ショット

見えないものを見る 感じたことを写真と文章でつづる暮らしと自然のフォト日記

悪口稲荷と悪口コンテスト

2008-03-02 18:36:16 | フォト日記

悪口稲荷が島田市にある
数年前までは風刺人形を飾った
その例祭が今日行われていた

言葉遊びの形式で近所の噂話などが
書き込まれた紙が賽銭箱に投げ入れられ
これを元に内容を再現した
風刺人形と川柳が作られるようになり
別名「悪口稲荷」と呼ばれるようになった

現在では プライバシーの関係上この風習はなくなってしまったが 
変わりに 現代版として「愛するあなたへの悪口コンテスト」として
愛のある悪口を募集し新しい文化として発信するに至った
今日は審査委員長の作家村松友視さん(写真)も訪れ 表彰式もあった

先に公開した「無駄だとは 言わぬ美容師 言う鏡」が今年の大賞作品 
作者は神奈川県藤沢市の福島海光さん 奥さんの事を詠んだという

福島さん受賞後のコメントでは 奥さんの目が不自由になったために
勤めを辞めていつも傍にいてやれるような仕事をしている 
奥さんの介護をしながら 言葉で伝えるためにと川柳を作るようになったと
妻を思う 愛に満ちあふれた言葉で語り 感動を与えた

「愛するあなたへの悪口コンテスト」も
4年目になった

過去4回の作品と 
村松友視さんのエッセイを載せた本
「愛するあなたへの悪口」が
17日より全国販売される 


その村松友視氏は悪口をこのように評価している

「静岡人は大体がシャイであり 自分の気持ちをストレートに表さない
愛情表現ではなく 逆に文句を言っているような言い方で相手へ気持ちを伝える 
悪口というと本当に悪い要素もありますが 実は愛情の裏返しであったり 
冗談であったり どこか深い意味を持ち合わせている様だ」 といっている

私も妻もコンテストの川柳を考えたが何も思い浮かばない「愛するあなたへの悪口」ではなく
「憎いあなたへの悪口」なら いっぱい思いつく 
(先生のお名前の字がパソコンで出てきません「視」は正しくないですがお許しください)

続きをクリックで悪口神社の謂れ  

江戸時代 
東海道島田宿に御陣屋(今で言う役所)が設けられた
その際に屋敷稲荷として祀られていたもの 「御陣屋稲荷神社」が正式名称

汚職役人を戒める為に 初午の日は無礼講として
普段入れない御陣屋稲荷の参拝を町人に許した

役人の悪い事があったら申し出るようにした事に始まり
その際 町衆は、自分が申し出た事を知られないようにする為
身代わりの人形を作り 人形が言った事にして申し出た
それが通称「悪口稲荷」といわれるようになった謂れ