今日も金の星社の「漫画家たちの戦争」シリーズの紹介です。なんかもうここ数日は、完全にこのシリーズにハマっています。今日読了したのは、シリーズ第4集の「戦場の現実と正体」です。
収録作品を紹介しますね。
●水木しげる『白い旗』
●手塚治虫『大将軍 森へ行く』
●楳図かずお『死者の行進』
●古谷三敏『寄席芸人伝 噺家戦記 柳亭円治』(脚本協力・あべ善太)
●松本零士『戦場交響曲』
●比嘉慂『母について』
●白土三平『戦争 その恐怖の記録』
●秋本治『5人の軍隊』
今回もズッシリと心に響く名作が多かったです。特に今回の収録作品の中では、戦争で若き才能を散らせてしまった芸術家を扱った作品が、心に残りました。音楽家を扱った松本零士の「戦場交響曲」や、戦場で散った落語家を描いた古谷三敏の「寄席芸人伝」などです。
はい。これは「寄席芸人伝」の「噺家戦記・柳亭円治」です。戦争中に演じることを禁止された古典落語の演目なども紹介されていましたし、
主人公の円治が戦場でたった9人の仲間の前で落語を演じ、その後で戦場で散っていくシーンにはグッときました。
作品ごとに「読書の手引き」という解説があり、そこに(たぶん)小学生向けに戦時中の様子などが書かれたりしているのですが、そこに長野県上田市にある「無言館(むごんかん)」という美術館について紹介されていました。「無言館」というのは、戦争で亡くなった若い学生や画学生の作品や遺品が展示されている美術館です。
実はボクも今から7年ほど前に、この「無言館」を訪れたことがありまして、その時に衝撃を受けた記憶が蘇りました。訪問する前に館長の窪島誠一郎さんの講演もお聞きして感銘を受け、拝観するモチベーションが高まっていたことなども思い出しました。理不尽な戦争で散った多くの若き才能に、哀悼の意を表します。
自分は軍事史好きなんですけど、好戦的な男と言う訳でなく、イギリスの軍事評論家リデル・ハートの言葉で言うと「平和を欲するなら戦争を理解せよ!!」って感じでいろいろ読んでいったんですよね~。
第二次世界大戦では日本は310万人の方が亡くなっていますけど、その9割以上が最後の1年に亡くなられているので、「なんであんなに戦争を長引かせてしまったんだ…」とどうしても思ってしまいます。
長野県上田市にある「無言館」にはまだ行ったことがないので、今度是非行ってみたいと思います。
雑文すいませんでした。これからもよろしくお願いします。
ボクは松本零士というと「男おいどん」でした。サルマタケね。(笑)