goo blog サービス終了のお知らせ 

ショット

見えないものを見る 感じたことを写真と文章でつづる暮らしと自然のフォト日記

姫路おでんは生姜醤油で食べる?

2010-04-14 18:02:08 | お店

岡山から電車で姫路に着いた まだ明るい

お城の見学をとも思ったが せわしないのであきらめた

ホテルにリュックを置き おでん屋を探した

どの店がいいかわからないので 店先にいた酒屋の兄さんに尋ねた

その人が教えてくれた店は 満員でことわられた

その店で他の店を聞いたら マップをくれた 

数あるおでんマップ掲載店の中から 一つを選んだ

その店は路地の一番奥のカウンターだけの小さな店だった

白い割烹着のふくよかで品のいい おばあさんがひとりで賄っていた

10人座れる椅子が2つあいていた まだ前客の器が片づけてない

そこに座った 他の客はスーツ姿のビジネスマンのようだ

仲間と連れ添って 飲んで帰るのだろう お互いが話しこんでいる

大きなおでん鍋が目の前にあり 何種類もの具がそこに入っている

お任せで頼むと 「がんもどき」「大根」を入れてくれた

「タコ」「ギンナン」も入れてもらった それに貝じゃくしでツユもよそってくれた

「姫路おでんは生姜醤油で食べると聞いたので」というと

小皿に入れた生姜醤油をくれた それにつけて食べた

見ると他の客は誰もそうしていない 私一人だけ生姜醤油をつけていた

 

後から来た客が店を覗くが 席がなく帰って行く 次にまた来た

3度目に覗いたときに 隣の客が「帰るからどうぞ」と席を立った

入ってきたのは 若い女性2人づれだった 

私は「牛スジ」「ロールキャベツ」「ふき」を頼んだ

隣は地元の人のようだったが 生姜醤油は付けていない

聞くと「そうする人ばかりではない」という

それがきっかけで話が弾んだ

そのうちに私のコップにビールを注いだ 私の注文したビールを

「何がおいしいか聞いた」 先に注文した品を並べた

また注いでくれた 「はじめてきてこの店に入るなんてシブイ」といった

また客が帰って行った 私の左隣の男性客も話に加わった

中年の男女カップルが入ってきた 私の隣の県人だった

みんなで地元の食材などのケンミンショーが始まった

日本酒に替え 「筍」「椎茸」「モチキン」を頼んだ

隣の女性は日本酒も注いでくれた 私の日本酒を 

カウンターの中のおばあさんは耳が遠いのか話に加わらない

寡黙にただ客の注文を聞くだけだった

気が付くと先に帰った客の会計が 3組とも端数がない

「1万円」 「5千円」「8千円」 少し心配になったが 私も帰ることにした

やはり端数がなかったが 驚く金額ではなかった

隣県カップルも帰るという 帰り際に持ち帰りで注文した

今食べたばかりなのに ホテルでまた食べるのだという

そういえば 先に1万円払ったスーツ客も お土産を持っていった

やはりおいしい店なんだろ 良い店に巡り合った でも 

今度寄るときまでばあさん元気でいるだろうか

隣の客にはもう巡り合わないだろう 会ったら奇跡だ(きのうへつづく)