山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

椎葉村 孤高のシュロ

2009-12-31 | 植物利用
昨日の記事の家の前にあった、シュロ。
シュロの用途はすごくいろいろあります。
椎葉でもいろいろ利用されていました。

シュロの幹は鐘を撞く棒になります。これは椎葉で聞いたってことではなく、普通にです。
今夜は全国のあちこちで活躍することでしょう。

椎葉村 2軒だけの家

2009-12-30 | 山里
昨日の記事の家のあるところへ
わざわざ乗り込んでいった私でした。
村道だと思うけど、ちゃんとした道だから誰が通ってもいいはずですが
なにやらよその家に入り込むみたいで(入り込んでる)
とっても気が引けながらも、
何となく道を辿っていくと着いてしまったわけです。
時間も遅かったので、すごすご帰ってきました。
その日の夜会うことになるおじいさんのお母さんの実家だということが
あとでわかりました。

というわけで、その家をずばり撮った写真ではありません。
その家の前から、「隣」の家に続く道。
平らなところは家の建っているところぐらいです。
4棟の建物があり、2棟は牛舎でした。
ほかに小屋が2つありました。

椎葉村 家が山中に点在

2009-12-29 | 山里
椎葉村では、山の中に家が2、3軒ずつぽつりぽつりとある。
この写真の、真ん中よりやや左上に、白い小さな点のように見えているところ。
ここに2軒の家がある。こんなのが常態。
周りの自然と付き合いながら暮らすしかない。
「あんなふうに、周りに何もなくて2軒だけで暮らすって、どんな感じだろう」と村の人に言ったら、「ううん、あそこ隣に5軒ぐらいあるよ」と。
白い点から水平に画面向かって左の方に数百m行ったところに、確かに5軒ぐらいの集落が見えた。
しかし、隣って一体…………

東山植物園、キク科の花

2009-12-26 | 植物
日本はキク科の花の種類が多分多い国なんだと思う。
キク科というのは温帯地方を中心に分布すると考えていいのか。
熱帯にはそれほど多くない。
これは東山植物園温室で初めて見たキク科の花。中央にある管状花が星型できれいです。
キク科の花の外周部には舌状花という1枚ペランとした花びらのあることが多いが(タンポポは中央まですべて舌状花)、この花びらをよく見ると、日本のキク科は先端がたいてい5つに分かれている(ぎざぎざになっている)が、熱帯地方のは3つであるものが多い。
5つのぎざぎざは、もともと花びらが5枚あったのが合体した結果だそうだけど。
写真の花の場合は、よく見えない。

今日も花咲き乱れるところ

2009-12-26 | 植物
先日の東山植物園温室では、ハイビスカスの花はぐっと減っていたけれど、いつもは見かけない花がいくつかあった。この花もその一つ。
日本は冬だけれど、世界中には今も花がたくさん咲き乱れている地方があることを思う。

クリスマス、椎葉村の神楽

2009-12-24 | 山里
キリスト教徒でもないのにこんなにクリスマスで大騒ぎするのって、日本以外にあるのだろうか。
クリスマスをあおりすぎ。毎年少々不愉快である。違和感がある。

子どもの頃、「ここは日本だからサンタクロースは来ない」と両親から教えられていた。お年玉があるのだからうちにはクリスマスプレゼントはないとも。
だから両親からクリスマスプレゼントをもらったことは一度もない。
それはとても正しい教えだと思う。良識ある両親に感謝している。
……でもクリスマスケーキだけは買ってもらって、とってもうれしかった。矛盾?

冬至=クリスマス=お正月であり
私が生まれる前の旧暦だったころには、立春=お正月だった。
今はお正月が冬至になったのだから、クリスマスとお正月の両方を盛大に祝わなくていい(断言)。
というか、日本のクリスマスは祝うものではなくただのイベントですが。
まあ、日本はそれだけヘーワでヒマでゆとりがあるということか。

目新しいものをどんどん日本化して取り入れてしまうことを、悪いことだとは言わない。それがありのままの日本人というものなのであって、どうしようもない。
でも、冬至の頃の「新年」の気持ちをクリスマスとお正月の2つに分散させてしまっている。1つに集中する方がいい。なんだかお正月よりクリスマスの方が派手になっている。日本人として、そんなことでいいのか!(怒)


ところで、冬至にかぼちゃを食べゆず湯に入ると体にいいというが、実行した割りに体調が悪い。以前、「柿が赤くなると医者が青くなる」というほど柿は風邪の予防にいいと言われてせっせと食べた年、いつになく風邪を引いた。
柿もゆずもかぼちゃも、ちゃんと仕事をしてください。


写真は椎葉村の神楽の祭壇と飾りつけ。
お祭りには紅白の飾りをするのが多いと思うけど、椎葉には緑が加わる。
クリスマスっぽいともいえる。
緑は永遠性を表すのだろうか。
これは嶽之枝尾という集落の神楽で、太陽と月の再生を祝う祭りだった。
最後に太陽と月をかたどった丸い板をみんなで手で上に上げるのが、
三河湾の神島のゲーター祭に通じる感じがした。
赤と白と緑の組み合わせは、生気を感じさせると思う。

