4月11日、町の桜も一区切りという時期だが、里山は花ざかりのころ。
どこがいいかと地図を眺めていたら、奥多摩の御岳駅を起点にして、大塚山から日ノ出山を周回して御岳駅にもどるという周回コースを思いついた。
大塚山へは古里駅からのぼる登山コースがあるが、大塚山の少し北のところから御岳駅方向に奥多摩町と青梅市との境をなす尾根が伸びている。この尾根を使って大塚山にのぼり、御岳神社をへて日ノ出山へ。
下りは、日ノ出山から日向和田へ向うハイキングコースの途中、755mピークから北に伸びる尾根をたどって御岳駅にもどるというもので、馬蹄形のコースになる。地図の上のライン取りが美しいとなんとなく楽しくなる。
9時40分に御岳駅に到着。この日は日曜日だったので、駅前にも大勢のハイキング客がいた。少しはなれたバス停にもケーブルカーへと向う人が並んでいる。
目の前の山は芽吹のはなやぎを見せている。帰りはこの斜面の左側を下ってくることになる。
駅から国道を奥多摩方向へ500mほど歩いたところから多摩川を渡る道へとおりていく。
立派な吊り橋がかかっていた。昔は御岳山にむかうメインの道だったのだろうか、茶店のあともあったが今は廃業していた。
のどかないいお天気とあって、河原で遊ぶ人の姿もあった。
対岸を登ると御岳山へと向かう道には赤い鳥居がたっている。私はそちらではなく、道を奥多摩方向へ300mほど歩き、めざす尾根へとむかった。
尾根への取り付きがわかりにくい。地図と照らし合わせてこの坂道を登ってみた。
上は住宅だったが、庭先で立ち話をしていた住人に通ってもいいかと仕草で尋ねるとすぐに頷いてくれた。こちらも会釈を返して尾根の取り付きへとむかう。
そこは墓地になっていて、その脇から尾根へと登る道が続いていた。
手入れの行き届いたヒノキの植林地だ。作業の人も通っているらしく落枝なども少なく、歩いていて安心感がある。
常緑の潅木も新しい芽を伸ばしている。
途中、幹が大きく裂けて傾いてたっている木があった。自分の重さに耐えながらふんばっている感じだ。
見上げると芽吹き始めの若葉が美しい。
ふと足もとをみるとたくさんの動物の糞。あまり上ばかり見ているとあぶないよという警告か(笑)
ちょうど11時。地図上の583mの標高点のピークについた。独標の標識や山本山という山名の標識などが木につけてあった。小休止。
この先はいったん下りになるが、そのあとは緩やかな登りがつづく。植林地をぬけたので、新緑とヤマザクラ、スミレそしてミツバツツジと彩りが豊かになってきた。
これは帰ってから調べてみたが、コミヤマスミレらしい。
前方の斜面の上が古里駅からのハイキングコースらしい。人の姿が見えた。
これまでの尾根道も割といい道だったが、やはり本来のハイキングコースは格段に歩きやすい。
大塚山が近づくと御岳神社のほうから大塚山にある電波塔への作業道が尾根を横切っていた。ここからが最後の登りだ。
山頂のすぎ下に休憩舎があった。雨の時の避難場所、暑い時の日陰として役立ちそうだ。
12時18分、大塚山山頂、920mに到着。数人が休憩していて、さらに私と同じ年頃のグループが電波塔のある方向から次々と登ってきた。急登を避けて作業道を迂回してきたようだ。
ベンチに腰をおろして昼食。コンロを出してお湯をわかしコーヒーを入れた。
さて御岳山へと向かう。道は広くて歩きやすい。
御岳が近くなったころふと左手を見上げると墓石がみえたのでちょっと寄り道してみた。御岳の宿坊町の住人たちの墓地なのだろうか。
お墓から御岳の宿坊町までは桜など花盛りだった。
御岳神社に寄ろうと登りだすとこれから行く日ノ出山が見えた。
御岳神社の参道脇にたつ神代欅。
しばらく神社に寄っていなかったので久しぶり。
普通は狛犬だろうけど、これは獅子ですね。しかも今風に小顔につくってある。からだの立派さが強調されるかもしれないが、顔つまり口が小さいのでは大型の獣は倒せない。獅子としてはふさわしくないように思う。
混雑している御岳神社をあとにして日ノ出山へむかう。
かなり歩いたところに鳥居がある。見ると武蔵御岳神社の鳥居だった。日ノ出山側からの参道というわけだ。
日ノ出山の山頂が近づくとまた華やいできた。
そして山頂から野関東平野の展望。春らしい少しもやった景色を眺めながらゆっくりと休む。大勢がのんびりと休んで展望を楽しんでいた。
山頂を出発すると東へ向かう尾根をたどるハイキングコースを歩く。山頂のまわりにはいろいろなスミレが咲いていた。
ずっと樹林の中を歩くコースだが、途中で伐採跡があって展望が開ける。
ヤマザクラだろうか山が薄ピンクにかがやいていた。
巻道で迂回してきた768mピークの先の鞍部で道が分かれていた。右の道はそのまま日向和田方面にむかうハイキングコース。左は尾根を伝って755mピークに向かう道。私はそのピークから御岳駅へと下るので左の尾根道をたどる。
ここがそのピーク。標識には高峰と書いてあった。御岳渓谷へと下るコースの案内板もあった。ここからは尾根をつたってまっすぐくだるだけ。
道もそこそこ歩きやすい。
尾根の先端が近づくといろいろな看板があらわれた。
そして思いがけないほど近くに御岳駅が見下ろせた。
尾根の先端からは右側の道をくだる。途中の斜面は植林したばかりの小さなヒノキのあいだを縫うようにしてくだっていく。そして急斜面が終わったところでは山菜取りの人とも出会った。ふと見るとタラの芽もあったが、山菜取りには加わらず駅へとむかった。
以前はバスの発着所のそばにコンビニがあったのだが、今はなくなっていた。そこで駅前にある小さな店に入って仕上げの缶ビールをいただいた。
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