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新緑とヤマザクラの小渕丘陵鷹取山(2022年4月16日)

2022-04-18 08:13:18 | 山日記

4月16日、中央線の藤野駅の北にある鷹取山という低山を歩いてきた。

この日は、山仲間と生藤山にいく計画だったが、都合が悪くなって結局一人となってしまったし、藤野駅についてみればバスは長蛇の列。臨時バスを要請しているという案内はあったが、あてにならないと思って、そこから歩いていける山に変更したのだ。

電車のなかから見ていてもこのあたりはまだ山麓のヤマザクラが満開状態だったので、このあたりでも楽しめそうだ。

鷹取山をめざして、中央高速に接している尾根にむかう。

バスも通るこの小さなトンネルの手前を高速道にそって右に入る。

 

すぐに鷹取山の標識があった。そこで高速道の下をくぐって山へとむかう。

 

舗装された道が急斜面をななめに登っていく。

 

一度折り返し、脇道もあるがそのまま登っていくと藤野神社の急階段が見えてきた。

登山道は階段の手前を左手にのぼっていった。

 

雨に濡れた登山道。足元を見ていると白い花を幾重にも重ねたジュウニヒトエが咲いていた。

 

このあたりの尾根は300mそこそこなのでわずかな登りで尾根に到達した。

 

歩きやすそうな尾根道だ。足元をみるとスミレやピンク色のイカリソウがたくさんあった。

 

少し歩くと左手が開けて藤野の街並みが見下ろせた。

 

斜面の木が切り開かれて、あらためて花の咲く木を植えたらしい。

あまり多くの人が登っているわけではないが、地元の山の会などがコースを整備してくれているようだ。

 

ほどなく最初のピークの標識があった。岩戸山とある。そばには与謝野晶子の写真もあったが、中身を読まなかったのでなぜここにあるのかはわからない。

 

その先に写真のような大きな木があり、そこから右へと急斜面をくだる。まっすぐ行くと関野に下るらしい。

 

急なくだりにはしっかりしたロープも設置されていたが、雨上がりなので足元の落ち葉がすべりやすい。

 

わずかな登り返しでまた歩きやすい尾根道になった。

 

次々とスミレが現れる。周りではウグイスをはじめいろいろな鳥のさえずりが途切れることがない。

 

この日は、明け方、家を出る頃まで雨がふっていて、まだ空は雲に覆われていた。

でもしだいによくなっていくらしく、雲がまぶしい。

 

あしもとには次々とサクラの花びらが散り敷いていてヤマザクラの木の存在を示しているが、曇りの空では見上げてみてもなかなかはっきりとは見えない。

ようやく目線の高さで咲いている木をみつけた。

 

小渕山というピークをすぎるとようやく雲が切れはじめ、青空ものぞき始めた。

 

今度はヤマツツジが姿をあらわした。まだつぼみだけの木も多い。

 

日差しがもれるとあたりが明るくなってきて気分もよくなる。

 

これまでも頭上にはヤマザクラが咲いていたのだが、見上げても雲に溶け込んで見えにくかった。ようやく見下ろす位置にその姿を認めることができた。

 

空はますます明るくなってきた。萌えたつ若葉が青空に映えてきた。

 

もうそろそろ鷹取山も近いというころ、ようやくコース上で満開のヤマザクラに遭遇した。

 

そしてそこからひと登りで高取山の山頂に到着した。

途中、写真に時間を費やしたとはいえ、2時間以上かかっての到着。

アップダウンはあったものの標高にしたら150mくらいしか登っていない。

山頂には、なんのためかはわからないが、鉄製の鐘が吊るしてあった。添えてある木で叩いてみた。

 

上野原の方向が開けていて、すぐ下には工場団地の建物が見えている。

一休み。おにぎりやパンを食べる。

このあとは一旦降って山里を歩き、次に生藤山への道にむかう。

舗装の道に飛び出すと道の向かいは特別養護老人ホームだった。

山の中なので敷地はゆったりしていて、敷地には華やかな桜のきが等が植えられていた。

私道だか公道だかはっきりしないのだが、ネットの記録ではここを通って奥にみえる民家の方へと歩いているようだったのでそのまま通らせてもらった。

だれもいない。

すぐに舗装の道路に出たのであとはそれをたどって雰囲気のいい山里の中を歩いて行った。

4月の山里は花に溢れていて気分がよい。

こんなところなら住んでみたいなと思う。車さえあればそれほど不便という場所でもないと思う。

ゆるやかな起伏の高原状のところに民家があちこちに建っている。

上野原から続く谷筋ではあるが、ここは神奈川県だ。谷底の境川が県境なのだ。

里の曲がりくねった道がようやく上へと登り始めた。地図を見ると道は「くらご峠」にむかっているようだった。

そして途中からふたたび生藤山に続く山道に入っていく。ここでもウグイスの声が途切れることがない。

その途中で道のまんなかにフデリンドウの株を見つけた。

さらに石で組まれた炭焼き窯のあともあった。

山道にはヤマザクラの花びらが散り敷いて、特にここではピンクの花びらがきれいだった。

小さな峠のようなところで右に折れ、すぐにまた左に曲がって北上していく。

地形図に「佐野川」と表示されたところがある。山上の集落かそのあとだろうと想像していたがそれらしいところはなにもない。

そこから少し傾斜のある登りとなり、途中から右へと斜面をななめに登っていく。

かなり歩いたあとの上りなので少しきつい。

ようやく尾根の上にでると鎌沢と生藤山の標識があらわれた。最初に計画していた登山コースに到着したのだ。

コースにはご覧のように桜の木もあり、下草も刈られて手入れが行き届いたコースだ。

バスの時刻まで1時間ほどあるので、日当たりのいい場所でもう一度休憩した。

そして下り始めるとあっけないほどすぐに山奥の集落に飛び出した。登里というところだ。

あとは舗装の道を下るだけ。みあげる山の斜面は芽吹いたばかりの木の葉がまるで花のように見える。

もちろんほんもののヤマザクラも混じっている。

予想したよりも早く鎌沢入口についた。近いのでバスの折り返し点である和田まで歩いて藤野行きのバスにのった。

行きの大混雑がうそのように空いていた。

今回は藤野駅でバスに乗れなかったおかげで、思いがけずいい里山歩きができたと思う。

それにしても途中の山里の住人をのぞいて登山者には誰一人会わなかった。マイナーなコースでも一人や二人には必ず出会っていたが、こんなに駅近くなのにめずらしいことだと思った。

 

 


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