コウヤボウキの実

2009-12-23 | 植物
コウヤボウキは比較的乾いた尾根道の端などにずらっと生えている草。
名前の由来はよく知らないけれど、実になった頭花をばらすと、綿毛のついた種が出てくる。その綿毛の部分がかなり硬い。硬めの絵筆ぐらい。しっかりしている。
だからほうきなのかなぁ……と。

大掃除の季節です。ほうきで掃除するのは楽しいものです。

イヌホウズキとアメリカイヌホウズキ

2009-12-22 | 植物
イヌホウズキとアメリカイヌホウズキの区別は難しい。イヌホウズキも史前帰化植物らしい。アメリカイヌホウズキに駆逐されているかと思えばそうでもなく、イヌホウズキのほうがずっとよく見かける。都会の真ん中のコンクリートの間から生えているのもイヌホウズキである。
東山植物園にはこの2種が並んで生えているところがある。
観察用に植えてあるわけではない。雑草として生えている。
花の色が、アメリカイヌホウズキのほうが紫が濃い。
なら、花の色で見分けるのかというと、白っぽいアメリカイヌホウズキもあるらしいから、そういうわけではない。
ぱっと見、ほとんど同じ。
でもよく見比べると、がくの形が違っていたりする。
決定的によく分かるのは実のつき方。
イヌホウズキの方は房になって、果柄が少しずつずれて付いているのだけど(左)
アメリカイヌホウズキは数も少なく几帳面に1カ所から果柄が出ている(右)。

こういうのは図鑑にあれこれ書いてあってもよく分からなくて
2つを見比べると違いがやっと見えてくる。

カトレア

2009-12-22 | 植物
今日はこの冬一番寒かった気がします。多分マイナス5度ぐらいはいっていたでしょう。
さすがに朝窓を開けるのも短時間で……。

先日の東山植物園で。カトレア(?)が光を浴びていい感じでした。
ちなみに名古屋の老舗デパート松坂屋の包装紙はカトレアをモチーフにしたものがあります。
昔1階のコーナーからカトレアミュージックっていうラジオ番組を日曜日に生放送してた。

マメナシ 大豊作

2009-12-21 | 植物
2週間前の東山植物園。地面を埋め尽くすようにマメナシが落ちていた。マメナシが落ち始めてもう4カ月目になる。食べてみると、渋味はあるけどリンゴ的酸味もあって、渋味さえなければなかなかおいしい味である。
こんなに残されているということは、鳥も食べないのだろうか。
こんなになるということは、昔の人は絶対なんとか加工して何かに利用していたと思う。

篠島のシラス

2009-12-21 | 
1カ月前、愛知県篠島で。シラスを干しているところ。
篠島はシラスの産地。漁獲高は日本有数。
一口にシラスといってもいろいろと味が違うことを知った今年でした。
シラスは茹でてから乾燥させます。
昔はすべて天日干しだった。それに流通の問題があるから、私の子どもの頃はかちかちに干した「ちりめんじゃこ」しかなかった。
釜揚げしらすというやわらかくて白いのが食べられるようになったのは、大人になってからだった。
で、今は、釜でゆでるところから乾燥させるところまで「全自動」になっている。
でも、その後、天日で干す場合もある。

コンビニとかスーパーの中には、ほこりが入るとかゴミが入るという理由で天日干しを嫌うところもある。でも実は天日干しで仕上げた方がずっと味がいいという。
加工屋さんは、お客さんによって、天日干しをするとかしないとか、塩分をどのぐらいにするとか、いろいろ区別してやっている。

加工屋さんによっては、アミノ酸を入れる。でも入れないことにこだわっているところもある。

篠島で初めてシラス丼を食べたときは、今まで食べていたシラスはなんだったんだろうと思った。あれがシラスだと思っていたとはシラスに申し訳なかったと。それぐらいおいしい。
要は、小さくてデリケートな魚なので、シラスは今はほぼ全部冷凍で出荷されるけど、その後のお店の取り扱いによっても差が出てしまうのだと思う。
篠島で食べるものは全然ぶよぶよしていなくて、いい感じにしまっているし、乾燥している。
直接取り寄せれば、すごくいいものが手に入る。

かじや水産さんは、アミノ産を入れないし、干すことにもこだわっている。
冷凍していないシラスもネットで申し込めば送ってもらえる(ただし毎日ではない)。
ほかにもおいしい加工屋さんはありますが。大一さんのもおいしかった。

こういうシラスの裏話は、『篠島 海こそすべて 15編の聞き書き』でばっちり分かります!

群馬県上野村 内山餅店

2009-12-20 | 山里
今日は可児市で内山節さんの講演がありました。
内山さんが毎年自宅でみんなで餅つきをしているのは、内山ファンなら誰でも知っている話ですが
なんと360kgのもち米が玄関に持ち込まれており
2日で120臼の餅をつくのだそうです。
100人ぐらいの都会の人やらが集まるそうですが。
1臼5分でつき、2臼同時進行するので、1日70臼つけるそうです……
それじゃー餅屋じゃん!
と思わずツッコミたくなりました。
私的にかなりウケました。

哲学者なんだけど平気で餅屋になれる内山さん、いい人です。

ちなみに都会の人が餅つきを手伝いに来て、
地元の人がお餅をもらっていく(お餅のつけない高齢になった人とか)という
システムになっている。
田舎で餅つき隊です。

で、地元の人は自分の家でひやかした(水につけた)もち米を内山さん家に持っていくと、ついてもらえるそうです。
私も持っていってみようかしらん……。