タケ・タケ・エヴリバディ!

当ブログは「竹と生きる・竹を生かす」をメインテーマに、管理人の田舎暮らしの様子をお届けします。

百日紅(サルスベリ)

2023年08月09日 | ふるさと長岡・嗚呼!田舎暮らし

今から50年ほど前のこと。わが家の庭に大きな百日紅(サルスベリ)の木がありました。夏になると赤い鮮やかな花を咲かせ、皮のないスベッとした木の幹とのコンビネーションが、なんとも不思議な雰囲気を醸し出していたのを記憶しています。母がとても好きな木でした。

母が死んだのはボクが22歳の時でした。母が死んだのと、百日紅(サルスベリ)の木が枯れてしまったのは、どちらが先だったのかはもうよく覚えていませんが、数年経って父が「お母さんは百日紅(サルスベリ)が好きだったんだよなぁ…」としみじみ語っていた姿は、ボクと女房の結婚してしばらくの頃の記憶の片隅にあります。だけど、父は決して新しい百日紅の木を植えようとはしませんでした。父なりに大切にしたかった思い出が、百日紅の木はあったんだろうと思います。

そんな父が亡くなってしばらく経った数年前、ボクと女房は昔とは違う場所に百日紅を植えることにしました。それも昔のような大木になる百日紅ではなく、「矮性(わいせい)百日紅」です。真夏に咲く鮮やかな花の色は同じですが、決して大きくはならない矮性種を、玄関脇の花壇の一角に植えたのです。その花が今、猛暑の中で鮮やかに咲き誇っています。

今年は、母が亡くなって43年目、父が亡くなって17年目です。百日紅の花を見ながら、父と母のことを少しだけ思い出しています。

サルスベリは「百日紅(さるすべり)」って書きますが、実は全く違う種類の花に「千日紅(せんにちこう)」という花もあります。「百日」とか「千日」とかって「花が長く咲き続ける」って意味なんでしょうね。そう言えば「百日草(ひゃくにちそう)」とか「日日草(にちにちそう)」なんていう花もありましたね。

コメント (2)
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