花の管状花は同心円の5枚花弁のものが普通なんだけど、こういう形のは初めて見た。
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梅雨明けとアブラゼミ

2009-07-14 | めぐる季節と自然
昨日の午後、急に青い空が垣間見えた。
梅雨明け色の空。
それにしては雲が多かったけど、こういうときの空の色は独特。
梅雨はこのままきっと開ける気がした。

今日は好天。
恐れていた日が来たのかと思いつつ、クーラーを入れる。
梅雨があければ毎日クーラーとともに過ごすことになる。
地獄の暑さの日々。
そんな中で、アブラゼミが鳴き出した。

天気予報では木曜日にはまた前線が下がってくるらしいけど、
本当かしら???
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ばっちゃんふぁんくらぶ 黄色いちまき作り

2009-07-13 | 山里
カリヤスを使ったちまきづくり
ブログ「山里ひぐらしの小径」にアップしました。
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植物の造形 ハイビスカス

2009-07-09 | 植物
花びらが、なんとも優雅にギャザーが寄っている。しわしわになっている、ともいう。つぼみ時代には、このしわの形でたたまれていたのだろう。「しわ」なんだけど、乱れてなくて、それなりに設計されてしわになっている感じがする。そうでなければただの「ぐちゃぐちゃ」だろう。

白い花びらのこういうギャザーは特にきれいに感じる。

でもって、中央の赤のグラデ。

私がハイビスカスが特に好きなのは、おしべとめしべの造形が面白いから。
その彩と花びらとのコントラストが鮮やかだから。
めしべは可愛らしく先が5つに分かれていて、ちょっとポワポワと毛羽立っている。その下にぎっしりとおしべが、にぎやかに、鮮やかに、護衛みたいに、並んでいる。

このハイビスカスは、日本の「宋旦槿」(字が違う?)っていわれるムクゲに似てる。日本のはもっと楚々としてて、それも私の大好きな花。
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バネ型つる その2

2009-07-09 | 植物
トケイソウのつる。リズミカルな渦。
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